逝きし世の面影

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福島県合計特殊出生率が大幅に低下(日本全国では上昇)

2013年06月15日 | 放射能と情報操作

『2012年と2011年の合計特殊出生率の県別比較』

日本の合計特殊出生率は2005年に過去最低の1.26となってから一時上昇したあとは1.37~1.39で横ばい状態だった。
(合計特殊出生率とは、一人の女性が生涯で産む子供の人数の推計値)
6月5日、福島県検討委が小児甲状腺がん『12人確定、15人疑い』とのチェルノブイリよりも悪い驚愕的数字を発表している。
同じ6月5日に厚生労働省は2012年の合計特殊出産率が1.41で、前年から0.02ポイント上回ったと発表している。
1.4台まで合計特殊出生率が回復したの1996年(平成8年)以来、16年ぶりの出来事である。
都道府県別では合計特殊出生率が最も高かったのは、沖縄で1.9、次いで島根が1.68、宮崎が1.67など西日本が高い。 最も低かったのは東京の1.09。
2012年の誕生数は103万人だが死亡数は125万人なので21万人程度の人口減少が起きていた。

『0.07ポイント福島県だけ飛び抜けて低下』

合計特殊出生率の上昇傾向ですが全国一律ではなくて、宮崎 鳥取 岡山の三県では逆に0.01ポイント低下。 大分 山形 群馬 青森 京都の5県では0.02ポイント低下した。
統計では、このように必ず全国平均とは逆の数値が若干出るのは避けられない。
しかし、レベル7の原発事故が発生した福島県では、0・07ポイントも劇的に合計特殊出生率が低下している。
福島一県だけが、突出して異様な数値なのです。
(福島では、妊産婦が他県に避難して新生児の総数自体が減っているが、一人の母親が生む総数である合計特殊出生率の数値には直接的には影響しない)
原発事故の翌年、福島県の2012年の合計特殊出産率が1.48 から1.41 に-0.07 ポイント低下したが、これはチェルノブイリ原発事故後にベラルーシやウクライナで低下した数値と完璧にぴったり一致しています。
チェルノブイリ原発事故当時のベラルーシやウクライナは順調に人口が増加していたのです。ところが、原発事故の1986年に2・09あったベラルーシは十数年後には1・2まで低下。
チェルノブイリ事故から7年後の1993年をピークに、劇的に人口が減っている。
ベラルーシとウクライナの合計特殊出生率や人工の推移をグラフにすると、国が違っているのに両国の曲線が完璧に一致するのでチェルノブイリ原発事故との何らかの因果関係は明らかである。

『福島第一原発事故の影響』

日本の総人口は2004年(平成 16 年) の 1 億 2783 万 8000 人をピークに、2006年に8,224人増加した以外は少しずつ減っていた。
日本の合計特殊出生率は、全国平均では0.02ポイント上昇したが、大震災の直接の被害のあった地域は岩手は0.03で全国平均の五割増し、宮城は0.05なので2・5倍増しと何れも上回っている。
東京電力の計画停電による電車の運休など間接的に大騒動になって被害を受けた東京 が0.03といずれも全国平均より大きく増加している。
原発事故以外の普通の大災害では、終わると宮城県や岩手県や東京都のように必ず人工が増える傾向があるのです。
世界大戦の終了後のベビーブームは世界規模で起きていて、今でも団塊の世代として日本の社会全体に大きな影響を与えた。
ところがDNAを傷つける放射性物質による大災害では、逆にロシアやベラルーシやウクライナでは、合計特殊出生率 は大きく低下して、人口が激減している。
また福島県では原発事故後に男児の出生数が極端に減って、新生児の男女比が大きく崩れている。
今の福島県ではチェルノブイリ原発事故後のロシアやベラルーシやウクライナと全く同一の現象が起きているのです。


『福島 生態系に異変』 原発事故の影響を調査(資料)

福島原発事故で放出された放射性物質が、生態系にどのような影響を与えているかを検証する調査が進んでいる。事故から2年余りが経過し、一部の動植物では放射性物質が原因とみられる変化も確認されている。
もちろん、それがそのまま人間に当てはまるわけではない。しかし、生態系は人間の生活と不可分。調査から得られるデータを無視するわけにはいかない。(上田千秋)

『羽や脚短いチョウ』

正常な個体 「科学に100パーセントはないが、チョウに表れた変化は放射性物質が原因とみて間違いない」
事故2カ月後の一昨年5月から、チョウの一種「ヤマトシジミ」への影響を調べている琉球大の大瀧(おおたき)丈二准教授(分子生理学)はこう話す。
大瀧准教授の研究室はチョウを用いた研究が専門。調査のきっかけは事故発生から間もなく、大学院生から「ボランティアや炊き出しは他の人でもできる。私たちがやるべきことは生物への影響の調査では」という声が上がったことだった。
放射能で汚染されたエサを食べた結果、羽化の途中で死んだ個体(大瀧准教授提供) 早速、福島県の5カ所(福島、郡山、いわき、本宮の各市と広野町)と茨城県の3カ所(水戸、つくば、高萩の各市)、宮城県白石市、東京都千代田区の計10カ所でヤマトシジミを採取すると同時に、地表から0センチ、30センチ、1メートルの空間放射線量も測定した。これらは事故後に羽化しており、線量が高い所にいたヤマトシジミほど羽が小さいことが分かった。

『子や孫世代についての調査では、さらに興味深いデータが得られた。』

放射線の外部照射により片方の触角が短くなった個体(大瀧准教授提供) 異常のある雌と正常な雄から生まれた子や孫を調べると、(1)羽化までの日数が長くなる(2)目がへこんでいる(3)脚が短い(4)羽がくしゃくしゃになっている(5)羽の模様が不自然−など、異様な個体が多数確認された。他の実験で突然変異誘発剤を餌に混ぜて食べさせたケースに似ていたという。
ただ、これだけでは放射性物質が原因とは言い切れない。
今度は福島県飯舘村(2カ所)と福島市、同県広野町、山口県宇部市の計5カ所でヤマトシジミの幼虫の餌になる野草「カタバミ」を採取。それを沖縄で捕った幼虫に食べさせる内部被ばくの実験や、個体に放射線を直接照射する外部被ばくの実験をした。
結果はカタバミに含まれていた放射性セシウムの量や、照射した放射線量にほぼ比例する形で、異常な個体の割合が高くなっていた。脱皮や羽化の途中で死んでしまう例も目立った。
こうした調査や実験の成果をまとめた論文は昨年8月、英科学誌ネイチャーの関連誌「サイエンティフィック・リポーツ(電子版)」に掲載され、英BBC放送や仏ルモンド紙に大きく取り上げられた。
だが、国内では批判も多かった。インターネット上には、感情的に結果を否定するような文言が書き込まれていた。
大瀧准教授は「論文を読んでいないことが明白な批判が多かった」と振り返る。
「何でも最初から完璧にできるわけではない。指摘を受けてまた実験をし、進歩していくのが科学。根拠のある批判や指摘であれば、どんどん寄せてほしい」

『免疫力 半減のサル』

住民が避難したため、民家の庭先まで下りてくるニホンザルの群れ=福島県飯舘村で 日本獣医生命科学大の羽山伸一教授(野生動物管理学)らのグループはニホンザルの被ばく実態を調べた。先進国で野生のサルが生息しているのは日本だけで、羽山教授は「人間以外の霊長類が被ばくした例はない。記録にとどめておくのが、科学的に重要だと考えた」と語る。
調査対象としたのは、福島第1原発から60〜80キロ離れた福島市西部の山林で捕獲され、個体数調整のために殺処分となったサル。筋肉1キログラム当たりのセシウム量は、2011年4月時点で1万〜2万5000ベクレルだった。3カ月後には1000ベクレル程度にまで下がったものの、同年12月から再び上昇に転じる個体が多く見られた。
「サルは木の実やドングリなどを食べる。冬はそうした餌がなくなるので、セシウムの含有度が高い木の皮を食べたのだろう。明らかに内部被ばくしたと考えられる」
造血機能にも異常が確認された。筋肉中のセシウムの量が高い個体ほど赤血球と白血球の数が減っていたほか、免疫力が約半分にまで落ちていたケースもあった。事故後に生まれた子ザルでも同様の傾向が見られた。

青森県で捕獲・殺処分されたサル約60匹と比べると、違いは顕著だった。
青森のサルからはセシウムは検出されず、赤・白血球、免疫力とも異常はなかった。「福島のサルの異常はセシウムによるものと考えていい」と羽山教授は説く。
サルの寿命は約20年。5歳ぐらいから出産する。羽山教授は「少なくとも、そこまでの調査は必要」と話す。「次世代への影響が心配だ。『放射線の影響は何もなかった』となればよいが、まずは調べないと。サルは生物学的に人間に近い。将来的に役に立つことがあるかもしれない」
大瀧准教授や羽山教授の調査結果は先月30日、東京大農学部で開かれた「飯舘村放射能エコロジー研究会」のシンポジウムで発表された。同シンポでは、別の研究者たちから、イネや鳥類に表れた異変についても発表された。

福島の動植物の調査はこれだけではない。環境省は一昨年11月、国際放射線防護委員会(ICRP)の指標を参考に「哺乳類・鳥類」「両生類」「魚類」「無脊椎動物」「陸生植物」の5分類、26種類の動植物を調査対象に指定。大学や研究機関などと協力しながら、警戒区域とその周辺で調査している。
同省自然環境計画課の担当者は「予算の問題はあるが、セシウム137の半減期である30年ぐらいは調査を続けていきたい」と説明する。

「人間との関連 考慮必要」

「私たちの研究が、議論を続けるための材料になれば」と訴える大瀧丈二准教授=大阪府熊取町で 数々の調査が進んでいるとはいえ、生態系全体から考えれば、これまでに分かったことはまだ乏しい。長い時間をかけて放射性物質の影響を見極めていく必要がある。
大瀧准教授は「『チョウに影響があっても、人間には関係ない』と考える人もいれば、『もしかしたら人間に関係するかも』と思う人もいる。議論をしていくことが何よりも大切だ」と指摘し、こう提言する。
「安全であることと、分からないことは全く別のこと。福島原発の事故以降、さまざまな場面で情報が出されなかったり、データの裏付けもないのに『安全だ』と言い切ろうとするケースがあった。だが、それらは科学的な態度とはいえない。私たちの研究が理性的に思考していく材料の1つになればよいと思う」
ヤマトシジミ 
羽の長さ約1.5センチの小型のチョウで、北海道以外の日本全国に広く分布する。卵から成虫になるまで1カ月弱、成虫になってからは1週間程度生きる。人間と生活空間が重なっているため、採集もしやすい。
ニホンザル 
本州から九州まで広い範囲に生息し、青森県下北半島のニホンザルは世界最北のサルとして知られる。体長は50〜60センチ。寿命は約20年。
(2013年4月25日) 中日新聞
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4 コメント

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予断を許さない状況が続く (くまごろう)
2013-06-12 17:10:05
1.41から1.48に、の下りは数値の順序が逆だと思います。

できればなにか他の原因があって欲しいですが、放射性物質の影響が強く疑われる数値がでてきています。しかし、小児甲状腺癌など殆どまともに発表されず、これは余程酷いのだろうという悪い予感ばかりが強くなっていく。
現在は初期のヨウ素被曝の影響が大きい甲状腺癌であり、これに関してはチェルノブイリでWHOも認めない訳にはいかなかったことですが、福島、東北北関東を主に、原発事故の影響を認められない健康被害が続発するのでしょう。
私は独身で健康被害が降りかかるにしても自分の身一つのことですが、子供を持つ従兄弟や同級生などに不動産や仕事を放り出して移住した方がいいとは言えない。
家族があり子供があればと想えば、「放射能の影響なんてない、嘘さ」と確かに思いたいでしょうね。
閾値 (農婦)
2013-06-14 03:45:47
私は、仙台での原発反対集会で、直ちに子供達を疎開させるべきと言ってしまいました。宗純様が放射能被爆の閾値はないと言われた事と同じ事を講演会で聞きました。福島の方々は不安で、心を痛めてるとは思います。福島では集団疎開の告訴団の動きも強まって来ました。明日は仙台の高等裁判所でも判決があります。然し依然報道は一切無いのです。
間違いました (農婦)
2013-06-14 04:36:49
ふくしま集団疎開裁判はすでに却下され(1年8ヶ月の審理期間後)6/17仙台で報告会があります。今日は原発反対デモでした。
くまごろうさん、農婦さん、コメント有難う御座います (宗純)
2013-06-17 14:32:51
隠して隠せるなら意味があるが、・・・
今は、原発事故から2年3ヶ月後ですよ。
これから段々酷くなり数年後には爆発的に酷くなる。
福島の2~3年後には誰もが否定出来ない凄まじい結果になっているのは明らかなのです。
蝶に異変が出ているのは早い段階で指摘されていたが、人類の一番近い生命である日本ザルでも異変が出ているのです。
双葉町は疎開していた庁舎を元の町内に移転したと報道されているが、除染したから住民を帰そうとの目論見なのでしょう。
疑うことを知らない善良な日本人を使った悪魔の飽食731部隊の壮大な人体実験ですよ。
2月に福島県検討委が『3万8千人で3人の小児甲状腺がん』と、真っ赤な嘘の発表をしたときには、この『逝きし世の面影』ブログの記事に対して、摩訶不思議な記事を否定する目的の嫌がらせコメントが沢山寄せられたのですが、
今回はゼロですよ。
実は、頭が空っぽのネットウョを含めて、日本人全員が薄々『駄目だ』と気が付いたのです。
ブルーはーとさんの、「日本の人たちは福島甲状腺ガンの勃発を知っているの?」2013年6月10日(月)No.676
http://blog.goo.ne.jp/bluehearts_10_11/e/d4023f97606e746ea333ca058f8aeb3a
『日中戦争や太平洋戦争の間、ずっと、日本政府は国民に
「この戦争は正義の戦争だ。日本は勝ち続けている。」
と言い続け、国民を騙していた。
国民の多くは、1945年の敗戦までその大本営発表を鵜呑みにしていた。』
に対して、
間違いですと、
『敗戦時点では、実は国民全員が薄々日本が負けていると知っていた。
知識層に限っては、敗戦間近どころか戦争開始の前から確実に結果を知っていた。
ところが誰ひとりも表てだっては口に出さなかったのですね。
日本の最も悪い部分が出てしまった悲劇で、
周りの空気を読んで、真実を語らなかったのです。
無力なインテリだけではなくて、日本で唯一の主権者である天皇も近衛文麿も東条英機も戦争をしたくなかったが、周りの空気に流されて『勝てない』『駄目だ』と言えない。
全員が同じなのです。なんとなく空気に流されて戦争に突入してしまう。』
誰も彼もが周りの空気を読んで流されていたのですが、今回の福島第一原発事故も全く同じ種類のことが起きています。日本人のひとりとして本当に情けないですね。
これでは間違いなく第二の敗戦はもうじきです。

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