逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

共謀罪、強行採決Part 2

2017年06月16日 | 政治
日本オリンピック委員会(JOC)の副会長(田中英寿日本大学理事長)と山口組6代目組長司忍(本名・篠田建市)との親しげなツーショット写真はブルームバーグなど海外メディアが大きく取り上げられて、有力海外誌は『反社会的勢力トップとJOC幹部の親密な関係が、オリンピックにおけるヤクザの暗躍につながる』と懸念しているという。(普通の日本人有識者には荒唐無稽に思える『共謀罪が無いと東京オリンピックが開けない』との胡散臭い安倍晋三の言い分ですが嘘ではなくて実は本当だった)

『マスメディアによる典型系的な印象操作』

『条約加盟へ大きく前進』(国連薬物犯罪事務所 広報官)2017年6月16日付け毎日新聞大阪本社(西日本版)ではデビッド・ダッジ広報官の写真入りだった。
『共謀罪法成立 . 国連薬物犯罪事務所「テロ対策に有効」』と、まったく同じ日付と内容の記事がWeb上(東京本社の東日本版?)では写真無しだしタイトル(見出し)のイメージが大きく違っていた。
『中身』はまったく同じだが意識的にほんの少しだけ加工すれば読者側が受け取る『意味』が大きく違うという、マスメディアによる印象操作の見本(典型例)である。 

【ウィーン三木幸治】6月16日毎日新聞
国際組織犯罪防止条約を所管する国連薬物犯罪事務所(UNODC)のデビッド・ダッジ広報官が14日、毎日新聞の取材に応じた。
条約加盟は、犯罪組織から利益を得ているテロリスト対策などに「非常に有効」と強調した上で、加盟のために「共謀罪」が必要との見方を示した。
ダッジ氏は、薬物や武器の密輸、人身売買など国境を越えた犯罪組織による国際社会の損失は年間8700億ドル(95兆7000億円)になると指摘。
1国では対応できず、条約によって得られるメリットについて「法体系が違う各国が連携した捜査や訴追が強化され、(容疑者の)送還などもスムーズになる」とした。また、テロ対策は「国際的な情報共有と連携が最も必要な分野の一つ」であり、条約が「国際協力への道を開く武器だ」と主張した。
15日に成立した改正組織犯罪処罰法を巡る国会審議では、政府側が条約を結ぶためにテロ等準備罪の創設が必要とし、不要だとする野党と対立した。
ダッジ氏は、条約5条に記された重大な犯罪の「合意(共謀)」か、犯罪集団への「参加」を罪にする法整備が必要とし、改正法成立を「条約加盟への大きな前進。熱烈に歓迎する」と述べた。
また、UNODCがこれまで国連総会で、各国に何度も条約加盟を促していることを付言した。
条約の国内法整備の指針となる国連の「立法ガイド」を執筆した米ノースイースタン大のニコス・バッサス教授は毎日新聞の取材に対し、「テロ防止は条約の目的に含まない」と述べている。これに対し、ダッジ氏は「国際犯罪とテロとの関係についてより調査が必要」と述べた上で、実態としてテロ対策への有効性がある との認識を強調した。
6月16日毎日新聞

★注、
国連のTOC条約(パレルモ条約)は金銭目的の犯罪集団(ヤクザ)対策であり、以前ならイデオロギーや宗教が原因するテロとは本来はまったく無関係だと思われていた。
ところが、米軍やサウジアラビア(湾岸諸国)、イスラエルに密かに支援されたISIS(イスラム国)のような金で雇われた悪質な傭兵組織のテロが主役に躍り出て世界常識が一変する。国連薬物犯罪事務所のデビッド・ダッジ広報官が指摘するように、暴力団(ヤクザ)のような金銭目的の犯罪集団とテロは無関係とは言い切れなくなっている。
特高(政治警察)の暴力も問題だが、そもそも我が日本国では昔から、時の政権と癒着した暴力団による謀殺(白色テロ 政治的暗殺)が頻発している、長い長い歴史的経緯が存在していたのである。

『組織犯罪を計画準備段階から処罰の対象とし、被害発生前に犯罪者を摘発するのは、国際常識だ。!』

2017年6月16日付け毎日新聞『強行採決 やむを得ぬ』の井田良(まこと)中央大大学院教授(刑法)の言い分は誠に明確だし、誰にでも分かり易い。
民主主義の先進国であるドイツやフランスの刑法は日本の共謀罪など問題ともされないほど広範囲を処罰の対象としており、より包括的に早期処罰の規定を設けている。
日本を除く世界の国々は、犯罪集団(ヤクザ)自体や、その結成を処罰する(大陸法の結社罪・参加罪)か、犯罪の謀議を処罰する(米英法体系の共謀罪)かのどちらかの方法を取っている。
国連のTOC条約(パレルモ条約)は、何れかの採用を加盟国に求めている。ところが、日本は双方の要素や方法を入れたので意味不明になり、しかも適用には厳格な要件を設けたので、(国際社会が求める)本来の『ヤクザ禁止』(厳罰化)が曖昧になっているザル法だった。

★注、
強行採決された今の『共謀罪』ですが、これでは国連(パレルモ条約)が求めている『暴力団の非合法化と厳罰化』の実現は到底無理であろう。
せいぜいが、『ヤクザ抜き共謀罪』で、『堂々とシノギ』に励むヤクザ天国が出現するか、それとも、ISISのような制御不能の『不都合な』ヤクザを一定程度取り締まるが、政府自民党に『協力的』なヤクザはこれまで通り野放し状態になると予想される。

『暴力団が市民を襲うための計画を立てて下見をしても、(日本以外の外国なら厳罰なのに)摘発出来ない現行法は異常だ。!』

2017年6月16日付け毎日新聞『暴力団に市民おびえる』 田村正博京都産業大学教授(社会安全政策)は福岡県警本部長の経歴があるが、特定危険指定暴力団『工藤会』による市民への襲撃は過去に何度も起きている。暴力団に日々不安を募らせて生活している市民の存在を忘れているのだろうかと怒っている。
今の日本で野放しになっている『暴力団』に無関心な野党や有識者などは、一般市民にヤクザの被害を甘受しろと言っているに等しい。あまりにも無責任で批判は免れないであろう。

★注、
共謀罪が国会で強行採決されてから、やっとマスコミの報道が少しだけ正常化して、国連のパレルモ条約の本来の意味である『暴力団』(ヤクザ)がマスコミで取り上げられるようになった。大変喜ばしい小さな変化である。
革命的な大進歩だともいえるが矢張り too little, too late: 少なすぎるし遅すぎる。
しかも、今でも共謀罪反対の野党とか有識者は(なぜか政府や与党もまったく同じ態度だが)一切『暴力団』とか『ヤクザ』の言葉を使わず押し通しているのである。
『共謀罪』で一番不思議なのは、賛成派も反対派も、まったく同一の『間違い』(露骨すぎる徹底的な暴力団隠し?)を犯していることであろう。
正しい場合には立場や手法が違っても『同じ答え』でも不思議では無い。(必ず同じになる)ところが、逆に『間違い』なのに『同じ答え』の場合にはカンニングとか談合・八百長の出来レースなどの不正が疑われる。

『ヤクザと政治家の二足のわらじを世襲した小泉純一郎首相が悪質なトリックで葬った「暴力団非合法化」のパレルモ条約』

共謀罪の強行採決当日の6月15日付け毎日新聞夕刊では、2000年に国連で採択され2003年に国会で承認されたにもかかわらず、3回も廃案になった日付が2003年から2005年だった事実を(誰にも分からない様に小さく)初めて報じているのですが、・・・・
何と対象が今回のような『犯罪組織』ではなくて、監視する対象が『団体』となっていた以前の狂暴過ぎる危険な『共謀罪』(間違いなく21世紀版の治安維持法)ですが、すべてはヤクザと政治家の二足のわらじの地盤を実父から世襲した小泉純一郎が政権を握っていた時期とぴったり一致している。
その後、ヤクザ禁止の国連のパレルモ条約(共謀罪)は10年以上も日本国では塩漬け(暴力団が野放し)状態だったのである。
今回成立した共謀罪ですが、日本の法体系の基本の罪刑法定主義の参加罪・結社罪ではなくて、なじみの薄い英米系のコモン・ローの共謀罪にし、なおかつ適用範囲を狭めるとか厳格化して、ヤクザ禁止の文言が法案に入ることを徹底的に避けていたし、政府与党も野党やマスコミ、有識者も全員が暴力団の言葉の使用を回避する始末。そんなにのヤクザ(小泉純一郎)が怖いのだろうか。誰でも自分の命は一番大事だが、それにしても辻褄が合わない。何とも不思議な話である。

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『武装カルト天国のアメリカ』 (ローレライ)
2017-06-16 16:49:21
『武装カルト天国のアメリカ』では『ISIS教祖とマケイン上院議員の記念写真』とか流出しても叩かれない、『ヤクザ天国』の日本とどっこいどっこい。

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