逝きし世の面影

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自衛隊の「最初の1発」と、「災害対応」での「緊急事態条項」

2016年03月01日 | 政治
『「災害対応」で「緊急事態条項」?必要性 説明できない谷垣氏』2月29日しんぶん赤旗

5年前、原発4基が同時に暴走する未曾有の3・11フクシマの核事故の発生では当時の民主党政権は最大野党だった自民党に対して民主自民の大連立による挙国一致の『救国内閣』を呼びかけたが、谷垣貞一自民党総裁(現自民党幹事長)は、『管直人首相』の人事に難色を示して大連立を拒否している。ところが、1994年最大政党だった自民党の河野洋平総裁は日本社会党の村山富市委員長に首相の椅子を譲り、絶対に不可能だと思われていた自社大連立に成功しているのである。
この時、民主党代表の管直人に第二党に首相を譲った河野洋平ほどの器量があれば福島第一原発が大爆発した5年前の時点で、民主自民の大連立による『挙国一致の救国内閣』(自民党の谷垣貞一首相)が成立していた。
もしも『救国の大連立内閣』が成立していれば福島第一原発が数時間の短時間でメルトダウンしていた最悪の事実を正直に国民に知らせて、猛烈な放射能汚染地域からの全住民の退避を呼びかけることも可能だった。
無理やり嘘の上に嘘を重ねて身動きできない状態に陥った今とはまったく違う、別の『日本国』が存在していたのである。
2月29日付け日本共産党機関紙しんぶん赤旗は『「災害対応」で「緊急事態条項」?必要性 説明できない谷垣氏』と書いているが、確かに谷垣貞一(自民党幹事長)の『災害対応での緊急事態条項』の話は支離滅裂であり無茶苦茶。まったく意味をなさない。(その意味では赤旗の主張は少しも間違っていないのだが・・・)
谷垣貞一自民党幹事長ですが、なんとゲス不倫で辞任した自民党衆議院議員の4月の補欠選挙(京都3区)には与党なのに候補を立てす『不戦敗にする』(民主に議席を譲る)との、常識外れにも程がある異例の決定をしている。谷垣は5年遅れの挙国一致の救国内閣を密かに画策しているのだろうか。
志位共産党委員長の安部戦争法案に反対する野党大連合構想ですが『瓢箪から駒』で、これは今後、もしも危険な右翼国粋主義の安倍晋三を排除した穏健保守の自民党(谷垣貞一総裁?)が成立すれば、安倍一派を除くすべての政治勢力の大結集を目指すことも可能である。
志位委員長の戦争法案反対での『野党大連合』ですが、与野党大連立(挙国一致の救国政府)との5年前の管直人の考えと瓜二つになる。(5年前は機が熟さず無残に失敗したが、今回は条件が大きく違い成功する可能性は高い)

『問題点のすり替え』

2012年末に民主党の野田義彦から政権を禅譲された(大政奉還された)自民党(安倍晋三)はすぐさま何が秘密であるかが秘密の爆笑『なんちゃって特定機密保護法』を制定するが、特定機密とはズバリ『フクシマの放射能の風評被害』対策だった。特定秘密保護法の所轄大臣とは、外務にも軍事にも無関係のど素人の福島県選出の参議院議員で風評被害担当大臣である森マサ子だったのである。
その後地球の裏側どころか地球の外側でも自衛隊が活動するとの安倍晋三の爆笑『なんちゃって平和法案』(いわゆる戦争法案)を自民党推薦の憲法学者が『違憲である』と断定する中で強行採決で無理やり成立させている。(憲法違反であれば、自動的に違法であり無効)
2016年1月1日には自民党安倍政権は、『大規模災害を想定した「緊急事態条項」の追加』(憲法改正)を正式に発表している。 緊急事態条項の意味はフクシマのレベル7の核事故による放射能被害(住民の避難)であることは明らかだが、困ったことにフクシマがタブーなので日本人の誰一人も口に出せない。
今の政治からフクシマを故意に抜くから意味不明になるが、逆にフクシマのピースを入れるだけで全てはピッタリと完結しているのである。
緊急事態条項とは、『大災害や武力攻撃などによって国家の秩序などが脅かされる状況に陥った場合、政府などの一部機関に大幅な権限を与えたり、人権保障を停止したりする、非常措置をとる』ことを定めた規定ですが、『北朝鮮や中国が攻めてくる』は余りにも荒唐無稽。
自民党などは大災害の例として20年前の阪神大震災や5年前の東日本大震災をあげているが、これも無理。これらは現行の法令で十分に対処出来ている。

それでは本当に『災害対応で「緊急事態条項」が必要な場合』とは何か。

現行の憲法や法令では2011年3月11日のレベル7の未曾有のフクシマ核事故が発生しても半径20キロ圏の十数万人程度の退避しか出来ないのである。
東京電力福島第1原発事故から2週間後の3月25日、菅直人前首相の指示で、近藤駿介内閣府原子力委員長が原発から半径170キロ圏内の3000万人を退避させる『最悪シナリオ』を作成していた。
同じくフクシマ原発のメルトダウン事故発生から一週間後の3月20日には、内閣官房参与の劇作家平田オリザによる『政府の力では皆様を守り切れません。管直人首相』との首都圏の住民5千万人が避難する内容の首相談話が出来上がっていた。
しかし、これらの住民避難は民主自民大連立の不成立で、すべて幻に終わっている。(2016年2月20日付け東京新聞で菅直人元首相は、『東京を含め五千万人の避難が必要になるという最悪の事態は、事故発生当初から私の頭にあった。』『スタッフはいろんなことを想定して準備する。』『本当に避難が必要になった場合は、特別立法を含めて何らかの手だてをしたはずだ。』と語っている。)
人口密集地の首都圏を含む3000万人(半径170キロ)とか5000万人(半径250キロ)の全住民の退避など現行の日本国憲法では絶対に不可能なのである。(現行憲法の精神である『基本的人権』や『主権在民』を制限する戒厳令とか非常事態宣言が必要になる)

『自衛隊が「最初の一発」撃つ危険が高まるとのマスコミの横並び報道の怪』

2016年2月23日(火)赤旗『南スーダンPKO 国連「襲撃は政府軍」、派兵自衛隊、武力行使の危険』では、『◆自衛隊「最初の一発」撃つ危険』と題して、『戦後、1人の戦死者も出さず、1人の外国人も殺さず、1発の弾も撃ってこなかった自衛隊。このままでは、南スーダンで「最初の1発」を撃つ危険は高まるばかりです。』と書いている。
この、『自衛隊「最初の一発」撃つ危険』との刺激的な表現は共産党の赤旗だけではなくて、大手メディアの毎日新聞などでも同じ時期に同じように使っている。
そもそも、『戦後、1人の戦死者も出さず、1人の外国人も殺さなかった自衛隊』は今まで赤旗や他のメディアも使用していた見慣れた普通の言葉である。ところが、『1発の弾も撃たなかった自衛隊』の方は今回が初見。(まったく異質なこの二つを『一つながり』で書かれると非常に違和感を感じる)
今まで左翼もマスコミも、『1発の弾も撃たなかった自衛隊』とは誰一人言わなかったのである。
ところが今回は南スーダンを隠れ蓑に使って、今まで誰も使わなかった剣呑な『自衛隊の最初の1発』との見慣れない言葉を今回は誰もかれも、マスコミの全員が一斉に普通に使い出したから驚いた。
この自衛隊の『最初の1発』の銃口の前にいる人々とは、マスメディアのいう遠いアフリカの南スーダン人武装勢力ではなくて、今まで『安全・安心。何の心配もない』と騙されていた目の前の日本人の一般市民(怒り狂った被災者)である可能性の方が遥かに高い。(普段はおとなしい日本人でも第一次世界大戦後の不況に怒った市民が立ち上がった米騒動では警察権力程度では押さえきれない。後は軍隊しかないのは世界の常識である)



『特集ワイド 丸川氏「除染の目標、何の根拠もなく決めた」 これが環境相の発言か』

毎日新聞(東京本社版)は2016年2月24日(水)に1ページを使った特集記事で、『わーわーわーわー』騒いだ中で、何の科学的根拠もなく決めたとの東京電力福島第1原発事故後に定めた除染の長期目標(1ミリシーベルト以下)を頭から否定する安倍晋三のお友達の丸川珠代環境相の爆笑超お馬鹿妄言を批判している。(毎日新聞大阪本社晩は1週刊遅れで29日の夕刊に掲載)
『その認識自体がアウト」「同じこと、福島で言えるか』との毎日新聞の記事ですが、巧妙に真実と虚構とが渾然とした、読者を間違いに誘導する摩訶不思議な代物だった。
当該毎日新聞のワイド記事ですがフクシマのレベル7の核事故の未曾有の避難時の短期間限定の緊急対応と、一般市民が何十年間も普通に生活する平時の対応との、まったく違う二つの事柄を同時に論じることで大混乱に陥っていたのである。(毎日新聞記者が基本的な初歩の基礎知識を知らないので記事が混乱しているのか、それとも意識的に読者を混乱に陥れる魂胆なのか)
記事では、
『原発の危険性を40年以上にわたって指摘してきた元京都大原子炉実験所助教の小出裕章さんの話を聞こう。「被ばくはどんなに微量でも危険が伴うというのが現在の学問の定説で、できる限り低い方がいい。ICRPの勧告に従い、放射性物質汚染対処特措法に定めたわけです。日本が法治国家ならばその被ばくの限度を守ることは当たり前です」。環境相の発言だったことについては「環境省は被ばくを低減させることに全力を傾ける責任がある役所。それなのに困った人です」と、あきれるのだ。』
とあるが、この小出裕章の話は、そこに長年住み続ける平時の対応であり、放射性物質汚染対処特措法には一般市民の年間被曝量は1ミリシーベルト以下だと決まっている。
日本が法治国家ならば、法律で決まっている被曝限度の1ミリシーベルトを超える地域に一般市民が5年間も住み続けるなど論外(犯罪行為)であり、本来なら即全員退避なのです。
では、安倍晋三のお友達の丸川珠代環境相が講演で言った、東京電力福島第1原発事故後に定めた除染の長期目標(1ミリシーベルト以下)とは何か。これは原発のメルトダウン事故の緊急避難時の対応である。
丸山発言の最大の問題点とは、妊婦や子供たちを含む日本の一般市民が本来ならレントゲン技師とか原発作業員のような放射能の専門家以外が立ち入れない放射線管理区域内(年間1ミリシーベルト以上)の地域で、防護服とか全面マスクなどの何の対策もなく5年間も普通の生活を送っている(無理やり被曝させられている)恐るべき事実である。

『同じ「年間被曝限度1ミリシーベルト以下」でも丸山発言と小出発言の二つは、意味が全く違っている』

ICRPも核事故発生時の短期間の被曝は仕方がないと許容しているが、日本政府やマスコミの『長期目標』のように何年間もの長時間(そこに住み続ける)の意味ではない。
野田義彦首相はフクシマの核事故発生から9ヶ月後の2011年12月16日に福島第一原発の『冷温停止状態』を宣言しているので、それ以後の日本政府は放射性物質汚染対処特措法によって一般市民の年間被曝量は1ミリシーベルト以下を守る(高濃度放射能汚染地域から住民を疎開させる)義務があった。
ところ民主党政府は『放射能は食べても直ぐに健康に影響しない』と危険極まる高濃度汚染地帯に大勢の一般住民を1年9ヶ月間も放置したのである。
『嘘つきと呼ばれたくない』との中学生並みの無知無責任、追い詰められた野田義彦が政権を放り出し、2012年12月16日に民主党から政権を譲り受けた自民党政府(安倍晋三)は『人も犬も鼻血で、声が出ない』凄まじい放射性微粒子HP(ホット・パーティクル)の汚染を頭から否定して『風評被害を助長する』としてバッシング。いわゆる漫画『美味しンぼ』の鼻血騒動が勃発する。


『安倍晋三の狂気の「鼻血バッシング」に自主的に参加した志位共産党の思惑とは、』

この時共産党機関紙『赤旗』は、恥知らずにも政府マスコミと一体となって前代未聞の鼻血バッシングに参加、『風評被害を煽る』と非難するばかりか、あろうことか東電御用達の覆面偽装漫画家が描く『いちえふ』を、フクシマの鼻血問題が良くわかるとして推奨していたのである。共産党(志位委員長)としての存在意義を全面否定する丸っきりの自殺行為である。
実は『しんぶん赤旗』(日曜版)には山本おさむの田舎暮らし描いたエッセイ漫画『今日もいい天気』が掲載されていて、なんと、福島第一原発事故を受け自主避難した体験を描いたパートⅡは第42回 (2013年度)日本漫画家協会賞特別賞を受賞をしている。

赤旗に連載されていた山本おさむのエッセイ漫画『今日もいい天気』ですが、前代未聞の鼻血騒動の大騒動の中で、肝心の赤旗は一切報じなかったがNHKのクローズアップ現代。』(キャスター国谷裕子)では、『福島を描く漫画家たち「人も犬も鼻血、声が出ない」』と詳しく報じていたのである。
『人も犬も鼻血で、声が出ない』凄まじい放射性微粒子HP(ホット・パーティクル)の汚染を、日本共産党(赤旗)が必死に隠す中で、なんとNHKが報じていたのですから驚いた。
狂気の鼻血バッシング当時に『しんぶん赤旗』が推奨していた東電御用達のルポルタージュ漫画『いちえふ』の小悪党、正体不明の覆面作家の『竜田一人』(たった一人?)の方はその後化けの皮がはがれて、今では自民党政府や電力会社と一体となり原発の再稼働を積極的に発信している。
今の断末魔の日本国ですが、全員が間違えたふりで誤魔化しているが着々と全ての政治勢力を糾合した挙国一致の大連立救国政府(21世紀版の大政翼賛会の完全復活??)の樹立に向かって、全員が一丸となってひた走ってるのだろうか。何とも恐ろしい話である。
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3 コメント

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格言 (ましま)
2016-02-29 10:55:50
「知らしむべからず、依らしむべし」。こんな格言が堂々と天下を闊歩しています。

民主教育をおろそかにしているせいでしょう。
もう、自己責任しか? (農婦)
2016-03-01 15:27:07
せめて孫達だけでも、関西方面かもしできれば外国へ逃がしたいー。私達はここにとどまります。でも原発の情報を私は吹聴してきたつもりですが、みんな聞く耳持たず、迷惑そうな顔ばかりします。
何とも不思議なマスコミの報道姿勢 (宗純)
2016-03-03 15:38:10
ましまさん、農婦さん、コメント有難うございます。

極最近、どうもマスコミの報道の姿勢が変化しているらしいのです。
そもそも、『戦後、1人の戦死者も出さず、1人の外国人も殺さなかった自衛隊』は今まで赤旗や他のメディアも使用していた見慣れた普通の言葉で、
今までも散々使用された事例なのですが、
ところが、『1発の弾も撃たなかった自衛隊』の方は今回が初見。誰も今まで言わなかった事柄なのです。
今のマスコミですが、
まったく異質な、この二つを『一つながり』で書いているのですよ。
私としては、これは非常に違和感を感じるのです。
今まで左翼もマスコミも有識者も、今回のように
『1発の弾も撃たなかった自衛隊』とは誰一人言わなかった。ところが今では全員が言っている不思議。
多分、潮目が大きく変わったのです。

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