逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

1億総情報難民化 と正常性バイアス

2011年11月12日 | 政治

『万が一、1~2回なら安全な日本国の暫定基準値』

枝野幸男通商産業大臣(原子力損害賠償担当)は11月8日衆議院予算委員会の答弁で、
(原発)事故の状況が『一般論として ただちに健康に影響がないということを申し上げたのではない。』
『直ちに健康に云々は、7回だけ・・』
『一年間、同じ当該規制値内の量を飲み続ければ、健康に影響をおよぼす可能性がある ということで定められた基準値についてのことでございます。』
『万が一、一度か二度、そういったものを体内摂取したとしても、それは健康に影響を及ぼすものではない ということ、このことを 繰り返し申し上げたものです。』
と言葉遣いは馬鹿丁寧だが内容がエゲツナイ。
凄まじい内容です。
この枝野大臣の予算委員会での答弁内容ですが、何とも不思議??で首を傾げる。
辻褄が合っているようで、まったく合っていないのですよ。
普通、これは弁明にも釈明にもなっていないと解釈出来ます。
みなさん。浮気がばれそうな時に『7回しかやっていない』と言えば許されるどころか、逆上して半殺し程度では済ましてくれないですよ。
ですから、この場合には悪事を働いた浮気男には最後の最後まで白を切り通すしか『道』は残されていない。
裸の現場を押さえられても、『これは浮気ではない。まったくの誤解である。これはプロレスの練習だ』と言い通すべきなのです。
ところが今回枝野は追及された訳ではなくて、自分から『健康に影響する』と正直に真実を発言している。
しかも相手の自民党村上議員は、枝野大臣の驚きの言葉にも『そんなことは聞いていない』と話を逸らす。
『自分の質問』にしか関心がなく、この重大発言を見逃し追及できない村上議員ですが、質問する側(野党議員)の程度が低過ぎて枝野答弁の重要性に、まったく気が付いている風が無い。
単なる無能な税金泥棒の自民党議員なのか。
あるいは、安全の意味が『万が一、1~2回程度』である事実を最初から知っていたから『まったく驚かなかった』場合の、二つの内の何れか一つであろう。
予算委員会ですが慣例通りに事前に野党側の質問内容が大臣に知らされていたのですから、話の流れや勢いでついうっかり『本音』を喋る、いわゆる『失言』の類では無い。
通産省のキャリア官僚も関与して入念に準備していて、枝野幸男大臣が発言する前に、予め用意されていた『答弁』なのです。
放射能ですが枝野幸男が言うように『直ぐには影響が出ない』で、時間が経過した後に影響が出る時限爆弾的な代物なのです。
枝野が自分たちの政府の行っていた悪質極まる非人道的な隠蔽工作を、自ら認めるなど到底考えられない。
枝野が破廉恥な悪党の大馬鹿者以外の、唯一の合理的な動機として考えれるのは、・・・余りにも恐ろしい。
最初の時限爆弾の炸裂する時刻が目の前に迫っているとの、最悪の可能性が枝野大臣や経産省官僚が『濃厚だ。!』と判断したのでしょうか。
日本人の為には枝野幸男が超破廉恥の悪党で大馬鹿者であることを、心から祈らずにはいられない。

『日本人の1億総情報難民化』

新聞等の大手マスコミの復権を唱える胡散臭い『情報陰謀論』の内田樹ですが、今回の枝野の話を知っていたら何と言うのでしょうか。是非とも聞いて見たい。
日本国の大手マスコミですが、残念なことに共産党機関紙の赤旗を含めて、この枝野大臣の国会答弁を完全無視する方針であるようです。
幾ら新聞の紙面を探しても見つかりません。
確かにマスコミがこれを報道すれば枝野の大臣辞任は避けれないでしょう。
知れば間違いなく国民の反発は予想外に激しくて、最悪議員辞職とか民主党からの除名とかの声も出る可能性が高い。
マスコミが枝野発言を報道しないのは、真実を知った国民がパニックになることを恐れていて、報道したくても出来ないのです。
今の日本では、格差が究極まで進んでいてインターネットで良質な情報を入手出来る極少数の情報貴族が生まれていますが、これは矢張り例外である。
一握りの少数の情報貴族が生まれた半面、日本人のそれ以外の大勢(一般大衆)ですが、ネットでクズ情報を集めるネットウヨとか大手のメディア情報しか入手出来ない大多数の人々が『情報難民』化しているのです。

『格差拡大の弊害』

情報の面でも二極化が進んで今や完全な別世界の住民である。
『内田樹の「陰謀史観」を考える』
2011年09月19日 (9・11事件と情報操作)
この内田樹ですが、今の新聞情報で大量の情報難民が発生している事実を、正反対に描いているのですから呆れかえる話です。
日本の人々が新聞からしか情報が入らなかった昔を無条件に賞賛する内田樹は知恵の働く小悪党ですよ、
それにしても日本人ですが、政府とかマスコミとか有名大学教授等の『権威があるもの』の信用度は抜群で疑うことが無い。
世間に有名な偉い人が、子供でも判る程度の明らかな真っ赤な嘘を恥ずかしげもなく平気で喋る筈が無いと信じているのですよ。
真実は、この一般常識の正反対である。
一般市民層では人々は善良で道徳心が高く、ばれた時の反発を予想出来るので御粗末な嘘は絶対につかない。
日本では世界基準とは逆で、偉い人ほど子供騙しの嘘を平気で付くのですから腹立たしい。
勿論一番悪いのは嘘を付く政府やマスコミ側であることは言うまでも無いが、これは嘘を許す市民にも責任が大いにある。
もっと日本人は怒るべきなのです。

『未だに犯罪者が野放しに』

3月に日本で起こった空前の福島原発事故で、十数万人が未だに前途がまったく見えない避難生活を否応なく強いられる理不尽。
原発から放出された放射能の影響で数百万人の周辺住民が大打撃を受けた理不尽。
農林水産業や避難地域の製造業に致命的なダメージ与えた原発事故の『真相』を、今の日本の大手メディアは伝えていない。
唯一起訴権を独占している検察がほんの少し機能すれば当然起訴される筈の組織や関係者が、恣意的に加工して発信する情報を精査することも批判することもなく、そのまま日本のマスコミは無批判に世の中に広めていただけではないのか。
マスコミの使命を忘れた怠慢が、責任企業(東京電力)と責任官庁(経産省、保安院)による証拠隠滅(犯罪)を、結果的に黙認する嘆かわしい現状が生まれた。
マスコミの罪は決して軽くない。
意識的に事後の共同正犯に近い『悪事』を働いているのです。
マスコミが真実(危険性)を報道しなければ、一般大衆は誰も知りようが無い。
多くの人々は、政府の決めた規制値なのだから『安全である筈だ』、『間違いない』と判断をしているのです。
その日本政府の言う『安全基準』とは1~2回などの限定的な短期の『話』だとの恐ろしい現実が見えていない。
大槻義彦教授などは『基準値以下なのだから安全だ』と主張して、自分でも食べているらしいのですが、『政府が悪いことは絶対にしない』と信じているのでしょうか。
困った話ですが、この手の善良過ぎる、懐疑心が不足している性善説の人物が、日本人の基本なのです。

『同調圧力と正常性バイアスの自縛』

政府を全面的に信じる日本人ではなくて、これが性悪説の外国なら間違いなく『直ぐには云々』を聞けば、『長期には危ない』と即座に解釈するので、その結果みんなが『我先に避難する。』
枝野ですが『直ぐには云々』の後に、『だから落ち着いて、速やかに全員避難してください』と付け加えれば素晴らしい政治家だったのですが、まったく言わなかっった。
政府としては正反対の『安全・安心』を強調して、今年中には冷温停止して原発事故が早期に収束して『避難は短期で一時的』との印象をいまだに振り撒き続ている。
今の今でも、除染して住民が元に戻れるとの印象操作に励んでいる。
未だに政府も東京電力もマスコミも、昔の原発安全神話のままなのです。
チェルノブイリ事故で旧ソ連が真っ先に行ったのは、全住民の退避(安全な場所への疎開)である。
放射能の怖さを知っていたのでしょう。
ところが日本では『直ぐには健康に影響は無い』と放射能の安全・安心を宣伝するばかり。
国民の健康を守る為に一番大切な、被災民の疎開をまったく行わなかったのです。
政府や地元自治体は、出来る限り住民が元の土地から離れないように努力していたのですから、これはもう犯罪ですよ。
同調圧力(多数派同調バイアス)や正常性バイアスが極端に強い日本人の場合には、政府やマスコミが『危ないから逃げてください』とはっきり断定して言わないと逃げ遅れるのですよ。
3・11での19000人の死者行方不明者の9割は津波被害であるが、何時起きるかが判らない地震とは違い津波では30分以上の時間的な余裕がある。
大津波警報(緊急避難)が出ていたにも係わらず、自分の周りの人たちが逃げていない事実に影響され(同調圧力や正常性バイアス)多くの人が無駄に命を失った。
早期にみんなが逃げれば十分避けれた人的被害だったのですから、何ともやりきれない悲しく腹立たしい話である。

『無視し続けるメディアの犯罪的怠慢』

一番大事な情報を、日本国で大手マスコミに期待する方が間違っているのだろうか。
現在の時点ではlivedoorニュースが報じた「枝野氏「『直ちに』は7回しか言ってない」に非難殺到」2011年11月08日19時02提供:トピックニュースと 、下記↓の、フリージャーナリスト上杉氏のネットでの記事がマスコミ報道の全てである。


「ただちに影響はない」は限られた場合の話だった!?枝野前官房長官の“問題発言”と“政治家としての責任”【週刊・上杉隆】
2011年11月11日(金)

おととい(11月8日)、枝野幸男前官房長官は、言ってはならないことを言ってしまったようだ。
衆議院予算委員会の席上、自民党の村上誠一郎衆議院議員の質疑に対する答弁の中で、枝野氏の問題発言は明らかになった。

「わたくしは3月11日からの最初の二週間で、39回の記者会見を行っておりますが、そのうち『ただちに人体、健康に害が無い』ということを申し上げたのは全部で7回でございます。そのうちの5回は食べ物、飲み物の話でございまして、一般論としてただちに影響がないと申し上げたのではなくて、放射性物質が検出された牛乳が1年間飲み続ければ健康に被害を与えると定められた基準値がありまして、万が一そういったものを一度か二度摂取しても、ただちに問題ないとくり返し申し上げたものです」

開き直りもここまでくると見事である。
仮に、一般論としての述べたのでなければ、なぜ一般論として報じ続けたテレビ・新聞などの記者クラブメディアに抗議を行わないのか。
それこそ、国民の健康に害が及ぶ可能性のある「誤報」に対して、速やかな訂正を求めるのは政治家として当然の義務ではないか。
しかも、それは自分自身の発言が根拠になっているニュースでもある。
枝野氏が本当に、そう思っているのならば、大手メディアに対して訂正要求があってしかるべきだ。
ところが、実際は、枝野氏はまったく逆のことをしでかしている。

『訂正要求どころか「安全デマ」 「安心デマ」を広め続けた張本人』
 
枝野氏は当時、大手メディアではなく、内部被爆の危険性を指摘したジャーナリストたち、とりわけ自由報道協会所属のフリーやネット記者たちの報道を「デマ」だと断定し、取り締まるよう宣言したのだった。
筆者も当コラムで何度も指摘したように、枝野氏こそ「安全デマ」「安心デマ」を広めて、多くの国民を被曝させた張本人ではないか。何をいまさら、と情けなくなってくる。
いつものように、マスコミの罪はいうまでもない。
枝野氏の「デマ」をそのまま報じ、結果として多くの読者や視聴者を被爆させたのは疑いのない事実だ。
マスコミの結果責任は、問われなければならない。だが、記者クラブ制度のある日本ではその望みも薄いだろう。
よって、私たち日本人は、今後発生するであろう健康被害に関しては「泣き寝入り」するしかないのであろうか。
枝野氏の「ただちに影響はない」という言葉は、震災直後、一種の流行語になった。
その言葉を信じて、被爆してしまった国民がいったいどれほどいることだろうか。
放射能の健康被害が明らかになりはじめる4、5年後を考えるだけで背筋が凍る思いである。
さらに酷いのは、テレビなどに登場していた有識者たちだ。未曾有の犯罪的行為を行った政治家を「不眠不休でがんばっている」と持ち上げたテレビコメンテーターや評論家たちがなんと多く存在したことか。
その行為ははっきり言って愚かという言葉しか当てはまらない。
ツイッター上でも「枝野寝ろ(#edanonero)」というハッシュタグを通じて、枝野氏を英雄視する論調が広まった。
それこそが風評の伝播という行為であるとも知らずに

『なぜ当時、限られた場合の話だと きちんと説明しなかったのか』

当時、ようやく入れた官房長官会見で、筆者は皮肉をこめて、そのことを枝野氏に尋ねた。
「枝野官房長官、寝ていらっしゃいますか?」
大震災発生以来ほとんど寝ていないという枝野長官を労う意味もあって、筆者はようやく得た質問の機会の冒頭にこう切り出した。

「現地において、本当に厳しい状態で、寒さに耐えて眠れないという方も少なからずいらっしゃるという状況です。あるいは、救援、救難活動に現場で 努力をしていただいている自衛隊の皆さん、警察の皆さん、消防の皆さんはじめ、あるいは医療関係、不眠不休でやっていただいております。それだけではなく て、例えば、さまざまな行政機関の皆さんも不眠不休の努力を続けていただいております。私自身、もちろん政治家の役割責任はまさに判断をすることだと思っておりますので、その判断に悪影響を与えることは結果的に国民の皆さんにご迷惑をおかけすることだと、呆けない範囲で最大限やらせていただいている」 (2012年3月18日/官房長官会見)

(「週刊・上杉隆」第168回『海外諸国と日本政府、避難範囲50kmの差――枝野官房長官に「安全デマ」を問い質す』より)
皮肉だと受けとめられなかったことは意外だったが、当時はまさしくそうした同調圧力が日本全体を覆っていたのだ。
枝野氏はおとといの予算委員会の答弁の中で、改めて「これは『基準値超えの食品を一度か二度摂取した場合』に限られる」と説明し直している。
では、枝野氏に言いたい。なぜ、当時、そのように説明しなかったのか。
その同じ口からは一切そんな言葉は発せられなかったではないか。
もちろん、問題は7回という回数ではない。
放射能漏れによる食品汚染に不安を抱く国民に、結果として間違った情報を与えたことが問題なのだ。
何度も繰り返すが、政治はすべて結果責任である。
判明したデータを淡々と発表するのならば、それは官僚の仕事にすぎない。
枝野氏は政治家ではなかったのか。
予防的措置も採ることができる政治家ではなかったのか。
言い訳はいらない。自らの行動に責任が生じていることを示すためにも、なにより福島県民を代表とする日本国民を被爆させた結果責任からも、政治家としての出処進退は自ら決めてほしい。
仮に、枝野氏が良心を残しているとしたら、今回の答弁だけでも訂正してほしい。
それが個人的にももっとも信頼していた政治家へのお願いである。


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