逝きし世の面影

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東京電力福島第1原発事故の不思議な工程表

2011年04月19日 | 放射能と情報操作

『収束には6~9ヶ月程度?を目指す?』

東京電力の勝俣恒久取締役会長は2011年4月17日、福島第1原子力発電所の事故について、収束に向けた工程表を発表。
この工程表は4月12日に菅直人首相から『今後の見通しを示すように』との指示を受け作成したもの。
マスコミ報道では、この工程表によると、『6ヶ月から9ヶ月程度』で収束する『見込みである』とかかれているのですが、この書き方は真実ではなく嘘かペテン師の手口であり事実とは違いすぎる。
東京電力の勝俣会長は『収束する』とは一言もいっていない。
会長が言っているのは正確には、『収束する』ではなくて、『収束するよう努力する』でもない。
何と彼は『目指す』と言っているのです。
何かを『目指す』とは、ジュニアリーグの野球少年が『プロ野球選手を目指す』などと言うような通常その時点では『目標』とする到達点の、遥か遠くに位置しているのですよ。
これは今の原発事故の収束で、東電が全く目標に到達する『時期の見込み』が立っていない何よりの証拠ですよ。
今まで、この様な事故の収束時期や工程の話で、『目指す』などの言葉が使われた例は一回も無いのです。
何故なら『目指す』のは、それは今現在の時点の話である。
決して『6ヶ月から9ヶ月』も先の、遠い未来の時点での話ではない。
今回のような、遠い将来において何かを『目指す』など、あまりに馬鹿馬鹿しい話であり阿呆らし過ぎる。
普通のまともな『工程表』なら、今現在『○○を目指して』いて、何ヶ月先には『決定している』筈である。
だから『工程表』と呼べるのです。
東電ですが、今のところ『お先真っ暗』であり、見通した全く立たないのでしょう。

『レベル7の意味とは』

日本政府がチェルノブイリと同じレベル7にした理由ですが、原発事故とは全く別の(原発事故よりも遥かに恐ろしい)アメリカの経済崩壊の隠蔽工作であるとの見方の十分に出来るだろう。
大事なニュースを完全に隠すことは出来ないが、他の面白そうなニュース報道の洪水で見えなくすることは簡単に出来る。
アメリカの大手格付け会社「スタンダード・アンド・プアーズ」は18日、アメリカ国債の格付けを「安定的」から、「ネガティブ」に評価を引き下げた。
アメリカの総債務(家計・企業・政府の合計額)の対GDP比で大恐慌の倍近い水準まで高まっていて、いつ何時破局が訪れても不思議でない状態なのである。
米国債崩壊(メルトダウン)近し、ヘッジファンドが売り逃げ(現金化)
2011年04月14日 | 経済
このアメリカだけに止まらない世界経済全般の危機を隠すなら、それ以上の人々の目を引く危機的状況が是非とも必要となるが、日本の福島はこれに当て嵌まる。
日本国にとっては150年前の黒船来航や66年前の敗戦と同じ国難中の国難に、いま見舞われていることだけは間違いないようだ。
福島第一原発からは、何時終わるか終結の見通しが全く立たず、ダラダラと汚染物質を垂れ流し続ける。
最悪、政府が今までと同じような慎重すぎる異常に低い評価態度であると仮定すると、
事故レベルの評価も1~2ランク上乗せしないと正しくないが、それなら評価外のウルトラ7(レベル8)か、それ以上の恐怖の超怒級レベル9となる。
アメリカは自国民の80キロ圏からの退避を解除していません。
放射能はアメリカ人だけに影響するはずがない。
この話は反対で、一時的に滞在しているだけのアメリカ人よりも、これからもすっと日本に住み続けなくてはならない日本人の方が余計に影響は大きいので基準値も厳しくないと駄目である。

『福島第一原発の事故はまだ始まったばかり』

チェルノブイリと福島第一の違いですが、一方は最初に大爆発を起こしていて一番酷い状態は10日程度で収束しています。
ところが今回の日本では最初はたいしたことは無いと思われていたのが段々話(数値)が大きくなり、しかもここが一番困ったことなのですが、何時終結するかの見込みさえ未だに立たないのですよ。
東京電力の勝俣会長は遥か先の、『6ヶ月から9ヶ月程度』段階の未来でも決定的な何かを一つも言えない。
予定とは、普通は多少自信が無く実現性が低くても『9ヵ月後には収束します』と断定的に発表するのが当たり前の約束事である。
だから『工程表』と呼べるのですが、それが何と『目指します』としか言えないとは情けなさ過ぎる。
無責任にも一番の責任者である東電の会長がこれでは、直接の当事者が『何も解りません』と言っているのと同じである。
保安院などの何人かが『収束には年オーダー』であると語っているが、それなら工程表も、実は今回のような数ヶ月単位ではなくて数年単位のトンデモナイ長い時間がかかりそうなのです。
それで一番最初のチェルノブイリと福島の比較ですが、それなら今現在の状態を比べても全く意味が無いことになる。
今の1ヵ月分の放出量がチェルノブイリの10分の1でも、10ヵ月間では同等になって仕舞う。
大爆発の危険性も原子炉の冷却に失敗すればいつ何時起きるか判らず、しかも何年もダラダラと続いてしますのです。
残されている核燃料棒などは10倍以上なのですからチェルノブイリの10分の1ではなくその正反対の最悪の可能性さえ十分想定される。

『風評被害を恐れて、最悪を想定しない愚』

そしてこの場合に一番大切な心構えは『最悪の場合を想定して対策を立てる』ことなのです。
そもそもの福島第一原発の水素爆発を起こした原因とは、東電が『風評被害を恐れて』最悪の場合の想定を無視したことに始まっている。
危機管理の基本中の基本とは、『最悪の事態を想定して』対策を立てることであり、最悪を無視する今の政府や東電、マスコミの態度は根本的な間違いです。
それは『原発は安全』と最悪を無いとした日本の安全神話と50歩100歩の、同じような愚かしい間違いです。
日本政府やオバマ大統領のベントや海水注入の指示を東電が、放射性物質の漏洩による原発の風評被害を避けようとして嫌がった結果が、今の最悪の事故に繋がっている。
風評被害の防止を考えるのは、事故が完全に終結してからです。
今の福島第一原発事故のように、いまだ事故が終結していない時点での風評被害云々とは、不適当であるばかりでなく不道徳でしょう。
日本政府は、危機管理の基本に立ち返ってください。ことは健康や人命に係わることですから慎重すぎても慎重すぎることはないのです。




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2 コメント

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ひどい工程表ですね。 (カーク)
2011-04-25 20:23:24
工程表をダウンロードして見てます。どこから3ヶ月程度とか、6ヶ月程度とか出てくるのかわかりません。先日、ロボットによる制御室の探索が行われましたが、その探索も3号機はできませんでした。こんな調子で3ヶ月とかで冷却システムを構築できるのか、不透明です。たとえば、どのような作業が必要であり、その作業に人員はどれだけ必要かなんていう見積もりもないです。

見出しと違う中身 (宗純)
2011-04-26 09:13:05
カークさん、コメント有難う御座います。

レストランの店頭見本と出てくる料理は、普通必ず本物が見劣りします。
テンプラ饂飩のえびは必ず本物の方が小さいという『テンプラウドンの法則』なるものがミクロ経済の法則にあるのですが、今回の場合には、その見本(工程表)が、そもそも存在しないのです。
さも、有るかの如く装っているだけですね。記事に書いたように『6ヵ月後にはこうなる』とか『9ヵ月後にはこのようになっている』とかの具体的な工程は一言も出てこないのです。
全ては曖昧であり具体的でない。
東電の工程表なるものは、12日に首相直々に作る様指示されたもの。
この前日に30キロ外の飯舘村などに集団疎開(20mSv超へで福島第一原発事故計画的避難地域指定)が出されています。
このときの添付された政府発表の汚染地図ですが、明らかに加工されたもので、大事な一次資料を勝手に加工するなど、これでは大阪地検特捜部の前田検事と同じことを今の政府が行うまでに悲惨な状態です。
余程追い詰められているのでしょう。
毎日新聞の朝刊では、製作者の表示が無い。19時のネット版では何と政府発表なる表示になっていたのですよ。
普通のこのような場合には『文部省』だとか『気象庁』など政府の各部門名が記される慣例で、12日の毎日新聞のように政府発表なんか、(日本以外の外国の政府機関の場合には○○政府云々は有るが)今まで一回もありません。
これはもう限りなく大本営発表になっているのです。
縁起が悪いですね。情報を隠して色々工作するように落ちぶれ果てるとは、トンデモナイ悲惨な負け戦であることは間違いないようです。

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