逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

一月後れの真夏の怪談、福島第一原発汚染地下水、みのもんた次男窃盗未遂事件

2013年09月17日 | 放射能と情報操作

『もともと地下水で沼状態だった福島第一原発原子炉建屋の地下』

福島第一原発の敷地ですが、元々は海抜30メートル以上の崖になっていた。
ところが、原子炉冷却用の海水汲み上げの経費削減目的で海抜10メートルまで掘り下げて原子炉やタービン建屋を建設している。
この為に、阿武隈山系からの豊富な地下水が原子炉建屋敷地に大量に流れ込むようになっていた。
『「あとは野となれ山となれ」高濃度放射能汚染水の海洋投棄』2013年09月07日(放射能と情報操作)の図にある、原子炉建屋の直ぐそばの山側にある12本の汲み上げ井戸(サブドレーン)ですが、原発事故後に掘ったものではなくて事故以前から存在していた。
サブドレーン(汲み上げ井戸)は、大量の地下水で建屋建物に働く浮力を防止する目的で東京電力が掘ったもので、2年半前の3月11日の福島第一原発事故までは1日当たり850トンもの地下水を汲み上げていたと元電力中央研究所主任研究員の本島勳が9月16日の赤旗で語っている。

『2年半前の事実が、3ヶ月前?から出て来る1日850トンの地下水汲み上げ』

2年半前の事故以前に東電が1日850トンの地下水を汲み上げていた事実は、2013年06月19日『福島原発、終わりのない「水」との戦い 〈現地ルポ〉廃炉への遠い道のり(上)』で『サブドレンでくみ上げる大量の水(大震災前は1日850トン)』が初見。
誰にも分からないように、さりげなく触れられていたので気が付かなかった。
他には7月27日『元福島第一原子力発電所作業員で爆発事故処理作業も担当された東電社員の方の 福島第一原子力発電所原子炉建屋地下水の海への流出の話』で、『事故前の福島第一原子力発電所では1号機から4号機の廻りにサブドレンシステムというモノがありそのサブドレンシステムで1日に約850トンの地下水を汲み上げていた。』
2013/08/08 『阪上「事故前から850トンの地下水をくみ上げていたことを知っていたか」規制庁「くみ上げ事態は認識していた。トン数は一連の状況の中で知った」』とのグリンピースのツイッター。
田中龍作者ジャーナル8月9日『人類が経験したことのない海洋汚染が始まろうとしている』記事とか数種類あるが、何れも数ヶ月前からであり極最近。
マスコミで最初に850トンもの地下水くみ上げの事実が出てくるのは福島第一原発事故から2年半後の9月16日赤旗の本島勳発言が初めてだった。

『東電の地下水バイパス計画の真っ赤な嘘』

東電とかマスコミの言う『地下水バイパス計画』ですが、目新しいものではなくて、何と原発事故が起きる2年半前までは地下水バイパスが実際に稼動していたのである。
今は原発事故で汲み上げていないが、これまでの地下水バイパスのマスコミ報道はほとんど詐欺ですよ。
今まで東電は原発敷地内に1日あたり1000トンの地下水が流入しているとは発表していた。
ところが流入量が1日1000トンなのに海への流出量は『400トン』だの『300トン』だのと香具師のバナナの叩き売りの如く値切っていたのである。
地下水流ですが、地上の河川と同じで流入量と流出量は必ず同一。
原発敷地の建屋地下は貯水ダムでは無いのですから、東電のマスコミ発表のように出入量の違いがあっては駄目なのです。
今回の1日1000トン中で『原発事故以前は1日850トン汲み上げていた』(残りの150トンが海に流出)との大事な情報は、今までマスコミでは一回も取り上げられていない。
それなら東電が少し前から海側だけに作り出した水ガラスによる遮水壁(スクリーン)が、意味不明なのです。
多分東電は海への放射能汚染水の流出を止めたかったのでしょうが、海側を止めれば水位上昇は当然なのです。
いまのマスコミには発表されていないが、何か解決不能な大きな不都合が、福島第一原発の事故現場で起きているのでしょう。

『電力中央研究所とかO.Pの意味』

電力中央研究所は1951年(昭和26年)に設立された公益法人(現在は財団法人)でエネルギーや環境などに関わる研究開発を行ってるシンクタンク。
運営資金は東電など各電力会社の出資だが、東北電力の女川原発の敷地高は15メートル以上必要との提言を行いメルトダウンを辛うじて防いだ実績もある。
東京電力提供の図上のOPとは小名浜港工事基準面(Onahama.Pile.)の意味で、東京湾平均海面(T.P.)より72・7センチ(0.727m)低い。
ただし、福島第一原発付近は3.11東日本大震災で平均70cmの地盤沈下が起きている。(T.P.+0.727m+0.7m)
また福島第一原発付近の平均海面水位は、小名浜港(福島県 いわき市)の水位(O.P.)ではなく82・8センチ高い(O.P.+0.828m)。
東京電力や原子力規制庁は原発建屋の地下水の水位がO.P.2~2.5mと発表している。
8月8日付け東京新聞報道では地下水位は海抜4メートル、建屋内の水位が海抜3メートル。
1メートルの水位差があるので現在は大量の地下水が建屋地下に流れ込んでいることがマスコミ各社によって報道されている。
2年以上隠されていたものが今次々と明らかになる原因とは、明らかに挙国一致の隠蔽工作が限界まで来ているのです。

『不愉快なもの』

テレビに出て来る不愉快なものは数々あるが『霊』だの『超能力』だなどと科学を嘲笑するのは許せないとは物理学者で早大名誉教授の大槻義彦の主張であるが十分頷ける。
大槻義彦が叩いているのがオカルト系のインチキ慈善家のアグネスチャンとか『スピリチュアル』の江原某である。
江原啓之は『スピリチュアル・カウンセリング』なるテレビのバラエティー番組で『自分の子は本当に霊が見えてひどく怖がる。霊が見える子供を今後どのように育てればよいか』との若い母親の質問に、『早く病院に連れて行きなさい』と回答していた。
私はこれを見て、今まで大嫌いだった胡散臭い江原が一変に好きになりましたよ。
テレビで不愉快なものの代表と言えばニュース番組に出て来るみのもんた。娯楽番組と報道番組をテレビ局は勘違いしているのでしょう。
原発事故から半年後に極悪東電の言い分の通りに日本政府はIAEAに対する報告書で『福島第一原発の10メートルの堤防を超える15メートルの大津波』なる国辱的な赤っ恥映像を公開する。
誰が見ても堤防は3メートル程度である。
みのもんたですがニュース写真を見て『これ(防波堤)が10メートルもあるんですか』と驚きの声を上げるが、テレビ局ご用達の有識者が『10メートルあるんです』と真面目な顔で大嘘を答えている。
その後みのもんたと原発ムラの御用学者の間で『これが10メートルもあるんですか』VS『10メートルあるんです』との珍妙なやりとりが何回も繰り返される爆笑場面が見られた。
余りに愉快なので、私は今まで大嫌いだった胡散臭いみのもんたが一変に好きになりましたよ。

『放送界の腐敗堕落』

9月14日に愛知県瀬戸市の『せともの祭』で盗撮で岐阜放送の46歳の副部長が現行犯逮捕されたが、30代の日本放送社員の窃盗未遂と続けば、昨今のマスコミ人の救い難いモラルの低下の様にも思える。
超有名人を親に持ったみのもんた次男は女優の三田佳子次男の甘やかされたバカ息子のようにも見える。
しかしまったく別の見方も出来る。
本人は犯罪事実を否定しているそうです。
証拠はコンビニの防犯カメラの映像ですが、逮捕まで1ヶ月もかかっている。家宅捜索されたが証拠が出て来ない。
この事件ですが、冤罪の可能性も十分にありますよ。
庶民の代表を装うインチキ臭いみのもんたですが、極少ないが偶には良いことも言う。
これが、極限まで右傾化した日本では気に食わない連中が出てきたのですよ。
みのもんたですが、本人が気付かないうちにうっかりと虎の尻尾を踏んだのでしょう。
報道では、
夜の1時に交番の向いにあるコンビ二店前で泥酔して倒れていた会社員を警官2名が保護しようとしたが鞄が無かった。
この時、みの次男似の男が走り去るのを警官が目撃していた。
1時10分、別の近くのコンビニ店で次男に似た男がATMから盗難カードで現金を引き出そうとして失敗。
1時50分に現場近くでみのもんた次男の身柄を確保、任意同行と称して所轄署に連行したが短時間で解放している。
1月後、窃盗未遂で逮捕。テレビカメラが回っていたが、みの次男は顔を隠していない。
警察ですが、小沢疑惑と同じで、マスコミにリークして印象操作を行っている可能性がある。

『世界の奇習、日本国独自の人質司法の見本』

マスコミでは逮捕と言っているが新証拠が見つかったからではなく、話は逆で『何も見つからないから』苦し紛れに、(無理やり自白させようと)連行してから署内で逮捕ですね。
みの次男ですが、財布をなくして付近を捜していたら、直前に2万円を引き出したコンビニのATMに自分のカードらしきものを発見。盗まれたと思い慌てて残高を照会しようとしたと言っているのですよ。
警察署に行って事情を説明していると、何ものかによって財布が何時の間にか届けられていた。
ところがATMの映像を根拠に1月後に逮捕されるが、会社員の財布や鞄には指紋などの確実な証拠は何も無し。
捕まらないように財布に指紋を残さない程の慎重で悪賢い常習犯なら、普通に考えれば証拠が残るし不確定で危ないカードではなくて、安全・安心で確実な現金だけを抜き取る。
『大山鳴動してネズミ一匹』どころか、予定どうりに拘留期限いっぱいの20日は拘束されるがその後は処分保留で釈放されて何事もなく有耶無耶に終わる公算が高い。
みのもんた次男の言い分が正しいとすれば(次男ではなくみのもんた本人が)誰かに組織的に嵌められた可能性も考えられます。
被害は未遂なので何も無し。
初犯なのですから、現行犯でもないのに新証拠無しで1月後にいきなり逮捕は乱暴すぎる。
しかもATM操作の事実を本人は最初から認めているので、基本的な事実関係では双方に争いがない。
今回は証拠の隠滅も逃亡の心配もないので警察が逮捕拘留する緊急性が少しもない。
それなら、犯罪を働いても『知らぬ。存ぜぬ』と白を切り通す悪党を『見せしめ』として懲罰的に自由を奪うとの意味以外では、警察が逮捕する利点がない。
逮捕拘留しなくとも在宅での起訴が十分可能で、今回は典型的な人質司法である。
今回は報道されていない裏が、まだまだ有りそうです。
みのもんたはテレビとは違いラジオでは堂々と『私は反原発だ、こんなこと言っていると仕事が干されるかもしれない』などと発言していたという。
尻撫でセクハラ放送と二男の事件の二つが、同時に出てくるのは偶然にしても出来すぎである。
今の日本で反原発の象徴的な存在である参議院東京地方区の山本太郎議員に対する下半身ネガティブキャンペーンと同種の、政治的な悪意あるプロパガンダの匂いが強すぎるのです。

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「幾ら何でも無理筋」詭弁と... | トップ | 「敗戦前夜の陰鬱」見せしめ... »

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
目からウロコ (日和見)
2013-09-16 23:37:35
みのもんたの件ですが、ハッとさせられました。
番組自体はちゃんと見てないのですが、デカイ態度と雰囲気の胡散臭さであまり好きじゃなかったです。
みのもんたの影響力自体が落ちたから不祥事が続けざまに発覚したのかとも思ったのですが、なるほど確かにわからないですね。
物事は簡単に判断しちゃいけないのですね、いつも貴ブログは気づきになりますありがとうございます。
虎の尾 (吾妻栄恵)
2013-09-17 05:02:10
みの氏が気付かずに踏んだ虎の尾ってなんだったんでしょうね。番組に出ていたネーチャンのケツの辺りに手がいってる写真を流して「セクハラだ」とかばかが騒いでるなと思った矢先にずっと手の込んだ特高警察仕様の、もし謀略なら、実にオソロシイやりくちで抹殺にかかってくるところを見ると、余程の、オオネタなのでしょうか。チンケなことで此処までやられるとしたら、怖くて「公の場でものをいう」なんてできませんよね。コワイコワイ。
みの、そう感じる方は多いですね (どびんむし)
2013-09-17 10:05:16
みのもんたはラジオなどで東電・政府・東京オリンピックを強烈批判していたようですね。

http://heiseishonan.cocolognifty.com/blog/2013/09/post-de9d.html
アドレス訂正 (どびんむし)
2013-09-17 10:07:39
http://heisei-shonan.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-de9d.html
かくすれば かくなるものと 知りながら (宗純)
2013-09-17 17:18:34
日和見さん、吾妻栄恵さん、どびんむしさん、コメント有難う御座います。

みの次男ですが幼稚園から大学まで慶応一本の典型的な慶応ボーイ。
日本テレビに多分コネで入社して1000万程度の年収を得て結婚もしている。
住んでいるマンションの家賃が50万以上と、何から何まで恵まれた、うらやましいセレブ生活。
勝ち組の象徴のようなみの次男の逮捕では、社会から落ちこぼれた落伍者のネットウョが大喜びではしゃぎ回っている。妬む心境は十分に分かります。
貧乏人の私も本来なら同情する義理は少しもない。
まあ、おバカのネットウョに限らず日本では警察とかマスコミの信用度は図抜けていて『疑う』と言う発想が最初から欠如しているのですね。
だから簡単に騙される。
今回ですが、これは警察やマスコミのやり口が最初から無理筋ですよ。
泥酔者の財布から金を抜き取る窃盗での現行犯逮捕はよく聞く話である。
ところが、みの次男のような酔っ払い相手の窃盗未遂での1月後の逮捕は実に珍しい。
おれおれ詐欺でのATMの出し子は防犯カメラに写るので一番リスクが高く、普通は一番小物の下っ端の役回り。普通なら危ないカードには手を出さない。
みの次男ですが高校時代にはぐれて悪さをしていたらしいので可能性としてはゼロでは無いが、動機は金を盗ることではなくて親を困らせることが目的。
財布から金だけを抜き取るのが普通ですが、手をつけていない。
しかもしかもATM操作後に40分も同一地点に留まっているのですから、犯人なら警察に捕まえて下さいと言っているのと同じですよ。
筋書きとしては次男ではなくて、みのもんた本人が嵌められたと考えた方が分かりやすい。

どびんむしさん紹介の
http://heisei-shonan.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-de9d.html
では、みのもんたはラジオ放送で、原発からオリンピックから消費税まで、安倍自民党のやり口に全部はっきりと反対しているのですからもっと大騒動にならず、この程度ですんでいる方が不思議なくらいです。
みのもんたですが、一本でも危ない虎の尻尾を何本もまとめていっぺんに踏んでいるのですから、一連のマスコミ報道は当然な結果だった。

かくすれば かくなるものと 知りながらやむにやまれぬ福島第一原発の放射能汚染(大幅に字あまり)

コメントを投稿

放射能と情報操作」カテゴリの最新記事