逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

(続)原発の「ゲ」の字も出ない不思議な不信任報道

2011年06月08日 | 放射能と情報操作

『全員が信じていた原発神話』

3・11以前には共産党など少数の例外を除けば、小沢一郎を含む全ての保守や社民の政治家で反原発だった人物はいないのです。
全ては原発推進だった。
前回の記事で紹介した中日新聞の2011年6月3日付け特報、『「菅降ろし」なぜ起きた』の記事中でも、これまでの小沢一郎と電力業界との持ちつ持たれつの深い仲が書かれてあるのですが、これは丸々事実で何の間違いも無い。
小沢一郎は原発推進派だった。
しかしですね。重要なのは3・11以前の話ではなくて、我々一般市民がいま最も大事な重視すべき視点は3・11の後の態度(主張)では無いでしょうか。
今現在起きていて、終息しそうに無い原発の話が大問題なのです。
3・11以後に、自分の今までの間違いに気が付き、正しく原発の問題点を捉えることが出来たなら、これは評価するべきでしょう。
これは1945年8月15日の前と後で、180度日本の多くの人々の態度が変ったこととも共通する同じ問題点です。
この時も、『帝国の敗北』を8・15以前に正しく認識していたのは共産党程度であり、その他の人々は程度の差が有る程度で全員が日本軍無敗神話を信じていた。
ところが日本帝国の敗北の現実を目にして、態度を変えています。
3・11以前と3・11以後では、態度を豹変させて当然であり、変えない方が大問題であるのです。
WSJで小沢一郎が語ったことが100%真っ赤な嘘で無い限りは、マスコミ報道の『自公も、小沢氏も、管政権打倒だけでその後の何の対案も持ち合わせていない』は正しくなくて、根本的な間違いです。
現在小沢一郎と、管直人や自民党公明党とは原発に対しては正反対の態度なのですね。
勿論その場限りの大嘘を(日本のみんなにはばれないだろうと思って)口から出まかせで、アメリカの新聞社相手に、小沢一郎が語った可能性も十分にあるでしょう。
策士の小沢一郎なのでその可能性は矢張りあります。
ところが小沢一郎が3・11の現実を目にして、今までの自分の『安全神話』の間違いに気が付き、考えを180度変えた可能性も、十分に有るのですよ。
原発の『安全神話』が、やはり現実とは程遠い『神話であった』ことが誰の眼にも判るほどに完全に証明されている。
ですから、先ず『WSJの話は大嘘である』と証明してからで無いと、今のように自説に都合の悪い事実を完全無視するマスコミ各社の社説(主張)には合理性は無くて、説得力はゼロなのです。

『勝ち組による理不尽な負け組に対するテロ行為』

1945年に日本はポツダム宣言受諾で無条件降伏したのですが、その後でも以前と同じに『神国不敗神話』を信じていた、日本の敗北を認めない狂信的な(今の我々から見れば)理解不能の困った人々はいたのです。
66年前に日本は無条件降服する。
ところがブラジルの日本人移民の中では、その事実を認めない『勝ち組』と、現実を認める『負け組』に分かれて争った、何とも不思議で悲惨な日本人同士の内紛(テロ)が行われるのです。
今度の管直人首相の不信任騒動とは、この日本帝国の敗戦後に起きた現実を理解したく無い狂信的日本人移民の『勝ち組』による、日本敗北の現実を認めている『負け組み』に対する理不尽な攻撃に似た行為なのです。
この図式に今度の管内閣不信任騒動を当てはめると、自民や公明、みんなの党は、いまでも原発安全神話を信じて疑わない狂信的な『勝ち組』である。
浜岡を一時停止にした管直人首相は、その『勝ち組』を裏切ったので負け組か中間派で、自公など『勝ち組』の側から見れば許されない裏切り者の背教者。
小沢一郎は、とても悲惨なことではあっても目の前の避けれない明確な敗北の現実を受け入れた『負け組』だとの評価になります。

『そもそも、小沢一郎の反原発姿勢は本物か』

小沢氏がウォール・ストリートジャーナルで語ったことですが、記事を何度も読み返してみたのですが、『脱原発』の文字は残念ながら、何処にも無い。
『小沢一郎は脱原発である』と、その発言内容の重大性から、此方の側が勝手に解釈しているだけなのです。
何とも心配。
WSJの小沢インタビューを何度読み返しても、『管政権の原発事後処理対応の批判』としか読めない。
これでは『自公と同じではないか』との心配も、出てくるのですね。
不信任決議採決の後の、鳩山VS菅直人の言った言わないと一緒で、『私は(脱原発には触れてないから)解釈されるようなことは言っていない』と言われればお終いです。
しかも小沢氏は浜岡原発停止には一言の言及も無いのですよ。(自公は批判しているので原発推進だと判りやすい)
共産党など反原発派は全員が福島第一原発事故直後に、すぐさま震源地に立地する浜岡原発の危険性を指摘して即時停止を主張していた。
小沢一郎が反原発なら、あれから2ヶ月間も有るのですから管直人の浜岡原発停止要請以前の段階で(政治家として何とも残念ですが)小沢一郎の方が先に『浜岡の停止』を言い出すべきなのです。
浜岡の即時停止が無かったのです。暴走した恐ろしさでは軽水炉の浜岡以上の高速増殖炉『もんじゅ』の言葉も無かった。
だから心配している。
小沢一郎には明確に、『脱原発だ』とマスコミに発表して欲しいですね。
ついでに言えば記者会見ではなくマスコミに出て来て反小沢のコメンティーターとの質疑に応答して『脱原発』を表明すれば理想的です。
管直人の支持率低下の一因とは正にこれなのですよ。
一方的な記者会見はするが管直人首相自らはマスコミに何故か絶対に出てこない。
ここが小泉純一郎や橋下撤と違うところで、インチキ臭いポピュリスト連中が何故支持が高いかの秘密は、市民は嘘八百でも直接政治家本人の口から聞きたいのです。
何とも情けない話ですが真っ赤な嘘でも、自信満々で喋ると人々は信用するのです。

『管政権や自公両党と、小沢一郎の明確な相違点』

今度の不信任騒動で日本の全てのマスコミが、今の日本の一大事である『原発』に一言も触れなかったことに怒っているのですが、WSJインタビューで小沢が言っていたことは『原発は収束していないどころか、これから酷くなる』可能性ですよ。
ここが同じ原発対応での管政権批判でも自公と大きく違う点です。
自公は原発推進だから、管政権やマスコミと同じで『原発事故は3月の爆発が山で後は段々に収束する』とする立場で原発事故を出来る限り小さく評価している。
対する小沢一郎は政府やマスコミ報道とは対照的で、報道よりも遥かに大きな大問題であると言っているし収束もまったく目途が立っていないとの立場です。
(だから小沢一郎は反原発であろうと推測しているのです)
小沢発言の真偽(原発の被害の深刻度と終息の見通し)ですが、ここが一番の問題点であるでしょう。
政府やマスコミが言うように、福島第一が3月12~15日に最大の山があり、徐々にではあっても段々落ち着いてきているのか、
それとも一進一退で収束する目途が立たずに、逆にじわじわと悪くなりつつあるのか。
今回のマスコミ報道の姿勢ですが、日本国の最大の問題点である筈の原発事故の目途やその是非には全く触れずに完全に無視していた。
これは実に悪い兆候で、この場合には『良くなっている』可能性は低くて、『徐々に悪くなっている』可能性の方が高いのです。
日本の大本営でも戦争の大勢で勝っている(自軍の戦局が有利な)場合には多少不利な事実でも正直に語っていたが、その反対に敗北が濃厚になるほど益々真実から遠ざかっていったのです。
本当はもっと悪いのではないのか。
今の終わりそうも無い原発事故は、マスコミや政府の超楽観的主張と、小沢一郎の超悲観論のどっちの方向に向かっているのでしょうか。
全ては、この判断如何ですね。
これが、さっぱり判らないから今では日本人の全員が不安になっているのです。

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12 コメント

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君子は豹変す (疑問に思う人)
2011-06-08 13:36:00
実は、私も数年前までは、ネトウヨと呼ばれるおバカな連中と思考回路が同じだったのですが、勉強して目が覚めました。
人間は誤りを犯すものですから、間違ってたら素直に認めるべきで、居直るべきではない。のだけれども、居直り組の方の声が大きいのは気のせいでしょうか。ブラジルでは、勝ち組に騙されて財産を失った例もあったような。あと、一号機建屋内4000ミリシーベルト(時間の単位失念)なのに、どうやって近づくんでしょう。悪くも良くもなく、綱渡りが続くんじゃないでしょうか
今はまだミッドウエーの大敗北の後程度 (宗純)
2011-06-08 17:56:10
疑問に思う人さん、コメント有難う御座います。

気のせいではありません。
間違いなく『居直り組の方の声が大きい』のですね。
何しろ戦前の皇軍無敗神話と同じで、ほとんどの日本人が福島の事故までは原発安全神話の信者だったのですよ。
この原発安全神話は爆発炎上する福島第一原発を見て仕方無しに引っ込めたが、まったく懲りることなくアホ臭い『放射能安全神話』で人々を誑かしています。
此方の信者の方は、幾らなんでも相手が危険な放射能なので信者は少ないが、それでもマスコミでは懲りずにせっせと宣伝、布教活動に励んでいる。
8・15に辿りつくまではまだまだ時間がかかりそうですよ。
あの福島第一原発の爆発とは、ミッドウェー海戦での無敗神話の連合艦隊の壊滅みたいな話であり、66年前の8・15の日本軍の無条件降伏まで、まだまだ何年間も日本人の長く苦しい苦難の連続は続くでしょう。
Unknown (azuki)
2011-06-08 23:00:59
丁寧なご返答ありがとうございます。
小沢一郎は信条としての反原発派ではない、とは思いますが、現実的視点から見て、脱原発ではあるのではないでしょうか。
膨大なエネルギーを生み出す、という点で高度経済成長期の日本にはうってつけだった原発も、今や老朽化した炉と莫大な使用済み核燃料が積み重なり、それらに負けない程の利権の仕組みが出来上がってしまっている。
その結果、高額な電気料金は世界一だった日本のアルミ産業をほぼ壊滅においやり、新エネルギー開発という「新たな雇用創出が期待できる」技術開発まで阻害する始末。切磋琢磨する必要のない技術は進歩が大幅にできるわけもないので、石炭火力に効率性で大差をつけられています。
この事態を見たら、原発はダメだろう、となるのは自然だと思います。
2月に開かれた会合で、小沢一郎は使用済み核燃料の保存法であるガラス固化とその処置の困難さを指摘し、原発は過渡的な手段でしかない、他の方策を探すべき、と発言したそうです。
しかしもし彼が公の場で発言をしていたら・・・恐らくマスコミ(そしてその裏にいる経産省)はこぞって叩くでしょう。菅直人の浜松原発の単なる一時停止でも狂ったように批判する勢力ですから。
今は脱原発=クリーンエネルギー、という流れが大きいですが、京大原子炉実験所の小出氏は直近の代替エネルギーとしては火力を挙げていました。実際、火力が一番有力であると思いますが、もし小沢一郎がそれを主張したら?二酸化炭素排出を助長するのか!と叩かれるでしょう。
小沢一郎のマスコミ不信と実際のマスコミの姿勢が変わらない限り、彼にわかりやすいアピールを求めるのは難しいと思います。残念ですが。
うっかりタブーに触れて終った小沢一郎 (宗純)
2011-06-09 10:59:20
azukiさん、コメント有難う御座います。小沢一郎が日本の政治家の中では抜きん出た実力者なのは誰でもが認めている事実なのですが、私は小沢一郎は今でも、『最も優れた自民党幹事長』であると思っています。

半世紀以上も日本を支配していた自民党ですが、その理由とは、日本人の大多数が自民党を支持したからですね。
自民党は政治家個人の集合体のように思われていますが、ある意味では共産党以上の中央集権体制の組織でもあり、風を見ることに敏感で『国民の目線』を何よりも意識しているのです。
この部分が日本共産党と正反対の部分ですね。(共産党は自分の目線、判断を最優先)
長年自民党を見ている目で今の自民党を見ると、実に不思議で、信じられない有様なのですよ。
あれは確かに名前は自民党と名乗っていますが、中身はまったく別です。
以前の半世紀もの長い間日本に君臨した政権与党の自民党とは対極に有る原理主義的なカルト政党なのです。
昔の自民党であるなら、あんな風なことにはならない。
福島原発の惨状を見て、即座には無理ですが数ヵ月後には必ず危険すぎる浜岡原発の運転停止を自民党は決定していた筈であるのですよ。
そう。
丁度、今の管直人政権の原発の対応と同じです。
ところが、>『菅直人の浜松原発の単なる一時停止でも狂ったように批判する』
始末です。
以前の自民党なら、『国民世論から完璧に遊離した』そんな馬鹿な真似はしないのです。
管直人がやった、一番危険な浜岡を一時停止にしてその他の原発の円滑な稼動を目指すのが自民党流であるのです。
柔軟な現実主義だから半世紀も自民党は多数派でいる事が出来たのです。
今の谷垣自民党総裁のような不思議過ぎる安全神話原理主義での言動とは、現実よりも理論優先の共産党的ではあっても決して自民党的ではありません。
今までの自民党は国民に批判されたら見かけ上の政策をすぐさま造り替え、それでも批判されたら即座に党首の首を変えていた。
国民目線を敏感に感じて、自分の色を様々に変えて、自分の姿を変えて欺くことで生き延びてきたカメレオンの様な政党なのです。
国民の不満を首相の首を挿げ替えることで凌いできたがとうとういき詰まり、最後には自民の党名を民主党に変えて生き延びているのです。
小沢一郎は昔も、今も最も優れた自民党幹事長なのです。
今に続く小沢一郎叩きが始まった原因は、『駐留アメリカ軍は第7艦隊があれば結構』との発言で、膨大な防衛利権のタブーに触れて仕舞ったからでしょう。
それ以来小沢一郎の政治生命を脅かす色々な事件が続いている。
今回の小沢氏がウォール・ストリートジャーナルで語ったことは原発利権のタブーに抵触するので、マスコミは完璧に無視したのですね。
小沢一郎は日米安保とか原発自体には反対ではないが、現実主義の観点から一定程度の改革を考えているが、これが日本の防衛利権と原発利権と言う恐ろしい誰であれ絶対に口に出してはいけない二大タブーに触れて仕舞ったのでしょう。
Unknown (ゆきぼー)
2011-06-09 16:56:42
こんにちは
少し気になりましたのでコメントします。
下記の書き出し
「3・11以前には共産党など少数の例外を除けば、小沢一郎を含む全ての保守や社民の政治家で反原発だった人物はいないのです」
これは少し情報が不足のようです、
「・・共産党などの例外・・反原発だった人物はいない」は間違いではありませんか
少なくとも社民党は社民党宣言で脱原発を宣言しています。
また、保守の方も反原発の方はおられます。
失礼しました。
ゆきぼーさん、はじめまして (宗純)
2011-06-09 17:46:42
『共産党など少数の例外を除けば』は『共産党だけが』とはまったく意味が違っていると思うのですけど・・・・
ご指摘は、残念ですが、少し言葉の揚げ足取りに近い『勘違いか、何かの思い込み』ではありませんか。
記事の意味が『3・11以前では絶対多数が原発推進』だった、単なる事実の記載ですよ。
『共産党など少数の例外を除けば』とは、
そのままの意味ですよ。
まさに共産党などの『少数の例外』以外は、積極的であるか消極的で有るかの違い程度で、全てが原発推進だったのですね。
残念ながら共産党が『少数派』であることは、事実ですよ。
ですから共産党以上の少数派の社民党の話を言われても・・・苦笑するばかりですね。
それは言っても詮無いことなのですよ。
何事にも例外はあり、保守の人でも科学的に正しい立場の人はいるので『反原発』立場の人もいるが所謂政治家では矢張り3・11以前にはいないのですね。
保守党や社民党ではなくて記事に有るのは『社民』です。これは社民主義政党と解釈して欲しいですね。
社民党とは名指ししていません。
それに、政党としての社民党は06年の第10回大会で脱原発の宣言しているのは事実ですが・・・
この党の前身で有る社会党も脱原発を宣言していたのですが、ある日大臣の椅子と引き換えに原発推進へと180度コペルニクス的転換をした恥ずべき歴史があるのですね。いつ何時また転向するか誰もわかりません。あまり信用しない方が賢明でしょう。
日本帝国の敗北も共産党だけが判っていた訳でもないし、戦争に反対して投獄されたのも共産党員だけではありません。
ただそれらは共産党を含めて極少なくて、矢張り例外であり、一々キリスト者やら自由主義者やらが云々と書いたのでは記事としては読みにくくて読みにくくて仕方がないのです。
これは『以前には共産党など少数の例外を除けば、』の表現の方が優れているでしょう。

当ブログでは良好な環境維持とコメント管理上、タイトルや名前の無いコメントは不掲載取るローカルルールを設けています。
何でも結構ですから次回のコメント投稿時には御面倒でしょうが忘れずにタイトルの記入を御願い致します。
とても興味深い内容でした (道産子pikki)
2011-06-10 11:56:17
関東大震災等の大震災後はいつもろくでもない事をやるこの国の官僚たちだが・・
今回の電波ジャック(菅辞職騒動、大連立)は二つの要素で分けて考えるべきと思う。
(1)戦前の天皇制制に置き換わったアメリカの思惑としてはー
①日本列島を核兵器や原発廃棄物のゴミ捨て場にする
②TPPによる日本のあらゆる分野の破壊
③前原や石原等に日中戦争をやらせる
(2)それに対してのそのおこぼれをハイエナのように漁る官僚(国家・外資支配企業)としてはー
①コンピュータ監視法による戦前の言論弾圧・警察国家化の完了
②消費税増税や原発利権・天下り利権の拡大による日本経済・社会の破壊(米中もライバルを蹴落とすために支持)
③自分たちの儲けにはならない東北や沖縄の切捨て(核兵器・原発廃棄物のゴミ捨て場化や侵略戦争後方支援基地化では米国も支持)
道産子pikkiさん、はじめまして (宗純)
2011-06-11 17:31:55
コメント有難う御座います。

143年前の明治維新や66年前のボツダム宣言受諾での無条件降伏の国家の大事件でも、通常なら起きる筈の大混乱が日本では比較的小さくて済んでいて、スムーズにまったく別の新しい体制に移行しいるのですが、こんな例は他国では見られないのです。
日本独自の不思議なのですが、この原因とは日本国の官僚組織の質の高さと、潜在的な実力でしょう。
国家自体が崩壊しているのですが不思議なことに、本来なら国家の下部組織であるはずの官僚組織自体は完全には崩壊しなかったのですね。
ですから不思議なのです、諸悪の根源は『官僚組織である』とする昨今のマスコミの主張は正しいのでしょうか。
このマスコミの主張は長い間20年近くも日本国では行われており、今では大部分の市民が信じているのですが、それは正に福島第一原発が爆発するまで日本人の多くが漠然と信じていた『日本ではチェルノブイリの様な原発の過酷事故は起きないだろう』との根拠の無い『原発安全神話』と同程度の、根も葉もない『神話』で有る可能性が十分に有るのです。
思考の順番を逆にして、この問題を考えてみてください。
日本のマスコミはどれもこれも例外なく長年、産経を筆頭にして口を揃えて『官僚組織』の問題点をあげつらい、厳しく非難している。
マスコミの主張の『日本の最大の問題点が官僚組織』が正しいとすれば、マスコミは日本の本当の問題点を正しく把握して報道していた、となります。
それなら日本のマスコミは実に健全で有り信用に足る存在で、何の心配も無いとの話に成るのですよ。
ところが事実は大違いである。
日本のマスコミ組織がが致命的に病んでいて、報道機関としては世界水準から見れば悲しいかな北朝鮮のピョンヤン放送と見紛う不思議な有様ですよ。
明らかなデマ報道を、恥ずかしげも無く横並びで同一の金太郎飴状態で行っているのが現状なのです。
勿論マスコミが言うように、時の政権と癒着して腐敗したキャリア官僚の問題点は十分に大きいし、この部分だけなら今のマスコミ報道のとおりなのですが、このような場合に普通の他の国なら起きる筈の公務員のモラルハザードは日本国では起きていないのです。
これが日本以外の他の国では上が腐ってくると下っ端の役人も同時に腐ってきて賄賂が横行して国家が崩壊へと向かっていく。
ところが日本ではこの下部の部分は実に健全なのですね。
これは今度の大震災で示された一般被災民の並外れたモラルの高さと、それと対照的な東電や政府幹部などの情けなさの対比にも似ていて、一方(普通の市民)は世界から賞賛されるレベルで、一方(トップ)は笑いや軽蔑の対象なのです。

今の産経などのマスコミ報道は実は正反対で大嘘。
実は今の瀕死の状態の日本が、今のように辛うじて持っている最大原因が日本の健全な官僚組織である可能性が高いのではないかと考えています。
その日本の最後の命綱の官僚組織を破壊すれば、今よりも良くなる可能性よりも、劇的に悪くなる可能性のほうが遥かに高いでしょう。
無自覚こそ問題 (もえおじ)
2011-06-12 10:39:56
> 瀕死の状態の日本が、今のように辛うじて持っている最大原因が日本の健全な官僚組織である可能性が高い

それは絶対に違います。 申し訳ないですが、本当にそうだと信じておられるのなら、このブログは「政府プロパガンダの片棒を担ぐことになる」と自信を持って言えます。

そうではなくて、一昔前の表現ですが「天皇制」こそが、日本人をまとめている大きな原因です。 この天皇制とは、例の国体護持の天皇制に限らず、お上を崇め決して犯さず、奴隷のように組織や所属する団体に滅私奉公する精神文化のことです。 これは、一種の国家ぐるみのカルト的伝統であり、教育を通して世代間で受け継がれ、今日でも日本人独特の集団主義を形作っています。

これを理解すれば、何故日本で、福島第一原発事故の後も大規模な原発反対運動が起こっていないのか、その理由に納得がいきます。 官僚(および、癒着する政治家、経済界、報道機関、お抱え学者)の一部は、むしろ、この日本人の天皇制文化を逆手にとって、庶民を騙してやりたい放題やってきたのです。(例えば、特別会計という予算制度によって利権を欲しいままにしてきた。)

日本が健全であるとすれば、それは、滅私奉公している一般の日本人の努力によるものであって、決して官僚組織によるのではありません。 日本人は騙されてはいけません。 いい加減に目覚めるべきです。 別に滅私奉公自体が悪いのではなくて、何をしているのか自覚がないことが問題なのです。
産経も真っ青の暴論珍論 (宗純)
2011-06-12 17:22:21
もえおじさん、其処まで言って仕舞うと・・・それは駄目でしょう。

海水注入騒動での国会のやり取りを見ていれば、子供でも、この国の政治家のレベルがどの程度かか、誰にでも判りますが、管政権も酷いが追及する自民党議員の酷さは凄まじくてただただ呆れるばかり。
民主党は『政治主導』を掲げたのですが、この考え自体は論理的にはまさに正しいのですが、それは政治家が正しい政治的判断が出来るとの前提が無いと絶対に駄目なのですね。
ところがこの前提が困ったことに日本では成り立たない。
原発を地震列島の日本にばら撒いてきた自民党総裁の谷垣の無責任発言を聞きながら、多くの人が気がついた明確な事柄とは、半世紀もの長い間日本国を治めていたものとは表の自民党で無くて、実は裏方の官僚だったことが証明されたのですね。
これは以前の安倍晋三や麻生太郎程度の愚かしい人材でも日本国の首相をしていたので、有る程度は証明されていた。
首相とか大臣とかのトップは、名目的にはいることはいるが実質的な実権や仕事の内容は首相や大臣には無くて、仕えているはずの官僚組織が実は実権を握って動かしている構造なのですね。
これは日本国では大昔からの伝統で、最高権力者である天皇から任命された将軍が実権を握る構造になっていた。
ところがトップの将軍が将軍に仕える周りの御家人たちの言うことを聞かないと『王殺し』を行って名ばかりの将軍の下に実権は執権が握る。
ところが執権も実は力が無くなり北条宗家が実際の力を持っていたとまあ、構造が何重にもなっているトップが見えないし権限も無いがそれでもトップは倒されない複雑怪奇な官僚組織。
天皇が組織の上にあることは事実ですが、基本的には余り実質的な意味は無いのですよ。
『力』は何時も下部組織の官僚組織が握って動かしていたのですね。
この歴史的事実を何とか認めたくないばかりに、とうとう、『「天皇制」こそが、日本人をまとめている大きな原因です。 この天皇制とは、例の国体護持の天皇制に限らず』とまで、言ってしまうとは・・・トホホ

それを言って仕舞うと、もうお終いです。
あまりに馬鹿馬鹿しいし不真面目で、本当に真面目に語っているとは到底思えないほどの凄まじい水準です。
それでは丸っきり日本では珍しすぎる王党派ですね。
有る意味では面白いがそれはカルト宗教なので会話のなりたちようが無い。アナクロにも程が有る。
しかも、この記事の趣旨である放射能と情報操作とは無関係。話がそもそも違いすぎます。
当ブログでは以下の記事で、この公務員(プロパガンダ)問題を本格的に扱っているので、もしも興味が有るならコメントはそちらに御願い致します。

官僚制度は日本の最大の問題点か?
(2009年05月03日 政治)
日本は官僚社会か? 
(2009年02月09日社会・歴史 )
階層社会 (マトリックス)
2011-06-12 18:59:06
ジョージ・オーウェルの『1984年』の中で、「無思考こそ階層社会の基盤」という言葉を思い出しました。政治家でも田中角栄のような本物の政治家は日本の体制に対する本当の改革に行き着く前に冤罪を造り上げ、マスコミを使って有罪という方向の世論に国全体の空気として舞台装置を整えて、魔女狩り裁判で有罪として最高裁までにメディアリンチで完全に潰す。国民はテレビの報道を考えずに受け入れる。『自由』には、支配層が国民に対して好き勝手に権力を行使する『リバティ』と、国民(市民)が自分たちの権利を守り政治に参加できる『フリーダム』がありますが、長年の日本における『自由』で『民主』な政治とは支配層やアメリカにとっての『リバティ』としての『自由』であって、『民主』とはアメリカの世界中に対する『強制民主化』として『属国植民地』としての『民主』であった結果、真実を自由に知る事ができず、問題が起きても政治に参加できず不信から不安にはなっても不満から怒りが国中に広がるまでにはならない。まさに『1984年』のスローガン、「自由とは隷従なり」の日本社会だとこのような非常事態に陥っている日本の状況で思いました。日本は黒幕としてのキャリア官僚や政治家は世襲化し、実態は民主制ではなく貴族寡頭制ではないかと…
主権を持たない属国、倍加する階層社会の害毒 (宗純)
2011-06-13 14:52:38
マトリックスさん、コメント有難う御座います。

3ヶ月が経って段々と事故時の政府や東電など関係者の動きが明らかになりつつありますが、この国の上部の精神は長年の属国暮らしが祟って根本が蝕まれ腐っています。
今度の原発事故の対応から明らかになった事実とは、日本は残念ながら独立国でも民主国家でもないことが判明しています。
原発から放射能汚染物質がどの方向に拡散するかを予測して日本国民を放射能汚染から守る為の文科省のSPEEDIの予測ですが、
一部の上の者が情報を独占して仕舞い、そもそもの目的であった肝心の国民には『風評被害を引き起こす』との不真面目な理由で伏せられていたのです。
TVタックルで自民党の石原幹事長は、3月の原発事故発生直後の時点で、SPEEDIのデータについて『我々も知っていたけど、黙っていた』と恥ずかしげも無く発言している。
少しは恥を知れ。この馬鹿者が。
毎日新聞6月10日付け特集記事『国の避難指示 被災地を翻弄』で、3月13日の欄には、なんと『福島県にSPEEDIのデーターがファックスで届く』と報道されている。
地元の福島県当局は、飯舘村など原発の北東に流れたSPEEDIでの放射能汚染の事実の広報を何故さぼったのか。
過失でも許される限度を超えているし、『パニックになる』として故意に隠蔽したのであれば犯罪性は際立っている。
また、NHKのETV特集『ネットワークで作る放射能汚染地図』(4/3放送)では、文科省は浪江町赤宇木地区を計測しホットスポットの実態を掴んでいたが『風評被害を避けるため』と避難民に隠していた。
この無責任な悪党どもが日本の責任ある立場に今も座り続けている事実には、唖然とするばかりです。
彼等には日本人の命と健康を守るのは我々の責任であるとの考え方が欠如しているのですね。
折角、放射能汚染を測定しても、そこに避難している何も知らない一般市民には知らされることは無かったのです。
数百億円もの膨大な国費を使って造られたSPEEDIのデーターは事故当時とうとう公開されること無く、極一部の限られた人数にだけ知らされていた。
自分の身を自分だ守る為に絶対に必要な、SPEEDIの貴重な情報が上の一部の特権階級に独占されたいたのです。
これでは限られた救命ボートで助かったのは上流階級の1等船客だけで普通の船室の乗客は助からなかったタイタニック号の悲劇の再来ですよ。

Voice2011年6月12日(日)原発対処 日米協力の舞台裏
日本の政治家の中で一番質の悪い松下政経塾出身の、衆議院議員の長島昭久が、原発事故当時にアメリカの露骨な干渉があったことが、恥知らずにもアメリカの温情として、暴露されている。
『率直にいって、事故当初の数日間で日米関係は深刻な危機に直面していた。』として、、『米側は拒否されたと受け止め、あの温和なルース(駐日米)大使も相当強い言葉で首相官邸にいろいろ言った』
『いずれにせよ、私は米側の懸念を適宜、枝野官房長官や仙谷官房副長官に伝えたが、必ずしも事態の改善はみられず、歯がゆい思いもしていた』と対米従属命の売国奴振りを発揮。
『米側からは米大使館公使をはじめ在日米軍やNRC、エネルギー省の幹部が参加・・・日米協議を中心に日常的な作業が進められることとなった』
『アメリカ側からルース大使、ウォルシュ太平洋艦隊司令官、ヤツコNRC委員長が出席・・・日本の官邸からホワイトハウスをつなぐ、日米の意思決定にとって非常に重要』と、まあ、日本の首相とはアメリカの州知事よりも格下の扱いですね。
『米太平洋軍を代表して初回から調整会議に出席していた空母ニミッツ機動艦隊のロウデン司令官・・・突然の命令でサンディエゴから派遣されることになった』など、米軍の指揮命令系統の下に首相官邸が組み入れられていたらしいのです。

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