逝きし世の面影

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「世界経済は2012年の夏に崩壊する」ゼーリック世界銀行総裁の大予言

2012年06月04日 | 経済

任期満了の6月末いっぱいで退任するロバート・ゼーリック世界銀行総裁

『我が亡き後に洪水よ来たれ』今年の7~8月に世界経済は崩壊する

2007年7月1日にブッシュ政権の元アメリカ国務省副長官(就任当時はゴールドマン・サックスの幹部)から世銀総裁になったロバート・ゼーリックの5年間の世界経済は波乱万丈で混沌としている。
就任時にはソ連崩壊からフランシス・フクヤマの『歴史は終わった』とのアメリカの一人勝ち状態が生まれて資本主義全盛に見えた国際社会は、一転どん底に落ち込み『お先真っ暗』。
世界経済を指導する立場の世銀総裁として、もはや打つ手が無い末期症状でまったく先が読めない。
平家物語の『おごれる者も久しからず』 盛者必衰の理で、2007年のアメリカのサブプライムローンの破綻(住宅バブル崩壊)を口火にして2008年の金融崩壊(リーマンショック)によるで世界経済が破滅の瀬戸際に向かうジェットコースターの様な有様で、地球規模の『信用崩壊』で将来の見通しが立たず疑心暗鬼に陥った人々は右往左往するばかりである。
ぜーリック本人は今回の世銀総裁退任で重荷をおろし、心からほっとしていることは間違いない。
ちなみに遊園地のジェットコースターには他の全ての乗り物とは違い自ら動く為のエンジンなどの動力類はいっさい装備されていない。
一般の観客が乗り込む出発点からいったん最高地点に達してからは上下左右に激しく動き人々に恐怖と喜びを与えるが、コースター本体は自重によってひたすら下降して行くだけで、元の最高位置に復帰することは決して無いのである。
6月3日付け英紙Daily Mail(デイリー・メール)は、退任で口が軽くなったのかロバート ・ ゼーリック世界銀行総裁が『ヨーロッパが危険ゾーンに向かっている』と警告する驚愕的な、何とも恐ろしい記事を掲載している。
ゼーリック世銀総裁の具体的な指摘は、『ギリシャのユーロ離脱が起きれば、スペイン、イタリアなどユーロ圏全体のパニックを引き起こす大惨事に発展、世界の金融市場は2008年の大パニック(リーマンショック)の再来になる。これから起きるであろうギリシャの2012年夏の惨事は2008年のリーマンブラザーズ破綻の不気味な再来(コピー)である。』
2012年の夏といえば今年の7~8月のことであり、欧米など世界の主要国はリーマンショック後の金融崩壊の後始末で体力を使い果たしていて、再度の大パニックには耐えられない。
6月いっぱいで退任するゼーリックの大予言が当たるとしたら、まさしくフランス革命の前段階でのルイ王朝の大繁栄時の『我が亡き後に洪水よ来たれ』の現代版であり、今の世界経済は風前の灯ともいえる危機的な状態に直面していることになる。

『ユーロとドルの下落、止まらない円高』

先週1ユーロ95円59銭と、2000年11月以来11年半ぶりの円高水準まで『円買い』が進行。ドルに対しても一時1ドル77円66銭と、2月14日以来ほぼ3か月半ぶりに77円台の円高水準に再突入している。
日本の輸出産業は採算ラインを1ドル82円程度と算定しているが、昨年の3・11大震災直後の史上最高値の円高阻止の協調介入に続き、10~11月に行った76円台の『円高』阻止で政府・日銀が実施した9兆円超の為替介入(単独介入)で78円台前半の水準に戻している。
政府・日銀が円相場を一時的にたった『1円』下げるのに使う経費が約5兆円もかかる様では日本の為替介入程度では到底今起きている『円高』の大津波を阻止できない。
6月19、20日にアメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されるが、そこで更なる追加緩和が打ち出されると、『円』は3・11東日本大震災直後につけた1ドル75円32銭の史上最高値を簡単に超えてしまう。
目の前のギリシャ危機やスペインの銀行不安から『リスク回避』のユーロ売り、他と比較して一番安全な『円買い』の流れが今後も進行する。
6月6日開催のECB(欧州中央銀行)理事会での利下げが予想され、更なるユーロ売り・円買いにつながり、1ユーロ88円93銭の過去最高値も今6月中にも更新する可能性が高い。

『なんとも時期が悪すぎる』国際通貨基金(IMF)専務理事のお馬鹿失言

こんな大事な時期に、お粗末というかお馬鹿というか国際通貨基金(IMF)トップのラガルド専務理事(フランス人)がギリシャ人を『税金逃れをする人々』と指摘して物議をかもしている。
この『お騒がせ』クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事であるが、世間をなめきっている石原慎太郎ばりの傲慢極まるエスタブリッシュメントの一人なのか、それともわざと騒動を引き起こす橋下徹のような口先だけの愉快犯なのか。
あるいは『ユーロ防衛』で思わず言ってしまった『勇み足』か。その正反対の欧州共同通貨ユーロの崩壊を密かに画策する謀略の一環なのか。
『パンが無いならお菓子を食べればよい』とのフランス革命時の逸話の様な話であり、そもそもギリシャに限らず一般庶民には『税金逃れ』するだけの収入が無い。
世界銀行と共に世界の金融安定に貢献するはずのIMFのトップとは到底思えない何とも不思議な、首を傾げる困った『笑い話』である。
発言は5月25日付の英紙ガーディアンのインタビューで、『アテネといえば常に税金逃れをしようとする人が思い浮かぶ』と発言したラガルド専務理事であるが、本人は外交特権を理由に合法的に税金を逃れているのですから、これにはギリシャ国民は怒りを爆発させた。
この事態にオランド仏大統領は5月29日、ギリシャ国民に『欧州(ユーロ残留)を選択してほしい』と呼びかける騒ぎまで発展している。
ちなみにこのラガルド専務理事は前フランス大統領のサルコジに近い無制限の規制緩和と緊縮財政の新自由主義の信奉者である。
前任者の国際通貨基金(IMF)専務理事のストロスカーンは現職のサルコジに対向するフランス大統領の最有力候補だったが、1年前に外交特権があるにもかかわらず、真っ赤な嘘の強姦事件をでっち上げられ米警察に欧州行きの機内から無理やり両手錠で連行され失脚している。
前任者が異例中の異例のセックススキャンダルの濡れ衣で失脚した後釜に、今回のクリスティーヌ・ラドルカがIMFトップの専務理事の就任しているが、到底偶然起きたとは思えない何とも胡散臭い話である。多分前専務理事のストロスカーンは金融マフィアであるFRBによって政治的に嵌められたのだろう。

『世界金融危機』第2ラウンドに突入か

世界同時株安で6月4日の東証株価指数(TOPIX)が29年ぶりの株価に転落。これは1983年(昭和58年)以来の安値水準であるが、現在の株取引の7割以上が外国投資家(99・9%が法人)であり、全株取引の4割以上は十数社の一握りの投機筋が1秒間に500回以上の売り買いを繰り返す正に賭博場で実体経済とは程遠い。
真面目な投資家は現在の危険すぎる株式取引を敬遠して比較的安全な日独の国債に逃避している模様である。
株が暴落する一方、4日の国債市場では日本国債が買い込まれ、新発10年債の利回りが一時、0・790%まで下落する。
日本の長期金利が0・8%を割り込んだのは約9年ぶりで、2003年以来である。
デイリー・メール紙がロバート ・ ゼーリック世界銀行総裁の『ヨーロッパが危険ゾーンに向かっている』(ギリシャのユーロ離脱をきっかけに2012年夏に破綻する)を掲載しているが、同じ趣旨の予言は5月にポール・クルーグマン米プリンストン大学教授(2008年のノーベル経済学賞受賞者)が、『ギリシャが恐らく6月中にユーロ圏を離脱』し、ギリシャ離脱で『預金者がスペイン、イタリアから預金引き出し、安全なドイツの銀行へ大量送金』(現在はギリシャの銀行から大量引き出しが起きている)、金融崩壊した『スペイン、イタリアをECB(欧州中央銀行)とドイツが全面的に支えるか。それともユーロ崩壊か』と予想している。


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幾ら高くなっても (宗純)
2012-06-05 14:23:57
物事には全てに限度があり、幾ら高熱でも体温が50度を超えることは絶対に無いように、『このままだと1ドル50円の時代が来そうですね』などのとんでもない自体にはなりません。
体温の限度は43度程度らしいですよ。それ以上だと体が持たない。死んでしまうので50度にはならない。
同じことが日本経済にも言えて、1ドル50円では日本の製造業が壊滅します。日本が滅ぶので50円にはなりようが無いのです。
斉藤さん、
茨城県の寺の御命日講と当ブログの記事とが何か関連があるとも思えません。
また当ブログではタイトルや名前の無いコメントは不掲載とするローカルルールを設けいます。折角コメント投稿して頂きましたが残念ですが不掲載とします。

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