逝きし世の面影

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原発安全神話、政官産学報、既得権益「鉄の五角形」

2011年07月01日 | 放射能と情報操作

『政治家、官僚組織、産業界、原子力学会、報道機関が結託した利権ペンタゴン』

原発安全神話では、東大工学部や東工大工学部の原子力学科出身のいわゆる『御用学者』だけの責任を言うのは矢張偏っていて、公明正大とはいえない。
日本の『原発』は、商業的な目的で勝手に各電力会社が行っていた訳ではなく純然たる『国策』である。
原子力発電は、そもそも日本政府の半世紀前からの公的な方針であり、これを長年監督官庁を含む官僚組織が企画推進していた。
原子炉本体は東芝や日立製作所三菱重工業など原発メーカーが主体で炉心製造を行ったが、それだけでなく原発の建設には大手ゼネコンなど関連企業が加わる巨大な総合的産業集合体である。
それらの企業は其々大きな影響力が有る宣伝広報活動を行っているが、東京電力だけでも年間100億円を超える宣伝費の甘い蜜に、本来原発の危険性や問題点を指摘する立場の報道機関が丸ごと加わっている。
この政官産学報の5角形の原発ペンタゴンが膨大な利権を一方的に握っていて、安全神話を日本中に振り撒き続けた。
この安全神話は、原発の安全運転の為には当然必要なはずの安全対策を疎かにして仕舞い、結果日本国は今のような未曾有の放射能汚染を引き起こした挙句、いまだ収束の目途さえなく大混乱しているのです。
小沢一郎がいみじくも原発マフィアと呼んでいるように、傘下に色々な舎弟企業を抱える組織暴力団山口組の様な、強固なファミリーの様々な利益共同体組織で有ると考えるべきでしょう。
このような利権構造は必然的に自己増殖していく。際限なく肥大化するし腐敗堕落が止まらない。

『利権と特権意識の相乗効果』

原発では極限まで肥大化した利益と権限の大きさが原因して、彼らには『自分達は一般国民から見ると「お上」であり原発政策を決めるのは自分達で決して一般国民ではない』との、一種の特権階級意識を生んでいく。 
3・11で完璧に原発安全神話が事実ではなく単なる『神話』(客観的事実とは正反対の迷信)であったことが暴かれた後でも、まったく懲りることはない。
何と今でも、通産省安全・保安院は『原発反対派の言説の多くは感情論である』などの、客観的事実とかけ離れた思い上がりにもほどが有る上から目線の妄言には呆れるばかり。
官僚が官僚なら大臣も大臣で、海江田経済産業相は『日本の原発は安全で有る』と福島第一原発事故収束の目途さえ立たないし、事故原因も解明されていない、勿論新しい安全指針さえまったく出来ていない段階で停止中の危険極まりない日本国の原発再開を地元に要請する鉄面皮ぶり。
どの面下げて『原発は安全です』と言えるのか。呆れ返る話である。

『原発安全神話とは』

そもそも『安全な原発』とは、原発作業員の深刻なミスが無いとの前提で、冷却水の供給と電源の確保と炉心だけでなく様々な配管が健全である等の色々な良い条件が重なった場合にのみ、限定的に成り立つ。
ところが一度暴走した時には誰にも如何しようも無い破滅的な代物であり、『安全』の対極になるのが原子力発電であったのです。
『核』Nuclear(原子力)エネルギーとは、そもそも基本的に強固に安定した構造であり通常は絶対に壊れない『原子核』を人為的に破壊して、其処から強力な核エネルギーを得ているのです。
核エネルギーは禁断の『プロメテウスの火』であり、本来『核』を安全に扱う為の必須条件とは全知全能の『神』のような優れた能力や資質を持つ必要がある。
高い専門知識や豊富な経験があるだけでは駄目で、それに加えて果敢で素早い判断を行う洞察力、強烈で独裁的な決断力を持つと同時に、それとまったく相反する最大限の謙虚さと細心の注意力が必要であるが、通常の一般人では『資格条件や要求』が可能な種類の範囲を大きく超えている。
事実、人類は32年間で3度もの頻度で致命的な炉心溶融の原発事故に至っているのですから粗10年毎に巨大事故を繰り返している。
『核』を扱うためには、知性や能力に限りが有り、常に『間違いを犯す可能性』が有る自分達人間が取り扱うのは本来『恐ろしいことをしているのだ』との根本的な発想(『核エネルギー』に対する畏怖と謙虚さ)が必要である。
これに真っ向から反する傲慢極まる思い上がった怠惰な発想が、破壊的カルト宗教である原発安全神話であったのです。
関係者全員が『神話』を信じて疑わない段階で、それはもう福島第一事故と同じような破滅的な未来を有る程度の確率で確実に約束されているのが『原発安全神話』の本質である。

『専門家としての矜持の喪失』

原発では、この五角形の全員が程度の差こそあれ『一般市民より上である』との選民意識を持ていたはずです。
ただ、私としては『専門家としての上から目線』の事実は一概に『悪い』と否定出来ないと思っています。
別に原子力でなくても、全ての専門家とは、その専門分野では『一般市民より(自分が)上で有る』とのプライドを持つことこそが何よりも大事で、それこそが日本の今までの強みだったのだと思っているのですよ。
これが最近崩れだした。
全てがマニュアル化して本物の専門家がいなくなり、誰も彼もが同一規格のマクドナルドの店員に成り下がっているのが、今の日本衰退の根本原因ではないでしょうか。?
専門家とは、我々素人では絶対に不可能なことを、いとも易々と行うことが可能だから、それで世間から一目置かれて尊敬される原因となるのです。
一般市民が知らない知識や経験、実力を独占して知っているし、実践するから専門家であると呼ばれている訳です。
ですから本人が公言しないだけでどんな分野でもトップに立つ専門家は誰も彼も一定の範囲で『一種の特権意識』を持っているものです。
また、彼等がそれを持っていて貰わないと我々一般市民が一番困るのですよ。
例えば教育なら、大学から幼稚園にいたるまで教員たるものは専門家としての権威と責任とそれに見合った実力を持つことが大事であり、橋下知事など専門外の無茶苦茶な横槍や口出しに対しては、自分の専門家としてのプライドをかけて物事の正否を正して欲しいものですね。

『原発専門家ではなかった原発の専門家達の悲劇』

今回のことで発覚したことは、原子力ではテレビに出てきた『専門家』『識者』『学者』よりも、一般人の普通の素人の広瀬隆の方がよほど正しい専門知識を持っていたことですよ。
というか、原発村の『専門家』とは単に安全神話の広報マン程度の役割しかなかったことが判った悲劇です。
核が暴走した時には、彼等は何の対策もなく呆然としているばかりで、これでは『専門家』ではありません。
元原発設計者の大前研一は事故原因の一つはアメリカが開発した技術のGM社製原発のフルターン・キーが問題であると指摘している。
基本設計はアメリカが握っていて日本側は既存のマンションのキーを受け取っただけのようなもの。
メーカのGMが書いたマニュアルの暗記と実行しかしていないのですね。
今回のようなことが起きれば『マニュアルに書いてない』ことなので何も出来ない。
それではフリーターのアルバイトのコンビニやマクドナルドの店員の水準と同じで、専門家などとは到底呼べないレベルですよ。

『日本核学界、御用学者の悪巧み』

そもそも日本語の『原子力』ですが、英語表記では『Nuclear』の一つしかなく、『核』の意味しかない。
ところが日本では、『Nuclear Weapon』は日本語では『核兵器』で、『Nuclear Power Plant』は日本語では『原子力発電所』と使い分けて印象操作を行っている。
日本原子力学会の英語表記は本来ならjapan Nuclear society(JNS)か、Nuclear society of japan(NSJ)となり、それなら『日本核学会』であるが何故か日本で『Nuclear』は使われない。
今の日本原子力学会は、Atomic Energy Society of Japan (AESJ)と巧妙に本来の『核』の意味を一般市民に対して誤魔化しいているのですね。
(アトミック)『原子』と(エナジー)『力』なので続けると『原子の力』ですが、なんともインチキ臭い言葉であり、悪意有る偽装を感じるのは私だけだろうか。
米国では、アメリカ原子力学会の英語表記はAmerican Nuclear Society (ANS)であり、これならずばり『全米核学会』ですね。

『天皇制の根本的危機、何も知らない暢気すぎる保守』

すこし昔は、『日本原子力学会』は日本学術会議にも属さない畸形的な組織であり、原子力開発推進を唯一の存在目的とした『利益団体』だと言われていた。
今は逆であるらしい。
昔と大違い現在では、『原発安全神話』という悪質極まる偽科学の利権団体、日本原子力学会は日本学術会議に入っているばかりではない。
日本原子力学会が持っている膨大な利権の『力』によって、恐ろしい話ですがSFホラー映画エイリアンのように完全に母屋(宿主)を牛耳ているようですよ。
学術会議会長の金澤一郎は宮内庁皇室医務主管であるが、何と国が決めたので20ミリシーベルトは安全、何処にも逃げるところは無い、国民には守る責任が有るとのナチスの極悪医師か人体実験で有名な石井部隊の帝大出身の軍医とそっくり同じ発想の、長崎大の山下教授と同じ発言をしているのですよ。
皇太子兄弟を除けばたった一人しかいない唯一の天皇の継承者である幼い男子の皇族がこれでは危ない。
睾丸など生殖細胞は一番放射線の影響を受けやすく放射能に非常に弱いのだが、何故誰も騒がないのか。
一人も心配する者も抗議する者も無い不思議。
日頃天皇制の意義を強調する右翼は何も知らないのでしょうか。何とも不思議である。

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政官産学報から (岩下俊三)
2011-06-30 18:48:49
原子力推進ペンタゴンの一角を占めていた者です。正直いって「お前らパンピーとは違う」と思っていました。結果的に甘い汁を吸ってきました。その意味では失礼ながら小出先生も同じです。確かにそのペンタゴンの一角にいて抗ってはきましたが結局暴走を止められませんでした。というより結果的に暴走させたのです。

たぶん小出先生は贖罪のため講演などで専門的知識を流布公宣されるでありましょう。しかし僕には伝えるべきカメラがなく、伝えるべき電波がありません。動画配信のサイトだけでは世論は動きません。ブログだけでは訴えられません。

罪の意識だけはありますが、贖罪する方法がありません。個人的に贖罪しているぞとブログやツイッターで自己満足していても、一度に大衆をたった1000万人も捕らえられないのです。(あの報ステですら15%=1500万人あるのに、、、)。つまり嘘しか放送できないようになったのです!

シジホスの神話で自慰行為をいくらしていても、事実は何も変わらす、汚染は拡大しつづけ、100年いや100万年禍根を残すことでしょう。

いくら汚染された野菜を喰っても、いくら原発反対のデモしても、一度使ってアジを占めた「核」の魔力に勝てません。

だからあれほど揶揄中傷をしていたマスコミをもう一度使って報道にも良心というものが残っていることを示そうと努力していますが、もはや思うにまかせません。いつのまにが塗りかためらていたのです。

それは報道だけではありません。
やがて中央の学会からやや距離のある京都大学すらも塗りこめられるはずです。

今、事実や真実は消えかかっているのです。かってペンタゴンの片隅にいた者として現状を報告します。
社会正義とか公器を自称するマスコミ (宗純)
2011-07-02 17:40:16
岩下俊三さん、コメント有難う御座います。

今まで日本で起きた冤罪事件の数々ですが、勿論一義的には警察検察の責任で有ることは言うまでも無いことですが、
日本のマスコミさえ健在で公平に事実だけを報道する姿勢なら起きていない可能性が高いのです。
多くの冤罪は検察や警察など権力や権威と一体になった、マスコミと二人三脚での冤罪事件であり、決して警察の独走では起きていない。
それどころか秋田県藤里町の連続幼児殺害事件のように狭い田舎で消去法で『こいつしかいない』との過疎地特有の根拠の無い非論理的な悪しき独特の風習に便乗して、マスコミが先導して犯人を作り上げている事例まで有るのですね。
無茶苦茶です。
連続殺人で有罪とされた若い母親は、『自分の娘を殺して、警察の目を混乱させる目的で隣りの家の男児を殺した』として逮捕、判決もその線ででているが事実ではない。
客観的な事実は、女児の死亡は事故として処理されて仕舞い、警察の捜査など何処にも無いのですから、母親一人に連続殺人の罪を被せるのは論理的には絶対に無理であるのです。
この事件では論理的に、一人を殺すともう一人を殺す動機が成り立たないのですが、無理やり両方ともの殺人犯として有罪としている。
この事件では登場人物の中に必ず犯人が特定される狭すぎる範囲で犯人を特定する推理小説型の手口の、警察主導ではなくて、マスコミ主導の典型的な劇場型(ワイドショウ型)冤罪事件ですね。

ところが日本では不思議なことにマスコミ、特に活字メディアの信用度は世界的に見て異常に高く、ほとんど神話の粋に達している。
またテレビなどの映像メディアの影響力は仰られているように絶大ですが、今回の連日続く政府や東電の大本営発表を垂れ流した影響で、今では『絶対に正しい』との神話に傷がついた。
人間万事塞翁が馬で、これは今までには無い日本が再生できるかも知れない、素晴らしいことですよ。

歴史上今のように政府やマスコミなど権威有る存在が嘘を言っていると世間の普通の市民が思う時代とは、多分日本では66年前にあって以来の、絶えて久しい、何とも珍しい久しぶりな朗報ではないでしょうか。

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参照記事:原発安全神話、政官産学報、既得権益「鉄の五角形」 自民党独裁政権とその衛星党たる公明党の負の遺産。 それが原子力神話である。 夢のエネルギーは現在、 日本列島を確実に汚染している。 しかしネットでニュースを読む限り、マスコミ各社は放射能汚染か...