逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

米民主党議員無差別銃撃事件、公的医療保険に反発か

2011年01月18日 | 社会

1月8日米国西部のアリゾナ州で民主党のガブリエル・ギフォーズ下院議員の政治集会で銃乱射事件が起こり6人が死亡。議員は頭部を撃たれて昏睡状態に陥る。
米民主党ギフォーズ議員は、オバマ政権が目指す公的な医療保険創設に反対する草の根極右政治運動のティーパーティの標的となっていた模様である。
この銃撃事件の陰の真犯人として浮上してきたのが、キリスト教原理主義のサラ・ペイリン元アラスカ州知事(前共和党副大統領候補)である。
ペイリンは昨年の中間選挙時、医療保険改革法案に賛成の民主党員のいる州の選挙区にライフルの照準マークを記した「20人の標的マップ」を、ウェッブ上(Facebook)で公開して何らかの実力行使を煽っている。
この20人の中にアリゾナ8区のガブリエル・ギフォーズ下院議員が含まれていたが、銃撃犯の残した文章の中にはっきりと『AZ8の有権者は愚か者』と記載されていた。

マイケル・ムーア監督の映画 「シッコ」

アメリカではかつて当時の民主党ヒラリー・クリントン上院議員がクリントン大統領夫人としての立場を利用して公的医療皆保険制度を創設し様としたが、保険業界や議会共和党の反対で挫折している。
公的医療保険の創設の公約で当選したオバマ大統領であるが、当選2年後の中間選挙では『公的医療保険は社会主義である』として反対する茶会運動が全米で盛り上がり与党民主党は支持率を大幅に減らして惨敗するが、公的医療保険が常識であるアメリカ以外の市民には理解しがたい話である。
ところが世の中は広い。
当ブログにアメリカの茶会運動かと見紛う、『ロンドンで怠惰な生活を送っている』との触れ込みの人物から『アメリカは弱者に厳しいのか?』と題する上記の表のTB記事が送られてきたが、不正確な上に非科学的な妄想による意識的な歪んだ記述で、読まされる方は実に不愉快。
年収が日本円換算で30万円でも120万円でも250万円でも500万円でも、アメリカでは最終的に手取りの個人所得が同じだとTB記事で主張する。
記事内容が本当の客観的な現実世界の科学的事実とは違いすぎて、当方の倫理基準では掲載出来ないので残念ながら削除しましたが、日本国内で非科学的で反社会的な茶会運動の言い分が聞けるとは(逆の意味で)これ程面白い読み物も少ない。

『日本人のサラ・ペイリンの茶会運動?』

生活保護所帯の『医療費』の補助(公的支給)が『個人所得である。』との見解ですが、不真面目過ぎて何かを真面目に考える態度ではない。
病人の医療費の支出は自由意志でな無くて、個人個人の裁量権を越えている事に気が付かないのだろうか。?実に不思議だ。
病人に対する『医療』は、『生命』の維持には必要不可欠なのです。
絶対に必要であり基本的に生きていく為に最低限度の『条件』や『設定』が、何か個人の『得』(個人所得の一部)と考えるなど、到底社会的に容認される範囲を超えていて、一般的な通常の理性や常識では理解出来ません。
上記の数表から判ることは、『アメリカが弱者に優しい社会』などではなくて、公的な制度でない民間医療保険制度の歪みです。
500万円は低所得者に分類されると思うが、それにしてもアメリカでは社会保険の中に占める医療費や医療保険料の個人負担が過酷で、その他の先進国や日本などと比較できないくらいに莫大で残酷であるのですよ。
医療とは工業製品とは違いサプライサイド側に全ての主導権が生まれるので、新自由主義の規制緩和と民営化を徹底したアメリカの医療費の高騰は止まらない。
自由化して良いものと悪いものがあるのです。
また日本でもこの表と同じで、個人によっては生活保護費よりも医療補助の金額が多い場合は良くあることで、何ら珍しい例では無い。
低所得者の『医療費の公的支給』が基本的に生きていく為に最低限度の必要事項(必須要件)であることは議論を待ちません。
これは世界的な常識であり、逆に『命』の問題までが『自己責任である』とするアメリカは先進世界の例外である。

『プア・ホワイトの黒人やスパニッシュに対する怨念』

公的制度でない『市場原理主義のアメリカの民間医療制度が優れている』との妄想から、民間医療保険だからアメリカの医療費が高い訳では無いと主張して何回も事実誤認の妄想記事を書いているのですが、その様な現実離れした低級な脳内妄想レベルの話は、到底する気がしません。
参考までにあえて紹介すると(1)スイスは公的保険がないが周辺諸国とそれ程の医療費が違わないのだから民間保険が高額になるとの説は間違い。(2)70年代まではアメリカの医療費は公的保険の有る欧州諸国と差が無いのだから民間保険で高額になるとの説は間違っている。(3)今のアメリカにある生活保護や高齢者対象の公的保険には問題点が多い(4)発病した時の医療費が高い為乳癌や直腸がんの早計検診が行われ死亡率が低下している等が主な説である。
(1)のスイスの例は、そもそも3億人の超大国アメリカの話に、日本の府県程度の数百万人の極小さい国の例を上げて同一線上で論じようとする態度は不真面目の極み。
しかも婦人参政権を最近まで認めなかったスイスが欧州でも特殊な国家である事は誰でもが知っている事実である。
スイスは狭い国土にも拘らず4つもの公用語を持つ連邦(地方分権)国家であり、5人に1人がスイス人でない欧州一の外国人の比率の多い国家でもある。
公的保険を創らない理由にこの外国人の多さ(人種差別?)と婦人参政権を認めようとしなかった頑迷な保守性が影響している可能性が高いが、アメリカとは大違いで国民皆保険が法律で義務付けられているのと『利益の追求』が禁止されているのでスイスの民間保険会社とは公営ではないが日本の公益法人の様な性格のものなのです。
(2)や(3)(4)は反論する気力を失う代物であり、それらは社会科学を少しでも考慮するなら普通なら正反対の結論が導き出される。
アメリカのように全てを自由化して市場原理に委ねれば必然的に強者必勝、弱者必敗になり、日本の3倍の医療関係者の数は、儲からなければこれ以上の医者の養成は行わないし逆に『儲かる』なら勝手にドンドン増やされるのです。
このように、医療や教育とは基本的に儲けを優先すると「とんでもなこと」になってしまうのですよ。
その為に、アメリカ以外の国では社会や共同体が責任を受け持っているのです。
このTB記事の表にある『雇用保険および所得税』の意味をまったく誤解しているようですが、年収500万での所得税は極僅かで大部分は月辺り10万円ほどの民間医療保険なのですよ。
もっと凄まじいのは250万円の所得層で、公的な医療補助も受けられず自分では高額すぎて保険にも入れないので、まったくの無保険なのです。
生活保護基準以上だが自分では保険金を賄いきれないワーキングプア層の5000万人の無保険も大問題だが、実はアメリカの医療保険の最大の問題点とは、今現在民間の医療保険に入っている2億5000万人の普通の人々なのです。
『儲け優先』の為に余程高い掛け金の医療保険契約で無い限り、普通の医療保険加入者には色々な使用制約があり最低限度の満足な医療が受けられない。
医療保険会社は民間の営利団体なので当たり前ですが最大の価値観として『人の命』よりも『保険会社の儲け』を優先する。
これを描いたのがマイケル・ムーアの映画なのですが、アメリカの中産階級が破産する最大原因はこの医療保険問題なのである。
利益最優先の民間保険会社に医療保険を独占させれば、今のアメリカの様に家族が難病になった場合には保険だけでは満足な医療が受けられ無い。
仕方なしに持ち家の売却などで高額の医療費を賄う必要が生まれるので、勤勉な普通の中産家庭でもいつ何時破産する悲劇が襲ってくるかが全く分から無い危険な無法社会なのです。

『教育問題の記事でも間違いが多すぎる。』

スウェーデンのフリースクール制度では実質的に誰でも(親の集まりや地域社会・先生の集まりなど)それぞれに教育理念に基づいて学校を開校でき政府の公的補助も公教育と同じに行われている。
これに対して『利益を目的とした学校を開校することが可能な制度』と誤解して『教育にも市場機能の導入、一番の問題はサヨクと日教組の発狂かな 』と判断する悲惨さ。
このフリースクールは原則『生徒の選抜は不可』で『教育費の個人負担無し』なのですよ。
北欧のフリースクールと正反対の制度である、厳しい『選抜』と高額の『教育費』の2項目が教育への市場原理主義導入には不可欠な要素となる。
これはアメリカ型市場原理ともトップダウンの中央集権(全国一律)の日本型教育制度とも正反対の方向で、地域のコミュニティー(父母や教師)が協力して教育を行う新しい制度なのです。
『重要なことはサプライサイドへの競争原理の持ち込み』なども不真面目の極み。教育問題はサプライサイド(供給)では無く、消費側の自由権や裁量権の確保でしょう。
『サッチャーとかは関係ありません』ではなく、元々サッチャー以前は教育費は原則無料。日本とは大違いで卒業資格などはたいして意味は無く学位資格とそのランクが大事であるし、大学間の格差も卒業試験での試験官の共通な英国では日本の様な異常な大学間格差ほとんどありません。イギリスの大学に学ぶ日本人なら誰でもが知っています。
イギリスのロンドンに住んでいるのでしょうか。日本人コミュニティから出て英国人から正しい情報を仕入れる必要があるかもしれません。
『この水準の記事のTBは腹立たしく迷惑です。以後のTBを御遠慮下さい』とコメントしたのですが残念ながら内容を正反対に理解しているか真面目に答える気がないかの何れかで、全く違う種類の話をわざわざ混同している。
元々ここのブログ主は外国には住んでいない可能性が高い。あるいは住んでいても日本人コミュニティーから一歩も出ていない。
英国は階級社会で学歴には厳しくて大学入試資格(日本の大検)のAレベルなど問題外です。
日本のように有名大学卒業では意味が無く、何学部の学位のレベルの上下が大問題で1級か2級の上で無いと誰も相手にしない。
何度も『格差問題』で例として出してくるA-LEVEL試験の話などは英語が苦手な日本人では問題かもしれないが英国人では話にもなりません。
日本以外では大学格差とは卒業時にこそ問題であり、入学時の偏差値の格差が大問題とされるのは日本独自の特殊な例です。


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12 コメント

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貧乏人は死ね (疑問に思う人)
2011-01-17 16:40:19
簡単に言うと、そういうことだと思うのですが、何故か金持ちじゃない人も反対するので訳が分からない。前に何かの番組で、アメリカ人は社会主義アレルギーがあって、社会主義的だと言われると、そこで思考停止するという事を言ってましたが、まさかそんな理由なのでしょうか。
シッコですが、保険会社はえげつないですね。議員にバンバンロビーイングをかけて、反対キャンペーンをして、儲からないならそこまでする理由も無いですしね。
肉親を人質にとられたら (宗純)
2011-01-18 11:10:27
疑問に思う人さんコメント有難う御座います。

我が日本国では基本的に警察に捕まった容疑者はロス疑惑の三浦和義や和歌山毒カレー事件の林真須美等の極少数の例外を除けば全員が自白するのですが、これはある意味当たり前で痴漢容疑で捕まって自白すれば逮捕拘留は無しで裁判は略式起訴程度で数万円の罰金程度で済む。
ところが無実を主張すれば逮捕拘留で最低でも半年近くは拘束されて裁判では99・9%は有罪になりしかも1~2年の実刑になるのですから真実であるか否かに関係なく少しでも自分の身が可愛ければ間違いなく白状する。
自分自身の体を『人質』にとられているので警察、検察の言い分を聞く以外には方法が無く、仕方がないのですね。
アメリカの医療問題ですが、これと同じ。
自分の親や子供、伴侶が難病になって保険が効かない数千万円の差額医療費を払えば助かるかもしれないと言われたら・・・
誰であれ『命』を人質にとられたら問答無用で相手の言う事を聞く以外に道は残されていないのですね。
公的医療保険の無いアメリカでは超大金持ち以外には何時でも破産する危険があるのですね。
だから一定水準以上の知性や常識があれば誰でも公的医療保険の大切さは知っているのですが、それでも反対する人が大勢いる。
この原因ですが、欧州で唯一全国一律の公的保険の無いスイスの例が参考になるかも知れません。
自分が働いた金が失業している怠け者(黒人)に使われるなど許せないとして『自己責任』を医療まで広げる発想には矢張り人種差別なのですよ。
アメリカは150年前には人間を市場で競りにかけていた国家であり120年前まで民族絶滅を国策として進めていた国家でもあるのです。
確かに我々日本人も過去に悪質な人種差別を行った歴史があるのですが、日本の人種差別とは『人間として劣る』としての差別したがアメリカでは『人間では無い』と差別していたのですから差別の質が根本的に違います。
公的医療保険に反対する理由 (伯爵)
2011-01-18 19:20:29
勿論、米国の独立独歩・個人の自由を最大限に尊重する伝統は根強く、個人の才覚でお金を沢山稼ぐことは当然の権利であり、社会主義的悪平等は米国の伝統に反していると捉えられるので反発は激しいです。 しかし、今回のこの事件に限って言えば、むしろ米国社会が分断されている深刻な現実を改めて示すものと理解すべきと考えます。 分断とは、自由主義・市場経済至上主義 対 社会主義的社会保障制度、保守主義 対 リベラリズム、豊かな者 対 貧しい者、人種間の対立、などをさします。 一応、健保改革法案は可決されましたが、景気が上向かない以上、オバマ政権が導入しようとしている「自由よりも平等を重視する」政治改革は依然として困難でしょう。 かと言って、元の共和党の政策に戻せるのかというと話はそう単純ではないと思います。

さらに、公的医療保険に米国人が反対する別の大きな理由として米国財政赤字問題が存在しており、『戦争でお金を使った上に社会保障費も膨らむのであれば、米国財政が破綻するではないか』という批判があります。 これは根拠のある議論であり、万一デフォルトでもされようなら米国民全体(及び、世界)が多大な被害を受けることになります。 対外累積債務も巨額であり、700兆円規模にのぼるとされる対日債務に関しても、今のところ返済の見通しは立っていない状況であり、とても他人事ではありません。
『自分の命は自分で守る』との原則 (宗純)
2011-01-19 10:28:25
伯爵さん、コメント有難う御座います。

仰られている趣旨は良識ある日本人の典型的な考え方であり、知性を尊重する一般的な社会常識にも道徳的にも叶っていると思いますが、今回の問題点とは違っており、矢張り当てはまらないでしょう。
日本とアメリカでは根本的な基準が大分ずれているらしいのですよ。次元が違うのです。
日本の右翼とアメリカの右翼では同じ『右翼』でも大違い。
日米では1段階か2段階違いがあり、日本の右翼ですがアメリカ基準では中道程度で、保守は間違いなく左翼ですよ。
アメリカのリベラルとは日本の右翼程度。
何故過去に民主党のヒラリー・クリントン上院議員や今のオバマ大統領が公的医療保険を創設しようとしたかの動機ですが、伯爵さんは理性を尊重しすぎる日本的な大きな勘違いをなさっています。
公的医療保険が財政を圧迫するとは今の日本なのですが、アメリカの現状はもっと深刻で公的医療保険がないためにアメリカ経済全体を医療費が蝕んでいるのですよ。
70年代から全ての分野で新自由主義的な無制限の規制緩和が進み格差が拡大して行ったのですがその中でも最大の問題点は増え続ける医療費なのです。いまでは対GDPで日本の3倍も負担しているにもかかわらず一向に倍増の圧力は止まらない。
医療費の増大と反比例してマトモな医療からは益々遠ざかりつつあるのです。
市場原理の医療現場に導入した結果、必要な医療が制限され、命が惜しければ全財産を失うことになる。
『自分の命は自分で守る』との原則で銃器が無制限に溢れるアメリカの問題点と、同一の問題から出発しているのです。
銃規制に反対する人と公的医療保険に反対する人は基本的に同じグループ(思想信条)なのです。
アメリカの財政全般の健全化の為には公的医療保険創設は避けては通れないのですが、『自分の命は自分で守る』原則に反するとして原理主義のサラ・ペイリンやティーパーティは反対して実力行使に及んでいるのです
亜米利加でなく駄目利加 (疑問に思う人)
2011-01-19 12:27:43
見てると、『自分の命は自分で守る』原則に保険会社が上手く付け込んで、社会主義的だとか財政破綻するとか、そういう風に反対キャンペーンをしている様に思えます。
あと、アメリカにも一応の公的保険である、メディケアやメディケイドはありますが、悲惨な状態らしいですね。わざと貧乏になってメディケアに入るか自分で医療費払って破産するかの二択しかなかったとの体験談を見たことがあります。
レーガン、サッチャー、アルツハイマー (宗純)
2011-01-19 16:55:26
疑問に思う人さんコメント有難う御座います。

面白いことに、公的な医療保険で医療費が無料のイギリスも、公的保険で有料の日本も、民間保険しかなかったアメリカも、40年前の1970年には国民所得に占める医療費の割合は違いが無く、ほとんど同じだったのですよ。
ところが徐々に医療費が嵩みだす。
1980年頃から医療費削減を目的にして鉄の女サッチャー首相がイギリス経済の復権と為に、色々と市場原理主義の新自由主義的な数々の改革を行う訳です。
工場など大量生産が出来る生産現場とはまったく原理的に違う医療現場や教育でも、サッチャーは成果主義と規制緩和と民営化の市場原理の導入によって、医療の経費が削減できると思っていたのですよ。
ところが不思議なことに今、サッチャーが医療改革を行ったイギリスは欧州諸国一の医療費の高騰に苦しめられているのですね。
アメリカでもレーガン大統領がサッチャーと同じ新自由主義の手法で経費節減目的の『医療改革』を行うのです。
彼等は全てを市場原理に委ねれば最善の結果が得られると何の疑うことなくも真底悪魔の碾き臼である『新自由主義』を真面目に信じていたらしいのです。
この新自由主義の考え方は医療現場で一般の一人の患者と、それとは大きく違う病院や医者や保険会社製薬会社が同等の知識と経験、権利を持っている対等な関係であれば一定限度は成り立つ理論なのですが、事実は全く違う。
正反対なのです。
医療知識や権限では大人と幼児のように圧倒的な力量差があるもの同士を何のハンディもなしに自由に戦わせるなど狂気の沙汰であり、行うまでも無く結果は明らかだったのです。
経費を抑える心算が、絶対必要量の人員や最低限必要な医療まで削減されるので色々な医療過誤がおきてしまい結果的には医療費は増大する。
削減し医療費の影響で増えた医療過誤を防ぐ為には高額の不必要な検査が奨励され医療費が爆発的に増大するが、そのために保険会社や政府が経費節減を強制するので益々必要な最低限度の医療行為さえ制限されて医療過誤が頻発と、目的と結果が正反対の『不のスパイラル』が発生してしまったのです。
医者や病院は増え続ける医療事故での訴訟に備えて高額な保険に入らなければならず、益々医療費の高騰は進んでいるし破産する病院や医者が続出して医療崩壊は末期的な状況なのです。
これらの出発点は全て、経費節減目的の悪魔の碾き臼である新自由主義の医療現場への安易な導入だったのですよ。
特にアメリカではこの『新自由主義』だけではなくてアメリカ独自の『自分の命は自分で守れ』との悪しき『自己責任論』の弊害が加わり、他国よりもより被害が倍化されたのです。
しかしこんな事態は正しく社会科学(経済学)を理解できれば30年前の新自由主義導入時に全て分かっていた事柄ですよ。
医療現場では今の事態は予想の範囲なのです。
レーガンですが公表されている大統領辞任5年後ではなくて、実は2期目の大統領再選前の時点で既にアルツハイマーが発症して異常だったと息子のロンが自著で述べているのですが、『なにかがおかしい』と感じてホワイトハウスでの様子を観察していてレーガンに重大な問題点があることに気が付いたらしいのです。
もう一人のサッチャーもアルツハイマーで、今では夫の死も理解できないらしいのですが彼等の指導したアメリカやイギリスの政治とは一体なんであったのでしょう。
ですから今のように医療破壊程度で済んだことを世界の皆さんは喜ぶべきですよ。
最悪彼等は核のボタンを握っていたのですから地球自体が破壊されていたかも知れないのですから。
米国の神話 (伯爵)
2011-01-19 18:44:24
確かに「公的医療保険がないためにアメリカ経済全体を医療費が蝕んでいる」というのは事実でしょう。 それどころか「公的医療保険がないためにアメリカ社会全体が蝕まれている」のであり、米国に公的医療保険が必要なのは明白です。 しかし、公的医療保険を導入することで財政赤字が増える可能性が高い(ただし実際には分からない)ので、公的医療保険に反対する勢力は財政赤字増大論で理論武装しているのです。

銃規制に関しても同様なのですが、米国の不思議なところは、実際には一部の勝者だけに実現可能な「自分の命や安全は自分の力だけで守る」「自由があれば豊かになれる」という神話を勝者になれそうもない人達も信じていることです。 通常は無制限に自由競争すれば大多数は敗者になるはずであり、歯止めがなければ「勝者によって富みが独占される」「自由によって大多数は貧しくなる」のですが、この部分は意図的に隠されています。 自由神話のおかげで米国の豊かさがあるのも事実ですが、その代償としての社会の分断は深刻です。
問題がありすぎるメディケアとメディケイド (宗純)
2011-01-20 10:59:26
日本でも『ロトで3億円』とのコマーシャルが何回も流されているが、この一人の勝者と大多数の敗者との構図は本来はおぞましいがテレビでは逆に何か輝かしいものと描いている。
あれを見るたびに私は不愉快になり忌々しいので罵倒しているのですが、他の多くの人は私とは同じではないらしいのですよ。
何故なら視聴者の大多数は好ましく感じるから未だに続いているのです。
みんなが私と考え方が同じなら、コマーシャルを流す意味が無く即座に中止するはずです。
アメリカは、この日本でロトの宝籤のコマーシャルの嘘が皆さんに受け入れられる不思議な話の、極端な究極の世界ではないでしょうか。
アメリカ人がオバマの公的保険を嫌悪する理由の一つが現在ある高齢者や生活保護所帯に対する公的保険の悲惨な現状があるからです。
アメリカでは医療と基本的に自由診療なのですが、政府の公的医療では当たり前ですが事前に値段が決められているので病院側が嫌い今の公的医療保険では必要な医療が満足には受けられないのです。
しかも政府の支払う医療費は年々無制限に見えるほど高騰していく現状を少しでも知っていれば『公的医療保険=悪』とか『政府が国民の命を勝手に決めるのか』との保険業界の宣伝に騙されるのです。
公的保険とは全国一律で無いと駄目なのです。
アメリカの様に極一部だけに限定すれば良貨は悪貨に必ず駆逐されるのですね。
これをバンパイア現象といい良質の医療を行っていた地域に一つの悪質業者が入り込むと、周りの全てがこの医療水準になるのですが、これの繰り返しでアメリカの医療はドンドン悪化して行ったのです。
良い医療とは儲けを考えては絶対に不可能だったのですよ。
だから何処の国でも営利目的の株式会社の病院経営は行わない様に法律で規制しているのですがこの例外がアメリカであるのです。

矢張りアメリカの特殊性とは銃規制に対する考え方の違いでしょう。
強力な圧力団体のアメリカライフル協会は、『銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのである』(だから銃規制は間違い)と主張する。
この主張は一見なにやら理屈が合っているようで完璧にアメリカ社会の現実とは違っているのです。
使い方を誤ると事故になる危険性があるので自動車の運転に一定の講習や免許の取得が義務付けられているのですが、自動車の運転以上に危険がある銃器の所持には免許どころか何の講習の義務もないのです。
まったくの無免許の市民が車を暴走させている社会以上に、アメリカのように何の講習も受けていない市民が銃を振り回す社会が危険であることは論を待ちません。
愚か者に課せられた税金 (日向男)
2011-01-20 16:24:44
宝くじというのは、控除率が50%もある、実に馬鹿馬鹿しいものです。
分かり易い例で言えば、2人だけで、1万円ずつ出してやるとすると、当たった人は1万円もらえて(±0)、外れた人は当然0、というものです。
ただ、規模が大きいので、この構図が見え難くなっているだけです。

ある国では、宝くじのことを「愚か者に課せられた税金」と呼ぶらしいです。

この構図は生命保険や災害保険も同じです。こちらは、運の悪い人が金をもらえる、という違いがありますが。
払戻金は6割以内 (宗純)
2011-01-21 14:50:41
日向男さん、コメント有難う御座います。

宝籤を全国的規模の賭博だと仮定すると競輪競馬競艇など他の賭博に比べて格段に配当額(掛け金の払戻し率)が低くて半分程度なのですよ。
基本的に賭博では街のパチンコなど全ての配合額の割合は一律で勝者には掛け金の3分の2程度は払戻しされる仕組みなのですね。
これは生命保険や傷害保険、火災保険など全ての保険にも当てはまり、払戻金が6割を下回ると保険者が不利になるので契約しないし、越えると会社の利益が途端に無くなる仕組みになっているのです。
これが宝籤では3分の1なのですから、競輪や競艇のファンなら間違いなく暴動を起こしていますよ。
ところが未だに宝籤売り場が襲撃されたの焼き討ちされただのの話は聞いた試しがありません。
競艇場のような数千人規模だと誰にでもインチキの仕組みが分かるのですが宝籤のように数百万人になると途端に計算が出来ないのです。
この例は昔日銭を一日数億円も荒稼ぎしていたネズミ講の天下一家の会が、必ず数学的に将来いき詰るのに『日本では毎年100万人が生まれる』ので何の不安も無い、と騙していたのに似ています。
計算の単位が100万人なので中身が理解出来ないのです。
その意味では翻訳家の池田香代子の『世界がもし100人の村だったら』の話は良くできている。
百人の話なら誰にでも難しい世界が簡単に理解できるのです。
夢を買っている (日向男)
2011-01-22 16:28:26
この事は中学レベルの確率・期待値の知識があれば分かるはずなのですが、知人の大学工学部出身者に説明しても分かってもらえなかったことがあります。
「当れば3億円!」という部分にしか目が行かないんですね。

だから、「夢を買っている」のでしょう。皆さん。
それはそれで、楽しい事なのですから、私がした事は大きなお世話でした。

この様な人たちが多数を占める社会で民主主義って・・・・・・。
ねずみ講やマルチ商法 の騙しの手法 (宗純)
2011-01-23 10:00:07
日向男さん、コメント有難う御座います。

「夢を買っている」のではないと思います。
本人たちは自己欺瞞(自己弁護)で、「夢を買っている」と思いたがっていると言うことでしょう。
大学生や高学歴の社会人が、理路的に簡単に、必ず最後には破綻することが確実な事が分かるはずのネズミ講やネズミ講と同じ原理で出来ているマルチ商法に騙されるのです。
ネズミ講でもマルチでも最初の被害者は、次には加害者になって被害を無限大に拡大していくのですが、まさにドラキュラ伝説のバンパイアですね。
これ等の悪質なネズミ講商法に騙される人の特徴ですが、統一協会やオウム真理教信者など破壊的カルト信者と同じで『社会問題を何も考えない人』ではなくて実はその反対の平均よりは社会問題を真剣に考えたり向上心があったりする人々なのですね。
自分が『劣っている』と思っている人は、『自分は騙される可能性が高い』ことを知っているので案外だまされないのです。、
他よりは少しは『上である』と思っている、ご紹介の大学工学部出何かは一番適当でかっこうの彼等の騙しの餌食なのですよ。
自転車の乗り方や泳ぎ方と同じで一度でも確実に身に付いた知識や経験は、他からのその後の働きかけではなかなか無くすことは出来ないのです。
ところが知識や経験以上に大事な『何が一番大事であるか』というような物事の価値観』は実はそうではないのです。
マインドコントロールの基本は、対象者の知識や経験を誤らせることではなくて、価値観を誤らせるのです。
個人個人によって価値観には違いがあり、これを狂わされて根本的に判断を誤るのですね。

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