逝きし世の面影

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米グーグルマップが北朝鮮の詳細地図

2013年02月02日 | 東アジア共同体

『グーグル 北朝鮮全域の詳細地図公開=墓地や銅像も』

米グーグルが北朝鮮地域を詳しく表示した地図サービスを開始した。
先ごろ同社のシュミット会長が訪朝したため、今後、対北朝鮮事業を積極的に推進していくのではないかという見方が出ている。
グーグルは29日、自社が運営する韓国のブログで、これまであらゆる地域の詳しい情報を提供するため努力を続けてきたとした上で、「北朝鮮は地図情報を得にくい地域の一つだったが、今日からグーグルが北朝鮮の詳細な地図を提供する」と明らかにした。
これまでグーグルの地図で北朝鮮地域を検索すると一部の都市名以外には何も表示されなかったが、今後は主要道路などが表示される。平壌や新義州などの主要都市の場合、学校や劇場、空港、病院、ホテル、地下鉄駅、公園、スケート場、墓地、銅像、モニュメントなどの施設が網羅されている。
グーグルは北朝鮮の地図について「グーグルマップメーカー(地図作成機)使用者たちの努力で作られ、彼らは数年間北朝鮮の主要地点や道路を追加していく作業を続けた」と紹介した。
ただ、北朝鮮の地図をアップデートした理由について具体的な説明はしなかった。
グーグルマップメーカーは利用者が自ら道路や商店、ランドマークなど地図情報を登録できる開放型システムで、入力者の身元情報は公開されない。
グーグルは世界の利用者がより詳しい北朝鮮の地図を利用できるようになったと主張し、「特に北朝鮮に家族がいる韓国に住む北朝鮮出身者にとって重要な意味がある」とした。
またこの地図は完璧ではないとして、「今後、北朝鮮の地図に関連するアップデートが続く」と説明した。
ソウル聯合ニュース 1月29日(火)

『グーグル・マップに北朝鮮の詳細情報、首都市街から核施設まで』

北朝鮮の首都・平壌から寧辺の核施設へ行く道順は?――米グーグルは28日、地図アプリ「グーグル・マップ」の更新版を発表し、これまでほぼ空白だった北朝鮮の地図に道路や建物などのデータが追加されたことを明らかにした。
新たな地図を使えば、平壌中心部を拡大し、金日成主席や金正日総書記の遺体が安置される錦繍山記念宮殿の写真を引き出すこともできる。
ただ、写真は郊外へ行くにつれて少なくなり、寧辺の核施設や耀徳、化城の強制収容所とされる場所などの様子は見ることができない。北朝鮮が核実験を計画しているとみられる豊渓里実験場は今のところ、地図上に表示されていない。
グーグルによれば、道路、建物などの新たなデータを提供したのは世界各地の有志。ユーザーが自由に情報を追加、編集できるソフト「グーグル・マップ・メーカー」を使い、数年間かけて入力してきた。同社は公式ブログで、こうした作業をさらに継続するよう呼び掛けた。
(2013.01.29CNN)

『ネット利用状況を視察 訪朝のグーグル会長ら』

北朝鮮を訪問している米グーグルのシュミット会長と米国のリチャードソン前ニューメキシコ州知事は8日、平壌の金日成総合大学を訪問し、学生らがパソコンを使ってインターネット検索をしている様子などを視察した。
AP通信によると、学生らはグーグルの検索ウェブサイトやネット百科事典「ウィキペディア」を使って調べ物をしてみせた。北朝鮮では外国のサイトへの接続を厳しく制限。ただ、同国屈指のエリート校である同大では例外的に利用が許可されているようだ。
会長らは7日平壌に到着。10日に出国する予定。
(2013/01/08 共同)
北朝鮮を訪問した米グーグルのシュミット会長に同行した娘のソフィーさんは、『(北朝鮮は)とても、とても奇妙で、寒かった』。
『綿密に準備された出会いと厳しく管理された観光、そして人間くささが入り交じった旅だった』。
金日成総合大学にある「電子図書館」の視察では、『90人ほどがコンピューターの前に座っていたものの、操作していたのはごくわずかで、残りは画面を見ているだけだった』『われわれが到着しても誰も振り向かず、目も合わせなかった』と強調した。(2013/01/21 共同)
北朝鮮も一部ではあるがインターネット(グーグル)を解禁して学生たちが夢中になっている事が伺える報道である。
隠れた教育やITの大国である北朝鮮が、今後インターネットの全面解禁に動くかは不明だが、そのささやかな第一歩であることは間違いないであろう。
今後に予想される北朝鮮でのインターネットの全面解禁は、1980年代のソ連のゴルバチョフ書記長によるグラスノスチ(情報公開)に匹敵するインパクトを与える可能性が十分にある。
その意味では今回の米のグーグルマップが北朝鮮の詳細地図を提供する歴史的意義は限りなく大きい。

『1994年危機の再来か。衛星打ち上げで安保理が北制裁決議』

米国航空宇宙防衛司令部は12日、『北朝鮮の光明星3号が軌道進入に成功したと推定される』と発表。
スミソニアン天体物理学センターも『銀河3号ロケットに搭載された光明星3号が衛星軌道に進入した』とし『北朝鮮の完璧な成功』と評価した。
これまで銀河3号ロケットは、2回にわたって発射されたがすべて失敗している。
(2012年12月12日)中央日報
初回の1998年の衛星打ち上げ失敗を『テポドンミサイルである』として安保理の非難決議可決に成功した日本は、以後一貫して『北朝鮮のミサイル実験への制裁』を主張していたが、今回の衛星打ち上げ成功でも同じで『衛星打ち上げと称する弾道ミサイル』であるとして、1月22日に国連安保理での北朝鮮制裁決議を勝ち取っている。
この安保理決議を日本のマスメディアは『今までは非難決議だったが、今回は制裁決議に格上げされている』と報道しているが胡散臭い。
CNNによれば、 安保理は22日北朝鮮のロケット打ち上げに対する非難、北朝鮮制裁の強化として企業数社と銀行1行、宇宙開発当局および個人4人を、新たに銀行資産の凍結や渡航制限対象に加える決議案を全会一致で採択した。
新たな制裁とは名ばかりで今までの非難決議と同じであり、渡航制限対象となる人数が4人ほど増えただけ。
技術者の流出を嫌う北朝鮮としては渡航禁止は制裁どころか、もっとも望むところであろう。
国連安全保障理事会は、1998年以来北朝鮮のロケット打ち上げに対する非難決議案を毎回採択したているが段々とエスカレートして過激化する日本の制裁とは対照的に、安保理議長声明から安保理談話と段々と格下げされていた。
今回の非難決議では日本側主張の目玉である『ミサイル』の文字がとうとう消えて、安保理としての正式名称が『ロケット』と書き換えられているのですから、大幅にトーンダウンである。

『軍事用ミサイル試射か、平和なロケット打ち上げか』

町内で極めて評判の悪い喧嘩好きで有名な乱暴者が一生懸命、真面目にボクシングの練習に打ち込んでいる姿を見て『ボクシングと称して実質的には喧嘩の暴力である』と断定して非難出来るかどうか、判断が難しい。
同じ習い事でも安全なお茶かお華にして欲しいのは人情であるが、人を殴るボクシングもスポーツとしてれっきとしたオリンピックの正式種目である、
北朝鮮の人工衛星の打ち上げロケットであるが何とも悩ましい話である。ところが今までの日本は少しも迷わず頭ごなしに『ミサイルである』と断定して制裁を行っていたが、これは最初から無理があった。
大陸間弾道ミサイルでは着弾地点と大気圏再突入時の摩擦熱から弾頭を守るノーズコーンが不可欠であるが、テポドンは何れも無かった。
それならミサイルではなくてロケットである。
ところがロケットだから安全・安心とも言えないから話は複雑で、日本の北朝鮮ミサイル制裁には十分な根拠があったのである。
人類最初の人工衛星スプートニクの打ち上げの快挙もガガーリン少佐の人類最初の宇宙旅行の偉業も、実はソ連の大陸間弾道弾の開発と同じ内容であり同一技術なのです。
もちろんアメリカも事情は同じで少しも変わらない。アポロ計画も今の日本のように軍事的な意味を無視しては本当の真実が分からない。
去年末の北朝鮮の衛星打ち上げに対して、日本はすぐさま軍事偵察衛星を打ち上げている。
1998年のテポドン騒動(北朝鮮の人工衛星打ち上げ失敗)に便乗して日本は現在までにミアメリカ製のサイル防衛(MD)購入に1兆円、国産軍事偵察衛星の4機体制を確立に9000億円の巨費を投じているのです。
偵察衛星が『自然災害でも運用云々』の宣伝文句とは裏腹に、未曾有の3・11大震災時でも日本人の人命よりも軍事機密優先の壁の方が厚くて偵察衛星の情報が公開されることなく全く無駄に終わっている。
北朝鮮の衛星打ち上げロケットが軍事利用の危険性があるからミサイルであるとするなら、日本の持っている(軍事衛星を打ち上げた)H2ロケットもミサイルですね。
北が保有している数十キロのプルトニウムが危険であることは衆目の一致するところであるが、それなら日本が保有する数十トンもの膨大な使い道が無いプルトニウムは千倍は危険であると世界からは見られかねない。
核大国以外で再処理工程を行っているのは我が日本国ただ一国であるし、原発の存在自体が核兵器の機微技術の確保であることは石破茂元防衛大臣も認めている。

『1994年の米朝枠組み合意の歴史的意味とその後』

1994年10月21日に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とアメリカ合衆国の間で結ばれた米朝枠組み合意は、北朝鮮がそれまで進めていた核開発プログラムを凍結して、より核拡散の恐れが少ない軽水炉に置き換え、段階的にアメリカと北朝鮮の関係を正常化していく予定だった。
ところが第二次世界大戦後の日米蜜月のような『米朝枠組み合意』という北朝鮮復興計画は9年後の2003年に実質的に決裂、その後は2006年と2009年の北朝鮮の核実験などの危険すぎる米朝チキンレースが展開されているのです。
北朝鮮核問題解決を名目として、北朝鮮の出力5MWの小型原子炉を廃止する見返りとして2003年までに出力が400倍の1000MW軽水炉2基を無償援助。 原発が完成するまで毎年50万トンの重油を無償援助するという内容だった。
アメリカ(クリントン大統領)の北朝鮮に対する景気の良い大判振る舞いの理由は、果たして何であったのだろうか。
1991年のソ連崩壊での冷戦終結で、それまでソ連の援助で経済が成り立っていた北朝鮮は国家崩壊の危機に直面していた。当時は首都ピョンヤンでも餓死者が沢山出るくらいに物資か欠乏していたのである。
核問題は口実で、アメリカとしては北朝鮮の崩壊による極東地域のパワーバランスの変化を嫌ったのだろうか。
なんとも不思議な成り行きなのである。

『米朝枠組み合意を完全にぶち壊した日本(小泉純一郎)』

失ったソ連援助の穴埋めをアメリカが肩代わりしてくれた結果、北朝鮮経済は何とか存続して再建が軌道に乗りだした2002年、田中真紀子外務大臣と外務官僚とが正面衝突、懲罰的に国民的人気があった田中真紀子を罷免した小泉純一郎首相の支持率が劇的に低下する。
人気回復の秘策として行ったのが国交がない北朝鮮電撃訪問である。これで支持率はV字回復してその後の長期政権の基礎となっている。
(日本は1965年の日韓条約で朝鮮半島全域が韓国領土であると認めているので、条約的には北朝鮮という国家は存在しなくて韓国内の反政府武装勢力扱い?となっている)
突然の小泉訪朝による日朝首脳会談で、日朝国交回復と経済援助を主な内容とする1994年の米朝枠組み合意に沿った日朝共同宣言(ピョンヤン宣言)が出される。
ところが話はその後、正反対の方向に動くのです。
日本人拉致問題での北朝鮮バッシングが日本国内で爆発的に燃え上がり日本の国内世論が極度に右傾化して仕舞う。
当時の映像マスコミのニュース枠は全て『北朝鮮がいかに悪いか』だけを延々と流していて、他の報道は皆無だったのである。
北朝鮮は崩壊寸前なので今『日本が強く出れば簡単に問題は解決する』とのデマが金太郎飴の如く全てのマスメディアで垂れ流されていた。
その結果、北朝鮮を発展させ平和裏に国際社会に組み入れる予定だった1994年の『米朝枠組み合意』も2002年の『日朝共同宣言』も、完全に吹っ飛んで仕舞い現在に至っている。
そもそも人道に沿って拉致被害者全員の帰国を優先するなら日朝首脳会談のような北朝鮮の謝罪は必要がないばかりか邪魔である。
日本のマスコミ総がかりの北朝鮮バッシングの副作用は凄まじく、現在の極度に右傾化した日本は当然の結果であり、予想外どころか完全に想定内である。

『幻に終わった米朝枠組み合意の枠内での日本人拉致問題の完全解決策』

北朝鮮とパイプがある森喜朗首相や中山正輝拉致議連会長が密かに進めていた、偶然シンガポールなど第三国で見つかったことにして拉致被害者全員が無事日本に帰国する筋道が出来上がっていた。(北は拉致を認めないことで『名』を取り、日本は全員帰国で『実』を取る)
ところが小泉純一郎の突然の訪朝では、今までの筋書きとは大違いで、北朝鮮は拉致を公式に認めて謝罪して面子を失い、日本は拉致被害者死亡で実利を失う最悪の展開になる。
日本は9・11を口実に対テロ戦争を進めるブッシュ政権の『イラク、イラン、北朝鮮は悪の枢軸』の言葉に幻惑されて米国による第二次朝鮮戦争の勃発を期待したのだろうが、完全な読み違いである。
そもそも核疑惑の国は北朝鮮だけではないが、米国が軽水炉2基建設と毎年50万トンの重油を無償援助するという景気の良い大判振る舞い(米朝枠組み合意)は北朝鮮に対してだけなのです。
他には類似した例が一つもない。
北朝鮮に関しては話の成り立ちが逆さまである。
アメリカ(クリントン大統領)は北朝鮮の軍事独裁体制を現状のままで何としても維持したかったと考える方がつじつまが合う。
唯一の超大国アメリカですが、対米従属一つしかない単純構造の日本とは違い、常に相反する二つの動きを同時に行う多重構造(したたかな二枚腰?あるいは二枚舌)の特徴がある。
民主党の米朝枠組み合意の超ハト派路線と共和党の対テロ戦争の超タカ派路線のあいだを10年周期の長い時間的スパンで行きつ戻りつしているのです。
第一次オバマ政権では対テロ戦争を進めた前ブッシュ共和党政権のゲーツ国防長官をそのまま留任させたが去年再選された第二次オバマ政権ではクリントン国務長官と共にパネッタ国防長官も辞任して、ケリー国務長官とヘーゲル国防長官に人事を一新するが、これは今までのアメリカの『対テロ戦争』の国家路線そのものの大転換を目指している可能性が高い。
路線転換を模索するオバマのアメリカとは対照的なのが硬直した時代錯誤の右翼の安倍晋三を首相に戴く我が日本国の先祖返り(退行現象)である。
10年以上前の胡散臭い対テロ戦争への参戦の為の集団自衛権だとか、最と古い数十年前の冷戦思考の対中包囲網の構築に勤しんでいるのですが、成功する見込みは薄すぎる。

『尽くしすぎる(しがみつく)女は嫌われる』

『集団的自衛権「中国刺激」と難色 米側、首脳会談の事前調整で』と題する2月2日付け共同通信記事によると、
2月に予定されている日米首脳会談に向けた事前調整で、日本政府は、集団的自衛権の行使を可能とするため憲法解釈見直しを目指す安倍晋三首相の姿勢への理解と協力を米側に打診する。
ところが『アメリカに喜んでももらえる』との日本側の予想とは正反対で、米国は日本の集団的自衛権行使容認に難色を示している。
アメリカ側が日本の『集団自衛権行使容認』へのオバマ米大統領の支持表明に反対する具体的理由とは、『中国を刺激する懸念がある』だった。
最初の日米首脳会談でオバマ大統領の支持を得て、対中包囲網の構築(?)に向け、日米同盟強化を内外にアピールしたい安倍晋三首相だったが出鼻を完全に砕かれる。
共同通信記事では『会談に向けた戦略練り直しを迫られるのは必至の情勢だ。』と結んでいるが、この話はそもそもの日本の勘違い。
対テロ戦争路線(冷戦構造の再構築)で中国と張り合いたい対米従属命の日本(安倍晋三)と、米中合作での新路線(第二次米朝枠組み合意などの平和路線)を模索するアメリカ(オバマ)の根本的な対立構造なのですから根が深い。


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