逝きし世の面影

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カネボウ美白化粧品や放射能汚染水漏洩の猫騙し

2013年08月24日 | 社会

『カネボウ美白化粧品以外でも「白斑」が多発していた』

『「まだらに白く」他社製品も相談50件余』
カネボウ化粧品の利用者に、肌がまだらに白くなる症状が出る問題が明らかになっていますが、各地の消費生活センターには、ほかの会社の製品で症状が出たという相談も、これまでに合わせて50件余りに上っています。
消費者庁は、これらの製品に問題があるかどうかを明らかにするため、厚生労働省に対し、詳しい成分の分析を要請しました。
消費者庁の阿南長官は、『これらの製品に問題があるかどうかは、中身をしっかり検査しないと分からないので、分析を進めてもらうよう厚生労働省に情報を提供した』と話しました。
8月22日 NHKニュース

『医薬品と同じ扱いの美白化粧品の審査』

肌の色が黒くなるのは皮膚細胞のメラニン色素が紫外線の影響で増えるためだが、今回問題となった美白化粧品とはメラニン色素の生成を抑制する効果がある薬事法で定められた医薬部外品(薬用化粧品)である。
美白化粧品はスキンケア製品の20%を占め、市場規模は年間2000億円の大きさ。
医薬効果がない一般化粧品は届け出だけで販売でき何の公的規制も無いが、医薬部外品(薬用化粧品)では動物実験や臨床試験など医薬品と同じ審査が行われて、最終的に厚生労働省が製造販売を承認する。
それなら今回危険な美白化粧品を製造・販売したカネボウ(メーカー)だけでは無く、医薬部外品の承認を行った厚生労働省の責任も問われる。
普通の化粧品とは大きく違い、厚生労働省の承認した美白化粧品の健康被害では、サリドマイドとかイレッサ、非加熱製剤によるエイズ感染などと同じ薬害訴訟に発展する可能性が高いのである。

『カネボウ「美白化粧品」問題を時系列的に考察すると』

美白成分の濃度を2倍にして6か月使うなど臨床試験を経て『安全性に問題はなし』と厚生労働省が承認。
製造販売後にも2年間、1200人を対象に美白化粧品の調査が行われたが何れの試験・調査でも白斑の報告は無かった。
カネボウが新しく開発したロドデノール入り美白化粧品の販売開始は2008年。
販売後も2010年1月まで、美白化粧品の調査が行われている。
この時点では、白斑を起こしたケースは無い。
突然、白斑の情報が相次いで出てくるのは、2011年10月以降なのです。
今年(2013年)5月、3例の『まだらに白くなる』白斑の症例がカネボウ本社に報告される。
すぐさま過去にさかのぼって調べると、33例の白斑の情報が寄せられていたことが判明。2ヵ月後の7月4日に、ロドデノールの入った全製品の回収作業を行うと発表する。
『まだらに白く』は、最も早いものでは1年10ヶ月前の2011年10月なのです。
今年5月の時点では、カネボウは33例で大騒ぎになっているのですよ。
ところが、同じように今年8月の時点で他社製品でも50例以上の『まだらに白く』なる症例が報告される。
ところが他社の美白化粧品での白斑は、何故か騒動になっていない。
美白化粧品による白斑騒動ですが、時系列的に見ると小児甲状腺がん43人発症のカムフラージュ(擬装工作?)の可能性が十分考えられるのである。

『チェルノブイリ原発事故での白斑症状』

白斑の情報は2011年10月が最初で、それ以降に報告が相次いでいる。
『白斑がない2011年秋以前と、白斑が相次ぐそれ以降。この間で、何か状況が変わったか。』と、NHKも不思議に思っている。
『何か』?が2011年末の前後で、大きく変化していたのである。
この疑問に対して、中村幸司NHK解説委員は、当初はロドデノール入り美白化粧品が美容液1製品だけだったが、2011年10月までに製品数が43にまで増えたことによって、『成分の使用量が増えた』ことが原因ではないかと、日本皮膚科学会の見解を根拠にして推測する。
確かに医薬品での服用量の間違い(多量投与)による重大な医療事故が頻発しているのは事実である。
ただしメラニンの生成を阻害するロドデノールによる白斑の研究報告はなく、美白化粧品との因果関係は依然不明なのです。
2011年末から、『白斑が起きた』との報告が相次いでいるだけである。
NHKの中村幸司解説委員は『今回の問題は、メラニンの生成を抑える効果が強くなりすぎるといったことが起きているのではないかとみられています。』との結論を語っているが、日本皮膚学界では白斑については結論が出ていない。(甲状腺機能の異常によって起きると仮説もあるが、未だ議論は収束していなくて学説は未定)
NKH解説員は『服用量が多すぎて、薬効が強すぎた』ので、『白斑が起きた』のだろうと推測する、ニュース記事を書いている。
それなら今回のようなカネボウの全美白化粧品の全面撤去ではなくて、美白を熱望する消費者の為には安全な使用法の説明程度で十分なのである。

『2011年11月に突然末期がんが発症した福島第一原発吉田元所長』

白斑の情報は福島第一原発事故から半年が経過した後の2011年10月以降に相次いでいて、それ以前はゼロだったのですよ。
前年には健康体だったが2011年11月に突然ステージⅢの後期の、最悪の結果に対して吉田昌郎元所長は『まあ、やっぱりこの事故の、あれだと思うんですけども・・・』と、正直に2011年3月11日の福島第一原発のメルトダウン事故との因果関係を認めている。
突然のアクシデントともいえる末期がん(ステージⅣに近いⅢ)の異常事態は、吉田昌郎でなくても誰が考えても『3・11』しか思い浮かばないのである。
普通なら5年~10年はかかる食道がんの発症が一年(9ヶ月)で末期がん、2年で死亡している。

『甲状腺の機能障害でも起きる「白斑」症状』

カネボウ美白化粧品での白斑では、被害総数の発表だけは行われたが、何処を探しても何故か地域別の数字は一切発表されていない。
小児甲状腺がんが43人も発症した福島県ではマスコミ報道で総数しか発表しなかった。
ところが、福島第一原発に近い32万都市である郡山市は人口が7%なのに癌の疑いがある二次検査対象者が1,140人中422人と37%もの高率で発生している。
郡山市の二次検査対象者(癌の疑い)の異常な多さで、小児甲状腺がん発症と福島第一原発事故による放射線被害の因果関係は(マスコミが地域別の数値を報道しさえすれば)誰の眼にも明らかなのである。
ところが日本の報道では市町村別の発症数を絶対に出さないので、一般のマスコミからは真相(小児甲状腺ガンと放射能の因果関係)が分からない仕組みなのです。。
白斑でも同じで、もしも事故原発に比較的近い首都圏と遠い西日本との間に違いがあればチェルノブイリと同じ放射性被害による白斑である可能性が高いのである。

『猫騙し(赤いニシン)としての汚染水漏洩の大ニュース』

腹立たしい話だが『事の重大さと言うのは、マスコミがどれだけ騒ぐかによって計量され、決定される』のは、間違いない事実である。
危機管理で本当に大事な悪いニュースは、誰も気が付かないようにマスコミの扱いが極端に小さくなる。
そして、今マスコミが騒いでいるのは汚染水の大量漏洩。
今レベル3だと大騒ぎしている汚染水漏洩を東電が発表した日付が、8月20日。
驚愕的な福島県検討委の、『小児甲状腺がん43人発症』も、同じ8月20日。
同一なのは偶然ではなくて明らかに故意ですね。
汚染水がタンクから漏れ出していたのは『今始まった』ことではなくて1ヶ月以上も前からなのですよ。
東京電力と福島県検討委が同一の日付で発表したのは『マスコミで報道されたくなかった』からなのです。

『流入地下水の放射能汚染と、原子炉冷却水の高濃度汚染のダブル漏洩』

今騒動になっている1000tタンクの汚染水漏洩の数日前に、東電が発表したのが毎日400トンの地下水の放射能汚染水の海への流出です。
これなどはもっと悪質で2年半前の原発事故当時から一貫して海への漏洩が続いていた。
地下水漏洩を発表したのが福島県検討委発表の数日前だったのですから、タンクの汚染水漏れと同じで、間違いなくこれも偽装の為の赤いニシン(red herring)である。
マスコミ総がかりでの、悪質な猫騙しですね。
今のマスコミは挙国一致の大政翼賛会なので、『大本営発表』しか行わない。
昔の大本営発表では発禁処分で情報統制を行ったが、この手法では『中身』が分からないだけで『何か、悪いことが隠されている』と誰もが分かるのです。
現在では情報統制の技術が68年前に比べて随分進歩していて、大事な悪いニュースは発禁にはせず『誰も気が付かない』様に出来る限り小さく扱い、一致団結金太郎飴のように同一の、別の面白そうな興味を引く話題を洪水のようにマスメディアが提供するアメリカ型で、情報統制の事実を上手に誤魔化す。
人は人の中に隠し、情報は情報の中に隠すのが一番確実な隠蔽工作(情報操作)なのである。

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4 コメント

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東京陥落も有り得る? (ネプギアソリッド)
2013-08-24 08:15:51
【内部被曝】栃木県日光市の鹿(シカ)から1千ベクレル検出 

☆日光の野生鹿から1千ベクレル 県、自家消費自粛を呼び掛け
(下野新聞 8月24日)



最近、ついに隠しきれなくなったのかマスコミが放射能汚染を報道しはじめました。
でも国民の大半は天皇家が移転でもしない限り、最後まで認知しないのでしょう。
15年戦争と同じく、メディア・文化人・知識人が民を滅亡へ誘導していた。この罪は重い。
返信する
日光猿軍団、年内で閉園 (宗純)
2013-08-24 15:01:13
ネプギアソリッドさん、コメント有難うございます。

テレビなどでも放映され全国的に有名な栃木県日光市にある猿のテーマパーク「日光猿軍団」が閉鎖されるそうです。
福島第一原発事故以来、観光客が激減して仕舞った。
この日光など栃木県北西部一帯は放射能のホットスポットがあリ危険であることが日本人が口に出さないだけで全員が知っているのですよ。
ましてや外国人はもっと知っている。
日本人の2名の除く調教師の9割を占めていた韓国や台湾のスタッフが全員帰国して仕舞う。
これ等の調教師ですが、本国の家族たちが栃木県北東部の放射能汚染を理由にして『帰国せよ』と強硬に主張。
日本国内では考えられないほど放射能汚染の拡大を心配しているのです。
日本国内のマスコミは挙国一致での『安全安心。心配ない』との超愛国的な大本営発表を繰り返すが、
68年前の一億玉砕のスローガンとそっくり同じレベルですね。基本的に現実を完全に失念しているのです
NHKも外国向けのNHK world放送では、
『福島事故の放射性物質が、甲状腺がんを増加させている可能性あり』と国内向けとは別の説明をする二枚舌。http://www.youtube.com/watch?v=KllwbggJ698
福島から西日本に避難した人が、なんと地元では『裏切り者』『自分だけ逃げた』として村八分の苛めに合い、残っている家族に会う為に帰郷した時には、顔を隠して道を歩かなければならないほどの凄まじい有様。
日本独自の絆ですが、実はとんでもなく恐ろしいのですよ。田舎の過疎が進むのは十分に頷ける話なのです。日本独特の共同体社会では、欧米では当然の個人のプライバシーとか自由が極端に束縛されるのですね。
危ない。もう駄目だとは分かっていても多くの人は自分ひとりの決断では勝手に逃げれないのです。
集団バイアスの極地ですね。
このままなら最悪、今後68年遅れの一億玉砕も十分にありえる話でしょう。
返信する
Unknown (erstea)
2013-08-29 22:35:54
汚染水問題を解決できる技術を政府はもう持っている。

http://www.onpa.tv/2013/08/11/1893

http://sunshine849.blog.fc2.com/blog-entry-118.html

http://blog.goo.ne.jp/narudekon/e/a614779c0fb09de38540b4e86e5c99da

汚染水を根本的に浄化して解決できるのはケッシュ財団の技術だけ。太平洋に流出したものまで全て浄化して生態系も回復できる。
返信する
ersteaさんへ (宗純)
2013-08-30 16:54:12
現在の人類の科学力では放射能の除染(無毒化)はそもそも無理なのです。
ご紹介の記事ですが、残念ながら妄想か詐欺の類で、到底ま真面目なものとは看做されないでしょう。
当『逝きし世の面影』ブログでは、コメントの管理と来て頂いている読者の為に良好なブログ環境を維持する目的で、タイトルや名前の無いコメントは不掲載とするローカルルールを設けています。
次回コメント投稿時には、何でも結構ですから忘れずにタイトルを御記入して下さい。宜しく御願い致します。
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