逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

「人は自分の見たいものしか見ない」カエサル、東電、保安院

2012年02月17日 | 放射能と情報操作

『福島第一2号機臨界阻止で硼酸注入でも』

2月12日国の原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は、
『80度を示した温度計は大きく変動を繰り返していて、異常があると考えられる。原子炉そのものは、ほかの場所でも複数の温度計で測っていて、温度は高くなく、今の段階で「冷温停止状態」に問題ないと考えている』。
原子力安全・保安院は、東京電力に対し、原子炉の温度を把握する方法について、80度を超える数値を示した温度計を監視の対象から外すことも含めて検討し、報告するよう指示した。
経済産業省安全・保安院や東電は、もう外聞も憚らずやりたい放題で、無茶苦茶である。
其処まで原発の状態が悪く、追い詰められているのか。
色々ある情報の中で、良い情報は無視しても特に大きな問題は起こらないが、その逆の悪い情報の方は無視すれば危機管理上とんでもなく恐ろしい結果になる。
保安院や東電は、この誰でもが知っている筈の基本中の基本の大原則を3・11で学んだ筈ではないのか。
11ヶ月経って、大失敗に学んだ貴重な体験は失われてしまう。
ユリウス・カエサル・シーザーは、『人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。』との名言を残しているが、人は聞きたいことしか聞かない。
見たいものしか見ない。
カエサルは、『人々はほっするところのものを、喜んで信じる。』とも言っているが、人は望んでいることしか信じない傾向がある。
『人は、望んでいることを喜んで信じる』から、何回も信じられないような大失敗を繰り返すのです。

『浜の真砂は尽きるとも世にインチキの種は尽きまじ』

地獄を見ないと人間なかなか賢くはなれないし、一度地獄を見て少し賢くなっても時間が経てば元の状態に戻るのですから情け無い。
沖縄の普天間飛行場のある宜野湾市での市長選で防衛庁の違法な選挙介入が大成功して900票差で自公候補がせり勝つ。
防衛省では当初予定していた沖縄局長の更迭を中止、訓告か口頭注意程度の軽い処分で済ます方針に変更したそうです。
この話は日本中に蔓延する『原発利権』やダムなどの『土木利権』と同じ構図で、基地や原発や無駄なダムで困っている人が居る反面、それで甘い汁を吸っている人も居る。
基地や原発やダムなどの迷惑施設が『無くなると困る』人が大勢地元にも居るのですね。
アメリカ国務省日本部長のケビン・メアがいみじくも、『沖縄はゆすりたかりの名人』との暴言を吐いて更迭されたが実はこの発言は『間違い』ではなかったのである。
その正反対の、日本人全員が知っているが知られては困る種類の『不都合な真実』だった。
沖縄タイムスがすっぱ抜いた日米合意の棚上げでの米軍の日本からの撤退で、いよいよ海兵隊が沖縄から出て行くことが決まりかけて、地元沖縄の一部は慌てているのですから恥ずかしいというか情けないというか醜いというか。
石田純一の不倫は日本の伝統ではないが、『ゆすりたかり』構造は沖縄県だけでなくて日本人の風習である。
なにも沖縄の宜野湾市が特別なのではない。
普天間飛行場並の人口密集地の深刻な騒音公害で『大阪国際空港の廃止』を前提にして、世界に例が無い大阪湾の沖合いの水深の深い沖積地帯を埋め立てての金食い虫の大土木工事を行って何兆円もかけて関西国際空港を造成した。
ところが新空港が完成した途端、廃止する約束の市街地の大阪空港地元の伊丹市を含め周辺の11市協は態度を180度コペルニクス的に転換して仕舞う。
税金や補助金やらが入ってこなくなるとの理由で、迷惑な騒音空港の存続を決定する。
これでは不便な関空の何兆円の赤字は当然である。
便利な位置の大阪空港があれば関空は絶対に黒字にはなる筈が無いのである。
周辺11市の言い分は当然で、何の間違いも無いが関空が建設される前に言うべきで、建設後の態度変更は『ゆすりたかり』体質そのもの。
『後から言うな!』
地元11市の『ゆすりたかり』の皺寄せは、関空に関連した地元の大阪府や大阪市に付けが回り大赤字に陥り、今のような三百代言の口から出まかせの橋下徹が信じられる末世の様相が出現する。
普天間飛行場は沖縄県民が強制収容所に入っている間に米軍が無許可で建設したが、同じ迷惑施設でも原発は話が違う。
そもそも誰もが危険性を薄々感じていた迷惑施設の原発は、元々が地元の人々の危険との物々交換での『ゆすりたかり』心理で成り立っていたのである。
口から出まかせの無責任男橋下徹の首相待望論さえ出ているが、同じ暴言でも三百代言の橋下の嘘付き男よりも、真実を語った悪党のケビン・メアの方が日本の首相には相応しい。

『去年の11月にも臨界騒動が』

福島第一の2号機ですが、如何も臨界している疑惑が高い。
断続的に不規則に臨界しているのでしょう。
東電ですが半減期が短いキセノンが検出されていないので臨界していないと言っているが、実は3ヶ月前の去年の11月1日にキセノンを検出して『臨界だ』と大騒ぎになったことに懲りて、何と、検出限界を10万倍に倍増しているのですよ。
可也東電や安全・保安院は悪質ですね。
去年11月当時、キセノン133と135がそれぞれ1立方センチあたり10万分の1ベクレル程度検出されて、保安院は『核分裂反応が起き、キセノンが発生した可能性は高い』としたのですが、後で自発的核分裂であると訂正。
東電の松本純一原子力・立地本部長代理は会見で『(1日午後に採取した)同じ気体から2回検出されたので核分裂が起きた可能性は高い。』と当初は語っている。
ところが、東電は11/3に、『キュリウム242とキュリウム244の自発核分裂によるものであった』、と発表を変える。
(毎日新聞11/4)
2月12日に東電は、
キセノンはいずれも検出限界未満であり、再臨界判定基準のキセノン135については、1[Bq/cm3]を超えておらず、未臨界であると主張しているのですが、これは3ヶ月前の検査の検出基準値とは10万倍の差がある。
呆れて、開いた口がふさがらない。
東電や安全・保安院の犯罪的な姑息なやり口で、詐欺かインチキです。
検出限界を突然10万倍にする東京電力のキセノンの検査を信じるほどのお人好しは誰も居ないと思いたいが、NHKなどマスコミに抗議の声が聞こえないのは不思議である。
これは正常な検査とは到底よべない。
東電や保安院は、周りの目が煩いので『検査をしている風を装う』偽装工作であると解釈する方が正しいだろう。
そもそも東京電力の『1立方センチ』の発表の単位自体が可笑しい。
印象操作の見本の様な、詐欺的なインチキなのです。
通常気体は1立方メートルの単位で表示されて、今回の1立方センチと1立方メートルでは100の3乗なので100万倍の体積差なのです。
1cm3単位の11月の検出値は10万分の1ベクレルですが、同じ検査でも1m3の単位なら10ベクレルとなる。
1m3で10ベクレルを、1cm3に単位を変えて『10万分の1ベクレル』としていたが、今回は同じ検査なのに検出限界が『1ベクレル』だと突然言い出した。
ちょっとした数字のマジックですね。
不真面目すぎる。
事実、他の機関の発表する単位は1立方メートルであり、東電も11月の臨界騒動までは通常他と同じ単位を利用していた。
ところが臨界が疑われた去年11月に君子豹変して100万分の1の、1立方センチの単位で発表している。
原発の温度計は熱伝対ですが構造がシンプルすぎて壊れることはまず考えられない。
それで東電は仕方なく『断線の可能性』を言っているのですが、・・・
断線なら0かMaxに振り切れるかの二つに一つで今回のような徐々に増加するような数値の変遷は有り得ない。
何れにしろ現在は修繕も出来ないし点検も出来ない。
何処かが完全に壊れていることだけは判っているのだが『何処がどう悪いか』がまったく判らないのです。

『環境省も基準値を突然80倍に』

3・11大震災の東北地方の瓦礫処理が大問題になっている。
通常の産業廃棄物なら焼却処分が出来るが、問題は福島第一原発から飛散した放射性汚染物質の存在で、原子炉等規制法では1キロ100ベクレル以上のゴミは放射性廃棄物であるとして、燃やすことも移動することも厳重に管理され、移動が禁止されている。
そもそも強固に安定している原子核を人為的に破壊して得られる核エネルギーは、通常の化学反応で得られる熱エネルギーとは桁が違いすぎるし、性質も違いすぎる。
燃やしても問題解決とはならず、何ら放射能の毒性には変化がない。
燃やしても埋めても、放射性物質は半減期の関係で自らが持つ寿命で減って行く以外には、今の人類の持っている技術力では無毒化は無理なのです。
時間しか解決方法が無い。
原子炉から出る核のゴミの最終的な安全処理には10万年ぐらいの時間が絶対に必要であるが日本国内には何処にも最終処分場が無い。
原子炉等規制法では放射性物質として扱わないごみの基準を、1キロあたり100ベクレル以下と明確に定めている。
これは、いたずらに放射能汚染を拡散しない為には是非とも必要であり責任ある国家機関としては当然の処置である。
ところが3・11福島第一原発事変の後に国が示した指針では焼却灰の埋め立て基準は同8000ベクレル以下。
80倍もの差があるが、国は何ら以前の法令との整合性の説明をしていない。
国家が法律破りを奨励している今の日本政府ですが、これではマックス・ウエーバーの国家の定義に明確に違反するので、最早我が日本国では正当政府が存在しない無政府状態なのかも知れ無い。
福島県の農産物であれ東北地方の瓦礫であれ、原子炉等規制法の基準では1キロあたり100ベクレル以下でないと勝手に移動させてはならないとされている。
1キロ100ベクレル以上は瓦礫や廃棄物ではなくて、危険な『放射性物質』として扱うべきなのです。
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小細工と男社会の終焉 (osakasenri)
2012-02-16 10:02:22
「原発の温度計は熱伝対ですが構造がシンプルすぎて壊れることはまず考えられない。」

物理を専門としている学部学生なら勘づいているでしょうし、少し考えれば想像がつくことですが、テレビの、特にNHKのアナウンサーに語りかけられると国民はころっと信じ込まされてしまいます。

いま盛んに除染の取り組みについて報道しています。上手くいっていると錯覚してしまいます。しかし大元の炉の方はまだまだ暴走は止まっていない。

悲惨な状況が続いているというのに、「これだけ徐染の技術が編み出されました」などという報道は、ほとんど「将軍様は」ではじまる某国の中央通信と変わらない。いや60数年前の台湾沖航空戦大戦果の報道と変わらない。

私は3月12日の福島第二原発爆発の瞬間、日本の男社会が吹き飛んだと感じました。その後の楽観論を述べる学者や保安員の連中、揃いも揃って男連中。余りにも放射線や放射能に無頓着な男連中。

それは極端な見方だとよく批判されますが、温度計についてこのような小細工をするに及んで、子供を産み育てる女性の学者や官僚だったらこんなことになっていただろうか。メルケルさんなら詳しく調べさせて怒鳴りつけるのではないかと思うのです。

会社のために社会正義を裏切ることを「立派だ」というところが日本の男社会にはかねてよりありました。「記憶にありません」とか。

今回の小細工に至り、男社会に絶望した私は考え過ぎでしょうか。
どこの新聞も報じていませんので (只今)
2012-02-16 20:41:07
 「福島原発に直下型地震の危険性」という
時事通信14日配信の記事はどの新聞も無視も、
「テレ朝」の「モーニング・パード」が取り上げました。
 「その場合に気懸かりなのは4号機」という小出さん、
「4号機のプールには普通の原子炉の三基分くらいの燃料があり」と心配する吉岡健夫(原子炉設計者)に対して、
 東電は、「そうした事態が発生したとしても、建物の健全性は維持されるとみています」
原発再稼動に踏み切ったメルケル (宗純)
2012-02-17 16:37:27
osakasenriさん、コメント有難う御座います。

ドイツのメルケル首相ですが原発に対する態度は3・11以前と以後では正反対ですね。
ドイツの反原発ですがチェルノブイリ原発事故の影響によるところが大きいでしょう。
保守党のメルケルですが原発再稼動に踏み切った途端に3・11が発生して挫折して、原発の廃止転向したのであり、この問題では女性とは無関係ですね。
アルツハイマーのレーガン大統領と同じ路線の鉄の女のサッチャー首相の例もあり、この場合の男女差は余り無いようですよ。
職業被曝では男性は5年で100ミリシーベルト(年なら20ミリシーベルト)だが、妊娠の可能性がある女性には被曝上限が数分の1に押さえられている。
これは成人女性の問題ではなくて胎児の放射線に対する感度の差であるらしいくて、チェルノブイリの1986年からロシア人男性は6歳も平均寿命が劇的に低下したのですが成人女性では変化が無い。
これを根拠にして放射能の影響を否定しているのですが、これは見方を変えれば放射能被害の男女差とも考えられるのですね。
女性ですが生命としての完成度が高くて、男性は女性の変形として作られたらしい。
カースト制のインドを除く世界中で女性が男性よりも長生きする。
我が日本国では男女の寿命の差は7歳ちかい大きな開きがあり、これは言葉を変えれば生命体としての女性の強さの証明ですね。
期日の表示が無いので (宗純)
2012-02-17 16:55:54
只今さん、コメント有難う御座います。

この、「福島原発に直下型地震の危険性」という
時事通信14日配信の記事についての関心度の低さですが、『何年間で』との期日の表示が無いので無視された可能性が高い。
実は面白い例ではつい最近読売新聞の1月23日朝刊1面で
『首都直下型/4年内70%/M7級/東大地震研試算』と特報して大騒ぎになり他紙も追従報道を行ったのです。
ところがこれは新しいニュースでも何でもなくて、既に毎日新聞の4ヶ月も前の9月17日朝刊に記載されていた、
『首都圏直下/M7級/30年で98%』という記事と同じ内容だったのです。
東大地震研究所の試算では同時に、「30年以内に98%」と「4年以内に70%」を発表している。
ところが4ヶ月前の毎日記事では98%を記事の前面に出し、読売の1月の記事では4年以内を強調した。
この勝負は毎日は無視され、対照的に読売が大勝利するのですから、これは不思議な話ですね。
今回の「福島原発に直下型地震の危険性」ではパーセンテージも無いが、もっと決定的だったのは『何年以内』との期日の指定が無い。
期日も確率も書いていても無視された毎日記事の先例があるのですから、これでは100%無視されるのは当然だろうと思いますよ。
しかし、これは本当に困った話ですね。

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