逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

純粋な民間銀行FRB(連邦準備制度)が発行するドル札

2011年05月25日 | 経済

『パブリック(公)の上位にあるプライベート(私)』

世界通貨であるドル紙幣を発行するFRB(アメリカの発券銀行)は、いかにもアメリカ政府機関のような紛らわしい米国連邦準備制度理事会という名前をつけていますが、日本の中央銀行である国有の日本銀行(51%以上の株式を国家が所有)とは大違いで、アメリカ政府は1株も保有していない、(アメリカ政府とは無関係な)純粋な民間会社(私企業としての一銀行)です。
日本銀行が発行する円紙幣にははっきりと、『日本銀行券』と書いてある。
ところがFRBが発行するドル紙幣ですが、何処にもアメリカや米国政府の文字はありません。
アメリカのドル紙幣を良く見て欲しい。
アメリカ政府が発行する債券(国債)を担保にニューヨーク連邦準備銀行など12有る連銀が政府に貸し付けた『債権証書』のことなのです。
ドル紙幣には、裏面には『In God We Trust』(我々の信じる神の下で)あるいは(我々は神を信じる)と書かれているが表側にははっきりと『Federal Reserve Note』と印刷されており、文字どうりFEB(連邦準備制度理事会)の小口の債権証書(利子の付かないFRBの社債)なのです。

『アメリカ憲法違反のFEB連邦準備制度理事会の発券』

アメリカでは1776年の建国以来、何度も準備されたのですが銀行側の色々な妨害にあい、とうとう今まで中央銀行は成立せず、個々の銀行等が金準備を使って紙幣を発行していた。
『準備』とは預金準備のことを意味するが、現在の連邦準備制度理事会(FRB)設立は1913年12月23日クリスマス休暇で多くの上院議員が休暇で不在の隙を突いてクーデター的に成立している。
ところが、米国憲法1条などで貨幣の発行権は、議会だけが独占的に持っている。
ですから現在のドル紙幣は、一般の通貨と見かけや機能はまったく同じですが、いわゆる貨幣(通貨)ではなく(紙幣ならアメリカ憲法違反の違法行為)『利子がつかない小額のFRBの社債』で有ると解釈するべきであろう。
問題は、米国の『利子がつかない小額の銀行社債』の債権証書(ドル札)が米国内のみならず世界の基軸通貨になっていることです。
ドルは名称自体が銀行券ではなく、フェダレル・リザーブ・ノート(連邦準備券)です。
そして、公的債務・私的債務の支払い手段として使えることが明記されていますが、それは、国家が国債債務の履行を通じてドル紙幣の債務を保証しているからという論理になります。
ドル紙幣は、連邦準備制度(銀行団)がアメリカ政府から受け取った『利子がつく巨額国債』を1ドル札・5ドル札・10ドル札といった小額の価額表示をした紙切れに分割して流通させている不思議な制度であり、連邦準備制度は、金などの価値実体の『準備』がなくても通貨が発行できるという画期的な中央銀行制度であり、『国債本位制』の通貨であるとも解釈出来る。

『国家(アメリカ合衆国)が赤字でぼろ儲けしたFRB』

いくら議会で49%の議席を占有しても通常残念ながら与党には決して成れない。
これは株式でも同じであり、50%以上を所有しなければ経営権は握れません。
日本銀行は51%の株式を国が握り、国家の管理化に有るとされています。
ですから利益が出た場合には国庫に入る仕組みになっています。
これとは大きく違うのが、100%の民営の発券銀行であるアメリカのFEB(連邦準備制度理事会)の仕組みである。
FRBはアメリカの発券銀行で有るばかりか、国際通貨でもあるドル紙幣を唯一発行しているが、驚くべきことに全株式の100%はロックフェラー家やロスチャイルド家を含むプライベートなエスタブリッシュメント(大手銀行)が握っているのです。
そして、この場合には当たり前ですが一般の民間銀行と同じで、利益が出れば株主に配当として分配される仕組みなのです。
これは、歴史的に見ればそれほど珍しくなくて、数百年前の資本主義の黎明期には日本を含む全ての国が今のアメリカと同じ仕組みだったのです。
アメリカには大統領の間接投票(大統領投票人選挙)なる不思議な240年前の建国時の制度が1回も改められることなく残っている不思議の国ですが、この100%民間所有のFRBもその一つですね。
国家(アメリカ)の税制が破綻して財政が大赤字になれば、その穴埋めの為(仕方無し)に政府は国債を大量に発行する。
有利子の米国債を連邦政府から受け取り、同額の無利子の米ドル(連邦準備券)を発行することでFRBは丸々膨大な利子分を利益とすることが出来る。
しかもこの利益には法律により税金が付かないのですからリーマンショック以来の不況による国債の大量発行で史上最高益をFRBは手に入れたのです。
何とも不思議なアメリカのFRB制度の仕組みとは、冷静に考えてみれば素晴らしく良く出来た金融犯罪であり合法的な強盗か山賊に良く似た行為ですね。
日本銀行と日本国とは一体のもの(例えるなら夫婦で同一会計)ですから夫(日本銀行)が大儲けすれば自動的に妻(日本国政府)の財布が潤う。
FRB とアメリカの関係は全く無関係な独立体同士(会計が別々)の不思議な共棲(共存)関係なのです。
例えるなら、長年生活を共にしているが結婚しない男女の同棲関係に似ているが、もっと似ているのは売春婦(アメリカ合衆国)の稼ぎを強制的にピンはねして食い物(寄生)にするヤクザ男の「ひも」(FRB)の関係と『そっくり同じである』と理解すれば、アメリカの摩訶不思議なFRB制度が誰にでも簡単にその隠された仕組みが判るでしょう。



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6 コメント

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QE2終了後 (R.J)
2011-05-24 16:34:13
馬鹿な質問ですみません。

あきらかにジャブジャブすぎ、現在新興国でインフレをもたらしているドル紙幣そのものを、実際的・現実にどうやって兌換紙幣に変えるのでしょう?
銀行に持ってけば旧ドルと金との兌換・新ドルに交換します、というような?

FRBがQE2を終了した後、だれが買うのかということを考えていたのですが、そもそもFRBが大量購入できたのは、今回宗純さんの記事で指摘された政府とドルのシステム故ということなのですか。
となればFRB以外にはだれも買い支えられず、米財政は破綻する。
ということになりますね。
だから、タックスヘイブンが要る (愚樵)
2011-05-24 17:26:21
宗純さん、こんにちは。

かように「合法的」に稼いだカネも、米国内に資産として留め置いたのでは税金がかかってしまいます。だから、タックスヘイブンが必要になってくる。

世の中、都合良くできているものです。
針の穴に駱駝を通すような (宗純)
2011-05-25 16:46:43
R.Jさん、コメント有難う御座います。

普通に考えれば『無理だ』となるのですが、その普通の常識的な考え方なら有り得ない不思議な100民間が所有する(しかもほとんど金を保有していない)FRBが長い間誰からも文句を言われないで世界通貨のドル紙幣を発行していた。
ですから、通貨に関しては普通の我々の常識論では通らない不思議の世界なのですね。
金保有ですが、まだしもアメリカ連邦政府の方が沢山持っているのですが、肝心の通貨の発行しているFRBは(通貨の発行額から考えれば)話にもならない少量しか持っていません。
だから普通の常識有る知識人なら『絶対に兌換券は不可能』としか判断出来ない。
QR2の6月での停止ですが、
アメリカ連邦政府のデフォルトの回避が、将来的に絶対に不可能とのFRBの判断からでしょう。
今年2月の段階でアメリカ国債を現金化して売り逃げた最大手ヘッジファンドと同じことをFRB自体が考えているのですね。
勿論8月2日までに上限枠を議会が取り払えば破綻は先送りされますが、これは正に『先送り』でしか無い。
先送りされたとしても、将来の今よりももっと悲惨な破綻は確実なのです。
こんな場合には日本でなら『今が大丈夫なら将来も大丈夫』なる不思議な考え方で、必ず先送りされて仕舞うのですが、原理主義のアメリカでは必ずしも日本とは同じには成らない。
まあアメリカでも決まったことを守るのが仕事の官僚は日本と同じ『今さえ破綻しないなら問題を先送り』と考えているので官僚に任せれば間違いなく日本方式となります。
多分日本より格段に弱り官僚が負けて、原理主義の茶会運動などが頑張れば間違いなくデフォルトになる。
アメリカ国債がデフォルトなら、歳入の半分を借金(国債)に頼っているのですから、企業や個人なら破綻は確実なのです。
この場合には、問題は紙幣を発行する権限の有る『国家は破綻するのか』との根本的な話となります。
オバマが年金や健康保険をばっさり止めることは出来ない。
勿論米軍の廃止なんかも出来ない。
オバマは今までどうりの支出は続けるしかないのですね。
それなら幾らかの紆余曲折が有るだろうが結果的にリンカーン以来の連邦政府による政府紙幣の発行との結論にしか辿りつけないでしょう。
リンカーンやケネディは金を産むガチョウだったアメリカを手放したくなかったので(多分)暗殺されたが、今のアメリカは金の卵を産むどころか共倒れの危険が大きい。
今回はFRB自体が見放している状態なのですから150年ぶりの政府紙幣の発行は『良いか悪いか』ではなくて、それしか方法が無いので必ず実行されるでしょう。
それではFEBはすんなり(金の卵を産む)ドル紙幣の発行を諦めるかの話ですが、これはアメリカ政府が税収内に歳出が納められない(今までどおり)のと同じで、
やっぱり一度始めた濡れ手に泡の儲け話は止められない。
この場合にFRBが発行するドル札が兌換券なら何の問題も無く世界通貨として今までのように流通するのですが、現実問題として全く『金』の準備が無い。
ですから世界銀行であるとかIMFであるとかの世界的に信用度の有る組織のバックの信用保障が是非とも必要でしょう。
このバックの信用有る組織とは、今まではアメリカ政府だったのですね。
だから一民間銀行の債権証書であるドル札が世界通貨に化けれたのです。
国際通貨基金(IMF)トップのストロスカーン専務理事がニューヨークの警察に拘束された不思議な事件は象徴的。
ストロスカーン専務理事ですが、フランスのサルコジ大統領以上の大物ビップですよ。
狂人でも有るまいし、それが一泊30万円のホテルで従業員を襲いますか。
これだけの大物なら、複数のシークレットサービスのボデーガードが付いて厳重に守られていたと考えるべきですよ。
報道のように、本当に超ビップのストロスカーン専務理事がホテルの部屋に一人きりだったとすれば、その方が余程の謀略行為であり政治的なスキャンダルですね。
タックスヘイブンと言えば (宗純)
2011-05-25 17:08:44
愚樵さん、コメント有難う御座います。

バミューダ諸島とかケイマン島であるとかイギリス系の植民地の小さな島にタックスヘイブンが存在している。
まあ中国に返還される前の香港もイギリス領だったし、タックスヘイブンとイギリス(アングロ・サクソン)とは切っても切れ無い何とも不思議な関連性が有るようですね。
今大流行の高等数学を駆使した色々な金融工学(金融詐欺)の舞台もこのタックスヘイブンが無いと矢張り話に成りません。
アメリカのFRBもそうですが、これ等の不思議な金融工学のそもそもの先祖を辿れば全ては矢張りイギリスに行き着きそうです。
ところが、其々仕組みが複雑怪奇で一筋縄ではいかずなかなかカラクリ仕掛けの中身が我々素人には絶対に見えないが、
『売春婦(国家)の稼ぎを強制的にピンはねして食い物(寄生)にする女衒のヤクザ男の「ひも」の関係と『そっくり同じである』で、真っ当な堅気の人が手を出すのは間違いですね。
所詮は海賊上がりの盗っ人の成り上がりものであり、不正な利益で正義には悖ります。

『MONEY AS DEBT』 (R.J)
2011-08-20 16:48:20
こんにちは。
過去記事になりますがコメントさせていただきます。

『MONEY AS DEBT』
というドキュメンタリーがあるのですが、これ、まさに本記事の結論と同じでした。

『売春婦(アメリカ)の稼ぎを強制的にピンはねして食い物(寄生)にするヤクザ男の「ひも」の関係』

読んだ時はこのたとえでもいまいちわからなかったという体たらくですが、US$の不思議な仕組みがようやくわかりました。

批判的に鑑賞できるほど学問の知識がないので、内容の部分部分で問題もあったかもしれませんが、現代資本主義の問題として、自然の有限性を無視した経済成長は持続可能なのだろうか?という問題提起があったり、
ローンすなわち銀行にとっての貸し出しが先、という信用創造の説明などは正しいと思いました。

近頃は「預金が最初」という俗論が金融論のテキストで書かれることもあるのですが、これは信用創造の過程の途中からの説明で正確ではないですね。
『信用』という協同幻想が通貨の本体 (宗純)
2011-08-21 14:30:18
R.Jさん、コメント有難う御座います。

通貨ぐらい不思議なものは無いんですよ。
実体があるようで無いし、無い様で『確かに存在する』のです。
通貨の実体は、客観的な何かではなくて人々の主観(思い込み)の総体としての『信用』なのです。
ですから現在起きている金融危機とかドル危機ですが、社会全体で、人々の間でまさに信用崩壊が起きているのです。
ですからリーマンショック以後の世界不況のことを金融収縮ともいうが、信用収縮とも呼ばれていて、言葉は微妙に違うが意味は全く同じであるのです。
そしてこの『信用』の意味は、普通に我々が使っている信用と同じ言葉であり、意味も同じです。
中身の本質部分が『信用』である貨幣とは宗教の神と全く同じような性質なので、皆さんが『信じている』間だけは絶大な威力がある、ありがたい存在なのですが、何かの理由で信用が薄れるとたちまち『ありがたみ』も威力も無くなる仕組みあるのですね。
アメリカのFRB制度とは国家に寄生して濡れ手に粟の莫大な利益が生まれる、夢の様な素晴らしい(国民にとってはとんでもなく酷い)制度なのです。
皆さん良く御存知なように発券銀行に莫大な通貨発行益(シニョリッジ)が得られるのです。
紙幣は通常10円程度、日本の1万円札では20円程度の経費がかかるので1枚印刷すると自動的に9980円の儲けが生まれる。
ですから日本国の持っている900兆円の負債も、私企業なら間違いなく100%倒産しかないのですがこれが紙幣発行権を持つ国家の場合には何の心配も無くて、いざと成れば何時でも輪転機をフル回転させれば負債0に出来る仕組みで、実際に過去に日本国が実行して国民に大損害を与えている歴史があるのです。
900兆円の中身ですが、ほとんどは日本国内の銀行とか生命保険や大企業が持っているのですよ。
今の日本国債は1%程度の低利ですが、それでも銀行など日本国債の所有者は年間9兆円の純利益がでる。少し昔は3%程度だったのでもっと利益が出たのですよ。
本当に腹立たしいですね。
デフレ不況の日本で国債を発行する合理的な理由はまったくといってないのです。
それに日銀は一般人の常識とは正反対に、驚くことに日本の国債を負債ではなくて、資産として計上しているのですよ。
日銀の発表している財務諸表バランスシートをみると、面白いことに負債側に日本銀行券、資産側に日本国債があるのですね。
一般常識の正反対なんですよ。
日本政府が発行する利子が付く国債を日銀は受け取って、民間銀行に売っているのですが、日本銀行の考えでは、日銀が発行する日本銀行券は金利コストのない負債(債務証券)であるとしているのですよ。
何のことは無い、日本銀行という中間のトンネル機関を通しているだけで、日本もアメリカのFRB制度と同じであり、わざわざ通貨発行益(シニョリッジ)を放棄して、利子の分だけ民間銀行に献上して国家が大損(その分銀行が丸儲け)しているのですね。

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