逝きし世の面影

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3・11大震災死者行方不明者1万9千人割れ

2012年03月23日 | 社会・歴史

『警察庁のまとめ』

3月21日、警察庁のまとめによると、3・11大震災による人的損害は死者行方不明者合計数が3・11東日本大震災以後で19000人を初めて割り、18997人になりました。
内訳が死者15854人、行方不明3143人。
3千人超の膨大な行方不明の最大原因は、大津波の引き波により多くの人々が海に持ち去られて、太平洋岸の海底の捜査活動が困難を極めている結果ですが、甚大だった岩手県宮城県の津波被害(行方不明者数)とは対照的に、福島県の行方不明者は1割以下の214人、6%台で止まっている。
これからも震源地に近かった岩手県宮城県とくらべて、震源地から遠かった福島県の津波被害が比較的小さかったことが推察される。
福島県では、岩手県や宮城県の数分の1の津波高しかなかった。
福島第一原発原発事故の原因は『想定外の大津波』との、東京電力の言い訳は絶対に成り立たないのは明らかである。
因みに警察庁発表の去年4月20日発表の3・11大震災の死者行方不明の人的犠牲者合計数は27754人で3万人近くにも上っていた。
3・11大震災から半年が経過した2011年9月6日の発表で、初めて2万人の大台を割る19996人になる。
半年時点の内訳は、死者15769人行方不明4227人。
2万人割れの去年9月6日と、今回の1万9千人割れの3月21日発表とを比べると死者数が91人増で、わずかに増えているが変化は極めて小さい。対照的に行方不明者数は1137人減で、半年間で大幅に数字が減っている。
(警察庁の『人的犠牲者合計数のまとめ』の発表は2011年には毎日行っていたが、現在は行われていない)

『岩手県女川町で津波43メートル』3.11大震災で最大の遡上高か

(東北電力女川原子力発電所のある)宮城県女川町沖の無人島・笠貝島で、東日本大震災の津波の遡上高(陸地の斜面を駆け上がった高さ)が約43メートルに達したとみられることが16日、東京大地震研究所の都司嘉宣准教授の調査で分かった。
東日本大震災の津波遡上高ではこれまで、土木学会の特別委員会が宮古市で国内観測史上最大の39.7メートルに達したとの調査結果をまとめている。
都司准教授は『笠貝島の津波は大震災で最大だった可能性がある』としている。
都司准教授によると、島は周辺の海の浅い部分から津波のエネルギーが集中し、津波が高くなりやすい。
同種の現象は岬などでも起きるとみられ、安政東海地震(1854年)では、志摩半島で周辺の津波が5~10メートル程度なのに局地的に20メートルを超えた所があった。
笠貝島に置かれた標高31.9メートルの三角点との比較では、津波痕跡は43.3メートルに達していた。
女川町教育委員会によると、笠貝島に近い江島の住民からは『笠貝島全体が津波をかぶったようにも見えた』との証言も寄せられた。
河北新報 3月17日(土)

『太平洋岸東北の貞観地震と日本海側山陰の万寿3年の大津波』

『貞観三陸地震』は1143年前の平安時代前期の貞観11年(西暦869年)に、日本の陸奥国東方沖の海底を震源域として発生したマグニチュード8.3以上の巨大地震で、延喜元年(901年)に成立した史書『日本三代実録』に記述が見られる。
この様に太平洋岸では大震災による巨大津波が確認されているが、これに比べて日本海側の津波は記録や伝承の類が少ない為に、日本に54基ある原発の内では半数以上が日本海側に設置されていて、しかも太平洋岸に比べて津波対策は貧弱である。
現在稼動している原発は東京電力の柏崎仮刈羽原発6号基(3月26日に定期点検予定)と北海道電力の泊原発の3号基の二つだけだが何れも日本海側に面している。
しかし比較的安全であると思われている、日本海側にも貞観地震に匹敵する巨大津波(万寿三年1026年)の伝承が存在しているのです。
鴨島は島根県益田市の海上に存在したという島であるが、室町時代に作られた正徹物語によれば、飛鳥時代の代表的歌人柿本人麻呂(660年頃~720年頃)が死んだ場所であり、祀った神社もあったが大津波が襲い、鴨島は水没したという。
この日本海の大津波襲来の伝承は益田市ばかりでなく広く山陰一帯にある。
正徹物語によれば鴨島にあった柿本人麻呂の像が大津波により消失して対岸の松崎に流れ着き、そこに神社を建立、江戸時代初めに今の高津の地に移される。益田市には柿本神社の他に、人麻呂の養父母が来て、柿本人麻呂を祀ったという柿本神社がある。
万葉集・巻二に柿本人麻呂が石見の国でつくったという、『鴨島の岩根し枕けるわれをかも知らにと妹が待ちつつあらむ』という辞世の歌があり、人麻呂が鴨島で死んだことは確実であると思われる。
万寿3年(1026年)の大地震の震央は益田海岸から10キロ沖合いでマグニチュード7・6、発生した津波高3メートル(3・11大震災での福島県の津波高と同じ)と推定されているが、最大遡上高は25メートルに達している。
鴨島を水没させた津波は、日本では伝承でしか伝えられていないが、朝鮮では『高麗史』という正史があり、そこにこの年の地震の記事が報告されている。
『高麗史』によると何百年かの天変地異の記事があるが、地震の記事はこの万寿三年(1026年)のころに集中しているので巨大地震が986年前に起きたことは確実で、大震災による巨大津波が日本海側を襲って甚大な被害を出していた可能性が高い。日本の国土面積は世界全体の0・25%だが、マグニチュード6以上の地震の発生回数では、世界全体の中で日本国だけで20・8%である。(世界平均の百倍近い高確率)
地球は10数枚のプレートで覆われているが、ユーラシアプレート北米プレートなど4枚のプレートがぶつかる特異な位置にある日本列島に地震や津波に対して安全な場所は一つも無い。
ところが『津波被害が少ない』との理由で、日本海側の原発は元々太平洋側に比べて低い位置に建設されている。
これら日本海側の原子力発電所は、地球規模で歴史的な地震の活動期に突入したらしい現在、危険性が飛躍的に高まっているのです。
今政府が目指している停止中の福井県の大飯原子力発電所の再稼働などは、日本の歴史も目の前の現実も無視した狂気の沙汰であり問題外である。




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