逝きし世の面影

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タリバンに銃撃された少女がノーベル平和賞を授賞(パキスタンのアウンサンスーチー?)

2014年10月13日 | 社会

『今年のノーベル「政治学」賞(ノーベル平和賞)を最年少で授賞したパキスタンのアウン・サンスーチーこと、マララ・ユスフザイ

ノーベル賞の発表は10月6日の医学・生理学賞、7日の物理学、8日の化学賞、9日は文学賞。13日は経済学賞(スエーディン銀行賞)なのですから10日の『ノーベル平和賞』だけが名前が他と違い何か変です。
このノーベル平和賞に相応しい正しい名称とは、ずばり『ノーベル政治学』賞である。
ノーベル平和賞の選定はノーベル賞委員会では無くノルウェー議会(政治家)なのですから、そもそも『政治的に選んでいる』ことは歴代の受賞者の顔ぶれを見れば一目瞭然。平和賞を擬装(僭称)しているが政治的思惑で選ばれた『政治学』賞であることは間違いないのである。(生臭い『政治学』を称える賞なら、平和とは直接的には関係ない)
文学賞の場合にはオリンピックの開催地決定と同じで、『地域』(地政学的な視点)が選考過程で重要であり去年の文学賞受賞者が(アジア枠から)中国人だったのですから、今年の日本人の村上春樹の授賞はありえない。ノーベル『政治学』賞なら、文学よりももっと政治的な地政学で選ばれているのである。 

『露骨に生臭いノーベル平和賞』

ノーベル平和賞の選考レースで突如ランク外からトップの浮上した『憲法9条を守る日本国民』には2ちゃんねるに集うネットウョが猛反発。見苦しい罵詈雑言の限りを投げつけるが、今回ばかりは理論に勝る護憲左翼よりも、頭が空っぽで目が節穴の低脳右翼の動物的直感の判断の方が正しいでしょう。
『憲法9条のノーベル平和賞授賞』ですが、これは来年に控える第二次世界大戦終結70周年に向けて、病的に極限まで右傾化する悪の帝国(日本バッシング)とのプロパガンダの一つである。
来年度(2015年)の9条のノーベル賞は確実な情勢であるが、これは恐ろしい『日本叩き』を目的とした罠である可能性が高い。
(日本人の一人として、暢気に喜んでいる場合ではない)
去年(2013年)の名目的な授賞者は毒ガスなど化学兵器禁止機関だった。
ところが、
シリアの反政府武装勢力(実質はISIS「イスラム国』)を支援する目的で毒ガスを口実に空爆を主張していたアメリカやNATOの暴走を寸前で止めた功労者とは(ノーベル平和賞を授賞した化学兵器禁止機関では無くて)、ロシアのプーチンである。
それなら、真の『ノーベル平和賞』(政治学賞)の授賞者とは、化学兵器禁止機関では無くて本当はプーチン大統領であった。
(去年のノーベル平和賞授賞と、今年に起きたウクライナ紛争での対ロ経済制裁は連動している可能性が高い。寸前で戦争を止めたロシアに対するアメリカとかEUの逆恨みによる意趣返しである)
一昨年(2012年)の受賞者は『平和に貢献した』欧州連合(EU)だったが、余りにも白々しい嘘である。(平和に貢献どころか、EUのもう一つの顔であるNATOは数々の戦争に貢献していた)
EUの本当の授賞理由とは欧州は
二度も世界大戦を引き起こした』世界で最も危険な地域なのに 、ユーゴ内戦やリビア内戦、アフガンやイラク侵攻など小規模の戦争しかしなかったことが評価(自画自賛)されたのでしょう。
ノーベル平和賞が二年続けて欧州から選ばれたので、3回目の今年は欧州以外の他地域から選ばれる。(2011年はアフリカ、10年は中国の人権活動家、09年はアメリカのオバマ
今年はパキスタンの少女とインドの人権活動家の共同受賞なので、3度も全面戦争を繰り返した核保有国であるインドとパキスタン両国の和解を演出するとの政治的な思惑が考えられる。

『現地の教育事情から見れば異質すぎる(政治的過ぎる)パキスタン少女(ノーベル賞受賞者)の怪』

インド人の人権活動家(60歳)の方には十分な活動歴があり授賞自体不思議でないが、パキスタン少女(17歳)にはパキスタン・タリバン運動に銃撃された以外の目だった活動歴が無い。
何とも胡散臭い。政治的過ぎるのである。
今回、世界中が天までも持ち上げるマララさんですが、イラク戦争時の19歳の女性兵士ジェシカ・リンチさんを連想させる成り行きであり『政治的に意図的に作られた悲劇の英雄(ヒロイン)』(プロパガンダ)であると考えるのは私だけではないだろう。
マララさん一人が銃撃された訳ではない。(現地では有り触れた出来事であり、少しも珍しくない。何故、マララさん一人だけが世界的に超有名になったのか)
アメリカ軍の無人機による空爆やイスラエル軍の砲撃で殺されたパキスタンやパレスチナの無辜の子供達は数知れないのである。

オバハンからの気まぐれブログ

パキスタン北西部の辺境地域で30年以上も女性教育を実践している日本人女性のYahoo!ブログ『オバハンからの気まぐれブログ』(パキスタン在住30数年のオバハンが、気まぐれにお届けいいたします!)に書かれている、銃撃当時のパキスタン発の生々しい情報は貴重である。
ブログ記事から関係があると思われる、当該部分だけを抜書きして、参考資料として掲載したいと思います。

 

ギルギットでの算数教室 2012/10/18(木) 


長い長い蒸し暑かったモンスーンの後、9月半ばから3週間ばかりは乾いて最高の快晴だった。しかし、それも未明の時雨連続2日間で一気に気温が下がり、本格的な秋だ。 数年前のパキスタン大地震10月8日:(死者8万6000人、被災者400万人、崩壊した家40万戸)の後も平野部では時雨が続きカシミールの山間では氷雨、支援活動に奮闘したオバハンたちでさえも凍えそうだったのを思い出したわ。

パキスタンの貧困度は、一昨年の大洪水:被災者2000万人と、年々酷くなる停電続きで工場が稼働せず失業者が大幅に増えたり等、以前に比べると貧しさに拍車がかかっている。 2005年くらいだったかのUNICEF調査では1日1$以下で暮らすパキスタン国民が50%になったとあり、「あぁ、少しは貧困度がマシになっている!」と、オバハンを喜ばせたものだったが…… 今年は天候不順で農作物もダメ、おまけに原油の取れないパキスタンでは燃料が生活水準に比べると高く、輸送費がかかり諸色は値上がるばかりだ。
当然、家でまともに食べられる人は減って、オバハンの事務所でも朝昼夕食を極力、摂ろうとするスタッフが増え毎食20数人分を用意する。 仕事のない地方では更に生活は厳しいことだろう。 だから(オバハンの皮膚感覚によると)パキスタンでは1日1$以下で暮らす国民が50%をウンと超えたのではないかと想えるのだが。
ここ数年のパキスタンは本当に神の御恵みから遠い。

前置きが気が長くなったが… オバハンの主唱するギルギットの母子センターNWAでは子供たちに、公文式に似た「NWA方式」の算数教室を開いて4年くらいになる。 
貧しい家では両親ともに食べるだけに必死で、大概が(両親ともに) 読み書きも出来ない。
パキスタンの学校では毎年進級試験があり、貧しい家の子供たちの多くは3,4年生の算数で落ちこぼれる。
5年間の義務教育でさえ満足に受けられない子供たちは、口減らしのために衣食住が無料の神学校へ送られ、そこでコーランを暗誦するだけとなり、普通教育の機会から遠ざかる。
1人でも(算数による)落ちこぼれを無くし、狭義で偏ったイスラーム原理主義的な思想から子供たちを遠ざけ、武装勢力などに身を投じないようにするという三段論法的な「算数教室」だったが、地域での評判は良い。 
NWAのセンターで学ぶ子、約200人余が成績優秀者表彰の式典に参加、また自主的に熱心な母親たちも10数人が参加、賞品授与(カバン 筆箱など等)を盛大な拍手と共に見守ってくれました。 センターへ通って来られない子供たちには近隣の村8か所に算数教室(一部縫製教室併設)があり、そこでの表彰式は順次おこなって行く予定。 
http://npo-nwa.at.webry.info/(ギルギットの夜明け)

マララさんが住んでいたパキスタン北西部のスワット地区ですが特にイスラム原理主義者の多く住む地域であり、首都周辺とは大きく教育事情が違っていることに留意するべきであろう。
マララ・ユスフザイさんですが一般のパキスタンの少女とは別世界(特権階級)の住人であり、今回のノーベル平和賞の授賞ですが余りにも胡散臭い。露骨に政治的(ノーベル政治学賞)なのである。

(続く、) 


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