2013.8.17
ファーストインプレ記事をまとめました。
トライアンフ タイガー800ABS 2012年モデルです。
※ノーマルからの変更点
・AELLA ローダウンキット
・サイドスタンド ショート加工
・PLOT イージーフィットバー テーパーハンドル LOW
・サイドパニア
・トップボックス
・2013モデルのタンク&フェンダー
購入の1年ちょっと前に試乗していたことがあるモデルでした。
その時の印象から、とてもよく走って、荷物も積めて、楽に距離を稼げるとの
印象からこいつに決めました。
ちなみにスタイリングは、実はそんなに好きじゃないです。そもそもデュアルパーパスタイプは
好きじゃなかったので、まさかこいつを買うとは思わんかったです。
その中でもコイツは、やや無骨かつ精悍な感じもしてカッコいいんですけどね。
試乗時の印象とちょっと違うこともあるので、改めてインプレ&紹介を。
<外観>
車体は足長系もあってか、やや大柄に見える。800じゃなくて1200と言われたら信じてしまうんじゃないか。
タンクは薄くて広い。パニアケースを付けていなければ、結構スリムな印象。
ローダウンしてるから威圧感は少し下がってるかも。車重は見た目より軽い(装備重量で200キロ)。
車体色は、黒・白・青・黄緑とあって、その青。ホントは黒がよかったけど、青も深みがあっていい色でした。
サイドパニアステーは、よくある「□」型ではないのでスッキリしている。
<取り回し>
足長系モデルの中では、足つき性は良いと言われていますが、それでも身長165センチで
普通体型の自分には、ノーマル状態では両足ツンツンのバレリーナ状態。
シートはとても簡単にハイ・ロー状態へ変えられるけど、それでもキツイ。
なので、ローダウンリンクを介して車高を3センチ下げています。
同時にフロントフォーク突き出し量を増やして、バランスがとれるように
セッティングしてもらいました。
これでとっても足つきは良くなった。車重が軽いせいもあって、乗ったまま後退も十分可能。
シート高がロー状態なら、両足ほぼベッタリ。(画像はロー状態)
ただし乗り味は、ハイ状態の方が膝の曲がりも少なく、ハンドル高とのバランスも良く、
コーナーも曲がりやすい。普段はハイで乗ることになるでしょう。
ハンドルは購入前から、やや手前にグリップ位置がくる物にしてあったけど少しシボリがほしい。
個人的には遠くて高い位置よりも、近くて低い位置のほうが楽なので、できる範囲で調整。
(画像よりやや低めに設定変更)
ハンドルを変えるぐらいなら、むしろやや前傾になるノーマル状態のほうがいい。
ディーラーメカさんいわく、姿勢を楽にしたいならハンドルライザーを噛ます方が良いらしいです。
停車時の押し引きは、重量は感じるもののちょっとした坂道なら何とかなりそう。
重心が高いのでグラッときたときに踏ん張れるか不安ではあるけど、腰で支えれば斜めになっても
大丈夫でした。
<エンジン>
エンジンはトライアンフご自慢の3気筒エンジン。
よく言えば2気筒と4気筒のイイとこどり、悪く言えば中途半端、と言われますが、エンジンの回り方は
4気筒に近い印象。
エンジン音、排気音はコレまた知らずに聞けば、4気筒のように思えるけど、3気筒と聞けば納得の音。
2気筒のドルドル・ドルルルーでもなく、4気筒のブォンブォン・ブォオオオーでもなく、やや4気筒よりの
ビュルビュル・ビュルルルーという変わった音。
ちなみに鼓動感はあまりなし。ここも4気筒っぽい。
ノーマルマフラーでも、住宅街では気を使うような大きめな音。変わった音だから耳につくのかもしれません。
低回転ではゴリゴリと荒っぽい回り方をするエンジンですが、4000回転以上だとモーターのように
シュンシュン回る。
低回転からとっても粘りがあって、極低速からの加速も可能。
例えば6速30キロからでも、苦しいながらも加速していける。
6速2200回転(アイドリング+αぐらい)もあれば、普通の車の流れには乗れる。
3000回転で70キロ強。3500回転で80キロ強。
落ち着いたツーリングなら4000回転(90キロ強)も回さないかも。
燃費は、6速4000回転時の瞬間燃費計計測でリッター18キロ。3000回転で20キロ。
19リッタータンクなので、満タンで350キロぐらいは走れる計算になるかな。
(実燃費はもっと良いと思います)
30キロ程度までスピードを落とすような狭い峠道の登りでも、5速でシフトダウンせず登っていける。
逆にエンブレはそんなに強くない印象。自分が2気筒に乗り続けてきたための印象かもですが。
粘りがとてもあるトルク特性。とにもかくにも乗りやすい、扱いやすいエンジンです。
発進してすぐに6速まで、時には3段飛ばしでギアを上げて流せます。
中途半端?とは思えないかなぁ。2気筒好きにもハマるエンジンじゃないでしょうかね。
もともとのベースになったデイトナ675には乗ったこと無いけど、
それなりによく回って官能的。これ以上回るエンジンだと自分には扱えないかも。
7000回転から上なんて、頭の中に常に「恐い」という文字がw
エンジン、排気音はF1みたいな吼える音になり、恐いけど官能的でもある。
気になるといえば、停止~ごくわずかだけ(例えば駐輪場内の移動時など)前進する時、
アイドリング発進しようとすると急にエンストする。
ゆーっくりクラッチ操作すれば発進できるけど… 一瞬だけトルクの隙間がある感じ。
インジェクションのセッティング関係?まぁ、普通に発進する分にはまず問題なし。
そういえばインジェクション車を所有したのは初めてだわ。
加速はスンバらしく良ろしいので、100キロなんてあっという間。
もちろん世界最速(ZZR-1400)試乗の時と比べたら遅いかもだけど、ゼロ発進から3秒少々で時速100キロですから
おいそれとアクセル開けられまへん。
回転上昇も速いし、ずっとフラットトルク状態でズキューンと加速していく。
95馬力だけど、高回転域はともかく、
GPZ1000RX(125馬力)よりも加速はいいと思う。
高速道を走ってみた印象は、やっぱり楽。エンジンがうるさいかなと心配したけど、キィィーンという
高周波音はかえって耳につかず。
ココからは夢の話ですがw、130キロ巡航は楽勝でした。
130キロで走ってても、気が付いたらついついアクセルを回してしまって、あわてて戻すような感じ。
体力温存考えなければ、140キロぐらいで気持ちよく走れるかなぁ。
速い車を追い抜くときに、140キロから一気に加速したらフロントが浮いてちょっと怖かった。
フルパニア状態だったので、リア荷重が大きくなりすぎたのかも。
でもあっという間に170まで出て、すぐさま車はバックミラーの点に。
ヤベーヤベー、免許が無くなるぞこれは…。GPZ1000RXの時のスピード病が再発しそう。
世界最速買わ(え)なくて良かったwあっ夢の話でしたからねw
100キロ巡航なんて安定しまくりで、凄く平和。スクリーンは小さめだけど、胸への風を良く防いでくれて、
タンクシュラウドの効果もあってか、風圧はきつくない。むしろ120~130キロぐらいの時が一番効果的かも。
スタンドで乗ってみたけど、驚くほど風圧に違いがあったので、エアフローもよく考えてあるんでしょう。
ちなみに最高速はまだ不明。(海外サイトに200キロまで出てる動画がありましたが…)
5~6速2000回転の低速走行していたら、手が痺れるのが早い気がする。
微振動が手に伝わって、じんわり痺れる感覚。3気筒ならでは?
そこそこいいペースで回転を上げて走ってたら痺れは起きませんでした。
<ハンドリング、乗り心地>
ハンドリングはややアンダーステアで、思ったよりタイヤ一本分大回りする印象。
フロント19インチですからどうしてもね。
思ったより大回りする傾向があるってのは、低速ターンでも、峠を飛ばしてても、
思ったラインからほんの少しズレる印象ってこと。高い位置から曲げていくダルさもある。
これは前車は低重心でハンドリングが良かったことと、タイガーへの不慣れさからくるものでしょう。
ただ、基本的に素直にリーンしてくれて乗りにくいことはない。
ハンドリングがこのバイクを購入するのに一番悩んだ点。旅が楽なバイクでも、普段乗って
ツマんなきゃ…しかし杞憂に終わりました。
ローダウンしてるからか、低速で倒すとステップ、スタンドを擦ってしまう。
峠を飛ばしてたら、あっさりシューズの先を擦ってしまうぐらい倒せます。
けっこー速いわコレ。
達人なら達人なほどガンガンいけますぜこれ。ブッ飛ばしても破たんしないし、剛性も強い。
中速コーナーの速いこと…グルグル回ってくれる。
スーパースポーツ一辺倒の人でもない限り、不満は出ないんじゃないの?ってくらい。
低速コーナーも安定して曲がるし、極低速でもハンドルを抑え込んで操れる。
高速ももちろん不満なし。コーナーRが大きければ100キロ台でもフルバンクいけちゃう。
個人的には、姿勢が高いのでどこまで倒せばいいのかわからなくてまだ模索中。
普通に走ればリーンアウトの方がよく曲がるかな?ヒザスリして曲がるようなバイクじゃないしね…。
やっぱりこの手のバイクの乗り方がまだ解んないや。
ただし、路地の直角右左折ではグラッときそうでちょっと怖いかな。
サスが堅いという評価をチラホラ目にするけど、自分は全く気にならない。むしろリアのプリロードは強めに設定。
ホッピングすることもなく、これぐらいの方が飛ばしてても安心する印象。
前車(R80RT)のサスが堅すぎたから、進化に驚いてますw
シートは、ムッチリとした肉厚な感じ。お尻は痛くならないわけではない。
下道で200キロ、高速で250キロ超えた辺りからお尻を浮かして走りたくなるかな?ゲルシートがあるらしいけど、
そこまでは必要ないかも。ロンツーのときはゲルザブを付けてみよう。
ちなみにタンデムシートはやや薄め(嫁インプレ後日)。
車重が軽いのでブレーキも良く効く。いたって素直なブレーキング。初期からガツンと効くわけでもなく、
握った分だけ効く感じ。
ABSはまだ試してません。使いたくもないけど。
最新のバイクに乗るのは初めてと言ってもいいぐらいなので、走る・曲がる・止まるのレベルがとても
高く感じる。
あとは積載性、タンデム性能がどうなのか気になるので、嫁さん乗せたらまたまとめます。
長い付き合いになってくれればいいなぁ。
―続きのインプレをbookmark「別読 晴走雨読」にも投稿しました―