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「ありがとうございました!」~くらしの作文より(再掲)

2012-07-22 07:36:52 | 教育関連情報
道徳の資料に使えそうな心温まる話を見つけました。

中日新聞(9月18日付)21面生活欄からです。

全文引用します。


大きなおなかを抱えて片道一時間の電車通勤。
特急電車は指定席をとれば座れるが、
乗り換え後の普通電車はそうはいかない。
座席はサラリーマンや学生で埋め尽くされ、
二十分立ちっぱなしはかなりこたえた。

妊娠八力月になっておなかが目立ち始めたころ、
会社員らしき中年男性が、
私が乗車する次の駅で毎日降りるようになった。
しかも、私が確実に座れるように、
席を立つ前に手招きをして教えてくれるのだ。

ある日ふと連結部分の窓越しに隣の車両に目をやると、降りたはずのあの男性が乗っているではないか。
目が合うと「しまった!」というような気恥ずかしそうな顔をして、すぐに姿を隠した。

そういえば、降車すると勢いよく走りだし、
いつも急いでいるように見えた。
私が気兼ねなく座ることができるように気を使い、
隣の車両に乗りかえてくれていたの!?
とてもうれしかった。
その後も毎日、その男性は無言で席を譲ってくれた。

産休に入る前の日、「明日から産休に入ります。
ありがとうございました!」と声をかけると、
男性は照れくさそうに頭を下げ、いつものように急いで電車を降りた。


一宮市在住の29歳の教員 小林 友香理さんの作文でした。

いいお話をありがとうございました。

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
作文「ありがとうございました!」 (Yukari Kobayashi)
2011-10-30 19:55:34
作文を載せていただきありがとうございました。妊娠中は、他人に無関心な人があまりに多いことに気づかされたと同時に、このような貴重な体験をすることもできました。電子媒体に掲載していただくことで、新聞を読む機会の少ない方々にも見ていただけるとうれしいです。ぜひ、道徳の授業に使っていただき、子どもたちに他人に親切にできる優しさを育んでもらいたいと思います。
こちらこそありがとうございました (管理人)
2011-10-31 05:49:13
ご本人からコメントをいただき光栄です。心温まるお話をありがとうございました。
この男性の行為もさることながら、産休の前日にお礼を言われた小林さん、そしていつものようにいそいで電車を降りた男性の姿により心を打たれました。
ぜひ、道徳の授業等で使ってもらえたらと思います。ありがとうございました。
私も感動しました (薫風)
2012-01-15 23:35:47
私も、この作文を読んだときとても感動をし、目が潤みました。
席を譲ったこの男性の機転の利いた勇気に心打たれたからです。
この記事を切り抜いて、今でも財布の中にしまってあり、たまに読み返しています。
私もこんな状況にあったら、席を譲ってあげたいと思っています。
うれしいです (Yukari Kobayashi)
2012-07-14 18:05:27
作文を読んでくださりありがとうございました。
より多くの方のに知っていただけたこと、とてもうれしく思います。そして、今でもたまに読み返していただけてるなんて!男性の優しい行動がこうしてループしていくんですね。感動しました。
最近1歳になる子どもと一緒に新幹線や電車に乗る機会がありましたが、さりげなくベビーカーを運んでくれるおじさんや席を譲ってくれる若者に出会いました。他人同士が助け合える、素敵な環境が少しでも増えていくことを願います。
ありがとうございます (管理人)
2012-07-22 07:49:42
 おなかの赤ちゃんがもう1歳になるのですね。
 このお話をよんで、このように行動できる人が少しでも増えればと願います。
 ありがとうございました。

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