sweet キャンディキャンディ

伝説のマンガ・アニメ「キャンディキャンディ」についてブログ主が満足するまで語りつくすためのブログ。海外二次小説の翻訳も。

小説キャンディキャンディFinal Storyあのひと考察番外編 イタリア語版

2015年06月21日 | FSあのひと考察


小説キャンディキャンディFinal Story上・下巻 名木田恵子 (著) 祥伝社 (2010/11/1) の考察です
注:物語に関するネタバレがあります

2年4ヶ月ぶりの新記事、しかも「あのひと考察」を投稿しちゃいます
なぜ今更?と問われれば、「書かずにはいられない新しいネタを仕入れてしまったから」でございます。

海外ファンの熱意が実り、「小説キャンディキャンディFinal Story」のイタリア語翻訳版が、昨年から今年にかけて出版されたのをご存知でしょうか? 冒頭の画像は、その表紙です。

イタリア語版ということで無防備になってしまったのか、あるいは日本語版の出版後にもう少し自分の思いを伝えたいという気持ちになってしまったのか、原作者さんはその序文で日本語版のあとがき以上に、その思いをぶっちゃけております。


以下はイタリア語から英語に翻訳された序文の一部で、その下にブログ主による日本語訳をつけました

The previous version of this novel, published in Japan in 1978 and reprinted in 2003, is based on the drafts of the original work and of course it draws from its texts.However, for a long time I continued thinking that there was still a lot to be told. Candy's manga was aimed at a very young audience, therefore it had to respect many rules. As long as the story remained only in that form, I was certain that I wouldn't have the opportunity to change its contents. Nevertheless, the years have gone by and unexpectedly I was presented with the opportunity to propose a new novel again. It almost seemed to me that Candy (the one living in my story), who had dwelled all this time in my heart waiting to be able to talk, was saying to me "write something about me again". In fact Candy, grown up by then, stayed by my side, talking to me even after the published series came to an end.
This novel stemmed from our (secret) conversations, and has allowed me to bring her to new life, completely freeing her from the bond which tied her to the comic strip.However, had I put everything on paper, the story would have been endless...this is the reason why I decided to retain a less detailed form.


1978年に出版され、2003年には新装版が出版された以前の小説は、オリジナルのドラフト原稿(もちろんテキストです)が元になっています。しかし、長年の間、私はもっと語られるべき物語があると考えてきました。漫画は幼い子供向けだったため、守らなければならない多くの決まりごともありました。キャンディの物語がその形式のままである限り、物語の内容を変えることが不可能なのは明らかでした。そのような状況の中、長い時を経て、私は新しい小説をもう一度世に出す機会に恵まれました。それはまるで、いつか語れる日を待って、私の心の中に住み続けた(私の物語の中に存在する)キャンディが、「もう一度私のことを書いて」と語りかけてきたようでした。実際、成長したキャンディは、シリーズの出版が終わった後も、私の傍で語り続けてきたのです。
この小説は、私とキャンディの(秘密の)会話から紡ぎだされたもので、キャンディを漫画シリーズの束縛から解放し、彼女に新しい人生をもたらすことを可能にしてくれました。しかし、物語の全てを描こうとすれば、それは終わることのないものになってしまうため、私は詳細を省いた形の小説にしようと決めたのです。




「キャンディの物語がその形式のままである限り、物語の内容を変えることが不可能なのは明らかでした。」

これって、今回物語の内容を変えましたよ〜ってことですよねぇ。

「この小説は、私とキャンディの(秘密の)会話から紡ぎだされたもので、キャンディを漫画シリーズの束縛から解放し、彼女に新しい人生をもたらすことを可能にしてくれました」

漫画シリーズの束縛といえば、それはスザナの事故であり、アルバートさんのオープンアームに飛び込みラストシーンであり・・・・・・。

原作者さんは、そんなこんなからキャンディを解放したんだそうですよ。

漫画シリーズの束縛から解放されたキャンディに届いたのは、この小説で初めて出てきたテリィからの手紙。

そして新しい人生。

ここまではっきり言っちゃってますよ。皆さん


PS:翻訳を終えた後も、「水仙の咲く頃」に多くのコメントをありがとうございます。
コメントひとつひとつへのお返事はできておりませんが、嬉しく読ませていただいてから、公開しております。

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コメント (16)    この記事についてブログを書く
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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (波)
2015-06-25 00:21:24
久しぶりに拝見してみれば…
ニヤニヤが止まりません
やっぱり、キャンディとテリィは離れられない一対だったんですね
波様 (ブログ主)
2015-06-25 22:23:25
この序文を読んだ時にはブログ主もニヤニヤしちゃいましたよ、流石にこれは。ファイナルストーリーは「愛の物語」なんですね
Unknown (みぃ)
2015-06-30 23:11:06
「水仙の花咲く頃」何回も読ませていただいています。
記事が増えていてとっても嬉しいU+1F60CU+1F338U+1F495

まんがシリーズを予定調和で終了するために創られたエピソードに、永い間やり場のない怒りを感じていました。
原作者がその呪縛を解くと言ってくださったのです。こんなに幸せな事はありません。

翻訳ありがとうございます。
これからもぜひぜひ更新してくださいねU+1F340
みぃ様 (ブログ主)
2015-07-02 14:18:12
当ブログを愛読して下さってありがとうございます。
また書かずにはいられないネタが出てきたら更新しますね。
Unknown (Akiko)
2015-07-05 11:01:29
ブログ主様
数年前から、もう何度も何度もこちらにお伺いし、ブログを読ませていただいております。
何度読ませていただいても、この二次小説のアメリカ人の作者様とブログ主様の翻訳が大変素晴らしくキャンディとその登場人物ひとりひとりをとても理解し愛していらっしゃる事がわかります。
どうかいつまでもこのブログを続けて下さいます様お願い致します。
Akiko様 (ブログ主)
2015-07-05 13:27:52
水仙の咲く頃を愛読してくださってありがとうございます。今後ブログの更新はあまりすることはないと思いますが、今公開している記事はそのままにしておくつもりですので、ご安心くださいませ。
ブログの引用について (ロクアン)
2015-07-26 00:25:07
ブログ主様、初めまして。
こちらのブログに辿り着いて以来、テリィファンの私は「あのひと考察」に頷きながら、「水仙の咲く頃」に胸をときめかせながら何度も読ませていただいています。
久しぶりのブログの更新、そして嬉しい情報を知らせていただきありがとうございます!
私も自ブログでキャンディのことを書いておりまして、私なりの解釈でこの情報をブログに書いてみたいと思いました。
可能でしたらこの情報とブログ主さんの訳文を引用させていただけないでしょうか。
ご検討いただければ幸いです。
ロクアン様 (ブログ主)
2015-08-08 13:33:00
こんにちは。コメントありがとうございます。
このブログの記事やコンテンツは、引用の範囲内で、引用元を明記してくだされば、ご利用いただいて問題ありません。
記事を書かれたらぜひおしらせくださいね。楽しみにしています
お礼 (ロクアン)
2015-08-09 02:24:12
ブログ主様、引用を快く許可していただきありがとうございます。
先ほどブログに記事をアップいたしました。宜しければご覧ください。
Sweetキャンディキャンディはテリィファンにとって大切なサイトです。これからも考察、水仙の咲く頃を読みに伺いますね。
今回の記事のような嬉しい情報に会えることも期待しつつ…
ロクアン様 (ブログ主)
2015-08-18 01:36:56
よろしければサイトを教えてくださいませ

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