なんか疲れた

Bullshit, crap, whatever you want to call it.

独立行政法人に関する整理合理化計画

2007-08-15 | Weblog
政府は10日午前の閣議で、独立行政法人(独法)に関する整理合理化計画の基本方針を決定した。基本方針は現在101ある独法について廃止基準を例示し、「無駄な独法」の全廃を目指す内容となっている。12月に削減目標を盛り込んだ整理合理化計画を策定する(産経新聞)。

実質的な内容は未だ明らかでないが、総務省は101匹わんちゃん皆殺し計画と称して、作業を進めているところだそうだ。「無駄な独法」の判断基準は難しい。渡辺喜美行革担当相さらには、自民党よりもさらに小さな政府を目指す民主党の政治家達が、国民への点数稼ぎのための愚行を行うことが懸念される。近年の政治家達の頭には長期的な国家戦略などないように思えて嘆かわしい。

そもそも独立行政法人問題は、郵政民営化に当初失敗した時点で、政府が見た目の公務員数を減らすために行ったことに端を発する。霞ヶ関はトカゲのシッポ切りをしたわけだ。その後、上記の101匹には含まれていないが、国立大学も独法化された。

さて、私はそんな独法研究所に勤める研究者だ。風当たりは強いし今後どうなるかわからないが、今の職に就けたことは幸運だと思っている。自分と同程度の学歴や年齢で民間企業で働く人と比べると給料は安いし、巷で思われているように好きな研究だけをのんびりやっているわけではなく、忙しいしストレスもある。組織全体のあり方としてお粗末な独法はあると思うが、独法職員全てが優遇されているような報道はウソである。自分の職場内でも壊れている人が結構いるし自殺した人だっている。しかし、まだこれから研究者になろうと頑張っている後輩達を思うと、自分は恵まれていると思う。

ちょっと古いがこんなサイトがある。
博士(はくし)が100人いるむら
博士号をとることで就職難民になる危険性は非常に高い。今は、博士が100人いるむらが作られた時よりも就職難がさらに深刻化していると思う。

研究職なんて酔狂な道を好きで選んだのだから仕方ないだろうと言う人がいると思う。しかし、一概に本人の責任だけとも言えない。今から約13年ほど前から文科省は大学院定員を増やしている。実際に私が修士課程に進学した年の2年後には定員が3倍に増えていた。技術立国日本の再生を旗印に学位取得者を増やすことが目的だったと記憶している。

文科省も独法の監督省庁も同じ国の機関。ましてや国立大学に関しては文科省内の問題のはず。しかし、現状としては学位取得者を増やす一方で就職口を減らすという矛盾が生じている。都道府県の研究職も減ってきているし、民間研究所への学位取得者の就職支援を国として行なうわけでもない。非常に無責任な話だ。犠牲になる就職難民にとっては切実な問題だし、一事が万事、国の長期的な方向性が示せない政治家は亡国の徒だ。

最優先して見直すべきは独法ではなく、中央省庁の縦割り行政や責任逃れの仕組みではないのか。中央省庁再編なんてなんの抜本的改善にもならなかったではないか。



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