カモメのジョナサン

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「丸山ワクチンの臨床経験より」-⑨

2008年06月19日 | 丸山ワクチン

■がんにかかった医者 患者として死を実感 
竹中 文良 日本赤十字看護大学客員教授

人生の晩年は真夜中のドライブのようなもの

私自身、55歳でがんが分かってショックでした。
切る側ではなく、切られる側にまわることで、初めて死が目の前に迫ってきた。
そして、手当たり次第に本を読み、死のことについて考えるようになったのです。
日本人は、人間はいずれ死ぬという基本的なカルチャーを忘れていると思うんですね。

本当の人生の意味や人生の長さを真剣に考えるというより、
今、楽しいことが大事にされてきた。
楽しいことが続いてほしいと思うから、死について考えない。

また、昔よりも生活が豊かになって病院で死ぬ人が多くなり、子供のころから人が死ぬのを見なくなった。
死が現実の生活から遠ざかったことも原因でしょう。
そうして、いつまででも生きられるという感覚に陥ってしまっている。

しかし、それはまったく違います。
私のように70歳を超えると、周囲に亡くなる人が増え、死を実感せざるをえません。
しかし若いときからもっと死を実感して生きてきたら、より充実した人生を送れたのではないかと思います。

 ただ、がんであっても希望を持って生きることは大切なことです。
私は、最初の大腸がんから20年目の昨年、肝臓がんにかかりました。
かなり落ち込み、当初は手術せずにあきらめて、自然の成り行きに任せようと思いました。

しかし、がんを患ったことで得たものも大きかった。
NPOを発足させ、がん患者のサポート活動を進めてきました。
そう考えると、生きられる限り活動を続けようと。
闘病の意欲もわき、最終的に手術を受けました。

人はいつかは死ぬし、覚悟を持つことを求められる。
しかしそのこととがん患者が希望を持って人生を生きることは矛盾しません。

人生の晩年は真夜中のドライブのようなもの。
ヘッドライトが照らす道が見えるところまで、明るく元気にい
きましょう。

「自立と共生」http://www.tetsuaki.net/
丸山ワクチン http://www.tetsuaki.net/maruyama.html


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