みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

やはり「初めに圃場整備ありき」では

2017-03-05 08:00:00 | 下根子桜八景
《1 「賢治詩碑」の高台から南側を見下ろすと、圃場整備中の外臺》(平成29年3月1日撮影)

《2 同高台から東側を見下ろすと、堤防に囲まれた、刈り取られぬままに倒伏した稲田》(平成29年3月1日撮影)

「下ノ畑」方向へ下りて行くと、
《3 「田んぼの区画を大きくする工事をしています」の立て看板》(平成29年3月1日撮影)

《4 ここで左手の堤防》(平成29年3月1日撮影)

に上がって北側を見下ろすと、
《5 堤防に守られた広大な田圃が拡がっている》(平成29年3月1日撮影)

《6 田んぼの中に入って行くと沢山の雀が逃げてゆく》(平成29年3月1日撮影)

《7 その群雀の一部》(平成29年3月1日撮影)

《8 雀たちが籾をついばんだであろう跡》(平成29年3月1日撮影)

 一年前もそうだったが、今年もまた
《9 三月になっても未だ刈り取られることもなく倒伏したままの稲田の広さにしばし呆然》(平成29年3月1日撮影)

折角稔ったお米は収穫されずに放置されることになる。

《10 一方、南側では外臺の圃場整備が続いている》(平成29年3月1日撮影)

《11 立て看板があるので近づいてみると》(平成29年3月1日撮影)

《12 工事費は何と1億4千万弱だという》(平成29年3月1日撮影)

 圃場整備の状況を南側から見ようと思って旧奥州街道を南下すると、
《13 「旧外台村の歴史」の木標あり》(平成29年3月1日撮影)

(もしかすると、外臺の読み方は「とたい」?)
《14 そこから見下ろした外臺》(平成29年3月1日撮影)

《15 》(平成29年3月1日撮影)


 この辺りは、前年までは
《3 初夏には麦秋が拡がり》(平成23年7月5日撮影)

《4 でっかい合歓木が見事》(平成28年7月16日撮影)

だったのだが、もう二度とこのような光景を目の当たりにすることはできなくなってしまった。大切なものが奪われた気がしてならない。
 そういえば、上掲の整備中のこの外臺一帯は数年前北上川が氾濫して一面水浸しなっていたことを思い出した。しかし、今回の圃場整備に併せて北上川氾濫防止のための堤防工事等をやっている様子は見えない。一方で、直ぐ近くには刈り取りもされない広大な稲田が放置されていて、たわわに稔った籾は雀たちの格好の餌になっている訳で、現在お米を作っている肝心の農家に対する対応等は後回しにされているとしか私には見えない。

 刈り取られることもなく放置された広大な田圃には堤防が設置されていて、それに隣接して広大な田んぼを外臺に新たに造るというこの矛盾に付け加えて、こちらの田圃には堤防がない。

 だから賢治は言うのではなかろうか、
 外臺の圃場整備事業には約一億四千万円もの膨大な税金をつぎ込んでいるが、こんな工事であればそれは農家のためなどではなく、やはり「初めに圃場整備ありき」ではないか。こんな事業が誰のためのものかは見え見えじゃないか。
と。

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2 コメント

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外臺は「トダイ」 (いとうひろみ)
2017-03-05 11:48:38
吉田東伍著 大日本地名辞書 奥羽 (冨山房発行 大正二年印刷版)4309頁「外臺」に「トダイ」とふりがなされています。《13…》ねんのために。
ありがとうございました (いとうひろみ様)
2017-03-05 14:59:09
いとうひろみ様
 ご教示ありがとうございました。
 木標に「とたいむら」とありましたので、ついつい不安になってしまっていたところでした。
 これからもどうぞご教示お願いいたします。
                                                 鈴木 守

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