カレンダーとは違う昔ながらの暦には、“暦注(れきちゅう)”と言ってその日の吉凶を占うための様々な事柄が記載されています。
この鈴鹿明神社でも『鈴鹿暦』として小さな暦を頒布しています。 大体の事柄にはお答えできるつもりでしたが、今日少し踏み入ったご質問を受け、勉強不足を感じました。
例えば『天赦日(てんしゃび)』。 この日は天の恩恵により何の障害も起きない日とされ、結婚や開所、事業拡大等に最良の日と言われているそうです。
または『大将軍(だいしょうぐん)』。 基本的には一つの方位に三年間留まりそれを凶方とする鬼神ですが、規則的に移動する時期があり、それに伴って土を動かしてはいけない方位が変わるとも言われます。 こうした方位の吉凶に関する事も暦には記載されています。
もっとも現代の暦には中国や日本、様々な時代で使われた暦注が色々載せられていますから、昔の人は今ほど複雑な暦は使っていなかったのだと思われます。 今では大安など大きな吉日であれば、ある程度他の凶兆を相殺して行事を行う事が多いのではないでしょうか。
しかし内容を知っていなければご質問を受けたときそういうお話をする事もできません。 神職として、こうした知識も積んでいかなければいけませんね。