みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

知っておられた

2017年07月22日 | ヨハネの福音書

ヨハネの福音書 6章1−15節

 日本で被せたものが取れてしまったので、歯医者さんへ。何を伝えるべきかを予め調べていたので、忘れないうちにとドイツ語で受付で話しますと、ニッコリ笑って「そんなに急がなくてもだいじょうぶ」との答え。無事に取れたものを被せてもらい、クリーニングもしてもらいました。日本語なら何ということもないのことなのですが…。

 ここは「五千人の給食」として知られています。四つの福音書すべてに記されている出来事です。他の福音書では、時間も遅くなったので群集を解散してほしいと願う弟子たちに、「あなたがたで食べるものを与えなさい」と挑戦するイエスのことばが印象的です。ヨハネの福音書は、収めている7つのしるしのうちの四番目のものとして位置づけます。そして、五つのパンと二匹の小魚が少年がもっていたものだということがこの福音書からわかります。

 この出来事を読む度に思い出すのは、教会に行き始めた頃のことです。イエスの教えの素晴らしさには感動しながらも、奇蹟がわかりません。そこで、イエスの奇蹟の「真相」を解明したいと、書店に行き、それらしきものを探して立ち読みしました。その中に、「実はみんな食べるものを持っていたのだが、少年が五つのパンと二つの小魚をイエスにささげたのを見て、心動かされて自分たちの食べ物を出すようになったのだ」というような説明がありました。「これだ!」と納得。さっそく、洗礼の準備クラスで「真相」を牧師に話しました。すると、牧師は「イエスさまは神さまだからできる」と一言。やがて自分も、そのように言う者となりました。

 「イエスは、ご自分では、しようとしていることを知っておられた」という6節のことばを心に留めました。今回のヨハネの福音書の通読でおぼえ続けているのは、イエスはすべてをご存じのお方、まだ会ったことのない人のすべてを、初対面の人のすべてを知るお方だということです。ここでも、イエスはご自分がしようとしていることを知っておられたのです。それなのに、弟子たちに「どこからパンを…」とお尋ねになったのは、弟子たちも主イエスのわざに加えられるということを、イエスがお考えになっていたからなのでしょう。

 そして、この問いかけは今も私たちに…。


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