みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

心に未練を持たずに

2017年02月10日 | 申命記

申命記 15章

 「免除」ということばを読んで、「学費の免除」や「借金の免除」を連想しました。本来支払わなければならない負債、経費を払わなくてもよいとすることですね。負債に首が曲がらなくなっている者にとっては何とありがたいことかと思うのです。

 けれども、人に貸したものはなかなか忘れられないものです。私も「あの人に貸した本は…」などと時々思い出します。大切なものを返してもらえないのはとても気になり、返してくれない人に苦い思いを抱くようなことにも至ります。ですから、私たちの「自然の」心からしたら、ここにある免除についての命令は、それに逆らうようなことであり、果たしてこのようなことができるのだろうかと立ち止ってしまいます。

 2節の「主が免除を布告しておられる」とのことばを思います。このことばから、神は私たちが負った罪の負債をご自分の御子のいのちと引き替えにまったく免除してくださったのだということを思い起こすのです。大きな負債を許してもらった男が、その男に小さな負債を負った人を許さなかったとの、主イエスの話を思い出します。

 「心に未練を持ってはならない」とのことばも、大きな挑戦です。ただただ、主の十字架の恵みを覚えます。


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