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安倍政権が関東大震災「朝鮮人虐殺」の史実を削除!

2017-04-21 09:48:24 | Weblog
(2017.04.19 リテラ)
     南京大虐殺、従軍慰安婦……日本の負の歴史を次々と
     なかったことにしている安倍政権の歴史修正主義は以前
     から目に余るものがあるが、今度は関東大震災時の朝鮮
     人虐殺も闇に葬り去ろうとしている。

 内閣府がホームページから、関東大震災時の朝鮮人虐殺に関す
る報告書を削除していたことがわかった。 問題の報告書は、江戸
時代以降の災害の教訓を継承するために、政府の中央防災会議
の専門調査会がまとめたもの。
 「災害教訓の継承に関する専門調査会」では2003年から2010年
にかけて、過去の災害に関し、被害や政府対応、国民生活への影
響などを整理し教訓をまとめ報告書を作成したのだが、当然ながら
そこには関東大震災についての報告があり、朝鮮人虐殺について
も扱っていた。
 だが朝日新聞の報道によると、内閣府は、この朝鮮人虐殺の件
について「なぜこんな内容が載っているんだ」と苦情や批判の声が
多く、掲載から7年も経つので載せない決定をしたと説明していると
いう。
 「なぜこんな内容が載っているのか」って、過去の災害の教訓を
活かし同じ悲劇を繰り返さないために決まっているだろう。 「7年
も経っている」などとワケのわからないことを言っているが、同報告
書がまとめられたあとも、2011年の東日本大震災、昨年の熊本大
地震をはじめ、日本では数々の災害が頻発しており、今後も大きな
地震の発生は懸念されている。東日本大震災では東北地方で古く
から伝わる「津波てんでんこ」という言葉が注目を集めたように、災
害にまつわる教訓は7年で古びるようなものではない。

 何より“朝鮮人虐殺”は、1923年9月、マグニチュード7.9の大地震
発生直後の数日間で、「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒をい
れた」「放火している」等のデマが広がり、日本人らによる大規模な
朝鮮人のジェノサイドが行われたという厳然たる史実である。
 しかも“朝鮮人虐殺”は決して過去の話などと片づけられるもので
はない。 災害時のパニック状態でデマが発生しやすいことは現代
でも変わらず、さらに現在の日本は在日韓国人・朝鮮人に対する
差別、ヘイトスピーチが蔓延っており、災害をきっかけに朝鮮人虐
殺のようなヘイトクライムが起きてもおかしくない土壌がある。実際
、昨年の熊本大地震でも〈熊本の井戸に朝鮮人が毒を入れて回っ
ているそうです!〉という、極めて悪質なデマツイートが出回るとい
う事態が起きた。言うまでもなく、これは明らかに関東大震災発生
時に朝鮮人虐殺を引き起こしたデマの再現を狙ったものだった。
 「朝鮮人が井戸に毒を入れている」などというヘイトスピーチが口
をつくのは、歴史を直視していない証拠であり、あまりにも浅薄で
恥知らず。クズ同然の行いだ。だが、ネット右翼やネトウヨ系まとめ
サイトは、このヘイトデマに便乗して「関東大震災時の朝鮮人虐殺
こそ、悪質なデマです」などとがなり立てている。

 おそらく内閣府に批判や苦情を入れたのも、こうした言説に感化
されたネトウヨたちだろう。本来ならこうしたデマをただすためにも、
今回削除された朝鮮人虐殺に関する報告書は非常に意味のある
ものだったはずだ。しかし安倍政権はデマをただすどころか、お仲
間のヘイトデマに基づいた「苦情」「批判」を口実に、明らかな史実
をなかったことにしようとしている。

 ここ数年でネトウヨや極右界隈で盛んに叫ばれるようになった「朝
鮮人虐殺はなかった」なる歴史修正の物語の典型がある。しかし、
何度でもいうが、朝鮮人虐殺は当時の記録や市民の目撃証言も
無数に残されており、また治安出動を指揮した警視庁官房主事の
正力松太郎自身も認めている厳然たる事実だ。
 以前、本サイトは、当時の大人だけでなく子どもたち証言や、公
式・私的を問わない数多の記録を詳細に取り上げた『九月、東京の
路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(加藤直樹/ころ
から)という本を紹介したことがある。
 以下にその記事を再録するので、安倍政権がその事実を葬り去
ろうとしているいまこそ、もういちど、じっくりと関東大震災と“朝鮮人
虐殺”に直面した人たちの声に耳をすませてほしい。ヘイトデマに
感化されて「なぜこんな内容が載っているんだ」などとクレームを入
れた連中にこそ、ぜひ読んでもらいたい。


《関東大震災「朝鮮人大虐殺」の実像に迫る》
 路上やネットに響き渡るヘイトスピーチ、本屋に山積みにされる嫌
韓本、毎週のように週刊誌を飾る嫌韓特集……。これらの主張をひ
とつひとつ見てみると、そこにあるのはもはや歴史認識や主義主張
の問題ではないことがよくわかる。捏造と妄想によって韓国・朝鮮人
に対する憎悪、恐怖が煽られ、グロテスクな差別感情が一気に噴き
出しているだけだ。
 この風景を見て想起させられるのが91年前9月1日のできごとだ。
1923年9月1日午前11時58分。マグニチュード7.9、震度7の巨大地
震、関東大震災に乗じて、日本でもジェノサイド「朝鮮人虐殺」が起
きたのである。
 倒壊・焼失家屋約29万3000軒、死者・行方不明者10万5000人以
上に及ぶ壊滅的被害が広がる中、始まりは、人々の間で 「朝鮮人
が井戸に毒を投げ入れている」 「放火している」という不穏な噂が
駆け巡ったことだった。
 この噂は何の根拠もないデマだったが、瞬く間に広がりを見せる。
そして噂を信じた日本人は自警団を組織して、朝鮮人たちを襲い、
次々と虐殺していった。 民間人だけではなく、警察や軍もそれに
加わり、当時の警察が立件しただけで233人、実際は少なく見積も
っても1000人以上の朝鮮人・中国人が虐殺された。

 ところが、ここにきて“嫌韓ブーム”にのってネトウヨ、保守派の間
で、こんなストーリーが出まわり始めている。
  〈当時、実際に朝鮮人の暴動があったのは間違いがない。その
   暴動を鎮圧する過程で虐殺にエスカレートした〉
  〈共産主義の国際団体のコミンテルンが日本で革命を起こすた
   めに、朝鮮人に暴動を煽った〉
 日本人だけが悪いわけではない、虐殺には正当な理由があった
という謀略論である。さらには、虐殺そのものを否定する『関東大震
災「朝鮮人虐殺」はなかった!』(加藤康男/ワック)なる嫌韓本ま
で登場した。

 歴史修正主義者やレイシストたちが侵略戦争の次に、このジェノ
サイドまでをなかったとことにしようと企図しているわけだが、一方
で、こうした状況に危機感を抱いて一冊の本が出版され、話題になっ
ている。『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの
残響』(加藤直樹/ころから)だ。
 この本の中心をなしているのは、虐殺事件の解説や歴史的分析
ではない。著者は読者に「現実」を感じてもらうため、ひたすら当時
の証言や記録を集め、事細かにそれを紹介していく。しかも、それ
は、公文書や軍の資料、戦後の検証記録はもちろん、被害者の朝
鮮人、目撃した一般住民、さらには作家の芥川龍之介や国学者で
ある折口信夫の証言まで、多岐にわたったものだ。
 そうした資料からは、無抵抗な朝鮮人たちが虐殺されていった様
子が想像以上に生々しく浮かびあがってくる。たとえば、当時、文芸
評論家・中島健蔵が神楽坂で目撃した虐殺はこのようなものだ。
 ●(震災翌日の9月2日、群衆でごった返す神楽坂警察署前で)
 突然、トビ口を持った男が、トビ口を高く振りあげるや否や、力ま
 かせに、つかまった二人のうち、一歩おくれていた方の男の頭め
 がけて振りおろしかけた。私は、あっと呼吸をのんだ。ゴツンと鈍
 い音がして、なぐられた男は、よろよろと倒れかかった。ミネ打ち
 どころか、まともに刃先を頭にふりおろしたのである。
 ズブリと刃先が突きささったようで、私は(中略)目をつぶってしま
 った。
 ふしぎなことに、その兇悪な犯行に対して、誰も止めようとしない
 のだ。そして、まともにトビ口を受けたその男たちを、(中略)警察
 の門内に押し入れると、大ぜいの人間がますます狂乱状態にな
 って、ぐったりした男をなぐる、ける、大あばれをしながら警察の
 玄関に投げ入れた。(『昭和時代』) 

 ●人々は朝鮮人と見るや、鉄線で縛り、家や列車から引きずり、
 集団で暴行した。それを止める人はほとんどいなかったという。
 人々は万歳、万歳と言いながら、朝鮮人という理由だけで集団で
 虐殺をしていく。その多くはどこにでもいる日本人―――。同書は
 『風よ鳳仙花の歌をはこべ』( 教育史料出版会)に収録された葛
 飾区四ツ木橋付近の地元住民からの聞き取りを紹介しているが、
 そこには自警団と称する民間の日本人による凄惨きわまりない
 “朝鮮人狩り”の目撃証言がいくつも登場する。
 ・「四ツ木橋のむこう(葛飾側)から血だらけの人を結わえて連れて
  きた。それを切って下に落とした。旧四ッ木橋の少し下手に穴を
  掘って投げ込むんだ」
 ・「(自警団が殺したのは)なんとも残忍な殺し方だったね。日本刀
  で切ったり、竹槍で突いたり、鉄の棒で突き刺したりして殺した
  んです。女の人、なかにはお腹の大きい人もいましたが、突き刺
  して殺しました。私が見たのでは、30人ぐらい殺していたね」

 さらに、自警団だけでなく、警察、軍隊まで出動して「戦争気分」
で朝鮮人を虐殺した。当時、習志野騎兵連隊に入隊していた越中
谷利一はこう記している。
 ・「(亀戸駅付近に止まっていた列車の内外を調べ)その中に混じ
  っている朝鮮人はみなひきずり下ろされた。そして直ちに白刃と
  銃剣下に次々と倒れていった。日本人避難民のなかからは嵐の
  ように沸きおこる万歳歓呼の声──国賊!朝鮮人は皆殺しにし
  ろ!」(『関東大震災の思い出』)
先の四ツ木橋付近の聞き取りでも、軍による朝鮮人虐殺の証言が
いくつも出てきている。
 ・「四ツ木橋の下手の墨田区側の河原では、10人くらいずつ朝鮮
  人を縛って並べ、軍隊が機関銃でうち殺したんです。まだ死ん
  でいない人間を、トロッコの線路の上に並べて石油をかけて焼
  いたですね」

 もっと生々しいのは子どもたちの証言だ。同書では、関東大震災
から半年の間に書かれた子どもの作文を紹介しているが、そこに
は子どもならではのあまりにリアルすぎる目撃談が大量に出てくる
のだ。
 ・「朝鮮人がころされているというので私わ行ちゃんと二人で見に
  いつた。すると道のわきに二人ころされていた。こわいものみた
  さにそばによつてみた。すると頭わはれて血みどりにそまつて
  いた」(横浜市・高等小学校1年女児)
 ・「私たちは三尺余りの棒を持つて其の先へくぎを付けて居まし
  た。それから方方へ行って見ますと鮮人の頭だけがころがつて
  居ました」(同1年女児)
 ・「歩いて居ると朝鮮人が立木にゆはかれ竹槍で腹をぶつぶつ
  刺され、のこぎりで切られてしまひました」(同小学校男児)
 ・「するとみなさんがたが朝鮮人をつついていましたからは(わ)た
  くしも一ぺんつついてやりましたらきゆうとしんでしまひました」
  (横浜市尋常小学校4年男児)

 虐殺は東京だけでなく、横浜、埼玉、群馬、栃木と広がり、朝鮮人
だけでなく中国人も間違えて虐殺された。
 まさに自分たちの先祖が犯した罪に慄然とするが、そこには保守
派や歴史修正主義者が唱えるような「朝鮮人の暴動」や「謀略」の
客観的証拠はまったくない。あるのは「日本人が何の罪もない無抵
抗な朝鮮人を集団で虐殺した」という膨大な証言と記録だ。
 朝鮮人の暴動デマは、戦後に衆院議員、読売新聞社主として政
界、マスコミ界に君臨した正力松太郎が警視庁官房主事時代に広
めたことがわかっている。
 「九月、東京の路上で」でもそのことは指摘されていて、「デモや
集会を取り締まり、朝鮮人学生のひそかな独立運動に目を光らせ
ていた」正力がそのデマに振り回され、「軍人達に『こうなったらや
りましょう!』と腕まくりをして叫び、警視庁に駆けつけていた新聞
記者たちには『朝鮮人が謀反を起こしているといううわさがあるか
ら触れ回ってくれ』と要請する」とある。
 だが、その正力は後に、この朝鮮人暴動がデマだったと認めてい
るのだ。正力の回顧録『米騒動や大震災の思い出』にはこんなくだ
りがある。
  「しかるに鮮人がその後なかなか東京へ来襲しないので不思議
  に思うておるうちにようやく夜の10時ごろに至ってその来襲は虚
  報なることが判明いたしました。 (中略)要するに人心が異常な
  る衝撃を受けて錯覚を起し、電信電話が不通のため、通信連絡
  を欠き、いわゆる一犬虚に吠えて万犬実を伝うるに至ったものと
  思います。警視庁当局として誠に面目なき次第であります(後
  略)」
 普通の人々が持つ潜在的な差別意識と恐怖心、加えて震災で通
信が寸断され、何が正確な情報が分からなくなった時、虐殺は起こ
った。歴史修正主義者やネトウヨがどういおうと、これはまぎれもな
い事実なのだ。

 翻れば、90年後の現代日本も韓国、北朝鮮に対し、民族差別と
恐怖とを同時に持ち合わせているように見える。社会に対する閉
塞感、鬱憤を、分かりやすい弱者へと向けていく。歴史は今、まさ
に繰り返されようとしている。
 8月20日未明に広島市を襲った集中豪雨と土砂災害もまた、甚
大な被害を出したが、最近になって震災現場で空き巣被害が出た
ことで「外国人による犯罪」と指摘するネット上での書き込みがあり、
それが拡散しているのだ。その噂の広がりから広島県警では「外
国人が逮捕されたとの話は聞いていいない」と否定しているが、し
かしネットの拡散は今も続いている。

 嫌韓、外国人排斥がこれほど広がりを見せる今だからこそ、91年
前に日本人が起こしてしまった忌まわしい、そして恥ずべき自らの
歴史を直視すべきではないだろうか。 (エンジョウトオル)
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