止まらず一歩

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明治以来の「市場経済」を死なせたアベ・クロコンビ 日本経済一歩先の真相

2017-06-30 16:58:49 | Weblog
(6月30日 日刊ゲンダイ)

  当欄は「日本経済一歩先の真相」と題している以上、「経済」を
 テーマに取り上げたいのだが、最近は「安倍政治」を扱うことが
 多く、日々のニュースも「経済」がちっとも話題にならない。
  グローバルな視点でみれば、トランプ米政権の経済政策の動
 きや、EU離脱の背景にある英国経済の問題など「経済」が話題
 になることもある。 しかし、それも「政治」に大きく左右された話
 である。
  理由はハッキリしている。経済が「死んだ」も同然だからだ。
 とりわけ、国内経済の実情はヒドイ。市場経済の動きと流れが全
 く見えなくなっている。これだけ、おかしなことになっているのも
 アベ・クロコンビの政治責任だ。それこそ、黒田日銀のマイナス金
 利導入という禁じ手が招いたマイナス効果である。

  とにかく、日銀が手当たり次第に国債を買い漁り、事実上、安
 倍政権のバラマキ策を支えるというイビツな構造を長らく放置。
 株式市場にもETF買い入れで資金をジャンジャン投入してきた。
  6月に入ってからのETFの購入額は28日現在、計3140億円に
 上る。今年は年間6兆円の購入を予定する。このペースで買い続
 ければ、日銀のETF残高は来年末に約20兆円を超える。 年間
 税収の半分に匹敵する額がアベ・クロコンビの株価維持策に消え
 る計算だ。
  つまり、国内の債券市場や株式市場は、もはや日銀が管理して
 いるも同然なのだ。アダム・スミスが「見えざる手」を唱えてから、
 約240年。日本も、明治以降は欧州にならって、モノやサービスの
 売買をマーケットの自由な取引に任せる「市場経済」に移行した
 が、アベ・クロはその歴史に終止符を打ってしまったのである。

  以前なら、日銀の金融政策は公定歩合の上げ下げ程度に限ら
 れていた。さも全能感に支配されているかのように、アベ・クロコ
 ンビが市場を管理下に置き、自由な取引を蹂躙する姿は異常だ。
  自由な経済活動を通じて、お金が回らなくなれば、人体に血が
 流れていないのと同じ。絶対に健全とは言えない。牽引役不在の
 実体経済には、おのずと限界が生じる。ある程度、決まったレベ
 ルの低成長しか得られない。
  しょせん、異次元緩和とは生命維持装置のようなものだ。
 既に経済は「死後硬直」が進んでいるのに、生命維持装置を外さ
 ず「まだ生きている」と見せかけているのに等しい。
  不健全な形で生き永らえさせている経済に未来はない。日本経
 済が動いていなければ「一歩先」も「半歩先」もないのである。


 高橋乗宣 エコノミスト
1949年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に
進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て73年
に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気
予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的
確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問とな
った2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。
05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
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1 コメント

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国民よ安部にダマサレるな (年寄)
2017-07-01 09:07:35
安部さんは昨年中は企業の業績が良くなり、給料も上がり、雇用も増え景気は良くなった。アベノミクスの成果だと吹聴していたが年度末決算の結果、国民の消費は連続低下、税収も落ちこんだと総務省が発表、借金財政は苦しくなるばかり。謝金を減らす事と隣国とケンカしてる限り日本の景気回復なし、国民よ安部政権は国を滅ぼすばかりダマサレるなよ。

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