sushi's home

HMSレインボー埼玉限定バイク談議の投稿は2013年から停止中です。
関連の記事を探したい人は、カテゴリー「目次」へ

基本のコーナリング

2006年05月11日 | 中級テクニック
まず、最も基本的なオフセットパイロンスラロームにおけるコーナリングの方法です。
教習所ではバイクを傾ける前に減速を終えて、コーナリング中はブレーキを使うことなく曲がっていくように教わりますが、HMSでは、ブレーキを「引き摺ったまま」倒し込んでいくというように教わります。
実は教習所方式でブレーキングを終えてからバイクを倒そうとすると、ブレーキをリリースしたことでフロントサスペンションが伸びてくるのでバイクが倒れにくい状態になります。また、公道などで、より速く走ろうとすると必然的にブレーキングを強くして突っ込もうとしますので、両手でハンドルを押すような体勢になって、バイクのハンドルが切れにくくなることが考えられます。
ですからブレーキを使いながらバイクを倒していく方法がわかると、びっくりするくらい楽に回れるようになります。

その手順は以下のようになります。
①:ブレーキを掛けてアプローチに適したスピードまで減速する。
②:フロントブレーキを緩めていく。フロントに荷重を残したまま、バイクを倒し、セルフステアによってハンドルが切れるのを待つ。
③:フロントブレーキおよびリアブレーキを引き摺っているので、その分減速していく。それに従って、遠心力が減ってバイクが倒れバンク角が増す。
④:バンク角が増すことでセルフステアの切れ角が増え、バイクの回転半径が徐々に小さくなる。
⑤:そのままバイクの切れ角を維持し、小さく回る。
⑥:スロットルの遊びを取り、加速に備える。アクセルをジワッと開けるとバイクが起き上がろうとするので、それを切っ掛けにバイクを起こす。
⑦:バイクが直立し、アクセルを大きく開けて加速する。バイクが直立したら肘を入れてさらにアクセルを開く。
このコーナリングの方法を「ラインA:ファーストイン、スローアウト」と呼んでおきます。(この呼び方はイントラのK島さんの表現を借りました)


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さじ加減 (とみも)
2006-05-24 09:26:49
@sushiさんに質問です!



コーナリングは、

ブレーキ加減とアクセル加減をしなやかに調節しつつ、

「ジワ&ガバー」を、あくまでも一連の流れるような操作として

行なっていくんですよね(2段階はダメ^^;;)



では、「アクセル全閉を0」、「アクセル全開を10」とした場合、

この図の①~⑦の箇所では、スロットルはどのくらいのさじ加減で閉じて&開けていますか?



お時間のある時にご教示下さいマセ♪





返信する
とみもさん (@sushi)
2006-05-24 23:00:45
ご質問ありがとうございます。

別に記事を立てますので、そちらをご覧ください。



わからなかったら、図を印刷してK島さんかY下さんあたりに質問してみてください。



中級挑戦頑張ってください
返信する
バンクについて (ペーペーライダー)
2011-07-04 20:55:10
はじめまして
いつも桶川行く前には必ず拝見しています。

旋回に関して是非ともご意見をお伺いしたいのですが

1、ブレーキを緩め始めてからバンクするのではなく、ブレーキ入力を
始める前からバンクを始めた方が良いと言われたのですが、これには
どのようなことを意味合いがあるのでしょうか。

2、旋回前に膝でバンク入力をアシストする場合、どのくらいの動作を
行えばいいのでしょうか。
脚がモゾモゾするくらい?
明らかに足がステップから離れるくらい?
と言いますのも、実際に私自身が行うと右旋回する場合はいいのですが、
左旋回の場合右足で入力するとき、(大げさでなくても)リアブレーキの
入力に影響を与えています。

最近はコースラ8の字(最近一部コース変わりましたね)でマシンパワーに
頼らず、2速ホールドでどこまでいけるか挑戦していますが
まだまだ勉強中です。

追伸:上記の1は、K島さんによるものです。
返信する
訂正 (ペーペーライダー)
2011-07-04 20:57:43
訂正です。申し訳ありません。
×:どのようなことを意味合いがあるのでしょうか

○:どのようなことを意味しているのでしょうか
返信する
ペーペーライダーさん、 (@sushi)
2011-07-06 23:07:07
初めまして。
ご質問、承りました。
結構、深いテーマですので、少し時間をください。
返信する
ペーペーライダーさん、 (@sushi)
2011-07-07 23:54:48
>1、ブレーキを緩め始めてからバンクするのではなく、ブレーキ入力を
>始める前からバンクを始めた方が良いと言われたのですが、これには
>どのようなことを意味合いがあるのでしょうか。


K島式のコーナリングは、旋回の進入時のスピードを高く保って、旋回後半で多少膨らんでも構わないから回りきってしまって早めにアクセルを開けるというものです。旋回の後半で速度が落ちて、バンク角を深め、それに従って舵角も切れて旋回半径を小さくしていくという基本コーナリングのイメージとは少し異なります。
K島さんは「そういうやり方も試してみてください」というような表現で説明したと思いますが、その意図は、多くの中級クラスの方がコーナーへの進入で速度を落としすぎているという問題を何とかしたいということだと思います。中級クラスの方に(‥‥‥と一言で括ることは大変難しいのですがご勘弁)よく見受けられるのは、例えば5番のバリアブルのコーススラロームで左右に切り返すコーナーが連続するときに(それも2本差しオフセットのように旋回半径が大きい方に規制されているときに)コーナーの入り口までにブレーキングをして、回れる速度に合わせてしまっているのです。それも極端に言うと、「コーナリングの中盤(コーナーの天辺)の速度をコーナーに入る前に作っている」のです。
「基本のコーナリング」では、「ブレーキングから入って適切な速度域になったらブレーキを弱めてバンクさせる」というような表現をしているのですが、これは振れ幅10メートル以上の直線を長くとる単純なオフセットスラロームのときに行う操作です。例えば上級のコーススラロームではともかく直線を作らないということが多いですから、そういう操作をしていては間に合いません。
さて、コーススラロームで、次のコーナーとの間隔がある程度詰まっている設定で、コーナーを脱出するときにアクセルを開けて加速しているものとします。次のコーナーが近ければ、当然全開ではなく車体の挙動を見ながらジワッとアクセルを開けていきます。ここで次のコーナーに向かって、その旋回に速度を合わせようとしてフロントブレーキを握りに行くわけです。コーナーの旋回速度を意識してそれに合わせてブレーキを掛けようとすると実はその時点で失速しているのです。
K島さんの意図を汲めば、そこではブレーキを握りに行くのではなく、まずアクセルを戻す。(アクセルを戻す戻し方も本当は一気に戻すのではなくできればもっと微妙に戻すやり方をするべきなのですが、その話はここでは割愛します)
アクセルを戻してエンジンブレーキがかかる瞬間のマイナスのトラクションを利用して倒しこみの切っ掛けとします。エンジンブレーキがかかるというそれだけで倒しこみは十分できます。この場合、エンブレだけですので速度の落ち方は少ないのですがそのまま我慢します。そこからフロントブレーキを掛けるとすると、直線でかけるよりもずっと弱いブレーキになります。強くかけると車体が起きますから、体で抑えながら弱めのブレーキングをすることになります。この時点で進入速度は以前よりもずっと高くなっているはずです。これをコーナリングブレーキと言います。
もしもスピードが高すぎて回れないということであれば後ブレーキを使って速度を落とします。しかしK島さんの意図を汲むならば、なるべく速度を落とすことなく回ってしまえ!ということに挑戦してみるべきでしょう。
さて、私自身のことを言えば、細かいオフセットでフルロックからフルロックへというような場合にはフロントブレーキを使う暇がないので、現実にはブレーキではなくエンブレで即、倒し込み・切り返しというような場合がありますし、もっと大きなコーナーでもパーシャルを使いながら切り返していく場合には強いブレーキは使いません。ですからブレーキングとバンキングの順序よりも、バンキングに対して微妙なブレーキングを制御しているということが大切になります。上級ではスピードが必要以上に落ちてしまう「失速」を何より嫌いますので、もしも高い速度で乗り切ることができるコーナーであれば、なるべくブレーキは使わずにエンジンブレーキも最小限にしたいのです。しかしコンビネーションで次や、次の次がきついとなると、そこから逆算して手前で速度を落とすということをタクティクスとして選択します。これは特殊な状況です。
多くの場合、中級クラスの方にとっては、「回れる速度まで、速度を落とそう」というアプローチではなく「この速度では回れないと思っても、とりあえずその速度で進入して、膨らんでしまうことに対して何とかやり方を考えてみよう」という方向も考えてみてはいかがでしょうか。


返信する

コメントを投稿