セントシュタイン三丁目

DQ9の二次創作(主にイザ女主小説)の、全くの個人的趣味なブログです。攻略の役には立ちません。悪しからずご了承ください。

海のロマンよもう一度

2017年07月15日 19時42分22秒 | クエスト184以降
思っていたより頭痛ダメージ高くて更新たいそう遅くなりましたすみません〜の追加クエストもどき。普通に土曜夜じゃよ・・・。夏のお約束海水浴場ネタ、今回もムダに前フリ長いです(笑)何か海ネタだと老人の依頼人になりがちなのは気のせいかしら・・・。いずれにせよ老若男女海を楽しむ為に頑張る宿屋メンバー&城兵さんたちです。

 今年も東セントシュタインの海岸は無事に海開きし海水浴場となり、セントシュタインの住民や旅人で賑わっていた。沖へ出なければ魔物はさほど危険ではないし(むしろウパソルジャーやポンポコだぬきは一緒に海水浴を楽しんでしまっていた)、セントシュタイン城兵が交代でパトロールをしているので、冒険者でない者も安心して利用できた。
 そしてリッカの宿屋とルイーダの酒場とロクサーヌの店は今年も海岸出張営業をして、食事や飲み物、水着などを販売している。突然思いがけない魔物が現れても、スタッフが対応できるというわけだった。もちろんミミとイザヤールも時間があるときは手伝っていて、店番をしたりパトロールをしたりしていた。
 ミミは大概水着の上に「しましまTシャツ」と「かいぞくパンツ」を重ね着というマリンテイストだが露出度ゼロの服装でパトロールや店番をしていて、彼女のプロポーションを知る者を嘆かせていた。
「ミミ殿は客足が落ち着いてくる夕方に、ごくたまに水着姿で泳ぐことがあるらしい」
 パトロール中のセントシュタイン城兵が、真剣な顔で相棒に言った。
「マジか!俺は、午前中の早い時間に行くと、ルイーダ殿が背中にオイルを塗るよう頼んでくるラッキーがあるって聞いてるぜ!」
 同じくらい真剣な顔でもう一人のセントシュタイン城兵は答えた。
「そ、それは本当か!・・・しかし・・・」
「なんで俺たちはよりによって真っ昼間のパトロール当番なんだあ〜っ!」
 そこへ、タイミング悪くというか運悪くというべきか、白いTシャツにやはりかいぞくパンツ姿のイザヤールが通りかかった。だが、セントシュタイン城兵たちは怯むことなく、むしろ彼に詰め寄る勢いで頼み始めた。
「イザヤール殿!お願いがあります!パトロールは我々に任せて、ミミ殿と海水浴を楽しんでください!今!今すぐ!」
「?」
 それはお願いされるようなことなのかとイザヤールは戸惑ったが、兵士の務めを奪うなということなのだろうかと解釈し、納得して頷き、言った。
「確かに、実力あるセントシュタイン兵たちに見守っていてもらえるなら、この海岸は安心だろうな。お言葉に甘えて、パトロールはお任せしよう」
「はいっ、お任せください!」
「それでは私とミミは、ルイーダやロクサーヌと店番を交代してくるかな」
 そう言われて兵士の一人はルイーダ殿やロクサーヌ殿の水着姿を拝めるチャンス!とガッツポーズしたが、もう一人は食い下がった。
「だから休んでください!ミミ殿と泳いだり波打ち際でカップルらしく戯れてください!」
「何故そんな気遣いを?!」
「ミミ殿の水着姿が見たいからです!」
 こうド直球で言われるとは思わなかったので、イザヤールは思わず苦笑してしまったが、表情を真剣に戻して真摯に答えた。
「気持ちはわかるが、私はミミを守る立場として、ミミが不埒な視線に遭うとわかっていながら泳ごうと誘うわけにはいかない。男としてわかってくれ」
「イザヤール殿こそ、男としてわかってください!」
「断る!」
「お願いします!」
「断る!」

 自分が原因でそんな押し問答が起こっているとはつゆ知らず、ミミは平和な海水浴場を見回っていたが、間もなく別の嘆きに遭遇することとなった。
「嘆かわしい!実に嘆かわしい!」
 砂浜に立っている一人の老人が、海水浴を楽しむ人々を眺めて憤慨していた。
「何かお困りですか?」
 ミミが声をかけると、老人は眉間に溝を入れたまま振り返ったが、ミミの履いているズボンがかいぞくパンツだとわかると、一転して笑顔になった。
「おお、素晴らしい!海のロマンがわかる若者が居るとは!」
「え?」
「そのズボンじゃよ!海賊装備を持っているとは、おまえさんなかなかやるのう。ズボンだけなのが惜しいが」
「あ、今日着ていないだけで、全て揃えて持っていますけれど」
 ミミが目をぱちくりさせて答えると、老人は喜んだ。
「素晴らしい!素晴らしいぞ!まだこんな若者が居るとは、世の中まだ捨てたもんではないのう。わしはな、海をなめている昨今の風潮を嘆いておったのじゃ。見よ、あのネズミの手ぬぐいのような布切れを着けた娘っ子や、ブーメランを着けて歩いているような若造を!」
「ネズミの手ぬぐい・・・?ああ、『きわどい水着』のことですか・・・?」
 ブーメランを着けて歩いているというのは、文字通りブーメランパンツだった。
「あんなふやけた格好で、厳しい大海原を戦えるか!」
 老人はこぶしを振り上げていきり立つ。
「ここは安全確保された海水浴場ですし、一般の方たちですし・・・」
 ミミが懸命になだめると、老人はもっと怒るかと思いきや、しょんぼりとうなだれ、力無く呟いた。
「・・・わかっておるよ、わしの言っていることは、老人の戯言だと・・・。だがのう、昔、わしが船に乗っていた頃の船長のような、海にも勝てるような頼もしい若者が見当たらないのが、心細く寂しくてのう・・・。ああ、見たいのう、フルセット海賊装備をした若者が、最強クラスの海竜、シーバーンをばっさばっさと倒していくところを・・・」
 そして老人は、一枚の古ぼけた地図を取り出した。
「わしはな、昔、船乗り仲間たちとこの洞窟に潜って、大冒険をしてきたんじゃよ。だが、涙を呑んで途中で断念してきたので、奥にどんなお宝が眠っているかはわからないままじゃった。海賊装備のイカす若者が、この洞窟を攻略してお宝を見せてくれたら、嬉しいんじゃがのう・・・」
「そういうことでしたら」ミミは、濃い紫の瞳の陰影を更に濃くして言った。「私が、信頼できる仲間たちと行ってきます」
「なんと!」老人は喜んだ。「あんたは一見ひ弱そうだが、海賊装備を持っているくらいだから、ただ者ではないと思っておった!ぜひ頼む、攻略の様子は、凄腕占い師に頼んで、ところどころを水晶玉に映してもらうからのう!」
 ミミはクエスト「海のロマンよもう一度」を引き受けた!

 ミミはクエストを引き受けたことを話そうと、イザヤールを探した。すると、(彼女にとっては)何故かセントシュタイン城兵と押し問答しているところを見つけた。
「イザヤール様、どうしたの?何かあったの?」
 ミミが声をかけると、セントシュタイン城兵の方が何故か慌てた。
「わああミミ殿!なんでもないです、なんでもないです!」
「ああ、なんでもない」イザヤールも苦笑しながら呟く。
「?」
 腑に落ちないながらも、ミミは引き受けたクエストのことを話した。
「そうか、お年寄りの頼みは聞かなくてはな、さあパトロールは頼もしいセントシュタイン城兵に任せて、行くぞ」
(不毛な押し問答を中断できて安堵したので)出発をはりきっているイザヤールと、ミミが海岸から去ってしまうことにがっかりしている兵士たちに首を傾げながらも、ミミはちょうどリッカの宿屋から店番の交代が来たルイーダとロクサーヌも誘って、宝の地図の洞窟に向かうことにした。ルイーダは洞窟なら日射しを避けて水辺に居られることを喜び、ロクサーヌは仕入れに役立つのではりきって同行を承知した。
 地図の洞窟の位置は、船着き場に程近い便利な場所だった。全員海賊装備でビシッと決めて、一同は洞窟に入った。どうせなら老人の為に海賊っぽい攻撃をしようと、水の上でバギムーチョを使ったり、シャインスコールを使ったりして敵を倒して階段を降りていくうちに、やがてシーバーンがたくさん棲み着いているフロアにやってきた。
 つなみや超おたけびに苦戦しつつも、老人の望み通り、シーバーンを次々倒してフロアを進む。気絶して梅干しの種を吐き出したシーバーンも居た。また誰かが弁当を落としたのか、シーバーンの自前の弁当なのかは不明だが。ロクサーヌは、戦闘の合間にレアアイテムの宝箱を見つけては、嬉しそうに極上スマイルを浮かべている。
 そうこうしているうちに着いた最下層にはやはりボスが居た。今回の洞窟のボスは、アトラスだった。宝の地図の洞窟のボスは、地図は必ず落とすがお宝は必ず落とすとは限らない。巨人のハンマーかそらのトーガを落としてくれるといいなと願いながら、ミミたちは戦いに挑んだ。
 アトラスは攻撃力の高い痛恨の一撃が恐ろしい魔物だが、今のミミたちが四人でかかれば、もはや苦戦することはない。テンションを上げたことで、一気にダメージが入り、アトラスは轟音を立てて倒れた。アトラスは宝箱を落としていった。なんと「そらのトーガ」を手に入れた!
 これをおじいさんに持っていけばいいとミミは安堵し、一同は東セントシュタインの海岸に戻ることにした。

 老人は、ちゃっかり海岸出張ルイーダの酒場に居て、パラソルの下で飲み物を飲みながら占い師の水晶玉を見ていた。その占い師は、踊り子の姉と一緒にバカンスに来ていたあの有名占い師で、ミミたちが戻ってくると笑って挨拶し、泥酔した姉を引きずるようにしてリッカの宿屋に帰っていった。
「おお、戻ってきたな!おまえさんたちの勇姿、しっかり見守っておったぞ!」
 老人は言って、ミミがそらのトーガを渡すと、それをじっと見つめていたが、やがてぽつりと呟いた。
「わしは若者たちのことを嘆いておったが・・・。本当はな、わしの若い頃の方がもっと情けなかったんじゃ。わしらはな、この地図の洞窟の探険を、実は途中で逃げたんじゃ。船長は、命を優先したわしと仲間たちの英断を褒めてくれたが、わしは逃げ帰ったことがだんだん重荷となって、船乗りをやめて陸に上がってしまった。それなりに幸せに暮らしていたが、ずっと心に引っかかっていたんじゃ。わしではなく、船長が統率していたら、最後まで探険できたのではないかとな。おまえさんたちは、そのわしの心残りを、代わりに叶えてくれた。感謝するぞい。その地図と、そらのトーガは、おまえさんたちが持っているのが相応しい。おまえさんたちのような若者が居ればまだまだ安心じゃ、これからもたくさん冒険しておくれ」
 ミミはそらのトーガを返してもらい、宝の地図をもらった!
 海岸は今や、夕暮れ時のオレンジとスミレ色の空に包まれ、海水浴を楽しむ者たちの長い影が幻のように揺らめいていた。
「イザヤール様、ひと泳ぎして帰りますか?」
 ミミが空の色にうっとりみとれながら呟く。
「いいな。沖まで競争するか」
「あなたたち、元気ね〜。私はパスするわ」
 ルイーダは手をひらひら振って、臨時の酒場の椅子にゆったり座った。
「私も失礼しますわ。明日の販売品の準備を致します」
 ロクサーヌも言って、セントシュタイン城下町に帰っていった。ロクサーヌファンクラブの面々が、「ロクサーヌさんの水着姿〜」と大いにがっかりしたとか。
 ミミとイザヤールは水着になり、泳ぎ始めた(先ほどの兵士たちは時間が来て交代させられていた)。すると、少し沖で泳いでいる者たちの叫ぶ声が聞こえた。
「たいへんだ!はぐれギャオースが、岸に向かって泳いでくる!」
 それを聞いたミミとイザヤールは剣を背負って全力でギャオースの居るところまで泳ぎ、遊泳区域に近寄る前に、ドラゴン斬りのコンボであっという間に仕留めた。
 二人が岸に戻ってくると、今回の依頼人の老人はまだ海岸に居て、ミミに向かって叫んだ。
「素晴らしい!そんなネズミの手ぬぐいのような布切れで、沖まで泳いでギャオースを倒せるとは!」
「え・・・と、この水着は、こう見えて守備力高いんですけれど・・・」
「時代は海賊装備ではなく水着ということじゃな!今度はおまえさんたちが水着でシーバーンをばっさばっさと倒すところが見たいぞい!」
 こうして老人は水着姿の若者たちを嘆くことは無くなったが、水着姿の娘っ子をガン見するなんてと妻に叱られ、水着姿でシーバーンを倒すミミたちの勇姿は未だに見ていないのだった。〈了〉
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2 コメント

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パイレーツオブ… (神々麗夜)
2017-07-16 22:16:22
イザヤール様、《ミミ殿の水着を見隊》との無限ループから抜け出せて良かったですw
DQ10でも最近のバージョンUPで海賊(の船長)っぽい装備が追加されました
黒のロングコートに金の装飾、赤いベストにクラバットと貴族の様にも見えます。
DQ8でゼシカちゃんが『山賊より海賊の方がお金持ちな気がする』と言っていましたが分かる気がします
因みに現在DQ10にて船で海を進んで空から降ってくるお宝を集め落ちてくる爆弾岩達を避けるというイベが現在開催中です。一番凄いのはいくら爆発が起きようと沈没どころか1ミリも焦げない船です。

〜水着注意〜
海水浴にて…
ククール「リリンの水着姿可愛い♪」
リリン「ありがと、ククール」
シェルル「なんでそんな露出度の高い水着着てんだよ⁉︎」
リリン「シェルルがこれが良いって言ったんでしょ…」
シェ「うぐ…ダメなのはダメ!
クク「束縛男は嫌われるぜ?」
リリ「行きましょ、ククール」
シェ「えっ⁉︎ちょっ…雑誌に水着の露出度が高い時は注意されると女の子はときめくって書いて…ん?続き?『…筈も無く頭ごなしに叱れば相手の気分を損ねます』ってなんでこんな所でページが変わるんだよ!またククールにリリン横取りされたし!」
その頃、リリンとククールは砂浜でサボって居眠り中のイザやんを埋めていた
イザやん「これは!男のロマン『ボイン!』♪( ´▽`)」
リリ「う…嬉しそうね…」
クク「自分がなって嬉しいか?」
リッカ「イザやん!何サボってんの!」
この後イザやんだけリッカに滅茶苦茶怒られた
雑誌鵜呑み注意w (津久井大海)
2017-07-17 01:00:45
神々麗夜様

いらっしゃいませこんばんは☆ドラクエのお約束無限ループ、書いてて楽しかったです。

10の海賊装備もステキなんですね♪確かに貴族っぽい。ゼシカさんの言う通り、海賊の方が山賊より資本がかかっていたり、ハイリスクだけどリターンが多い分お金持ちっぽい気がします。関係ないですがトム・ソ○ヤもそんなことを言ってた気がします。

爆弾岩が降ってくる海・・・お宝だらけでもイヤですねえ・・・。でも船は無事w確かにドラクエシリーズの船の頑丈さって半端ないですよね。

彼女さんの水着露出度への複雑な男心が裏目に(泣)彼氏さん、イケメンは雑誌なんかに頼ってはダメです!(偏見)
師匠、いわゆるナイスバディな形の砂の盛り方をされたんでしょうが、ロマンの方向がwダーマ神殿のおじいさんくらい間違ってるような。リッカに叱られたのもその天罰でしょうか?

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