Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

その技は<泥がため蓮の葉包み>

2008-12-02 19:55:03 | グルメ
香港美味しいもの編-その1。
まずはじっくりご覧あそばせ!


突然、金槌をわたされ、「ハイ叩いて!」 


叩かれているのはこれ。見かけはパン。


でもビクともしないかたさにお店のお姉さんが交代。金槌から鋏に持ち替えて・・・


「ヨイショ」と引っ張り出したものは、蓮の葉に包まれた重そうな物体。


中からでてきたのは、鶏。


いちばん外側と金槌。

本日のメインメニュー
伝統料理のひとつ<富貴鶏> 英語ではなぜか反対の意味の<乞食鶏>


この鶏料理には物語がある。
昔、西湖のほとりでふたりの貧乏な男が出会った。ひとりは盗んだ鶏を持ち、もうひとりはくすねた米を持っていた。盗んだ食材で何か料理しようと考えたが、なにも道具を持ってない。そこで鶏の腹に米を入れ、西湖に咲く蓮の葉で鶏を包むことを思いついた。湖畔の泥にうずめた上で焚き火をする。鶏泥棒を探す役人がきたが、ふたりを泥棒とは気づかず通り過ぎる。半日たち泥の中から鶏を掘り出すと、泥はかたいの粘土の焼き物になっていた。それを石で割り、蓮の葉をとり、鶏をとりだすと、料理のいい匂いをかぎつけた役人が駆けつけ、料理を横取りしてしまった。あまりの美味しさに役人は王様に調理法を伝授すると、喜んだ王様は役人を昇級させ、ふたりには褒美をあたえ大金持ちになったそうだ。<富貴鶏>といわれるのは大金持ちになったことから、また<乞食鶏>といわれるのは盗んだ鶏から作られたから、とか。

名前はなんでもいい。鶏の旨味が、包まれた蓮の葉で逃げることなく、また葉の水分でじっくり蒸されて、口の中にやさしさが広がる。とにかく美味しかった。このお料理は予約が必要。