東京大学の狩野方伸教授、広島大学の橋本浩一教授らの研究グループは、小脳の神経細胞の中で、運動機能の発達に不可欠なたんぱく質を発見した。このたんぱく質ができないようにしたマウスでは運動障害が起きてうまく歩けなくなった。運動障害が起こる脊髄小脳変性症などの発症メカニズムの解明や治療法の開発につながりそうだ。成果は、31日に米科学誌「米国科学アカデミー紀要」(電子版)に掲載される。
新潟大学、北海道大学との共同研究。研究グループは小脳の中で運動機能制御の要となるプルキンエ細胞に注目。この細胞の膜の上にあってカルシウムを取り込むたんぱく質「P/QVDCC」が、生後3週間ぐらいかけて細胞に情報を送る神経突起をひとつに選択して、細胞が正しく働くのを促していることを見つけた。
[2011/5/31付 日経産業新聞]