スナフキン・レポート♪

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★映画「蝉しぐれ」・・宝塚「若き日の唄は忘れじ」との比較したくなるの

2005-10-06 00:40:37 | ★映画(DVD含む)感想・・関連♪

映画「蝉しぐれ (公式へ)を見ました。

藤沢周平氏の同名の小説が原作で、架空の「海坂藩」にファンサイトが出来るほどの人気だとか・・。

 
「山と海に臨む海坂藩」を舞台に、お家騒動に巻き込まれ苦難の道を歩むことになる主人公の成長、さらには、お互いに恋心を抱きながらも、あらがうことのできない運命に翻弄されながら、ひたむきに生きる男と女の物語です。
夏から始まる物語が四季の移ろいの中で、・・山があり、川があり、海があり、秋には“たわわ”に穂をつける田んぼが広がる・・・そんな日本の原風景のなかで描かれていきます。
主役は、「文四郎とふく」ですが、影の主役は・・・・
「失われた日本の原風景と下級武士の生活を通し描く、慎ましやかだった頃の日本の精神」では・・・


主人公の文四郎に市川染五郎、ふくに木村佳乃・・父親に緒方拳、母親に原田美枝子・・・・、大滝秀治、柄本明・・他の、脇役も充実。

主人公の少年少女時代をする、石川卓也と佐津川愛美・・まっすぐな瞳が初々しい。父親の亡骸を運ぶシーンで、急な坂道を一人で登ろうとし、逆光の中ふくが現れるところ等は、映画ならではのシーンです・・。
ふくの木村佳乃さんは、一途な感じがイイですよ~特にラストシーンの涙に胸が打たれますから・・。

 


ココからは、宝塚との比較・・ちょっとネタバレ入ります・・

 映画ファンから演劇ファンの道を歩んだワタシは、
「映画作品が舞台化されると舞台を」、「舞台の作品が映画化されると映画を」って、どうしても比較したくなるのですよね。

中でも、ミュージカル作品は、「サウンド・オブ・ミュージック」「マイ・フェア・レディー」「ウエスト・サイド・ストーリー」から、最近の「オペラ座の怪人」まで、とりあえず見に行ってしまうという・・。

 という訳で・・この映画「蝉しぐれ」を見に行ったのも・・・
約10年ほど前の94年に、宝塚でも藤沢周平氏の原作「蝉しぐれ」を基に、ミュージカル「若き日の唄は忘れじ」という作品が上演されたからです。


宝塚の和物ミュージカル・ロマンとしては、秀作
でした・・。
主人公文四郎は、現在は宝塚音楽学校で後輩の指導にあたっている「紫苑ゆう」さんの退団一作前の作品。
ふく役は、今は中山秀征さんの奥様になられた娘役の名花「白城あやか」さんでしたね~
しかし、10年以上も前に、作品化しているので・・トラック一周前を行き過ぎ?それで、当時は宝塚ファンも、その「渋さ」が分らない人も・・・。でも、作品的には非常によく出来てましたし、確か原作者の藤沢氏もご覧になったはず・・今年のNHKの放送といい、映画の上映といい、何でコラボレーション再演しないのか・・
宝塚の企画サイトの頭の硬さに・・唖然、呆然・・


・・「へびに噛まれた指の毒を吸ってあげるシーン」
「お祭りのシーン」、「反逆の罪をきせられた父との別れのシーン」、「文四郎と逸平の泣きたいのか?・・」、「街中を罵倒されながら、亡骸を運ぶシーン」、「ふくが江戸へ行く為に別れを言いにくるシーン」、「剣道の試合のシーン」・・・「おふく様となったふくに再会するシーン」「ふく親子を守る為に戦う、里村家老一派との立ち回りのシーン」「夜の闇のなか小船で、城下へ入るシーン」・・・・

舞台シーンが、映画の場面毎にフラッシュバックしてくるから不思議ですよね~~。

少年の日の文四郎たち3人の雰囲気は、原作とも舞台とも重なる感じです・・。いつも、腹減ったっという小和田逸平は、舞台で柏餅を欲張って人の分まで取ろうとしたり・・。
それしにても、宝塚の舞台は、1時間40分の制約のある中で、原作のエキスを壊さずに歌と踊りを入れながら上演できたものだと、今更ながら
良く出来てたね~~」と拍手したい気分です・・・

映画では打ち上げ花火で盛り上げますが、宝塚では歌と踊りで雰囲気を演出・・ゆらゆらゆらゆら笹の船~と恋の行方も暗示させていたような~
ふくが、江戸へ出てお殿様のお手が付く・・更に側室になってからの苦労を踊りの中で表現してしまう鮮やかな手法・・・映画は、文四郎の姉は描かれないのですよね・・まあ、少しずつ変更点はあります・・。しかしながら、
様式美の舞台に対し、写実・映像美の映画・・とも・・。

 
そして、最後の秀逸な場面

歳月が過ぎて出会ったふくと文四郎の二人が交わす言葉に
(宝塚の舞台では、『文四郎様』って言っていたかな?映画は『文四郎さん』)

・・・・・・・・
「文四郎様の御子が私の子で、私の子供が文四郎様の御子であるような道はなかったのでしょうか」

「そうなれなかったことを、文四郎、生涯の悔いとしております」
・・・・・・略・・・・・
「この指覚えていらっしゃいますか」
「やまかがしに噛まれた指です」
「文四郎様が血を吸って毒をとって下さった指です」
~~~~~~~~~~~


宝塚の舞台の幕切れは、二人が万感の思いを胸に抱き合った後で・・ふくが

「ありがとう、文四郎様・・これでもう思い残すことはございません」
それを聞いた文四郎は
「思い残すことばかりです・・しかし、あなたへの思いに青春の時を過ごす事ができた文四郎は幸せ者です」
「・・はい・・ふくもです」
文四郎が従者に

「隼人!馬引け~~」

音楽が被って、文四郎は凛として頭を上げて立ち去る・・・
青春の日々への決別って感じで・・余韻を残し静々と幕・・。


映画は・・・この指覚えてますかあたりから思い出シーンへ・・立ち去る籠の中から見つめるふく、籠から指が・・それを見送る文四郎・・。最後は、小船の中でひとり横になる文四郎・・カメラが引いて周囲の風景に溶け込んでいく・・・

映画の終わり方は、象徴的に終わり・・ふたりに何があったかは、見るほうの想像力へお任せという形ですが、切ない幕切れです。

 いやいや~~こうして、比較してみると、
本当に面白いものだな~って思いますね・・

ところで、文四郎の友人役が大人になると何で
小和田逸平が・・・「ふかわりょう」
島崎与之助が・・・「今田耕司」
になってしまうの?少年時代の二人は役柄に合っているのに・・
・・ちょっと意外な配役ですけど
皆様はあの配役に納得されています

 

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13 コメント

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キャストのクレジットで・・・ (blue)
2005-10-06 10:34:03
ふたりの名前を見たとき、ええっ?っと思い、たぶんどうでもいい脇役だろうと思っていたところ、結構大事な役柄で驚きました(笑)

少しおちゃらけてはいたけれど、あのふたりの軽さが、堅い文四郎にやすらぎを与えていたのではないでしょうか。

子供時代の3人はセリフ回しがたどたどしかったけど良かったですよね。

私は大人になった3人共、子役とはイメージが違うと思います。

正直、市川染五郎が1番子役とかけ離れていたような・・・

さすがに着物の着方、身のこなしは武士らしかったですが。

文四郎の一途さと潔癖さのイメージがいまいち彼に足りない気が・・・(笑)

少年少女役・・・は、(^^) (スナッチャー)
2005-10-06 12:38:46
blueさん、見てきましたよ~~

あの二人・・blueさん的にはですか~~

少年時代の逸平は、結構いい感じなんですけど・。



染五郎さんは、最終場面にの台詞回しは

目を瞑って聞いていると、おじいさんの元幸四郎さん

の声に似てきたな~~って、思いました。



>文四郎の一途さと潔癖さのイメージがいまいち彼に

>足りない気が・・・(笑)

そ、そういえば、そうかも



しかし、映像は綺麗でした~~

ロケ地に行きたいな(癒しの空間  
TB、コメントありがとうございます! (KAZZ)
2005-10-07 09:38:23
宝塚で、時代劇って、

いまいちピントこないのですが。。。

観てみたい



気が向いた時には、遊びに来てください
Unknown (スナッチャー)
2005-10-07 15:50:43
kazzさん、こちらこそ、ありがとうございました。



宝塚も、時代劇やりますよ~

時代背景は、古事記のスサノオから~江戸時代まで・・結構広く取上げてます。

でも、最近減ってますが、是非一度ご覧になってみて

下さいませ(何故か宣伝・・ホホホ
若き日の唄は忘れじ (KEBO)
2005-10-24 11:25:35
はじめまして

勝手ながらトラックバックさせて頂きました。

私も笹の舟がぐるぐる回りながら映画館に足を運んだクチでして・・・



特にラストはこのメロディー無しに語れないような気さえしています。

ちなみに逸平ですが、麻路さんと言うだけで「強そう」と感じた憶えがあります・・・(笑)

へっぴり腰の今田氏版逸平とは180度逆ですが、

思えばどちらも原作とはなにげに違う感じが・・・(笑)



それではこれにて失礼致します



失礼しました (KEBO)
2005-10-24 11:27:16
ふかわ氏ですね(汗)
あ~~嬉しい。 (スナッチャー)
2005-10-24 19:31:07
KEBOさん、いらっしゃいませ~。

舞台と映画を両方ご覧になった?

あ~嬉し~~い麻路逸平をご存知の人だでしたら、ふかわ逸平で違和感なかっ

たですか?ワタシは、ふかわさんに???でした。



まあ、映画「蝉しぐれ」もよかったのですけど、

あれを見ると、宝塚の「若き日の唄は忘れじ」を語り

たくなっちゃうのですよ~。



原作、舞台、映画・・それぞれ趣きが違いますけど

まず、舞台を見たワタシは、そうそうあの唄の印象が

染み付いていて・・携帯の着信音にしていた位です。

よろしければ、また、お越しくださいませ~

宝塚で舞台化されているとは… (mine)
2005-11-20 16:34:11
この記事を読んで初めて知りました。

勉強になります。

舞台・TVと続いて映画として登場したのは

チト遅過ぎたっていうくらいですね。

舞台・TVと何かとこの作品は比較されかわいそうですが

映画としては立派な作品だとは思います。

ミスキャストはイタイですが…。



TB返し&コメントありがとうございました。
こちらこそ^^ (スナッチャー)
2005-11-20 21:56:33
mineさん、こちらこそありがとうございます。



>舞台・TVと何かとこの作品は比較されかわいそうで

>すが

>映画としては立派な作品だとは思います。



水野晴夫さんではないですが、

「映画って本当にいいですね~」

っていう日本の風景など・・



よろしければ、またお越しくださいませ。

星組初演 (序頼道)
2013-03-30 13:10:55
見ました。某SNSで藤沢周平のコミュニティーをやっている私に藤沢周平を教えてくれた作品でした。因みにノルが演じた島崎与之助を2003年のNHK版では宮藤官九郎が演じています。2005年の映画版は岩代太郎さんの音楽が素晴らしかったです。いずれにしても藤沢周平海坂モノの原点である「蝉しぐれ」素晴らしかったですよ。
Unknown (スナッチャー)
2013-03-30 16:36:52
>序頼道さん

コメントありがとうございます。

そう・・・原作がすばらしいですよね。

今年に入って、見逃してたNHKドラマ版も再放送されて見ることができました

雪組が「若き日・・・」で、全国ツアーするらしいので、どこかへ遠征しようかと
思ってます。

シメ&あやか (マリーベル)
2014-08-10 07:53:05
・・の「若き日・・・」の映像観ました!!
ドラマ&映画は随分前に見、雪組は昨年観ましたが・・・


白城さんのあの情緒あふれるあの演技・・・
特に江戸屋敷にあがる前に文四郎に「ふくをお嫁にしてください・・」と言いに行く場面(結局会えず何も言えずに帰る場面)でぐ~~っときて~~。

最後のあの二人の場面は号泣でしたーー;;

ふくはドラマの水野さんより映画の木村さんが良かったな~!。水野さんの演技はね~~っとりしていて苦手^^;;

白城さんや森奈さんあたりは演技や歌に情感がありますね!今の娘役さんにはそういうところが足りないと思う。

どちらも私が観ていない時期の娘役さん・・
生で拝見したかった!!

それにしても小説「蝉しぐれ」は超名作です^^
Unknown (スナッチャー)
2014-08-10 09:40:08
>マリーベルさん

おはようございます。

「若き日・・」初演良いですよね。

比べちゃなんですが・・・
80周年ごろの方が、娘役トップさんも充実してましたね。

白城さんのふくは、おふくちゃんと、お福様になってからの演じ分け・・・
声の出し方も変えて素晴らしい。

ところで、星組「若き日・・」の映像
NHK版とwowow版だと、微妙にカメラワークも配役も確か?違います。

ワタシは、NHK版を最初に見たので、
そちらの方が好みかな?(笑

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