平成25年2月25日(月)
「親守詩」を聞いたことがあるでしょうか。
先日、焼津市立吉田小学校の6年生国語の授業で初めて触れてきました。効果としては国語の授業の枠にとらわれない、親子の絆や想いを詩で共鳴し合うもので、授業参観している私たちも感銘しました。
(会場となった焼津市立豊田小学校の正門前で)
この授業参観のきっかけは、静岡県議会自民改革会議が主催する「親学推進議員連盟」立ち上げ後、「親学とは何か」その取り組みの具体例を視察しようと、小学校の協力と理解を得て、年間予定の学校公開日に外部から参加したものです。
(まずは学校紹介資料から)
(親守詩を紹介した資料)
参加者は、議連所属役員議員7名と中野焼津市長、県教育委員会などで、最初に校長先生をはじめ学校管理者との懇談がありました。学校側も初めての試みということで、大変興味を示していました。
授業は45分間で、担任の先生の指導方法は、私たちも知らないうちに授業に引き込まれてしまうほどすばらしいものでした。
最初は、「家の人に感謝の気持ちを表現しよう」と題し、やっとの思いで授かった子どもを阪神淡路大震災で失った母親の心理が紹介され、親子の愛情を感じ取りました。そしてその情景は特別なものではなく、どの親でもこのような事態になればとるべき行動が同じであろうという認識で一致しました。その共通の感情を得て親守詩の原型となる、俳句と短歌について学びました。既にその構造や違いについては学んでいたようで、ためらいもなく進んでいきました。最初は古典的な例題で説明を受けていましたが、テレビコマーシャルなどの事例から、俳句や短歌の原点である「七五調」が今も脈々と引用されていることで文化の継承や発展を感じ取りました。
(担任の先生のテクニックは素晴らしかった)
俳句と短歌の次は連歌について、上句と下句を別々の人が作った歌をつなげて一つの歌にします。この連歌の上句と下句をそれぞれ親子で歌うのが親守詩となります。
(親守詩のコンテスト静岡県大会がこの夏計画されている)
授業参観に訪れた保護者が子どもと一緒に親守詩に挑戦し、初めてのことで不慣れさはあったものの、親への感謝の意気持ちと子どもを慈しむ親の気持ちは簡素ではありましたが、ほほえましく感じました。
少し残念だったのは、父親を詠む詩が無かったことではありますが、子ども達にとっていつも身近にいる母親の存在は絶大なのかもしれません。しかし、父親から子どもに親守詩を持ちかけたら、どんな詩を返してくれるのか、興味津々です。
自分の子どもは既に成長し、彼らの子育てを妻に任せっきりだった駄目な父親ではありますが、親学を学び直して襟を正していきたいと思います。
県議会自民改革会議主催で「親学推進議員連盟」が立ち上げられた事、誠に喜ばしいです。
子どもの健やかなる成長には家庭を支えることが必至であると、教育現場にいる自分は痛切に感じています。
親守詩を自分も来年度、取り組んでみます。
ありがとうございます。