鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

地域のまちづくり体制を見直す

2017年05月20日 | 議会活動

平成29年5月20日(土)

 

 行政組織の構造は「タテ割り」という言い方をします。「タテ割り」行政の弊害は、しばしば市民サイドから見ると一つの要望がいくつかの担当部署に関連することで、市民の要望を実現するための統合した窓口がないことも多く、自らが関係部署を回ることで、一見して「たらい回し」のように感じることが少なくありません。

 また、行政においても、自分の担当分野のみに特化し、他の部署については立ち入ることもほとんどありません。

 かつて、「タテ割り」行政の見直しの代表例は、幼稚園と保育園の一元化が上げられ、幼稚園は文部科学省が管轄し、保育園は厚生労働省が管轄しています。中身を見ると「教育」と「保育」を棲み分けており、それぞれの園もその立場に立って特色のある運営をしてきました。特に私立についてはその傾向が強くあります。

 小学校就学前の子育てを総合的に支援することを考えると、「教育」と「保育」の一体化が望ましく、認定こども園制度が設置されるようになりました。認定こども園にはいくつかのタイプがありますが、基本的には両方のサービスを提供することになります。保護者にとっては、ニーズに合ったものとなります。

 

 この例は比較的わかりやすく、進んだものですが、行政では未だ「タテ割り」が基本となっています。ただ、行政によっては「ワンストップ窓口」といって、市民の要望を叶えるために関連部署間の調整を図る仕組みも導入されていますので、たらい回しも少なくなってきたのではないでしょうか。

 行政組織は、施策の実現のためにしばしば「組織改編」も行われています。しばらく役所に行かないと、窓口名が変わったりすることもありますから、行政の効率化を目指すものの、そこを利用する市民にとっては迷うところです。「タテ割り」は専門性を高めるためには効率の良い仕組みですが、部署を超えて協調して取り組むための調整が臨機応変に行われる管理能力が求められます。

 その代表例は、学校現場で教える教科外学習があります。例えば自然体験やゴミの減量化、省エネ等を環境教育として学校現場に持ち込む場合は、教師を管理する教育委員会と他の行政組織との連携が必要ですが、様々な理由によりスムーズにいかないケースが多々ありました。

 

 さて、本題の地域のまちづくり体制における「タテ割り」の見直しについてです。地域の「まちづくり協議会」の総会に呼ばれ、その流れを観察させていただきました。以下、富士市のホームページからの引用です。

 

 まちづくり協議会は、平成26年度に市内26地区に設立。住民主体のまちづくり活動を中心的に進めていく組織です。

 それまで地区と行政との関係は、目的別に補助金が交付されるなど、「タテ割り」の関係でつながってきました。

 「タテ割り」は専門性を活かしたり、一つの目的に重点的に取り組んだりする際には有効なため、行政の所管課に合わせるように、地区の中にも目的別、事業別に様々な団体や推進委員などの役割ができ、「タテ割り」の活動が行われてきました。

 しかしながら一方では、せっかく活発な活動を行っていても、それぞれの団体が、お互いの活動内容を知らなかったり、同じ目的の事業をそれぞれの団体個別に行っているような、「タテ割り」の弊害も見受けられるようになってきました。

 昭和60年代前半に、各地区で設立された「まちづくり推進会議」は、地区団体や推進委員などの連絡調整の場としての役割を担ってきましたが、「まちづくり推進会議」の活動自体がイベントに偏重してきたため、団体が一堂に会する機会が少なく、「ヨコのつながり」が生まれにくい状況にありました。

 「まちづくり協議会」では、こうした「タテ割り」の弊害を解消して、地区で活動する団体や推進委員などの横断的な連携・協力体制を築くために「部会制」を導入しています。

 まちづくり協議会の設立により、今ある「タテ割り」の利点に部会制による「ヨコ」のつながりを加えて、「地域のことは地域で解決する」、より強い地域コミュニティづくりにつなげていくことを目指しています。

 

 どうでしょうか。行政の「タテ割り」と同じように、地域のまちづくり組織も同じ課題を抱えていたということです。

 総会のやり取りを見ていると、形だけは整ってきているようですが、住民の意識はまだまだ、「タテ割り」のままのようにも感じます。これからの発展に期待します。

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