平成30年1月20日(土)
市民団体が主催し、地域包括支援センターの協力により、学童保育に通う親子を対象とした、認知症サポータキッズ講座“認知症サポータキッズ・皆で学ぼう”に参加してきました。
主催したのはNPO法人静岡県傾聴ボランティアネットワークで、心身ともに健康なまちづくり推進ネットワークが共催、吉原中部地域包括支援センターから3名が講師を迎え、参加したのは原田小学校区にある、はらだ児童クラブの親子約20名でした。約1時間の講座の後は、アートヘルスケアアドバイザーによる「美育ワークショップ『お花と遊ぼう交流法』」が行われました。
(児童クラブ施設を会場に、そこを利用する親子に対して地域包括支援センター関係者が講座を)
認知症サポーターとは、認知症について正しい知識を持ち、認知症の人や家族を応援し、誰もが暮らしやすい地域を作っていくボランティアです。認知症サポーター講座を受けた人の数は、平成27年12月時点で全国に701万人もいるそうで、数字の上からは関心が集まっているようにも思えますが、普段の生活の中では余り話題に上がりません。これが子ども達になればなおさらではないかと思います。その意味では、また実際に参加した感想として、今回の取り組みは大変評価できるものと考えます。
開会に先立ちあいさつ述べさせていただきましたが、私も家族に介護が必要な環境であることを伝え、その体験談をもとに、多くの人に実情を知っていただくことの大切さを伝えました。
今回の対象は児童クラブを利用する親子でしたが、原田小学校では今年度に校内で講座を開催し、来年度もその計画があることが報告されました。冒頭の私のあいさつの中で、祖父母と暮らしているか尋ねたところ、数名が挙手をしましたが、核家族化が進み、家庭環境の中で認知症について話題になることは少ないと実感します。自宅周囲には高齢者がいることは考えられますが、現在、高齢者だけの世帯が増えているといい、家の外に出る機会も少なく、従って近所付き合いも減ることから、子ども達にとって近所に高齢者が住んでいても実情に触れることは多くありません。
認知症は85歳以上の4人に1人がなると言われ、多くの人がその可能性があることを前提に、認知症を知ることや地域での見守り、声がけなどをする大切さを講座では伝えています。
講座では、「認知症サポーター小学生養成講座副読本」を用いて解説しています。小学生向きと言っても大人が使用しても良いくらい分かりやすい資料でした。解説の途中で、理解度を確認するためのクイズや、紙芝居、DVDを使った認知症の方と接する悪い例と良い例を紹介するなど、聴いている子どもたちが最後まで静かに熱心に聞いていた姿が印象的でした。
(使用した副読本)
(スライドも見ながら説明する)
(クイズで理解度を確認)
(紙芝居)
(講師の話に聞き入る親子)
(しっかりまとめる)
先ほど、私の家族について触れましたが、今日の講座を聴いて知識の足りなさや接し方の課題などを知る良い機会でもありました。このような機会が増え、誰にとっても住みやすい地域であることを願うばかりです。