隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1732.ビブリア古書堂の事件手帖7 栞子さんと果てない舞台

2017-04-21 19:26:01 | SF
ビブリア古書堂の事件手帖7
栞子さんと果てない舞台
読了日 2017/04/21
著 者 三上延
出版社 KADOKAWA
形 態 文庫
ページ数 341
発行日 2017/02/25
ISBN 978-4-04-892640-9

 

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面の曇り空の今朝だが、これも春特有の花曇りと言ったところか。ちょっと肌寒いような気がするのも、2-3日暖かなというより、暑いような日が続いたせいだろう。自然の気ままな成り行きは、僕の体調を少し狂わせるように、大きく気温を変化させる。(と思ったら朝だけのことだったようだ)

シリーズも7作目となった。確か前作・事件手帖6のあとがきだったか、この巻でストーリーは完結するようなニュアンスが、書かれていたような気がするが、もしかしたら僕の勘違いか。今作のあとがきでは、まだ物語は続くようなので一安心といったところだ。特に古書に興味を持っているわけではないが、やはり本好きにとっては読まずにいられない魅力を持った作品で、できるだけ長く続けてほしいと思うのは、何も僕に限ったことではないだろう。
相変わらず多くの読者が新作を待っていたようで、図書館の予約は2か月近く待たされた。と言っても僕は発売前からの予約というより、リクエストを図書館に出しておいたから、待ち時間が少し長かったのかもしれない。

 

 

僕は特別に稀覯本と言われるような古書を欲しいとは思わないが、このシリーズに描かれるような、好事家の手を渡り歩く珍しい古書の物語は、ワクワクとした胸の鼓動を高めるのはどうしてだろう。
無意識のうちにそうした稀覯本への憧れがあるのかもしれない。本シリーズに限らず、僕は今までに英国のオークションハウス・サザビーズを思わせる舞台で、競売の迫力あるシーンを描いたストーリーも、いくつか読んできた。そんなストーリーがやはりシリーズで描かれる一つに、赤城毅氏の「書物狩人(ラ・シャスール)」シリーズがある。僕はまだそのうちの1冊しか読んでなく、そのうち全作を読みたいと思いながら、例によって気まぐれな僕の読書は、その欲求を果たしていない。
ビブリア古書堂シリーズの魅力の一つは、店主・篠川栞子の図書に対しての博学さがある。僕は主人公にそれらの博識を与える著者の資料調べにも、あるいはそれを物語に置き換える素晴らしさにも、感動する。

 

 

回は、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」を幕開きとして、ストーリーが始まる。栞子さんの代々続く家族の縁が明らかになるにつれ、何億にもなるという高価値のシェイクスピアの古書が、彼女を別の世界にいざない絶縁している母との関係も修復されるのか?
この巻頭を飾る第1章で、栞子さんが五浦大輔に、「ヴェニスの商人」についての解説を施す場面が圧巻と言えるほどの、このシリーズの面白さの神髄を表しているかのようだ。もちろん前述の稀覯本が古書のオークションに表れれて、栞子さんと大輔のコンビが相手側と、競り合うスリル満点のオークションの模様は、クライマックスにふさわしい雰囲気を盛り上げるのだが、僕は、静かな巻頭のシーンもそれに勝るとも劣らないと思うのだ。
読み終わったばかりだが、次の巻にはどういうストーリーが生み出されるのだろうかと、期待はいや増すのである。

 

 

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