水面日録

フリーペーパー〈面〉編集人のブログです。
意識の水面(みなも)に浮かんでは消える様々なモノゴトを綴ります。

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心技体?

2010-02-06 00:54:09 | 所感、雑感
朝青龍が引退を表明。

色んな意見があるようだけど、
いったい、いつから心技体の「心」がやたらと道徳的な意味合いを持つようになったのか、
どうも腑に落ちない。

もとは精神力の意味で、
これら三つがそろって初めて勝てる、って話だったのでは?

心技体が充実してない力士が一気に横綱に駆け上れるような、
そんな甘っちょろい世界だったのだろうか、日本の相撲は。

そうじゃあないと思うし、
朝青龍の精神力はやはり大したものだとも思う。

問題行動が多かった、のかもしれないけれど、
何だかどれも事実関係のはっきりしない話ばかりだ。

もちろん、はっきりしない以上、
すべてを擁護するわけにもいかないのだけれど、
かつての日本人横綱なら武勇伝ですむような話が、
彼の場合にのみ、「心」の未熟や人格の問題として語られている部分はないかどうか、
やはり気になる。

横綱の品格を問題にする人たちは、しばしば、
相撲がもつ神事としての性格を強調するけれど、
むしろ神事としての側面があるからこそ、
とりすました理性やお行儀の良さだけではない何かが、
力士には求められてきたんじゃないだろうか。

神の依り代としての役目を担ったのは、
必ずしも「みんなのお手本」的な人間じゃなかったはずだ。

     posted by 堀マサヒコ


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なすべきこと、愛すべきこと。

2009-11-24 01:00:31 | 今日のアンダーライン
「なすべきなのは、私たちしだいのことがらであり、
  愛すべきなのは、私たちしだいにならないことがらだ」。

  ―― アンドレ・コント=スポンヴィル著
     『精神の自由ということ――神なき時代の哲学』
      紀伊国屋書店、2009年、85頁より。

なかなかの名言だと思います。

以前読んだ『幸福は絶望のうえに』もそうですが、
この人の書く本は、
まあ、そんなに独創的な思索を含むものではないんですが、
書くべきことをきちんと書いている印象があって、
私は好きです。

posted by 堀マサヒコ


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夜のコインランドリー。

2009-11-16 23:10:25 | 日々の泡
近所のコンビニの隣に、コインランドリーが開店。

日中は代行の受付もしているのですが、
夜はその窓口も閉まり、
10時を回る頃には、ほぼ無人状態に。

読みかけの文庫本を一冊と、
自宅では干しにくい毛布やシーツなどを持ち込み、
コインを入れて数十分。

ガラガラと回る乾燥機の音だけが響くなか、
一人、文庫本の頁に目を落としていると、
ふと、
その空間だけが外の世界から切り離されて、
まっくらな宇宙をゆらゆらとさまよっているような気分に。

終了を知らせるブザーとともに、
ふたたび、その部屋は何事もなかったように、地上に戻るのに違いない。

そんな馬鹿げた空想を束の間楽しめる深夜のコインランドリーが、
いま、とても気に入っています。


posted by 堀マサヒコ


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陽水が歌っていた。

2009-11-12 00:50:43 | 音楽
子供を寝かしつけて、一緒にうつらうつら。

おっと、と目が覚めて居間に戻ると、
テレビで井上陽水が歌っていた(NHK「SONGS」)。

曲は「限りない欲望」、「氷の世界」、そして「傘がない」。
(バンド、すごい。 ドラムスの山木秀夫さん、すごい。)

懐かしい、という感慨は最初だけで、
その歌詞の今日性に、改めてぎょっとする。

今日性と、それから、
おそらくは意図を超えてそこに漂う、仏教的な無常観。

仏教的、と、こうはっきり言ってしまうとズレル感じもするけれど、
「限りない欲望」なんて、内容まるごと釈迦の思想だなあ、とさえ思う。

     ★★★

オダギリジョーが、紋切り型のラブソングばかりの最近のJポップと対比して、
陽水の詞の「ぶっとんでる」ところを称えていた。

確かに。

平板なラブソングも多いけど、
私は「自分を信じて、前へ進もう」と要約できる歌詞の多さにも、
ちょっと辟易している。

そういうのが悪いとは言わんけど、
どっちが前でどっちが後ろか、年々よくわからなくなってる私には、
1972年に書かれたという「傘がない」の方が、よほど今日的に思える。

キヨシローが往ってしまった今、
陽水には長生きしてもらいたい、と思う。

どちらの音楽も、ずっと生きつづける価値をもつことは疑いないけれど。

posted by 堀マサヒコ


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早すぎる。

2009-05-04 01:29:26 | ひと
忌野清志郎氏がこの世を去った。

他にも好きなミュージシャンはたくさんいるし
全曲網羅してるほど熱心なファンと言うわけでもないんだけれど

「キヨシロー」の声と言葉、いや存在そのものが
私にとっては常に、どんなに暗い気分のときでも
比類のない希望の象徴のようなところがあって

いまは訃報に関わる報道を見るのをためらうくらいに、
へこんでいます。

     ★★★

posted by 堀マサヒコ
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