降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★「校閲ガール」を観た校閲記者は言った。

2016年10月17日 | 新聞/小説

(写真は本文と直接関係ありません。イメージです)

角川文庫『校閲ガール』(宮木あや子さん)を読んで、
「ふーん。新聞社校閲部と、出版社校閲部はかなり作業や仕事の仕方が異なるのだなぁ」
と思った。
小説『校閲ガール』は、週刊誌と女性ファッション誌が主力の総合出版社・景凡社(東京・紀尾井町)校閲部を舞台にした、入社2年目の河野悦子(こうの・えつこ➡︎略してコウエツ)をめぐるワーキングガール・エンタメ。
*各章メモがユニーク
文庫各章のアタマに「悦子の研修メモ」があり、業界用語(?)が解説してある。
【ゲラ】原稿が、ページ番号(ノンブルという)や章の名前(ページのはしっことかに入っているのを柱と呼ぶ)などがぜんぶ入った、本みたいなかたちで印刷された紙。の束。校正刷り。ガレーせんが語源。ガレーせんって? ものすごく硬いカレーせんべい? あとでしらべる(⬅︎原文ママ)


❶出版社文芸校閲には「外校」があるのかぁ
悦子が所属しているのは、小説を担当する校閲部の書籍文芸班。
校閲部長が悦子に一冊分の初校ゲラ束を渡し、2週間ほどかけて総チェック(このとき担当編集者からの、作家の癖などを記した「校閲指示書」つき)。
その後、外校(そとこう)に出して二重のチェックを入れ、文芸編集者に戻す。

➡︎新聞社校閲部には「外校」はない——って、外校とは外部の校正プロに出すことかしらん。出版校閲では通常の作業なのでしょうか。

❷「編プロ」経由も社内校閲チェックするのかぁ
(前略)悦子は再び指示書に目を落とした。見たことのない編集者の名前が記されていて、その下に社名らしきものがあった。あ、これ社内じゃなくて編プロ経由か。だからこんなに丁寧に指示書が書かれているのか、と納得し、改めて震える思いでページを捲る。
(文庫92ページから=後略)

➡︎総合出版社だと社内編集からの書籍と、外部編集プロダクションが企画した書籍の2系統があるようだ。
新聞社校閲部はすべて社内編集局・通信社発の記事(一部、外来原稿もあるけど)。
出版社は、ゲラのやりとりが大変そう。

❸出版社校閲者は一日25ページかぁ
ゲラを受け取ると、悦子はまず「すべてのページのルビ確認」作業から始めている。
これはルビの初出をチェックしているようだが、
(前略)通常、仕事に慣れた校閲者が一日で完璧にできるのは二十五ページほどだとされている。だいたいその半分に匹敵する枚数を約二時間、息をするのも忘れるくらい集中して確認した。(文庫122ページから=後略)

➡︎(ページ単位が違うのだけど)新聞社校閲部で1人が担当するのは新聞1〜2ページ(ブランケット判)。
▽約90分ごとに版が替わるニュース面
▽1版勝負の地域面
▽追い込みのフィーチャー面
目まぐるしく記事が差し替わる社会面・スポーツ面の校閲と、その他担当校閲の仕事量の差はかなりあるけど。


——テレビドラマ版「地味にスゴイ!/校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ系、石原さとみさん主演)を観た、新聞社校閲部の知人は、
「テレビドラマだから多少の誇張と演出は分かるのだけど、あまりにも現場を知らない人がつくっているようだ」
「あの主人公は校閲部には向いていない」
「早晩、部を追われます」
と手厳しかった。
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