絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

塙保己一先生の銅像

2011-08-31 | いろいろ
塙保己一先生の銅像を作る計画があるそうです。

今、新幹線の本庄早稲田駅の周りが大変な工事をしています。
そのロータリーの辺りに、その銅像を作る計画が進められているそうです。

それで私の名前が挙がったらしく、4回も別々の方から絵を描いてくれという依頼を受けました。
私が塙先生の絵を描いて、それを彫刻にするということだそうです。

大変な依頼が舞い込んできました。
塙保己一先生と言えば、郷土の偉人です。
江戸時代に日本の古典と言われる物をまとめ上げた「群書類従」というものを作り上げた人です。
しかも、本人は盲目で、その位においては最も高い検校という位置に着いた人でした。
今、その塙先生の遺徳顕彰会というものが立ちあがっていて、その一つに銅像の話があがっているようです。

熊谷は熊谷直実の像があり、深谷は渋沢栄一という人の像が立っています。
本庄は、今はなにもありません。そこで、児玉と本庄が合併したこともあって、塙先生の銅像を建てようということになったのでしょう。

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さあ、この仕事、受けるべきでしょうか。
私は、とりあえず、お断りをしました。

理由は、彫刻家に失礼だということです。
頼むなら、彫刻家の方が、全てをやるべきだと考えるからです。
もちろん、注文に応じて作ることは確かですから、勝手には作れないでしょう。
全てをお任せしますという注文ならいいですが、依頼する側にはそれなりの考えがあっての注文だと思います。
完成したら、こんなのじゃダメだとなっては、元も子もありません。

それにしても、その注文に応じながら、芸術家の考えに基づいて、ポーズや何かを決めていくわけですから、
絵に描いた物を見せて、この通り作ってくれというのは、失礼だと思うのです。

彫刻家は、芸術家ですから、単なる技術職人ではないのです。

昨日、そのことで公民館の館長と話をしました。
すると、そんなことは全く考えられず、ただ絵を描いてもらって、それを作ってくれと頼めば良いのだと思っていたということでした。そういう専門家がいないで、作るととんでもないことになりますね。

私は、まず、私にどのような絵を描いてほしいのですかと聞きました。すると、決まっていませんとのことでした。
スケッチブックに鉛筆ですか?100号の油絵ですか?と。

また、塙先生が江戸へ出て行く時の姿を描いてほしいということは決まっているとのことでした。
では、顔は誰の顔ですか?と聞きましたが、答えられません。塙先生の写真はないはずです。
写真が発明される前の時代です。

今、坐像がありますし、絵も残されているらしいのですが、それを元に描くのか?
しかし、あの顔は歳を取った時の顔なので、16歳の顔をどうやって描くのか?

ラファエロはプラトンの顔をレオナルドの顔で描きましたという話をしてやりました。
16歳の顔がわからないので、私の顔でいいですか?と聞きました。

もちろん、ダメでしょう。

じゃあ、どうするのですか?

絵を描いてほしい、画家なら描けるだろう。という安易な考えで、4人もの人から頼まれましたが、誰ひとりその質問に答えられる人はいません。だから、私の顔でいいんですね。と言ってみました。

残されている絵を使って、塙先生の若い時の顔を、コンピューターで作ることから、始めなければならないだろうと考えます。
そうでなければ、画家や彫刻家が勝手につくることになってしまいます。

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私は、その像を作ることにあたって、相談役ならやってもいいですよと答えました。

私のアイディアは、三人です。おそらく、委員会では台座に立つ姿で塙先生だけを作るどこにでもあるような一般的なものを考えているでしょう。私は、そんなつまらない物を作るのは反対です。最低三人は作りたいです。
ロダンのカレーの市民などのような構図のあるものです。

塙先生は、13歳で目が見えなくなったそうです。江戸へ出たのは16歳です。
だから、一人で行けるはずはありません。必ず、誰かに連れて行ってもらっただろうと考えます。
手を引いてもらったのか、杖をついてか、足元に障害物がないかどうかを棒で確かめながら行ったのだろうと想像します。
そうなると、そういう塙先生以外の人や道具も含めたものにしなければなりません。
もしかして、駕籠で行ったのでしょうか?馬に載せられてでしょうか。どのくらい家が裕福であったのか?それにも寄りますし、武士ではなかったのでしょうから、駕籠ということは考えにくいです。などと、考えていろいろ歴史家からも検討してもらわなければなりません。私が三人というのは、付き人の小僧さんのような人をもう一人付けたいのです。それは、構図の点です。

だから、絵を描いてくれと簡単に言うけれど、そうは簡単に引き受けられないのです。
クールベじゃないですが、描いてやるから連れて来てくれと言いたくなります。
塙先生本人を連れて来るのは、不可能にしても、歴史家が検討をして旅立ちのときの服装、髪形、持ち物、連れの人などをそっくりに真似たモデルさんを連れて来てくれれば、描くことはできますと答えました。

しかしそうなれば、そのモデルさんにいろいろ注文をつけて、ポーズを取ってもらいそれを写真に撮ればいいので、絵を描く意味はなくなります。写真を彫刻家の方に見せることで、絵よりよっぽど分かりやすく、こちらの注文は伝わるのです。
また、彫刻にするとなれば、一方向からの写真だけではなく、横から後ろからということも必要でしょう。
やはり、絵より写真ですね。

だから、絵は描く必要はありませんね。ということです。

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また、私が質問したのは、私が相談役になるとして、できたものにダメだしができますかということです。
作った物が、こちらの意図に反した時、これではダメだと言えるのかどうか?

それを防ぐには、ミニチュアを作ってもらう事だと話しました。
スモールサイズの物を作ってもらい、それでいいかどうかを検討して、OKであれば、それを拡大してもらうのです。
拡大した際、大きく違っていれば、違うじゃないかと堂々とやり直しを言えるからです。
そういうことも、全く、頭にはないようでした。

私がいろいろ考えられるのは、美術史を勉強したからです。
レオナルドも描いた絵の受け取りを断られています。
岩窟の聖母は受け取り拒否です。どちらの子がキリストかわからないからというのが理由でした。
また、レオナルド自身が失敗して、依頼されたのに、完成しないでやめてしまったということがありました。
そういうことも、歴史上あったということを踏まえて、彫刻家と一緒になってやることを考えないと、予定した時期に考えた通りのすばらしいものが作れるとは限らないという事があるのです。

私は、もう一つ、考えているのは、若い彫刻家に作らせることです。これからの人にチャンスを与えるのです。
コンクールにしても良いと思います。誰が作るかを競わせるのです。

フィレンツェのサンジョバンニ礼拝堂の扉のレリーフは、後にミケランジェロが天国の門と名付けましたが、コンクールでギベルティが選ばれました。ブルネレスキーが負けました。そのように、誰が作るかを競わせるのも面白いと思います。
もちろん、ミニチュアを作らせるのです。
そして、採用された人が、大きなものを実際に作り上げるということにしたら、良いのです。

誰が作るかが決まったら、その彫刻家と依頼するこちら側とで、一緒に考えて作り上げるのです。
その場合を考えても、有名な彫刻家でない方が、頭が柔軟に対応してくれるだろうと思います。

私に絵を描いてくれという注文から、いま、私の考えがここまで進んで来ました。

彫刻を作るための、絵を描いてくれという注文でしたが、油絵を描いてくれという注文なら、私はやってみたいです。
その際、横幅10メートルとか、そのくらいの大きさがいいですね。レオナルドの最後の晩餐、ミケランジェロの最後の審判、
ラファエロのアテナイの学堂、ピカソのゲルニカ、どれをとってもみんな8メートル以上の大きさです。
そういうものなら、私がやってみたいです。












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誕生日

2011-08-31 | 日記
今日は、私の57歳の誕生日でした。
夏休みの最後の日。みんなが夏休みの宿題が終わらずに、四苦八苦している時期で、私の誕生日はよく忘れられました。

今日、お昼にビッグボーイへ行ったら、ハッピーバースデーの曲が流れました。
誰かが、誕生日でお店がサービスをするようです。
アイスクリームか、パフェか?分かりませんが、頂けるようでした。
以前、ココスというレストランで、そのサービスをしていて、我々も受けたことがあります。
あの時は、同僚の先生たちと毎日のようにココスに行っていました。

あのー、私も誕生日なんですがと尋ねてみると、「すみません、お子さんだけなんですよ」とのこと。
残念! でも、一緒に祝って頂いている気分になりました。私と一緒の誕生日だねと。



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私の50号人物画(油彩)2

2011-08-31 | 私の絵
久しぶりに描き進めました。



顔と手を描いてみました。

今回は、割と丁寧に描いています。
部分を拡大したものも見てください。



デッサンでやってきたことを応用して、色塗りでも同じことをやってみようと思います。
ただ、色の問題があるので、デッサンと同じには行かない部分があります。それをどのように考えるかが、
一つの課題です。
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私の4号水彩画 10

2011-08-30 | 私の絵


本庄の風景です。新幹線の本庄早稲田駅からこのようなガスタンクが見えます。
この絵は、寄居新道から見た風景です。

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手と足のデッサン

2011-08-30 | 受験生の指導
受験生のUさんに、手と足のデッサンを描いてもらいました。

  

私が撮影した手の写真と、画集にあった彫刻の足を見て、描きました。
受験では、足を描かせる問題はあまりないでしょうが、描けるようにしておくことは必要かなと思います。見ないで描きなさいという問題もあります。

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