絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

シュールレアリズムってなあに

2009-09-09 | 美術
シュールレアリズムと聞くと、難しそうだなと思って、敬遠したがる人が多いと思います。それを、簡単にわかりやすくお話します。

日本一分かりやすいシュールレアリズムの話です。

シュールレアリズムとは、日本語では超現実主義といいます。
現実を飛び越えたと考えてください。

そうは言っても、分かりにくいですよね。

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これは、ダリという人が行なった絵画です。

20世紀最大の画家をあげなさいと言うとき、ピカソとダリをあげる人が多いと思います。そのダリです。

そのダリが描いた絵画をシュールレアリズムと言います。

具体的には、違和感の芸術と言われます。

どういうことかというと、

現実にはありえないことを絵にするのです。

有名なのは、時計がグニャっとゴムみたいに垂れ下がっている絵です。
固い時計が洗濯物みたいに枝に垂れさがっている絵を見たことがありませんか。
まるで、柔らかいゴムでできているかのようになっているのです。


日常では、絶対にあり得ない状態ですね。
違和感を感じます。

また、砂漠のオアシスに電話があり、その電話線が切れている絵です。
こんなところにそんなものがある訳がないというような状態を描きました。

また、象の足が異常に長くて、10メートルくらいあるような巨大な象を描きました。


そうだ、これは夢ならありそうな状況ですね。

そうなんです。

夢の世界を扱った絵画と考えれば、簡単に掴めますね。
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実は、フロイトという人の影響を受けています。

難しく言うと、深層心理を扱っているのです。

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実際は、シュールレアリズムには、二つの方法があります。

1、違和感を扱った。(深層心理、夢の世界)」

2、自動詳記(簡単に言うと、絵具を垂らす、ぶつけるなどの行為で描く)

この二つです。

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どちらも、普通に見える通りの絵画ではありません。

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1、これは、アンドレブルドンのシュールレアリズム宣言にあるように、

  手術台の上で、蝙蝠傘とミシンが出会った。

  このように、関係がないものが、関係のない所に置かれることにより、出てくるイメージ、それが違和感です。これをデペイズマンと言います。
そういうものを扱った絵画です。

2、絵具をぶつける、垂らす、振りかけるなどの行為によって、自分の意思には関係ない位置に絵具が着くということから現れる形を扱う絵画です。

どちらも思わぬ効果が得られるというものです。

それが、シュールレアリズムと言われる絵画です。

お分かりいただけましたか。

その考えのもとに、展開した絵画と考えてください。

ダリ以外には、エルンスト、マグリッド、などが有名です。

エルンストは、フロッタージュという方法を使いました。
ガタガタした机の上に、紙を置き、鉛筆で擦ると下の机の模様が取れた経験があるでしょうか。そういうものを絵で扱いました。

マグリッドは、暖炉の中から蒸気機関車が出てくる絵を描きました。

そんな絵がシュールレアリズムです。

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絵をお見せしたいですが、いま、外出中なので、帰ったら探してみます。



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