末光道正のブログ  八尾から日本の政治を変えよう

労働者・市民・学生の団結を強めるコーナーです

亀井・久宝寺保育所民営化に反対

2008-07-03 07:01:58 | 狭山闘争

●7月1日に行った反対討論です
「議案55号八尾市保育所条例の一部改の件」について、反対の立場から討論を行います。
 昨年民営化された桂保育所の保護者から次のような手紙を受け取っています。
「先生の目が行き届かなくて園庭で友達同士の中がうまくいかない」「子供のために怒ってくれる先生がいない」「若い先生ばかりで市の職員がいなくなるとすごく不安」「連絡事項が遅すぎる」「子供があまりなつかなくて保育園に行くのをいやがっている」「子供にほめたりしかったりする差がなく不安がっている」「説明会に参加して亀井・久宝寺のお母さんたちを応援したい」
多くの不安が保護者にもそれ以上に子供達にも満ち溢れています。今日傍聴されている亀井保育所、久宝寺保育所の保護者のみなさんからも多くの怒りの手紙を受け取りました、それなのに、保護者への市の説明が不十分なのは相変わらずです。8回の約束が6回になり、交付金が来年度には打ち切られるから急いだとウソもついています。
保育所の民営化は「待機児童の解消」を錦の御旗に掲げて国家的に進められてきました。一方で入所を待っている児童がいるのに、公立保育所がどんどん減らされてきました。本当に待機児童をなくすためにはもっと保育所を増やすべきです。
 安全、安心、子供の豊かな発達を保障するためには、保育士の数と経験と継承性が必要です。民営化したら経費が1/3ですむと平然と執行部は語ります。とんでもないことです。これは保育の質を1/3にさげるということではありませんか。民営化は、少ない予算で、子供同士を競争させ、保育士を競争させて、安全性と保育の内容を低下させます。
 若い保育士でも資格をとっているから大丈夫という説明もありました。資格と経験はまったくちがうものです。どんな仕事も一人前になるには数年かかります。やっとなれた頃に給与の上がる経験者をやめさせて、資格があるけれど経験のない若い人に代えて人件費を1/3に抑えるのです。
桂保育所の民営化では、「条件が厳しくて採算が合わない」と引き受ける法人がいませんでした。そのため応募の枠をならや和歌山など近畿圏まで広げています。その時点で民営化はすでに破産していたのです。それでも引き受け手がいなかったからはじめは「入札に参加しない」と言っていた安中と同じ法人に無理やり頼み込んだのが真実だと思います。
 その安中東の民営化では、1年間に1/3の保育士が辞めています。6月19日の文教産業委員会では「やめた理由はほとんどが個人的なことだ」と説明されました。組合もない保育士さんが、辞めるときに一身上の理由いがいの理由を書くでしょうか。
最近朝日新聞の投書欄によせられた手紙を二文字だけ変換して紹介します。「いくら保育にやりがいを感じて保育士になったとしても、少ない人手で、労働条件が公立の1/2から1/3ならば、結婚も子育ても難しく、将来が不安で仕事をやめました。職員の使命感に頼るやり方では、保育の質を維持できないし、人手不足は現場の事故にもつながります。一番の被害者は子供です。」これは介護の職場を最近退職した26歳女性の投稿文中「介護」を「保育」に「老人」を「子供」に置き換えたものです。民営化された職場では若い人がこれとほとんど同じ理由で次々やめています。
なぜやめたのか理由を知るためにアンケートをとってはどうかという質問に「プライバシーの問題がある」という意見が出ました。これは民営化を擁護するために真相を隠そうとする発言です。
また、「保育を守る連絡会を窓口にしたことが問題だ」という意見がありました。しかし保育所の民営化は今子供を預けている保護者だけの問題ではありません。ほかの保育所の保護者も一般の労働者市民も民営化に反対しています。その人たちの団結つぶしの論理は許せません。
市長も保護者を窓口にすべきと言いました。しかし桂保育所の時はどうだったですか。民営化に賛成する一部の地元組織だけを窓口にして、民営化に反対する私たちの説明会参加を認めようとしなかったではありませんか。このような民営化に都合のよい使い分けは許せません。
なぜこのように多くの不安や疑問に市は応えられないのか。民営化の狙いは、国や行政の責任を放棄して社会保障を解体することだからです。またそれに反対する労働者を分断することだからです。
すべて無理に無理を重ねて民営化を進めるから起こった矛盾です。たとえ付帯条項をつけたとしてもこの矛盾は解決できるものではありません。付帯決議は、あくまでも、保育所民営化を推進する立場に立つものであり、「執行部に対してもっと保護者にうまく説明しなさい」という以上のものではないからです。はじめに保育所の民営化ありき、のやり方が一切の混乱の原因ではありませんか。
 やるべきことは、保育所民営化をまず白紙撤回すべきであり、その上で、当該の保育士さんや保護者の人々と話し合いを持つべきです。
危機に立つ新自由主義=民営化絶対反対で団結しましょう。そうすれば一旦国会で決まった後期高齢者医療制度廃止の運動が全国化しているように、一度決めたことだってひっくり返すことができます。
国と府、八尾市の民営化はすでに破産しています。今の予算配分をいじくりまわしてもどうにもならない。議会や行政はこれをただそうとせず、民営化を押し付け労働者に競争となかたがいを持ち込んでいます。すべての物を生産し、社会を動かしているのは労働者です。その労働者が団結すればなんでもできます。全国、全世界でいきさせろ、食糧よこせ、戦争反対のデモと集会が始まっています。日本も八尾もこの闘いにつながりましょう。
だれもが怒っています。立ち上がっています。これを抑えているのは既成の指導部です。大政党政治、会派政治、御用組合の政治、利権の政治。闘わない既成の指導部に取って代わりましょう。生きるために団結しましょう。労働者の団結で八尾市によるあらゆる民営化に反対しましょう。以上の立場で、亀井、久宝寺保育所を民営化する議案第55号に反対の討論を終わります。


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