福岡 モンコレメモ

モンスターコレクションTCGのブログ。活動地域は福岡市周辺なので地方ネタも稀に書きます。ドレノ・モンハン・ドラクエなども

ネージュの日記帳 安息の日々 -第14章-

2016-10-14 07:30:00 | ネージュの日記帳
-第14章 夢と現の狭間-

「今回の歌姫クィーンは、ネージュ様に決定!」
 あれ?またこの夢か、最近よくこの夢を見るなぁ。
「皆さん、有難うございます、本当に有難うございます・・・!ようやく夢が叶いました!」
「ネージュ様ー、おめでとうございますー!」「きれいですよー!」「ネージュ、おめでとう!」
 《歌姫》になった夢を見ると、起きた後の虚しさがすごいのよねぇ。いい加減、もう気にしないようにしたいんだけどな。
「それではネージュ様に最後にもう一曲、歌っていただこうと思います」
「わかりました、それでは聴いてください。《風花舞う雪の歌》を!」
 ・・・だけど、今日の夢はいつもと違う?《竜騎士》の私がここにいて、ステージの上には《歌姫》になった私が?そう思っていると、周囲に雪が舞い降りてきて、寒さで動きが鈍ってくる。なにこれ、もしかして私が攻撃されているの?さ、寒い・・・。
「ふふふ。貴方さえいなくなれば、私が本物のネージュってことでいいわよね」
 も、もしかしなくてもやっぱり私が攻撃されてる!?それも何か不穏なことを言いながら!周りのスーザとルクスもこっちを見る目が怪しい、私以外みんな敵ってことなの!?これってかなりピンチなのかも!?
 そう気付いて逃げようとするも、寒さで体がかじかんでうまく動けない・・・。そんな私のそばに怪しい目付きのスーザとルクス達が近寄ってくる。あ、もしかしてこれ詰んだ?
 そう覚悟していたところへ、ルクスの声が聞こえてくる・・・。
「・・・ージュ様、ネージュ様。夢見てないで起きてくださいー」




「早く起きてくださいってば、ネージュ様!さすがに今日は手を出しますよ!」
 そう言ってルクスに叩き起こされると、そこは自分の家のいつものベッドだった。いや、なんか違和感もあるな。外の景色がピンク色というか・・・。
「よかった、起きてくれましたねネージュ様。今、《竜鳴の谷》全体が危険ぽいんですよー」
 この景色の怪しさからして、これもまた夢なんでしょうね。認識できる夢というのも、珍しいんじゃないかな。それはそうと、貴方は今何してるのよ? 
「こいつは、その辺に居た怪しい《インプ》をとりあえずひっ捕まえたのですよ」
 ルクスが《インプ》という悪魔をふん縛って踏み付けている。それはわかったけど、なんで踏み付ける必要があるの・・・?
「いえ、夢魔っていうと踏み付けるものかと思ってつい。それはそうとひっ捕まえたこいつに聞いたところ、どうも《竜鳴の谷》全体に夢魔が入り込んで悪戯してまわってるようですねー。今もまだ夢と現の狭間ってとこのようです」
 身支度を整えながら説明を聞き、今の状況を把握する。でも、どうすればいいかってのは何も解ってないのね。
「そうですねー、今のこの夢の世界を作っている犯人を見つけてとっちめればいいんでしょうが、家の外は敵がいっぱいなんですよねー」
「それで、他の二人はどうしたの?」
「スーザさんの家に行ってますよー、ネージュ様みたいに夢から目覚めなくてピンチかもしれませんからね」
「そうだったわね、結構ピンチだったから助かっちゃった。貴方達は平気だったの?」
「さすがに繋がった三人分の夢をまとめて捕らえる程は強くなかったみたいですからねー。いえ、まぁ私達は平気だったってことです」
 なんかよくわからないけどルクス達は大丈夫だったのね。また変な所で強みを見せるなぁ。
「とにかく、貴方達のおかげで最悪の事態だけは回避できたみたいね。だったら、今度はその悪戯している夢魔をとっちめてやりましょう!」
「それしかないでしょうねー。夢魔以外にも、怪しい目付きの人達は敵のようですから気を付けてくださいー。見せられた夢を具現化された人達、といった感じですねー」

 外に出ると、夢魔は思ったほど見当たらないけど怪しい目付きの人達が結構いる。そっか、《竜鳴の谷》全体が夢に包まれているってことは、最悪、《竜鳴の谷》全体の人口分の敵がいるってことにもなるのかも。でも、なんだか若い子や年寄りが多いような気が・・・。
「夢に出てきた人物のようですからねー。夢って言ったら、昔の思い出か自分の理想像かでしょー」
 つまり昔の思い出を夢見ている人か、偉くなった自分を夢見ている人が多いってことか。どっちのパターンでも戦力的には無視できそうで楽なんだけど。



「お、お前!やっと見つけ・・・!?」
 そんな怪しい目付きの人たちを薙ぎ払っている最中、声を掛けてきた人を最後まで言い切る前にルクスがぶっ飛ばした。ねぇ、声掛けてきたんだからせめて敵かどうかくらい確認してからにしたほうがいいんじゃないの?
「あーペペロンチーノでしたか、まだ谷に居たんですか」
「ペペロンチーノって名前なの?珍しい名前の人ね」
「誰がペペロンチーノだ、エルサリオンだエルサリオン!まだ覚えてないのか!」
「夢じゃなくて本人でしたかー、貴方なんてペペロンチーノで十分ですよ。ぶくぶく茶釜とか言われないだけマシだと思ってくださいー」
「なんなんだその名前は!と、とにかく無事だったんだな、他の二人も無事なのか!?」
「貴方に心配されずとも無事ですよ、貴方は自分の団員の心配でもしといてくださいー」
 そう言ってルクスはペペロンチーノさんを無視してとっとと先に行ってしまった。せっかくこの世界で正気の知人に会えたんだから一緒に行動したほうが良いんじゃないの?
「だめですよー、あの人にも助けなきゃいけない仲間がいるんですから。私達は私達だけで出来ることをやりましょー」
 そうだよね、手分けして少しでも多くの人を助けなきゃいけないもんね。決して、面倒臭いから厄介払いしたわけじゃないんだよね。・・・だよね?


「あ、ちょっとめんどくさいのに見つかっちゃったみたいですねー」
 《スクブス》や《リリン》、《ガーゴイル》等と言った夢魔を見つける端から倒しながら《竜鳴の谷》を散策している時に出会ったのは、ルクスそっくりのエルフ三人だった。ただし怪しい目付きをしているし、服装がいつもと違う。
「これ《ルウェイス》で王国剣士をしていた頃の私達ですねー、懐かしいです」
「貴方達ってこの頃から今とほとんど変わらないのね」
「そりゃあエルフですしー。おかーさんも《竜鳴の騎士》やってた頃から今と全然変わりませんよ。でも厄介ですねー、私達ってあの頃から剣の腕はほとんど変わらないんですよ。さすがに私一人じゃ三人相手はできませんよー」
 今のルクスと変わらないくらい強いんじゃ、私じゃ魔剣使っても1対1で勝てるかわからないな。それが三人となるとどうしようもない。
「あ、でも大丈夫っぽいですね。もうすぐみたいですー」
「え、もうすぐって何が?」
 そう聞いた途端、王国剣士のルクスが二人、急に倒された。
「間に合いましたねー、スーザさん達は起こしてきましたよー」
「身支度があるようですから、とりあえず私達だけ先に戻ってきましたよー」
「そっか、スーザ達を起こしに行ったルクスが戻ってくるのがもうすぐだったのね。でも、よくもうすぐ来るってわかったわね?」
「まぁ私達はそういうもんだと思っといてくださいー、とりあえず残りもさっさと片付けますよ」
 今と匹敵する腕前の王国剣士のルクス達といえども、不意打ちした上に4対3では私達のほうに分があったようだ。それでもかなり時間を取られてしまった。この先もこういう人達と戦わなきゃならないのかなぁ。


「ベイベエ、至福の夢に誘ってあげる」
「なにネージュ様をたぶらかしてくれてんですかー、この間男は。シバきますよ」
 うん、そう言ったんならせめて言い切る前に殴るのやめようよ、それもそんな執拗に・・・。なんでそんなに痛めつける必要があるの?他の夢魔にはそこまでしてなかったのに。
「こういう奴は、「ネージュ様に、「悪影響、「ですからねー。「念入りに、「「「仕留めないと」」」
 結局、その《インクブス》は見る影もないほど徹底的にぼこぼこにされた。ルクス達ってなぜかこういう相手に厳しいのよね。なんでだろ?


「あー・・・、アレは最悪ですね。正直、勝てる気が全くしません」
「どうしろっていうんですかあんなのー、見なかったことにして回れ右して全力で逃げ去りたいです」
「やっぱり、貴方達でもそうなの?私はフォティックさんが戦ってるところは少ししか見たことないけど凄かったよね」
 そう言う私達の前に現れたのは、初めて見るくらい装備を整えた《竜鳴の騎士》姿のフォティックさんだった。ルクス達なら三人がかりでフォティックさんも倒せるかなー。と思ったけど、戦う前から負けてそう。でも、やらないと先に進めないし・・・。
「仕方ないわねー、だったら私がやってあげるわよー」
 戦うのを躊躇っている私達をかばうように割り込んできたのは、ルクス達に起こされた正気のフォティックさんだった。でも剣一本の私服姿なんだけど・・・。
「大丈夫ですか、おかーさん。自分相手にそんな剣一本で勝てますかー?」
「楽勝楽勝。貴方達と違って私はちゃんと日々成長してるのよー、今の私が昔の私に負けるわけないじゃないー」
「そんな恐ろしいこと言わないでください、おかーさん。大丈夫だと言うなら任せて先に行きますよー?」
「はいはいー、任せといて。ハルくんとスーザちゃんも夢の自分と戦ってるようだから、あとのめぼしい敵は夢魔だけのはずよー」
 空を見ると、スーザが空中戦を繰り広げていた。でも、夢の自分の姿は過去の姿か理想の姿のはずなのに、なんでスーザは夢でまで竜と融合した姿なの?気にしてるって聞いたことがあったんだけど、実は気に入っていたのかな。


 そんな事がありながらようやく《竜鳴の谷》を一巡りして出入り口の門の前。そこで門を守るようにして、桃色の悪魔が怪しい動き。かと思えば、目の前で桃色裸体のインプが、跪いて許しを請う。
「で、オジサンは誰?」
「フッ、オレかい。通りすがりのただのドMさ」
「なに言ってくれてるんですかー。ネージュ様に変なこと吹き込むとぶっ飛ばしますよ」
「ただでさえネージュ様に見せるにはキッツい見た目してるんですからー。そこのオバサンも、後ろの悪魔連れてとっとと退いてくださいー。邪魔ですよ」
「なんだいなんだい、ワタクシに向かってそんな口の利き方が許されるとでも思っているのかい!」
 ルクス達にそう言われて怒鳴り返してきたのは、桃色裸体のインプを鞭で乱れ打ちしている桃色裸体の太った女性だった。私もう帰って寝たくなってきた。あ、寝ちゃダメか。

 だけど見た目はともかくとしても、だいぶ強そうなのよね。飛竜が居ない今の私達にはちょっと辛い相手かも。
 でもこんな時はきっと・・・。そう思っていると、空から降り注いだ閃光が《ピンク・インプ》と《ピンク・ウィッチ》を吹き飛ばした。
「ま、ネージュが困ってるっていうなら私が助けなきゃね!」
 やっぱり来てくれた!スーザは私が助けてほしい時はいつも必ず駆け付けてくれる。
「もう夢のスーザは倒したんだ、ナイトハルトさんやフォティックさんは大丈夫だった?」
「お父様のほうはフォティックさんが来たから大丈夫でしょ、むしろ遊んでそうだったし。後はこの《ピンク・デーモン》くらいかしらね・・・、ん?夢魔以外であと誰かが足りないわね?」
「足りないのはそこの、ハイエルフのお嬢さんでしょう。竜剣士のお嬢さん」
 そう言われて振り向いた先には、《歌姫》になった私。《花園の歌姫ネージュ》が居た。


「初めまして、私は《夢魔の女王モーリアン》。貴方の夢の姿、気に入ったから借りちゃった」
 《歌姫》姿の私がそんなことを言ってくる。うぅ、みんなにあの姿を見られるの、すっごく恥ずかしい・・・。
「ネージュ・・・、やっぱりまだ《歌姫》になれないの気にしてたのね」
「そりゃネージュ様は諦めたりしませんよー、なれるかどうかは別として」
「いいでしょもう!聞く限りあいつが犯人で間違いないんだから、早く倒しちゃいましょうよ!」
「ご名答。本当はただの悪戯でここまでするつもりはなかったんだけど、貴方の《夢を喰らう》のが気に入っちゃってね。この姿も力も、私のものにしたいから頂戴」
「頂戴って言われてあげるわけないじゃない!絶対、ぶっ飛ばす!」
「残念ね。なら、この《花園の歌姫》の力を試させてもらいましょうか」
 私の姿をしたモーリアンの周りに、複数の魔法陣が浮かび上がってくる。まさか、あれは召喚の門?私、召喚術なんて使えないのに。
「才能があっても使いこなせないって可哀想ね。貴方が《緑と竜の伝承歌》をちゃんと使いこなせれば、ここまでの力が出せるのに・・・!」
「あ、あれはヤバいですねー。不器用じゃないネージュ様なんてとてもじゃないですけど手が付けられませんよ」
「ちょっと待って、いま私のこと不器用って言った!?」
「いいから逃げましょー!アレは無理です、おかーさん相手にするよりやってられません!」
 召喚の門から現れたのは、《プラント・ドラゴン》、《フォレスト・ドラゴン》、《フラワー・ドラゴン》、《クレスト・ドラゴン》・・・。植物と縁の深いドラゴンが次々と飛び出してくる。
「なにあれ!あんなドラゴンを大量に召喚する召喚術なんて聞いたことないわよ!?」
「《花園の女王ティタニア》様の《花園の行進曲》でしょうねー、血縁だからってそんなものまで使えるとは思いませんでした!」
「あんなのズルい、私あんな歌なんて歌えないのに!」
「そうは言っても実際に使われてるんだから素質はあったんですよー、今この時だけに限れば迷惑極まりないですけど!」
「あっははははは!凄い、凄い力ねこれは・・・!今まで見てきたどんな夢の姿よりも凄い力よ・・・!って、あれ・・・?」
 迫り来る大量の植物竜相手に逃げ回るくらいしかできないと覚悟していると、急に周りの景色がぼやけてきた。まるで、夢から覚めるかのように・・・。


 目が覚めると、大きくなった本来の姿のルジェロが凄く綺麗な夢魔を咥えていた。どうやら私が全然目覚めないので、悪戯している夢魔を捕まえてくれたらしい。
「・・・あの、え~っと・・・。許して、ネ?」
 捕らえられた夢魔がそんなことを言ってくる、女の私でもちょっと可愛いと思ってしまった。
 でもそれとこれとは話が別、どうするべきか迷ったけどルクス達に任せることにした。きっともう悪戯できないくらいにお仕置きしてくれるだろう。
 私はもう疲れちゃったので、小さくなったルジェロを抱いて二度寝することにした。




「だめですよー、ネージュ様は今寝たばかりなのです。明日にしてくださいー」
「ようやく谷に辿り着いたんだ。まだ寝たばかりなら、せめて一言挨拶するだけでも・・・」
「あー、彼女達がネージュのことでダメって言ったらもう引っくり返せませんよ。せめて今日は私の家で休んでください」
 なにかお客さんが来たような声が聞こえるけど、今日はもうルクス達に任せちゃおう。
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2 コメント

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Unknown (軍鶏)
2016-10-14 09:34:12
ネージュが歌ってる⁉︎これはきっと夢…
Unknown (Q)
2016-10-18 09:29:36
もちろん夢です。
夢に決まっています。

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