ゼロから成功をつかんだ僕の話 〜メンターに教わった成功哲学〜

死のうと思ったあの日から、劇的に人生が変わった僕の話。
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第16話 話し方を変える

2017年06月17日 | 成功までの道のり
メンターは僕にこう言った。
「次は話し方です。」

「話し方ですか。」

「声のトーン、声の大きさなどなど。話し方にはテクニックが必要ですので、髪型を変えるように簡単にはいかないと思います。」

「話し方を変えるって難しそうですね。」

「そうです。話し方教室があるくらいですからね。なかなか身につけるのは難しいと思います。では、理想的な話し方とはどういう話し方でしょうか。私が思うには、少し低い声で、大きな声、聞き取りやすい声が重要だと考えています。」

「確かにメンターさんの声は少し低くて、聞き取りやすいです。」

「私も昔は、話し方を訓練しましたからね。」

「へぇ、そうなんですね。」

「声のトーンを低くするのはかなり難しいですよ。まずは声の大きさを少し大きくすることから初めてみましょう。」



翌日からメンターに言われた通りに、声の大きさを少し大きくするということを意識し始めた。
そして、会社で出世した人、出世していない人の話し方を比べるということから初めてみた。
確かに部長職となっている上司は、声が低く大きい、そしてはっきりと話す。それに比べて出世が遅れている人や、仕事ができないと言われている同僚を見ていると、声が小さく、ボソボソと喋っていることに気がついた。
僕をよく食事に誘ってくれる、上司のAさんにそのことを聞いてみた。
「Aさんって、いい声していますよねー」

「ははは。なんだよ突然。」

「やっぱり話し方を意識していたりするんですか?話し方に風格がありますよ。」

「意識したことはないな。でも、昔から声が大きいとは言われてたよ。うちの親父が言ってたんだ。俺が出世できたのは声が大きいからだってね。やっぱり声が大きいと、何か発言しても説得力あるじゃない。怒った時に大きな声を出して相手を威嚇するのと同じだよ。人間も、動物も相手を威嚇する時には大きな声を出すだろ?声が大きいと、相手よりも優位に立てるっていうかね。」

「なるほどー。僕も意識してみます。ありがとうございました。」


髪型と同様で今までは”声”に意識を向けたことがなかったので、気づかなかったが。出世している人や信頼を得ている人のほとんどが声が大きく、少し低い。
そして、気づいたのだが、声が高い人、ボリュームが小さい人と話していると、少し苛立っていることに気づいた。
無意識に相手の方が”弱い”と感じるのだろう。人間も動物と同じで相手よりも自分が上か、下か、強いか、弱いかを判断している。確かに見た目が怖そうな人には逆らおうとは思わない。

それをメンターに伝えてみた。
「人を強いか、弱いか無意識に判断している。確かに面白い見解ですね。それはあるかもしれない。」

「メンターさんにそう言っていただけると嬉しいです。」

「僕の昔の教え子に、大学教授がいるから、授業を見に行きませんか。声に意識を向けて授業を受けてみましょう。」

「それ、面白そうですね。」


それからメンターの昔の教え子だった教授の授業を受けに行った。さすがにメンターの生徒だけあって、声が大きく、少し低いトーンで、はっきりと話しながら授業をしていた。寝ている生徒は少なく、みんな真剣にノートを取っていた。授業が終わった後に、少しだけ話す機会を得た。

「メンターさん!お久しぶりです。会えて嬉しいです。」
教授は心から嬉しそうに、メンターと硬い握手を交わしていた。
「お、あなたがメンターの今の生徒さんですか?」

僕は少し大きな声、低い声を意識して返事をした
「はい。そうです。」

それからメンターが授業を受けに来た経緯を説明した。
「なるほど。私も昔メンターさんから声を指摘されて話し方を変えました。身につけるには時間はかかりますが、この効果は絶大ですよ。ぜひNさんも意識してみてください。そうだな。では、今やっている授業を一緒に見に行きませんか?」

そう言われて教授と、授業が行なわれている教室へと入っていった。メンターは予定があるからと、一足先に帰って行った。
教授に連れられて、教室の後ろから入っていくと、ほとんどの生徒が寝ているか、スマホをいじっているかの授業だった。か細い声で授業をしている先生で、時々何と言っているのか聞き取れない。そして教授が自分の授業を見に来たことに気がつくと、さらに焦ってオドオドした話し方になった。

「彼は、実はかなり優秀な先生なんだよ。有名な雑誌に論文がいくつも掲載されている。でも授業はご覧のとおりなんだよね。そしてなかなか出世できていない。チャンスが与えられないんだ。」

「そうなんですね。」

「私もメンターさんに教えてもらわなければ、あんな喋り方だったんだよ。いつまでたっても出世できなかったと思う。やっぱり舐められるだろ?声がか細いと。」

「やっぱり、人間って無意識のうちに自分より上か下かを判断しているんでしょうか。」

「うん。それはあるよ。確実に。僕は舐められてはいけないと思っている。”舐められる”という言い方は、まるで中学生のようだが、舐められてしまうと出世はできないよ。気がつけば僕らは小学生、いや幼稚園の頃から無意識に舐めていい人、舐めてはいけない人を判断しているような気がするな。」

「僕もそれを最近感じていました」

「話し方を意識していれば、自然とできるようになる。緊張する場面では特に声が高くなってしまったり、”あのー””えーっと”などという言葉を挟んでしまうが、緊張する場面でも大きな声で、はっきりと話せるようになれば、大抵のことはうまくいくよ。」

「どれぐらいで身につくものでしょうか」

「まあ、焦らずにゆっくり身につければいいさ。僕はここまでくるのに5年はかかったと思う。」

「5年!!」

「緊張する場面でも堂々とできるようになるまでに5年だよ。普段の生活で声のトーンを変えることは意識してればすぐに身につくからね。」

「ありがとうございます。」


それから最後に、教授に聞きたかったことを聞いてみた。
「僕は今、介護の仕事をしています。これで成功者になれるなんて思えないのですが、成功できるんでしょうか」

「その気持ちはよくわかるよ。僕も大学の先生になる前は、一般企業のサラリーマンだった。30歳を過ぎてね。人生に行き詰まった時にメンターさんにお会いできたんだ。メンターさんはまだかなり若く、今ほどの成功は収めていなかったけど、どこか尊敬できる人物だった。いろんなことを教えてもらったよ。それから今の立場になるまではそれほど時間はかからなかった。メンターさんを信じることだよ。あの人は本当に素晴らしい人だ。」

「そうなんですね。メンターさんが成功に職業は関係ないと言っていました。」

「僕もその通りだと思うよ。僕もまだ成功者には程遠いが、サラリーマンで毎日営業成績で怒られていた頃からすると雲泥の差だよ。」

「今日はありがとうございました。」

「そうそう。最後にアドバイスだよ。話し方を意識する時に、語尾まではっきりと話すように心がけてごらん。人間は自信がないときほど語尾が消えていくような話し方をする人が多いからね。」

「語尾ですね。ありがとうございます!」



その後、話し方を意識するようになった。その効果も絶大なものだった。

メンターに言われた通り、髪型を整え、声のトーンを意識するだけで、周りの反応は変わってきた。
何かあれば、自分に仕事を任せてもらえるようになり、誰にでもできる雑用は頼まれなくなり、他の人が雑用をやるようになった。

介護職というと、正社員であっても、看護師や医者から見るとバイトのような目で見られるので、看護師同士の飲み会には誘われないことが多かったが、誘われるようになってきた。
下に見られていた自分が、対等に扱われてきた気がして嬉しかった。


ある日、職場に忘れ物をして、私服で事務所へと行く機会があった。
施設に入所している室岡さん(仮名)に家族の面会があっていた。
「こんにちは」
僕は室岡さんと、息子さんと思われる人に声をかけた。

「ああ、先生。お世話になっています」
息子さんの声は、少し低くて大きな声。理想的な声だった。

「あ、いや。僕は先生ではなくて介護士です。」
そう返事をした。

「立派な身なりをされているので、先生かと思いました。いつも父がお世話になっています。」
これが介護職の制服を着ていれば、絶対にこんな風に言われないのだとうと思った。やっぱり人間は身なりが全てだと僕は思った。
続いて息子さんは僕にこう言った。
「どうして、介護職をしているんですか?介護職も立派な仕事ですし、あなたのような人に父がお世話していただいてると思うと、こちらとしても安心ですが。
仕事はきつくて、給料は安いと聞きます。あなたにはもったいないと思うのですが。」

「僕は30過ぎまでフリーターみたいなことをしていまして。今さら仕事が無いんですよ。」

「そんなことないでしょう。」

「それが、本当にないんですよ。営業職なら求人はあるんですけど。僕のしたくないことリストに営業があります。」

「なるほどねー。でも考え方によっては全ての仕事は営業だよ。」

「それもわかりますが。例えば、買いたくない人に物を売るっていうイメージがあって、なんとなく苦手なんですよ」

「そうかそうか。営業も楽しいものだけどね。僕は会社を経営しているから、よかったらうちの会社に来ないかい?君みたいにしっかりしてる人だったら大歓迎だよ。営業の楽しさを教えてあげるよ。」

「ありがたいお話です。少し相談したい人もいるので、お返事は後日でもよろしいですか?」

「もちろんだよ。電話番号を教えておくね」
そう言って室岡さん(息子)は僕に名刺を手渡した。

○○株式会社 代表取締役
名刺にはそう書かれていた。


見た目と話し方を変えただけで、こうも幸運が回ってくるとは思わなかった。
メンターに相談してみたが、成功に職業は関係ないから、自分の直感で決めたらいいと言われた。

僕は直感を信じて、このチャンスに乗ることにした。
翌日、転職をするから辞めたいと伝えた。すると僕の上司はこういってきた。
「あなたのような人が辞めるのはうちとしてもとても惜しい。主任にして、給料も月5万円上げるように施設長へかけあってみるから、もう少し考えてみない?」

まさかの話に僕は戸惑ってしまった。
ほんの少し前まで、仕事も無く、死のうと考えていた人間がこうも変われるとは思わなかった。

僕は室岡さんにそんな話があったことを伝えた。
「それはいい話だったね。でも、よかったら営業という仕事の楽しさをN君に伝えたいな。今の仕事の休みの日だけでもいいから、うちで一緒に働かないかい?」

「そんな!ありがとうございます。」

面白いことにいい話がどんどんと転がり込んできた。そして僕は今の職場で主任になり、休みの日は営業の見習をすることになった。

それから、僕は休みの日には営業をすることになった。
販売商品は太陽光発電。一般家庭を1軒1軒まわり、おたくの屋根に太陽光を取り付けてくれませんか。というものだった。


初めての日、僕は社長と一緒に営業に回った。
1ヶ月5件も成約が取れれば優秀というこの業界は、断られて当たり前、煙たがられて当たり前というものだった。


社長は次々と家のインターホンを押していった。


「どうだ?Nくん。営業は面白いだろう?普通に生きていれば、絶対に知り合うことのできない、いろんな人と会話ができるんだぞ。」

「は、はぁ...」
僕は曖昧な返事をした。全く楽しいとも思えないし、あからさまに嫌な顔をされても平気な社長の神経がわからなかった。

「よし、次行こう!」

僕は心で考えた。
これで金持ちになれたって、こんな仕事が一生続くなら幸せとは言えるのだろうか。
僕のやりたくないことリストには「飛び込み営業」と書いてある。
やっぱり僕には合わない。

その日のうちに僕は社長に対して、自分は営業に向いていないと伝えた。
社長は穏やかな顔で僕にこう言った。

「確かに面白くない仕事かもしれない。私も営業の世界に入った時は営業が辛くてね。Nくんのようにその日のうちに自分には向いていないと思ったものだよ。
何の仕事でもそうだけど、長く勤めれば勤めるほど楽になっていくもんだ。私は今日は久しぶりに飛び込み営業をしたんだよ。普段は顧客の紹介が多いからね。」

「そんなものですかねー。」

「もう少しやってみないかい?」

「わかりました。もう少し頑張ってみます。」


それから1~2ヶ月ほど営業をしてみたが、僕は1件も成約をとることができなかった。
社長には謝り倒し、やっぱり自分には営業は無理だと伝えた。

僕はまた数日もしないうちに営業を辞めてしまった。僕はもう何をやってもダメだという気持ちになっていた。お金持ちになる人たちは、そもそも生まれ持ったものが違うのだと自分に言い聞かせていた。

それから僕はまた振り出しにもどってしまった気がした。その帰り道で本屋へと立ち寄って、また自己啓発本をぱらぱらとめくった。すでにメンターからの教えなど忘れてしまったかのような気持ちになった。

「続ける技術」
「願いは実現化する」

どんな本を読んでも頭に入ってこなかった。僕はこの人生に負けたんだ。どうにだってなればいい。すでにメンターからの教えを受けてから1年が過ぎ去ろうとしていた....





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