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【「さえずり」で景気を聞き分ける】消費増税で新聞は「炭鉱のカナリア」になる②

2014-02-05 00:03:51 | 日本

(前回からの続き)

 かつては情報伝達ツールとして市民生活に欠かせなかった新聞ですが、テレビやラジオ、そして現在はインターネットの登場・普及でその役割は大きく低下したといえるでしょう。つまり、食料品や日用雑貨品、電気・水道・通信等の公共サービスなどと比べると、新聞の生活必需度はずっと下がり、すでに「趣味・嗜好品」の一種となっているということです(私事ですが、私はもう何年も新聞の定期購読はしていません。理由は「ネットで情報が取れるから」と「新聞購読料が『高い』から」の2つ)。

 4月の5%から8%への引き上げを皮切りに、今後、消費税率はいっそう高まっていく可能性がありますが、その一方、消費税の持つ逆進性にともなう中間層以下の世帯の税負担増を緩和するため、特定の生活必需品(食料品等)に軽減税率を適用することは十分に検討されるべきことだと考えています。

 しかし、上記のように「趣味・嗜好品」である新聞をその適用対象に含めることには個人的には違和感を覚えます。ましてや、軽減税率の具体的な議論すら始まっていないのに、水や食べ物や灯油等を差し置いて、真っ先に自分たち新聞に適用せよ! というのは、いくらなんでも・・・と思わざるを得ないわけですが・・・。

 ―――それだけ新聞業界の危機感が強いということなのでしょう。これまで多くの新聞は「アベノミクスで景気が良くなった」「消費増税は必要だ」と言い続けてきました。でもこれは建前に過ぎません。新聞の本音は「アベノミクスが引き起こした輸入インフレで市民の実質所得は目減りしているうえ、さらに消費増税が加われば、市民の消費生活は一気にシュリンクするだろう。そうなれば生活優先度の低い『趣味・嗜好品』であるわれわれ新聞は切り捨てられるかも・・・」といったところ。そしてその懸念こそ正解であり、この国の足元の景気の実態だと思っています。

 そこで、少しでも消費者離れを食い止めようと、新聞は軽減税率適用を求めるわけです。こうして新聞は「炭鉱のカナリア」になる・・・。炭鉱のカナリア」―――炭鉱内の異常を身を以て人々に知らせる―――新聞各社が「消費税軽減税率を新聞に適用せよ!」と「さえずり」始めたら、わたしたちは「あっ、消費増税のせいで景気は厳しい局面を迎えつつあるんだな! 政府や日銀が言っていたこと(消費税率アップの負の影響は軽微に過ぎる)と違うんだな!」と感じ取る、ということです。

 なので、これからはカナリアたちのこの「さえずり」に耳を澄ませてみることをおすすめします。きっと日本経済の本当の姿が声となって聞こえてくるでしょう。もっとも私は新聞を取っていないので日々のチェックは難しいですが・・・。

(続く)


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