一時期、軍用無線機のコレクションをしていましたが余りの重さと場所を取りますので今は殆ど処分してしまいました。30kg近い機器も珍しくなく積んだラックが倒れた日には大変なので、、、、。先日オークションで最近はあまり見かけなくなったRT505B/PRC25一式を入手しました。1960年頃の配備で電力増幅に真空管を使用しています。ベトナム戦後期にはオール半導体モデルPRC77に替わりましたが外観上の変更はありません。PRC77は今だ現役で米軍では2010年までの現用が決まっています。西側諸国の多くがライセンス生産やコピーをしています。出力1~2W程度、30MHz~70MHzのFMで5マイルの通信距離を確保する為に作られました。当時の設計から多重通信やレピーターを意識している所は画期的です。
映画やニュースなどで良くお目にかかる無線機でもあります。今後PRC77は予備機や同盟国への無償貸与等を除き沢山市場に出回る事が予想されますが真空管使用のPRC25は稀少になりつつあり研究用に入手しました。eBayでも結構な価格となっています。アメリカからの送料や通関手続きを思えば安かったかもしれません。
基本設計からすでに50年近く経っているのに現用で居られるのはこのモジュール式に秘密があります。後年デバイスの進化でモジュール内の半導体や回路を同等以上にアップグレードしながら使い続けています。信頼性の高さや整備性の良さも理由です。
さて動作を確認してみると。。。他の無線機とは送受共にOKでしたが送信出力を測定したところ殆ど出力がありません。真空管の電力増幅が働いていません。前段の出力はOKのようです。真空管のチェックではまだ使える状態。。。高圧を作っているA-1モジュールが怪しい。。。
親切なことにテストポイントが設けられています。電圧を測定してみると
125V必要なところ半分の電圧しかでていません。トランジスタはミラーリング配置となっていますので片方が不具合かもしれません。個別部品の交換は最後の手段として交換用モジュールを物色中。このモジュールは12Vから簡単に真空管動作電圧を得る事が出来るため携帯真空管アンプやラジオ製作者には人気で世界的に品薄とか。。。。
整備が終わったらライセンスお持ちの方是非交信お願いします。