今年最後に見た映画は『好きだ、』。
前から見たかったやつ。
とても、とても、よかった。
なんだろう・・・、鳥肌たちます。
センスやばい。
前から見たかったやつ。
とても、とても、よかった。
なんだろう・・・、鳥肌たちます。
センスやばい。
冬の陽光が、でこぼこのアスファルトに歪な水溜りをつくっている。
水溜りのちょうど真ん中で、女がキーボードを弾き歌を歌っている。
フレンチポップ風の洒落た曲調だ。
女の綺麗に染めた栗色の長い髪が光を透過してヒカリを放ってとてもきれい。
音楽は、休日の冬の昼間の町になかなか馴染んでいる。
立ち止まる人もいる。
立ち止まらない人は、たくさんいる。
僕はちょっとだけ立ち止まって、すぐにまた歩き出した。
最後まで聴くほどではない。
僕も、みんなも、それなりにせわしい日常の只中にいるのだ。
いくらか歩いた。
雲が太陽を隠して、辺り一帯がビルの影に入ったようにスッと暗くなる。
冷たい風は白い線だ。
白い線が束になって僕にぶつかってくる。
ゆがみ、かたちを変え、僕を通りぬけていく白い線。
女はまだ歌を歌っているだろうか。
女の髪はまだヒカリを放っているだろうか。
女に白い線が届かないといい。
ああ。
ふふふ。
そこで僕は「あ、音楽ってこういうことだ」と思った、のだよ。
水溜りのちょうど真ん中で、女がキーボードを弾き歌を歌っている。
フレンチポップ風の洒落た曲調だ。
女の綺麗に染めた栗色の長い髪が光を透過してヒカリを放ってとてもきれい。
音楽は、休日の冬の昼間の町になかなか馴染んでいる。
立ち止まる人もいる。
立ち止まらない人は、たくさんいる。
僕はちょっとだけ立ち止まって、すぐにまた歩き出した。
最後まで聴くほどではない。
僕も、みんなも、それなりにせわしい日常の只中にいるのだ。
いくらか歩いた。
雲が太陽を隠して、辺り一帯がビルの影に入ったようにスッと暗くなる。
冷たい風は白い線だ。
白い線が束になって僕にぶつかってくる。
ゆがみ、かたちを変え、僕を通りぬけていく白い線。
女はまだ歌を歌っているだろうか。
女の髪はまだヒカリを放っているだろうか。
女に白い線が届かないといい。
ああ。
ふふふ。
そこで僕は「あ、音楽ってこういうことだ」と思った、のだよ。
