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日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

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「芥川龍之介 短篇集」ジェイ・ルービン編(畔柳和代訳)村上春樹序(新潮社)

2007-10-19 | 村上春樹
「芥川龍之介 短篇集」ジェイ・ルービン編(畔柳和代訳)村上春樹序(新潮社)を読みました。
代表作「羅生門」「蜘蛛の糸」「地獄変」から「馬の脚」「首が落ちた話」、そして「或阿呆の一生」「歯車」まで、名作&埋もれた傑作18篇が平安~近代、そして私小説的な作品まで時代順に並べられた短篇集です。
昨年アメリカでペンギン・クラシックスとして英訳出版されたものと同じ内容の日本版。
始めにルービンさんの芥川龍之介への思いやこの本の編纂のねらいが語られた文章がつづられます。特に「馬の脚」「葱」はうずもれた作品としてとりあげたかったそう。
村上春樹さんは序文の中で「芥川の文学の美点はまず何よりもその文章のうまさ、質の良さである」と語っています。
その上で、世間で脚光を浴びてから、時代が求める文学の流れや厳しい批評家があれこれ言う中で、芥川がどのような文学的方向を目指していくか試行錯誤していた点を丁寧に語っています。

私は芥川龍之介は大学時代に全集をひとあたり読んでいたのですが、この本がなければ読み返すことはなかったかも。改めて、面白かったです。
ルービンさんも言うとおりやっぱり「地獄変」のすさまじさが一番印象に残りました。
「馬の脚」は初めて読みました。カフカ的で興味深かったです。
アメリカの人は「お勉強」「教養」的な意識ではなく、新しく面白いものとしてこの本を読むのかなあと思うと、母国語で読める私よりもちょっとうらやましい気もします。
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