Saeki Trainers Room

元読売巨人軍佐伯勉トレーニングコーチのブログ。
野球にまつわる話や治療に関する情報をご紹介致します。

「澤村投手の一件について・・」

2017年09月11日 | 野球関係

今回は澤村投手の医療ミス報道について、私個人のフェイスブックから抜粋させていただきます。

【以下、私のフェイスブックより】

昨日は、朝からこの一件で各界から連絡が入り、六大学野球観戦中もその対応に追われました。
野球界を震撼させるような一件。
情報によると、Gトレーナーである長年の友人が当該者ではないかとのこと。
2chにも顔写真と実名が挙げられているようで、匿名の見えない相手から誹謗中傷を受けています。
「あってはならないこと」であることを踏まえつつ、彼を庇いたいことも含め、この澤村の一件、私なりの解釈でお話しをさせていただきます。

【 実際に鍼灸治療が直接的な原因なのか・・? 】
まず神経にはセンサーのようなものがあり、例えば神経に針先が近づいてくれば、当然その前に体が逃げたり拒絶反応を起こします。(痛みなくスーっと入ってプチッという感じではありません)
それに加え、鍼灸治療で使用する針の太さは0.14cm(髪の毛くらい)程度の細さで、到底神経に損傷を与えられるようなものではありません。
該当される2月末の治療後、頭部死球により一発退場となった3月の対北海道日本ハムとのオープン戦では145キロを計測していますし、その時点で「鍼治療による長胸神経の損傷(前鋸筋麻痺)」があったとしたら、考えられない超人的なパフォーマンスです。

【 肩関節の違和感・・? 】
ローテーターカフの障害で治療していく場合、ターゲットとなる神経支配は、肩甲上神経、腋窩神経、筋皮神経、正中神経などで、今回あげられた長胸神経は治療経験上、あまり関与しません。
長胸神経は頚部神経根に直接的に治療しなければ反応しないため、根源はローテーターカフではなく、胸郭出口症候群ではないかと思われます。

【 トレーニングに問題はないのか・・? 】
余計なお世話かもしれませんが、元Gトレーニングコーチとして・・
澤村のトレーニングシーンをテレビで見ていて思ったことは、投手にしては高重量を扱ってベンチプレスをしていること。
それにより回内位、内旋位で負荷がかかると肩関節の結合組織に上腕二頭筋長頭腱炎等、何かしらの障害が出やすいことや、スクワットもあれだけの高重量を扱えば、頚部の斜角筋などを支配する頚腕神経叢を圧迫するため、長胸神経にも全く影響がないとは言えません。
また、肩関節が過外旋位になり、肩関節後方に負荷がかかることで棘下筋、小円筋のインピンジメントが発症しやすいこともありますので要注意です。

【 医師の見解は100%絶対なのか・・? 】
医師の診断を最も信用して動いて行くのは当然としても、果たしてそれが絶対なのかどうか・・?
長胸神経の損傷は「鍼治療が原因である」と断定されてしまうと痴漢の冤罪と一緒。
実際、ウチに来るジュニア選手は医師から「もう野球は諦めなさい!」と簡単に言われて、泣きながら藁をもすがる気持ちで来院する選手が多いです。
2~3回治療すれば治っていくものがほとんどですが、言葉次第で未来ある少年たちの心は本当に脆くなっていくものです。
「人のカラダって治るようにできているから大丈夫だよ!」私はいつも子供たちに言っています。

私の治療室は開業して12年。
甲子園優勝投手、オリンピック金メダリスト等、延べ8000人を超える患者さんたちのスポーツ障害を治療してきました。
過去には江川、槙原両氏、そして今回の沢村の件。鍼灸治療が「危険な治療」と思われてしまわないように、これからもたくさんの患者さんを診ていきたいと思います。

 

元千葉ロッテマリーンズ・小宮山悟氏が「鍼治療での神経麻痺、可能性は極めてゼロ」と選手目線で語ってくれています。
https://www.baseballchannel.jp/npb/39274/

 

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  元読売巨人軍トレーニングコーチの鍼灸マッサージ治療室

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