オプションマスター“ウィザード”への道

ウィザードとは…魔法のように儲ける一握りのトレーダーにのみ与えられる最強の称号

プットの買い

2006年06月17日 23時43分58秒 | オプション講座・中級編
プットの買いも同様に分析します。プットの買いのギリシャ文字は、それぞれ

デルタ…-
ガンマ…+
ベガ…+
セータ…-

です。これらを分析します。デルタショートなので、原資産価格が上がれば損失が発生し、下がれば利益が発生します。ベガはプラスなので、IVが上昇すれば利益が発生し、IVが下落すれば損失が発生します。セータはマイナスなので時間が経過すればする程損失が発生します

以上のことから、仕掛け時を考えます。セータは常に敵なので、デルタとベガを味方にしなければいけません。IVは相場の下落時には上昇する傾向が強いので、相場が下がるとデルタと同時にベガも味方になる可能性が高いですが、IVは上昇相場では下落する傾向があるので、相場が上昇してしまうと、デルタとベガとセータのトリプルで損失を発生させてしまいます。つまり、相場が下落すればデルタandベガセータとなり、恐らく利益になりますが、上昇すれば全て敵になって惨敗するということです。また、できるだけIVが低いところで仕掛けるのがいいのですが、コールの買いと比べるとボラティリティ・インプロージョンが発生する確率は低いので、比較的IVが高くても仕掛けていっていいと思います。セータを弱めるために残存期間が長い権利行使価格のものを選びます。デルタを活かすためにFar OTMは選ばないようにします。これはコール買いと同じです。

以上のことをまとめると仕掛けのポイントは以下のようになります。

  1. 原資産価格の下落を予想

  2. IVが平均以下にあり、かつ上昇を予想

  3. 残存日数の比較的長い限月を選択

  4. Far OTMは選ばない


となります。3、4は自分の意思で選択可能なので、1、2が望める時には仕掛け時だと言えそうです。


手仕舞いのポイント

手仕舞いについてはいくつかのパターンが考えられます。

損切り

①損切らない

損失が限定されているためこれも許されますが、勝算が薄いときは転売して僅かでも取り戻すほうが良策だと思います。

○○円以上含み損が出たら損切る、○分の1になったら損切るなど

①よりはこちらをお勧めします。

利食い

③プレミアムが○○円以上になったら利食う、○倍になったら利食うなど

ある程度利益が出た場合は利食った方が無難です。下落の勢いが弱まったところでIVが急速に減少することが多いため、下落が弱まった段階で(たとえ僅かながら下落していても)利益が減っていくことが多いからです。また、セータが敵だということも忘れてはいけません。

ある程度利益が出たところで買っているプットよりアウトのプットを売ってベア・プット・スプレットへと移行する

これについては後述します。僕的には③より④がお勧めです。




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