スチールベルトのディムコ ブログ

精密搬送・精密駆動、動力伝達・伝動のスチールベルトのディムコ

スチールベルトとは (5) パーフォレイションの種類

2010-09-03 | スチールベルトとは


---ディムコ公式ホームページ---


スチールベルトのディムコ、営業の太田です。
前回に続き、今回も『スチールベルトとは』シリーズで、パーフォレイションスチールベルトタイプをお話し致します。
今回はパーフォレイションスチールベルトの種類です。

そもそも、パーフォレイションとは映画用フィルム、カメラ用フィルムの両端に一定間隔で開けられている穴のことをいいます。
スチールベルトも同じように、ベルトの中央もしくは端部にピンをひっかけて送る穴を開けていますのでこのように呼んでいます。


パーフォレイションスチールベルト


下の例は、今まで納入した多くの種類の中から代表的な穴開けの形状を選んだものです。多少、形状は省略しています。


例1 送り穴(中央)と冶具取り付け穴


例2 送り穴(両端)とワーク挿入穴


例3 送り穴(両端)と吸引穴


例4 送り穴(両端)とベルト母材切り込み折り曲げ立ち上げ
 

例5 ベルト全面に吸引穴


例5を除いて、いずれも送り穴を中央または両端に開けています。
これらのベルトを送るプーリは、その外周にピンが設けてあり、ベルト穴にひっかけて送ります。そのプーリの名称がスプロケットプーリです。
従って、スチールベルトはスプロケットプーリに巻き付けられ、端部に開けられた穴にプーリの回転とともにピンが連続的に挿入されて送られます。


スプロケット送りのイラスト


スプロケットプーリ


しかし、スチールベルト送りの機構は複雑で、必ずしも引っ掛けた力のみで送られているわけではありません。
写真またはイラストのように、ピンを除いた曲率面でも摩擦力を受け動力伝達しています。

ピン穴がないフラットなスチールベルトの動力伝達の場合、滑らない張力値以上にスチールベルトを張らなければならないが、パーフォレイションスチールベルトの場合は滑らない張力値未満の張力にします。いわゆる張りすぎないことです。
つまり、パーフォレイションの場合は滑らない張力値以上に張ると、穴とピンが次第にずれて穴部が破損、しまいにはベルトが破断してしまうのです。
パーフォレイションタイプのスチールベルトはこの調整が重要なポイントです。

さて、パーフォレイションのスチールベルトはその素材が金属であり、他の樹脂・ゴムなどの平ベルト材質に比べて非常に高い剛性を有しています。従って、送り精度、平坦性、高温環境下、クリーン内、衛生などを必要とする用途に数多く使用されています。

今後もさらなるデータを取り、お客様に信頼される品質で納入させて頂きます。

次回の『スチールベルトとは』シリーズは『パーフォレイションスチールベルトの選定』についてです。
過去のスチールベルトとは (1) ベルトについて
     スチールベルトとは (2) ベルトの種類その(1)
     スチールベルトとは (3) ベルトの種類その(2)
     スチールベルトとは (4) 設計アドバイス
もご覧ください。

【関連記事】ディムコの「スチールベルトとは」をテーマにしたブログ一覧


今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。

おすすめ関連記事
ディムコの新着情報

株式会社ディムコ 横浜市西区北幸2-10-27 TEL:045-322-2821 FAX:045-322-2824
主な商品:スチールベルト 金属ベルト スチールベルトコンベヤ 
ステンレスベルトコンベヤ 食品搬送コンベヤ メタルスリーブ 精密位置決め搬送コンベヤ 高張力ステンレス鋼ベルト
主な用途:クリーンルーム内搬送 電子部品搬送 食品直載せ搬送 動力伝達

スチールベルトのディムコ公式ホームページ
http://www.dymco.co.jp/


スチールベルトのディムコ公式英文ホームページ
http://www.steelbelt.jp/



コメント (0) | 

スチールベルトとは (4) 設計アドバイス

2010-04-12 | スチールベルトとは


---ディムコ公式ホームページ---


スチールベルトのディムコ、営業の太田です。
前回に続き、今回も『スチールベルトとは』の溶接ベルトタイプをお話し致します。
今回は設計上のアドバイスです。

ベルトには数多くの種類があります。ゴム・樹脂・タイミング・Vベルトなど。しかし、どれも最小プーリ・ローラ径を決めています。
スチールベルトも例外ではなく、むしろ他よりも気をつけなければならない重要項目です。
始めに、その辺りから説明します。

まず、溶接ベルトタイプのスチールベルトには次の関係があります。
D=t×700  プーリ径(D)、板厚(t)
この数値はあくまで目安であり、倍率700は用途、条件により600倍、500倍などに変更もできます。
なぜ、このような数値が必要なのか。

次の2つの図をご覧ください。


▲図1 引張り応力-伸びの曲線

上図は、金属を引張り試験機に掛けて引っ張った時の荷重と伸びの関係です。
スチールベルトはすべてバネ鋼を使用します。溶接部があるとそこは溶接時の熱影響を受け、強度も弱いので、母材部より低い数値で破断することがわかります。
ちなみに、ステンレスは軟鋼のようなとんがった所(上降伏点)が現われません。



▲図2 疲労特性
       
上図は、スチールベルトをある応力条件で回転させた時破断する回数をプロットしたものです。
点の個数がサンプルで、曲線が描かれます。
これをS-N曲線といいます。
数百万回辺りで水平になり始め、1千万回を超えると水平になります。この回数を超えると永久寿命になります。●→印は未破断です。
スチールベルトを検討する場合は、まずこの数値を目標として設計をします。
この数値の目安が700倍です。
曲げ回数は少ない場合は600、500とします。
この場合は打ち合わせを要します。

このように弊社では様々な素材の溶接条件で、疲労特性のデータを保有しています。
スチールベルトの検討で板厚とプーリ径が決まればあとはそれが製作できるかになります。

このように、スチールベルトとは板厚を最優先で決めることから始まります。

スチールベルトの厚さは0.05t〜1.2mmまで揃えています。どのような用途にどの厚みを適用するかは経験上で決まることが多く、ここがお客様が選定しにくいスチールベルトの難しさです。
しかし、弊社の実績は多く、ご検討内容については経験豊富なアドバイザーがご相談いたします。
その時は詳しい内容までお聞きしますが、最善のご使用状態をアドバイスする観点からご協力お願いします。

そして、お客様に信頼される品質で納入させて頂きます。

次回の『スチールベルトとは』シリーズは『溶接ベルトタイプのパーフォレーションスチールベルト』についてです。

過去のスチールベルトとは (1) ベルトについて
     スチールベルトとは (2) ベルトの種類その(1)
     スチールベルトとは (3) ベルトの種類その(2)
もご覧ください。

今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。



おすすめ関連記事
ディムコの新着情報 http://www.dymco.co.jp/new/

株式会社ディムコ 横浜市西区北幸2-10-27 TEL:045-322-2821 FAX:045-322-2824
主な商品:スチールベルト 金属ベルト スチールベルトコンベヤ 
ステンレスベルトコンベヤ 食品搬送コンベヤ メタルスリーブ 精密位置決め搬送コンベヤ 高張力ステンレス鋼ベルト
主な用途:クリーンルーム内搬送 電子部品搬送 食品直載せ搬送 動力伝達

スチールベルトのディムコ公式ホームページ
http://www.dymco.co.jp/


スチールベルトのディムコ公式英文ホームページ
http://www.steelbelt.jp/



アクセス解析




コメント (0) | 

スチールベルトとは (3) ベルトの種類その(2)

2010-02-15 | スチールベルトとは


---ディムコのスチールベルトブログ---


スチールベルトのディムコ、営業の太田です。
前回に続き、今回もスチールベルトの種類をお話し致します。

(1)溶接ベルトタイプのスチールベルトとは
 スチールベルトの用途は大きく分けて、動力伝動(伝達)用、搬送用に区分できることは前回お話ししました。
 今回の溶接ベルトタイプの用途は主に搬送用です。
   
 搬送用ベルトではゴム・樹脂などがありますが、用途により一長一短があります。
 スチールベルトとは金属のベルトのことで、ステンレスが主な素材で錆びにくい材料です。
 金属が持っている特性を利用することで、ゴム・樹脂ベルトでは難しく、あるいは不可能な用途に使用されます。
 例えば、高温で使用する雰囲気。ゴム・樹脂では焼けてしまいます。
 真空の中。ゴム・樹脂ではアウトガス(有機材料から放出されるガス)が発生し、高真空になりにくく、ガスが悪さをします。
 その他、食品の直載せ搬送、ベルト上での停留、エンドレス部の段差を解決したい場合など。
  

 ▲溶接タイプのベルト            ▲加熱コンベヤ

(2)溶接ベルトタイプの製法
  溶接ベルトタイプのスチールベルトは次の図のように製造されます。



  (1)広い幅の高張力ステンレスばね鋼帯を目的の幅にスリット(裁断)します。
  (2)裁断したベルトを目的の長さに切断し、両端部を突き合せてエンドレスにします。
  この時使用する溶接はティグ溶接プラズマ溶接レーザ溶接などです。
下の写真はスチールベルトを表裏から溶接した断面です。ダイヤ形の黒点は溶接部の硬度を測った跡です。


▲スチールベルトの溶接断面 (上下の縞模様が溶接で溶けた跡です)

ほんの一例ですが、このように弊社では様々な溶接条件で溶接部の強度、硬さなどを計測しています。
そして、お客様に信頼される品質で納入させて頂いています。

次回の『スチールベルトとは』シリーズは『(2)溶接ベルトタイプのスチールベルトとは』について、設計上のアドバイスです。
過去のスチールベルトとは (1) ベルトについてスチールベルトとは (2) ベルトの種類その(1)もご覧ください。

今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。

おすすめ関連記事
ディムコの新着情報 http://www.dymco.co.jp/new/

株式会社ディムコ 横浜市西区北幸2-10-27 TEL:045-322-2821 FAX:045-322-2824
主な商品:スチールベルト 金属ベルト スチールベルトコンベヤ 
ステンレスベルトコンベヤ 食品搬送コンベヤ メタルスリーブ 精密位置決め搬送コンベヤ 高張力ステンレス鋼ベルト
主な用途:クリーンルーム内搬送 電子部品搬送 食品直載せ搬送 動力伝達

スチールベルトのディムコ公式ホームページ
http://www.dymco.co.jp/


スチールベルトのディムコ公式英文ホームページ
http://www.steelbelt.jp/



アクセス解析




コメント (0) | 

スチールベルトとは (2) ベルトの種類その(1)

2010-02-01 | スチールベルトとは


---ディムコのスチールベルトブログ---


スチールベルトのディムコ、営業の太田です。
前回に続き、今回はスチールベルトの種類をお話し致します。

(1)全周圧延タイプのスチールベルトとは
  スチールベルトの用途は大きく分けて、動力伝動(伝達)用、搬送用に区分できます。
  この全周圧延タイプは動力伝動用です。

動力伝動の良い例は減速機です。もちろん、加速も可能です。
ベルト伝動は原動側と従動側のプーリ径の比がそのまま減速の比になります。
したがって、減速の場合、原動プーリをより小さくしないと従動側のプーリ径が大きくなってしまいます。

例として、原動プーリ(d)を20mm、減速比(i)を5とした場合、従動プーリ(D)は、D=i・d=5×20=100mmになります。
スチールベルト伝動では原動プーリ側の径でスチールベルトの厚みが決まってしまうので、より薄いスチールベルトが要求されます。

このような場合、極限まで薄く仕上げた全周圧延タイプが使用されます。

現在の最も薄いスチールベルトは厚さが40μmです。
日本人の髪の毛の太さが80μm前後ですから、全周圧延タイプのスチールベルトはその1/2です。
大変薄いことがお解りと思います。

そして、その40μm時の推奨原動プーリ径は16mmです。i=5なら80mm i=10なら160mmです。
しかし、減速比(i)を10まで取ると、原動側のスチールベルトの巻き付け角度が小さくなり、より大きなテンション力が必要となり、注意が必要です。
このように、i=5を越える場合、又は、16mmよりさらに小さなプーリ径をご検討の場合にはぜひとも弊社にご相談ください。

全周圧延タイプのスチールベルトは次の図のように製造されます。


▲全周圧延タイプのスチールベルト製造工程


このように、溶接エンドレスに仕上げてからリング圧延を行っていますので、溶接部は他の母材部分と同じ機械的強度になり、小さいプーリでも使用可能となりました。
全周圧延タイプのスチールベルトとは、『アキレス腱であった溶接部を母材部と同じ強度にし、段差の無いスチールベルトに仕上げたベルト』です。
ちなみに、このベルトは『スチールベルト式CVT』と同じ種類です。

次回の『スチールベルトとは』シリーズは『溶接ベルト』についてです。
前回のスチールベルトとは (1) ベルトについてもご覧ください。

今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。

おすすめ関連記事
ディムコの新着情報 http://www.dymco.co.jp/new/

株式会社ディムコ 横浜市西区北幸2-10-27 TEL:045-322-2821 FAX:045-322-2824
主な商品:スチールベルト 金属ベルト スチールベルトコンベヤ 
ステンレスベルトコンベヤ 食品搬送コンベヤ メタルスリーブ 精密位置決め搬送コンベヤ 高張力ステンレス鋼ベルト
主な用途:クリーンルーム内搬送 電子部品搬送 食品直載せ搬送 動力伝達

スチールベルトのディムコ公式ホームページ
http://www.dymco.co.jp/


スチールベルトのディムコ公式英文ホームページ
http://www.steelbelt.jp/



アクセス解析



コメント (0) | 

スチールベルトとは (1) ベルトについて

2010-01-08 | スチールベルトとは


---ディムコのスチールベルトブログ---


スチールベルトのディムコ、営業の太田です。

今回からシリーズでスチールベルトのお話しを致します。
今後のご計画にお役立て下さい。

(1)スチールベルトの歴史
スチールベルトの歴史は古く、1910年頃(日本では明治が終わり、大正に年号が変わる時期)から世界では使用されています。当時はエンドレスにするとき、その接合部はスチールベルトの両端エンド部を重ねてリベット(鋲)で固定し、エンドレスにしていました。

しかし、重ね部分が弱く、使用するローラ径も大掛かりな物になるなどの欠点が多く、次第に端部同士を突合せ溶接するようになりました。これで溶接部は他の部分と同じ厚さになり、ローラ径も格段に小さくなりました。
その後もほとんどが大型のコンベヤ等の搬送用に使われていました。

最近のスチールベルトのニーズは小型化の傾向にあり、溶接技術も発達し比較的薄いスチールベルト板厚素材でも溶接することが可能になりました。
それと共にスチールベルトの種類も多くなりました。
スチールベルトは初めて聞く方にはなかなかなじめない物でもあります。
   
(2)スチールベルトとは
帯状の薄板金属素材を使用し、オープン状又はエンドレス加工を行い、動力伝達、搬送用に使用するベルトです。高張力なので伸びは極小で、耐熱、耐摩耗、耐薬品性、耐候性、クリーン性、平坦性・・・・などの特徴を持っています。   
スチールベルトを訳すと、鋼(ハガネ)ベルトですが、主としてステンレス鋼を使用しています。通常SUS304などの素材です。
ステンレス素材でも柔らかいもの(とは言っても金属ですから硬いです)から硬いものまでいろいろありますが、スチールベルトの素材は高硬度、高強度に仕上げた『高張力ステンレスばね鋼』を使用します。
しかし、用途、製造方法により、鋼ではなく、ニッケル、銅、チタン、その他の合金を使用する場合もあります。正確にはメタルベルトが正しいのですが、多くはステンレス鋼を使用するのでスチールベルトと呼びます。   
     
次回は『スチールベルトの種類について』です。

今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。


おすすめ関連記事
ディムコの新着情報 http://www.dymco.co.jp/new/

株式会社ディムコ 横浜市西区北幸2-10-27 TEL:045-322-2821 FAX:045-322-2824
主な商品:スチールベルト 金属ベルト スチールベルトコンベヤ 
ステンレスベルトコンベヤ 食品搬送コンベヤ メタルスリーブ 精密位置決め搬送コンベヤ 高張力ステンレス鋼ベルト
主な用途:クリーンルーム内搬送 電子部品搬送 食品直載せ搬送 動力伝達

スチールベルトのディムコ公式ホームページ
http://www.dymco.co.jp/


スチールベルトのディムコ公式英文ホームページ
http://www.steelbelt.jp/



アクセス解析




コメント (0) |